アーランドの転生者 ~僕は悪いぷにぷにじゃないよ!~ 作:ふに
俺は走っていた
「うわ~はや~い! もっともっと~!」
「ちょっとスピード出し過ぎじゃないかしら!?」
「楽ちんだな~」
背中を凹ませ人が乗って落ちないようにしている安心設計だ
スライムボディ様々でござる!
特に背中から伝わるおみ足の感触かたまりませんな~!
「わに~(あいあいさ~)」
俺はあの後、トトリたちを背中に載せて、「アランヤ村まで行ける?」っと聞かれ得たので「わに~(浜辺に沿っていけばタブン)」と答えておいたが伝わっているのか怪しい
背中に乗ったジーノが走りだしてから数回すべり落ちたので、背中を凹ませたのはいい思い出だ
でもトトリさんは、背中に杖を突き刺して落ちないようにしてた
刺さ去った瞬間死ぬかと思ったぜ!
なんせ錬金術師の杖は、岩を砕くからなぁ(ロロナの杖はかなり強化されております)
まぁメルヴィアさんは、普通に握力で落ちなかったけどな!
皮膚がちぎれるかと思ったがな(゜Д゜)
デカプニを食った俺は縦3m横6mまで成長していた
もちろん脚も長くなりそれなりに速くなっている
この速度で、森に突っ込むような事故
俺はしないぜ!
なぜなら・・・
「海って走れるんだね~」
「そ、そうね~あははははは・・・・」
「お~すっげーな~」
重力操作は自分の体しかできないが、極限まで軽くした状態で、海を走っているのだ
もっとあの石を食べれば強化できそうだが、この大きさで体重もトトリより軽い
つまり、浮きやすいのだ
まぁ後は空気をいっぱい取り込んで更に大きく、浮きやすくなっているがな!
背中の凹の上はドームのように膜が貼り、落ちないようにした
水陸両用の俺、すごくね?
数時間もすればアランヤ村に到着した
村の人の反応は・・・まぁトトリだしな~ット言った感じだ、解せぬ
そして今、目の前に最大の障害が立ちはだかっている
「ね~おね~ちゃん、この子飼っていい?」
「だめよ、元の場所に戻して来なさい!」
「で、でも速いしすっごくかわいいでしょ!」
注意:今は子犬形態です
「う・・・たしかにカワイイけど、トトリちゃん、ちゃんと世話できるの?」
あぁ、速いのはどうでもいいんですね分かります
「出来るもん!」
「じゃあ、この子が食べられないものももちろん分かるわよね?」
「う、うぅ~、ダイジョブだもん! ・・・タブン」
まぁなんでも食べるんですがね
って言うより見せたほうが早そうだ
トトリの腕からするりと抜け、二足歩行でその辺の石をボリボリ食べる俺
「どうしたの? って、うわぁ!、歩いてる~!?」
「最近の犬って、石を食べるのね~、コレなら食費も大丈夫そうだし・・・」
「そこなの! もっと別の所が大変だよ!?」
そう、足にかかる重力を増やし、他の部分を軽くすれば2足歩行など思いのままななのだよワトソン君!
「わに~?(ドヤァー?)」
ヒョイッとツェツィさんに抱きかかえられた
「うん、飼ってももいいわよ、ただし、世話はトトリちゃんがちゃんとすること!」
「わかってるよ~、えへへ、やった~!」
「ほんとにぷにぷにしてて妙に軽いわね~、うりうりうりうり」
されるがままに引っ張られたり揉まれたりする俺に野生など無かったぜ!
人肌~、癒される~
野生生活数ヶ月ぶりの安心感、主におっぱいすばらしす
「うふふふ、人懐っこいわね~、なんて生き物なのかしら」
あ、やっぱ犬扱いじゃないんですねわかります
「ん~、ロロナ先生なら知ってるかも? メルお姉ちゃんも知らないって言ってたし」
「メルヴィーも知らないんだ~、ふ~ん、トトリちゃん、もう名前は決めたの?」
「え、うん! ポチだよ!」
俺の名前は ポチ に決定されたようだ
「ポチか~(トトリちゃんにしては普通の名前ね)よろしくね、ポチ」
「ポチは愛称で、ポチ・ザ・グレイトハヤイデス なんだよ!」
「へ~・・・(よかった~、いつものトトリちゃんだ)」
「わ、わに~・・・(そ、それだけはご勘弁を~・・・)」
こうして抵抗はむなしくスルーされ、黒プニあらため、プニ犬ポチになった
が、そろそろツェツィさん放してくれないと首と胴体がちぎれる、ちぎれちゃう~!?
あ、ちぎれた
ツェツィさん意外と力持ちかもしれぬ
「あら?」
「ブフゥ!?」
う~ん俺が2人になったような新鮮な感じ、ん?なんか遠くからも俺の反応が・・・まぁいいか
そのままずり落ちた俺は、頭を上に乗せてひっつけた
「最近の犬は頭が取れても大丈夫なのね~」
「えぇえええええ!? 突っ込みどころソコなの!?」
こうして俺は安住の家を手に入れた
未だにトトリがポーチに手を突っ込むと、体がブルブル震えてしまうのは気のせいだ・・・