リボーンの世界に呼ばれてしまいました ~小話~   作:ちびっこ

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第83話

片方でランボ君を抱きしめ

もう片方でツナ君の服のすそを握って歩く

 

「だ、大丈夫……?」

 

ツナ君が心配して声をかけたっぽい

曖昧に頷くと更に心配していた

 

ってか、なんでわざわざ墓場の前を通るんだ……

私には理解出来ない!

まぁ吸血鬼と早く話した方がいいのはわかるけど

墓場の前を通る必要はないと思う!!

 

「怖い気持ちはわかるけどね……

 オレももし幽霊やゾンビが出たら

 どうしようって思ってるし……」

 

その割には落ち着いてる気がする

……私がオロオロしてるからか……

情けないことに否定出来ない!

風を感じることも出来ないぐらいに

私は集中してないからね……

 

「友達になっちまえばいいじゃねーか!」

 

声が聞こえた方に恐る恐る向く

いやーなんかいたーー!!

 

「ってミイラ出たーーー!」

 

「へ? なんだぁ……ミイラね」

 

「えー! ミイラは大丈夫なのー!?」

 

「うん」

 

風で攻撃できるし気配を探れるからね

幽霊は出来ないから怖い

 

「ん? オレはゾンビだぜ」

 

「ゾンビも大丈夫だよー」

 

「そっかそっか」

 

「なにそれーーー!?」

 

ツナ君が私達が笑いあってる姿を見て叫んでた

んーなんでだろ?

まぁいいか

 

安心したし、ランボ君の様子を見てみよう

意外と元気だった

もしかして雷って幽霊にもあたるのかな?

 

そんなことを思ってる間に

ゾンビの山本と脳?の武が仲間になった

 

 

 

 

 

 

ゾンビの山本は仲間に裏切られて死んだらしい

まぁ恨みがないとゾンビにならないか……

でもなんでツナ君についていくことにしたんだろ?

 

「どうして仲間にしてほしいと思ったの?

 また裏切られるかもしれないよ?」

 

「1人より仲間と一緒の方が楽しいじゃねーか」

 

なるほど

裏切られる前はいい思い出ばっかりだったのね

 

「それに、ツナは怖がりながらもオレと握手するんだぜ

 脳だって戻してくれたしな!」

 

あーそういえば握手してたね

リョウヘイを仲間にする時もしてたような……

そういうところが妖怪に好かれるのかー

 

「ツナ君といるとあったかい気持ちになるもんね」

 

吸血鬼さんを思い出した時も

あったかい気持ちになるけど……

でもそれとは多分違う

ドキドキしてあったかくなる感じで

ツナ君はポカポカする温かさだよ

 

「仲間かー……」

 

楽しそうにゴクデラと歩いてるツナ君の姿を見ると

私は出会い方を間違ったんだろうねー……

妖怪の姿で出会っていれば良かったのに……

 

「ああ 仲間にしてくれてサンンキューな」

 

……あれ?

もしかして山本の中では私も仲間に入ってるの?

 

「えーと、私は……」

 

「本物の妖怪づかいは僕です!」

 

あ、邪魔された

うわー、それも会いたくない人にあったよ……

相変わらず変な髪形だなー

山本の後ろに隠れさせてもらおう

 

「おや? あなたは……」

 

「ヒトチガイデス」

 

「まさかそちらに頼むとは……許しませんね」

 

「ヒトチガイデス」

 

ヒトチガイと言ってるのに

私の話を全く信じてくれないねー

いやー、困った困った

 

「また知り合いなの……?」

 

「私が吸血鬼に用事があるのを知って

 退治するついでに叶えてあげてもいいって……

 それを断ったから気まずいんだよ」

 

「でも、それっていい話だったんじゃ?」

 

「まぁそうなんだけどね

 変な髪形だし、自信満々だし、

 変な杖持ってるしー、変な髪形だしー」

 

「変な髪形って二度言ったーー!?」

 

あ、しまった

変な髪と思いすぎて二度も言ってしまったね

……オコッテルナー

 

「えへへ」

 

とりあえず笑って誤魔化してみた

 

「ゆけ! イヌ男 犬!」

 

ダメだったみたい

でも犬は穴掘りに夢中で助かったよ

ってか……今気付いた

あの変な髪形が存在感がありすぎて気付かなかった

 

「ツナ君、あの子可愛いよ!!

 連れて行こうよ!!」

 

「今の状況わかってんのー!?」

 

ちぇ、ダメみたい

この前会った時にはいなかったんだよねー

くそー、あんな可愛い子がいるなら

一緒に行っても良かったかなー

 

「じゃぁ頑張ってね

 私、可愛い子には手を出さない主義なの」

 

「そんなー!?」

 

今までずっと助けてた分、ツナ君がショックを受けた

でも私がいなくてももう大丈夫でしょ

いっぱい妖怪が集まったしー

吸血鬼と話が終われば、私はまた旅に出るしね

そろそろ私がいない状況に慣れた方がいいよ

 

そう思って今回は観戦しようと決めたら

まさかの相手が勝手に自滅した

……まぁ運も実力って言うしね……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いよいよヒバリン城が見えてきたなー

ってか、思ってたより……

 

「綺麗なお城だねー」

 

私が住みたいぐらいだよ

大きな城に住むってやっぱり憧れるよねー

まぁ旅をしてる私には縁がないけどね

 

「そ、そうかも……

 吸血鬼の城だからもっと暗いイメージだったよ」

 

私だけじゃなくツナ君もビックリしてた

んーやっぱり悪い吸血鬼じゃないのかもね

いや、だって……

 

「美味しそうな野菜だね」

 

「……うん」

 

ツナ君が微妙なリアクションをしていた

……城の横で野菜を育ててるからね……

吸血鬼のイメージとかけ離れてたんだと思う

薬草もあるみたいだけど、キャベツとか見るとね……

流石にこれは私もビックリしたよ

 

でも、ツナ君が怖くなくなったからいいとしよう

何も出来ずに動けなくなるのはまずいしね

 

「……あ、ツナ君」

 

「どうしたの?」

 

「悪いけど、先に行っててくれる?

 もしくはここで待ってて」

 

「え!?」

 

「ごめん! すぐに戻るから!!」

 

ツナ君の引き止める声が聞こえたけど

私は急いで森の中に入っていく

木の上に誰かが潜んでる

絶対にただの人間じゃない

気配の消し方が上手すぎるんだよ

風を使って調べれば少量だけど匂い消しの香りがした

 

「……ハンターかも」

 

人間のために悪さした妖怪を退治するのが勇者で

妖怪を捕まえて利益を得ようとするのがハンター

……最悪だね

ハンターは自分の利益しか考えてない分

目的のためには人間も殺す時がある

だからハンターは人間の世界でも賞金首になってる

 

そのハンターが吸血鬼を狙ってる

このまま放置すれば、ツナ君達に被害が行くかも

さっさと倒さないと!

 




どうしてこの主人公と骸を絡めると笑いになるんだろうw

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