リボーンの世界に呼ばれてしまいました ~小話~   作:ちびっこ

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第80話

荷造りしてると男の子……ツナ君が戻ってきた

いや、ツナ君の部屋だから普通のことなんだけどね

 

昨日、お風呂借りて、倉庫より安全だからってことで

部屋で泊まらせてもらっただけなのに

自分の部屋みたいに思ってしまったなー

私、ひどい(笑)

 

でも昨日の話では仕事で見送り出来ないって

もの凄く悲しそうに言ったから

戻ってこれないと思ってたんだけど……

 

「どうしたの?」

 

「あの、お願いがあるんだけど……」

 

んーなんだろ?

ツナ君にはお世話になったからね!

私に出来ることなら叶えてあげたいよ

 

話を聞けば、魔法使いっていう人が訪ねてきたらしい

でも1人で聞く勇気はないし、

頼める友達もいないから私に声をかけたんだって

……凄くいい子なのに友達いないんだね……

 

「それぐらいなら大丈夫だよー

 変な人だったら私が追い払ってあげるよー」

 

「小さいしそれは大丈夫だと思うけど……」

 

甘いなー

小さいからといって油断してると

簡単に殺されちゃう世の中なのにねー

 

 

 

 

 

 

確かにツナ君が言ったとおり

見た感じは小さな子で名前はりぼじい

 

……この子は強いね

一つ一つの動作にスキがない

ただ、妖怪のような感じはしないなー

 

リボじいの話を聞けば、

ツナ君が妖怪づかいの血をひく勇者らしい

 

うーん、そんな感じは全くしないんだけどなー

今にも逃げ出したいっぽいオーラを出してるしね

 

「妖怪づかいなんて知らないよー!」

 

「結構いるよー

 私もこの前会ったしー」

 

「そうなんだ……

 あ! オレがいいたいのはそっちじゃなくて……

 オレが勇者とかじゃないよ!

 それに怖いしムリだよ!」

 

あーそっちだったのね

ツナ君も自分が勇者とかないって思うんだ(笑)

それに仲間を集めて吸血鬼を退治しろって言っても

あの吸血鬼は悪い吸血鬼じゃないと思うし……

これは帰ってもらおう

 

おっと、リボじいが杖でツナ君を殴ろうとしてるよ

これは防がないと護衛の立場がない

 

懐からナイフを出して、杖を止めよう

斬れないように峰はかえそうかな?

 

「えええ!?」

 

「どういうつもりかな?」

 

「まだ終わりじゃありませんぞ」

 

やばっ!ツナ君の方へ何か投げたよ!

小さくて防ぐのが難しい!

風は使っちゃダメだし!!

 

「ツナ君!?」

 

「え?」

 

……うん。返事した時にパクって食べちゃったよ

いやいやいや、見とれてる場合じゃない!

早く吐き出さないと!!

声をかけようとしたらツナ君の額から炎がでた

えええ!?どうなってんの!?

 

「いくぜ! 仲間を集めるぞ!」

 

「……へ?」

 

あなたは誰ですか……?

人が変わったよ

目つきも口調も違うし……

リボじいいわく、ツナ君が食べたのは

モンモンキャンディーと言って

眠っていた血が騒ぎだして

妖怪づかい超ツナにバージョンアップするらしい

 

……どこからツッコミすればいいかわからない

本人がやる気になったからもういいのかな……

あ、私も吸血鬼さんに用事があるんだった

一緒に行こうかな?なんか心配だし……

 

「ツナ君、私も一緒にいってもいい?」

 

「ああ。オレについて来い」

 

……うん。私はもう別人というツッコミはしないよ

 

 

 

 

 

 

 

 

キャンディーの効果が切れると

いつも通りのツナ君で旅に出たことを後悔していた

それでも旅は続けるみたい

あの時のツナ君もツナ君なんだね

……変な日本語だ。まぁいいか……

 

「ご、ごめん……巻き込んじゃって……」

 

「いいってば。

 元々、私もその吸血鬼に用事があったからね」

 

「用事とは何ですかな?」

 

ちょっと面倒くさいけど説明。

まぁ簡単に吸血鬼さんを探してることと

村を襲った理由を知りたいと教えたぐらいだけどー

 

「理由って言っても……吸血鬼の気まぐれじゃ……」

 

「んー多分違うよ

 私がお世話になった吸血鬼さんはかなり強かったんだ

 人間なんてすぐ殺せちゃうぐらいにね

 だから、噂ほど悪い吸血鬼じゃないと思う

 血は吸ってるけど、無傷で追い返してるからね」

 

「じゃ、じゃぁ……話をすれば!」

 

「話が出来ればねー」

 

あーツナ君がわかってない顔をしてるね

まぁ悪く吸血鬼じゃないって言ってるのに

話が出来ない理由がわからないんだろうね

 

「そうですぞ

 数々の勇者がヒバリンを退治しようとしてますからな

 我々が話を聞きたいと思っても

 血を吸われて追い返されるだけでしょう」

 

「えーー!?」

 

「そのために仲間を集めるのですぞ」

 

「で、でも……追い返してるだけなら

 今のままでも問題ないんじゃ……」

 

「何に怒ってるのかわからないと

 誰かがまた同じことしちゃったら家とか壊されるよ?

 例えば、ツナ君が無意識に吸血鬼さんの怒りをかって……」

 

「ひいいい!!」

 

ちょっと脅しただけなのに怯えられたよ

まぁ理由はわかったみたいだね

 

「では、ここによっていきますぞ」

 

リボじいの指を辿れば、見るからに怪しい工場があった

わざとツナ君を怖がらせてるのかなーと思ってると

ツナ君達はもう工場に突入していた

……もう少し集団行動してほしい

護衛しにくいよ……

 

「出たー! 怪物ーー!!」

 

あれ?呼吸や動く気配がないから

問題ないと思ってたけど……油断しすぎた?

やばいやばい、急いでいかないと!!

 

追いつくとリボじいが人造人間の説明をしていた

人造人間ってやばいんじゃ……

会ったことがないから勝手なイメージになるけど

パワーが凄すぎる気がする

力を抑えてる私では相性が良くない

 

「ツナ君、起こしちゃダメ!」

 

「極限ーー!!」

 

うわー遅かったみたい!!

ツナ君より前に出て守るために慌てて向かおうとすれば

リボじいが私の邪魔をする位置に立った

 

「どけっ!」

 

私が殺気を込めてるけど、リボじいは動かない

勘だけど、動けないじゃなくて動かない

一直線に向かわなければ、今の私じゃ間に合わない

……このままじゃ……ツナ君が……

 

「落ち着いてください

 彼は妖怪づかいの血を引く勇者ですぞ」

 

リボじいの言葉を無視して

道を開けろと言う意味でナイフを投げる

私は予想通り、リボじいは動けたらしく簡単に避けた

今はそれどころじゃないのでリボじいのことは放置

 

何とか間に合ってツナ君の前に守るように立てば

ツナ君の慌てる声が聞こえた

 

「ダメだ!」

 

そう叫んだと同時にツナ君は私の前に出た

普段の動きと違うからちょっとビックリだ……

いやいやいや、驚いてる場合じゃない!!

妖怪の姿じゃなくてもツナ君より私は頑丈なんだよ!?

 

流石にもう間に合わない!と、思ったら

人造人間はツナ君の前で止まってるだけで何もしない

 

「極限ニ、ナカマダ!!」

 

「「えーっと……」」

 

あ、ツナ君と声が揃った

ツナ君もどういう状況かわからなかったっぽい

 

「もしかして……起こしたから?」

 

「そうですぞ」

 

私の心配しすぎだったみたいだねー

あー良かった

 

「いでででで!!」

 

……良くなかったね

ツナ君が人造人間に抱きしめられて

大変なことになってるよ……

って、早く助けないと!!

 




リボじいの口調がリボーンと違う……
もの凄く書きにくいww

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