リボーンの世界に呼ばれてしまいました ~小話~   作:ちびっこ

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※ 流血?注意……?
(書く必要がない気がもの凄くするw)


第74話

吸血鬼さんのところに通って1ヶ月ぐらいたった

まだ吸われてはいない

 

それに自分でも意外だったけど

吸血鬼さんのところに通うのは楽しい

理由はいろんな知識を教えてくれるから。

無口って言ってたけどそれはウソだね

怖いから言わないけど

 

でもそろそろ危険かもしれない

昨日から吸血鬼さんのマーキングが1日に2回になった

会いに行った時に2回すればいいのに

時間をあけないと嫌だと言われた

ということで、私は本日2度目の山奥へ行くことにする

 

「気をつけていきなさいね」

 

お母さんに声をかけられたので慌ててそばに行く

体調はまだ治ってないのに起き上がるんだもん!

本人は大丈夫って言うけど信用できない!

 

「もぅ! すぐ無茶するんだから!」

 

注意をしたけどお母さんは笑ってた

ちょっと腹が立つ

こっちは心配してるのにーー!

 

「ごめんね。

 そうそう、吸血鬼さんによろしく言っておいてね」

 

それは親としてどうなの……

ちなみに吸血鬼さんに会ったその日に気付かれた

お母さんはそこまで鼻がいいわけじゃないけど

私の首元をみて「あらあら」と言ったからね

吸血鬼のマーキングはやっぱり凄いみたい

だったら、なんで1日2回もするんだ……!

怖いから言わないけど!

 

「私も吸血鬼さんに会って見たいわー

 今度、ウチに連れてきなさいね」

 

絶対に伝えない。と誰かに誓った

そもそもお母さんが吸血鬼を怖くないのが不思議だよ

今日は体調が良さそうだから聞きたいけど

あまり遅くなると本当に家にまで来そうな気がしたから

「お母さんに安静にするように!」といって急いで向かった

 

 

 

 

 

 

 

「遅いよ」

 

「す、すみません……」

 

そこまで遅くなってないのに怒られた

ってか、1日に2回来るほうの身になってほしい

私は半妖だから大変だしー

態度に出てたようで「文句あるの?」と言われた

もちろん「いえ、ありません!」と答える

今までの経験上、機嫌を悪くすると

マーキングの時に力が強くなるんだよ……

 

「……血の匂い」

 

うわーばれちゃったよーー!

やばいやばいやばい

吸血鬼さんがこっちに来ちゃったよ!

右腕をつかまれてしまった……

人差し指をちょっと切っただけなのに!!

 

「これ……どうしたの?」

 

「あ、えっと……その……」

 

言いよどんでると睨まれたので正直に白状する

ここに来る前に妖怪に追いかけられたことを……

まぁ切ったのは逃げ切った後に気が緩んで

手を木に思いっきりぶつけてしまったからだけどね

吸血鬼さんに会う前だったから

持ってる水で洗い流したんだけど意味がなかったみたい

 

チラッと吸血鬼さんを見て後悔する

もう目がいっちゃってるよ……

逃げたいけど力が敵うはずもなく手は離してもらえない

 

「きゅ、吸血鬼さん……ぅぁあああ!」

 

ゆ、指を食べたよ……!私の指が……!

指に意識がいってると視界がかわる

地面に倒されたと気付いたら手を離されていた

指は問題なく繋がってたけど

吸血鬼さんの目が怖いしゴクッという音が聞こえた気がした

 

マーキングの時と違って

吸血鬼さんは牙を見せて首元に近づいてくる

……吸い殺される!

私はそう思うことしか出来なかった

 

すると、涙がポロポロと出てきた

初めて会った日みたいに吸われるかもしれないけど

どうせ殺されるなら一緒と、ぼんやり思いながら

来る痛いに覚悟して目をつぶった

 

「ぅ………」

 

肌に何かが刺さった気がした……

思わず目を開けたけら

なんだろう……周りがすごくボワッと見える

血がなくなってるから……?

 

「うぎゃ!」

 

急に重みが来て変な声が出た!

ってか、周りがよく見えなかったのは

自分の涙のせいだったっぽい……

……ちょっと恥ずかしいのは気のせいだ!

 

そもそもこの重さは何?

人間より頑丈と言っても重いのは重いんだよ

ということで、確認

 

「……吸血鬼さん?」

 

えー、どういう状況ですか?

吸血鬼さん私の身体の上で眠ってますね

私の身体をベッドにしないでください

そもそも何で寝てるんだ……

血を吸ってたんじゃないの!?

いや、助かったからいいけどさ!

 

んー重いので吸血鬼さんをゴロンと私の横に転がす

起きるかなと思ったけど大丈夫っぽい

とりあえず、放置

 

「うーん、血は出てないかな?」

 

吸われたっぽいところを触ってみたけど

手に血はついていなかったから大丈夫と思う

次、身体を動かしてみる

 

「ほっ!」

 

……特に問題がないね

私って頑丈だ!

あー生きてるって素晴らしい……

 

ちょっと感傷に浸ってたけど現実に戻る

転がしたままの吸血鬼さんをどうしようかなー

 

……殺すとか私には無理だね

いくら殺されかけたといっても私にそんな度胸はない

 

よし、このまま放置しよう

殺されかけたんだし、別にいいよね?

……せめて、木の下に運ぼう

 

吸血鬼さんを木によりかけたけど

起きる気配が全くないね

吸われた分、ほっぺたをつつき意地悪しよう

 

ツンツン

 

……本当に大丈夫?

全然、起きないんですけどー……

 

って、同情?しちゃダメだ!

吸血鬼さんは私を殺そうとしたんだからね!

さっさと帰ろう……

そろそろお母さんが心配しちゃうしねー……

 

「えーっと、また明日?」

 

いやいやいや、なんでまた明日なんだ……

殺されかけたのに能天気だ、私!

ちょっと足早に去ることにする

あ、これが普通だね

 

そんな感じで歩き出したけど足が止まる

本当に放置して大丈夫だよね……?

 

「あーもう! しょうがない!」

 

お母さんは連れて来ていいって言ってたし!

くそー!なんで私は頑丈なんだ……!

吸血鬼さんをおんぶ出来ちゃうし!

 

「あー……吸血鬼さんは……

 街に連れて行ったら怖がれるよねー」

 

どうやって家まで連れて行こう……

まぁ牙さえ見えなければ大丈夫かな?

人間には吸血鬼さんの匂いがわからないと思うしね

 

「なにやってるんだろ……私……」

 

思わず呟いたのはしょうがないと思う

……自業自得だけどさ!

 




危ない危ない……
ヒバリンがもっと暴走しそうだった……w

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