リボーンの世界に呼ばれてしまいました ~小話~   作:ちびっこ

73 / 91
まず、最初に……この話から『妖怪づかいツナ』です

原作は崩壊します!!!!

私の基準ですが、ヒバリンはやばいです
まだ書き終わってませんので最終糖度は私にも予測不可能です
原作開始まで時間がかかります
本編の設定を使ってますので少しだけネタバレがあります
週に1度の更新を目標にしています。遅れた時はすみません

では、覚悟がある方はヒバリンにお気をつけくださいww



第73話 (妖怪づかいツナ1話目)

「あー見つからない!」

 

って、嘆いてる場合じゃない!

もう在庫がないんだ……

今日見つけないと……お母さんが……

 

涙をこらえて薬草を探す

力があればと思うけどないものはしょうがないし!

 

「お父さん……」

 

会ったこともないのに助けを求めてしまう

お母さんの身体が弱いと知ってるはずなのに

どうしてそばにいないんだろう……

 

「……そこで何してるの?」

 

少し離れてるけど後ろの方に誰かいる

いつの間に居たんだろう……

力は弱いかもしれないけど私は人よりはあるよ

だから山奥なのに1人でも来れるんだ

その私は誰かが近づいたことさえ気付かなかった

つまり……妖怪……?

 

「ねぇ、そこで何をしてるの?」

 

力の弱い私は逆らってはいけない……

妙な動きをするのも危険だから振り返らずこのまま答えるしかない

 

「……薬草を探しています」

 

「ふぅん。君、少し変わった匂いがするね」

 

「それは私が半妖だから……」

 

人間にしか見えないから

匂いのことは言われたことがある

まぁかなりわかりにくい匂いらしいけど……

旅の途中に出会った鼻の利く妖怪には必ず言われる

 

「違う」

 

違うって何が?

聞きたかったけどそれどころじゃない!

いつの間にか私の後ろに移動してるし

首元をクンクン匂いを嗅いでるーー!!

うぅ……この状態は何なのーー!!

 

「ひゃぁ!!」

 

な、なめた……なめられたよーー!!

思わず振り返ると目が合った

 

「きゅ、吸血鬼……」

 

さ、最悪だ……

妖怪の頂点とも言われる吸血鬼に会うなんて……

でもそれだと気配に気付かなかったのも頷ける

 

「……惜しい。まだ時期じゃない

 吸うのはもう少し君が大きくなってからにするよ」

 

わ、私……血を吸われて殺されるのは決定ですか……?

生まれてたった7年目で死刑宣告された……

涙がポロポロ出てくるのはしょうがないと思う!

 

「うわあああ!」

 

「……もう終わり?」

 

もう終わり?じゃないよ!

人の涙を吸わないでください!

目元で吸われてビックリして止まったよ!

言いたいけど怖くていえないーー!!

 

「それでどんな薬草?」

 

「へ?」

 

「探してるんでしょ? 早くいいなよ」

 

聞かれたから頷いて薬草の名前を言う

すると、吸血鬼が消えた

え?もしかして助かったの?

 

「はい。これ」

 

そうですよねー

吸血鬼から逃げれるわけないですよねー

って、吸血鬼が持ってるのって……

 

「これです! ほしいです!」

 

「はぁ……君が必要そうだから持ってきたんだ」

 

あ、そうなのね

じゃぁ有り難く受け取っておこう

 

「これから毎日ここに来ること」

 

まじか……

いや、でも普通に帰ってもいいみたいだし

お母さんが元気になったら逃げよう

 

「言っておくけど、君の匂いは覚えたから」

 

はいー。終わったー

泣いてもいいですか……?

吸われそうだから泣かないけど

 

「えっと、時間は……?」

 

「君が来たらわかるからいつでもいいよ」

 

あ、それは嬉しいかもー

毎日、同じ時間に来るのはきついしね

 

「お母さんの具合が悪いからそんなには……」

 

長い時間は居るのは無理です

というか、吸血鬼と長時間なんて無理

 

「はぁ……わかった。じゃぁね」

 

はやっ!?

もうどこかに行っちゃったよ

あれぐらい私も走るのが速かったらなー

って、羨ましがってる場合じゃないじゃん!

この薬草をお医者さんに持っていって

お母さんに早く飲ませないと!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

えっと、昨日はここだったかなぁ

 

「吸血鬼さーん。約束通りきましたよー」

 

んー呼びかけてみたけど来ないね

え?帰ってもいいよね? ちゃんと約束守ったし。

よし、私が許可する(笑)

 

「……うるさいよ」

 

うお、木の上で居たよ

もしかして昼寝でもしてた?

機嫌を損ねちゃダメだったのに……相手は吸血鬼だし!

 

「す、すみません……」

 

とりあえず謝ってみた

あらー木から下りて来ちゃったよ……

これ以上は近づくとやばい気がするけど逃げれない……

 

「……君、本当に半妖なの?」

 

「あ、はい。お母さんが妖怪です

 でもお母さんは身体が弱いので人間の姿で過ごしてます

 その関係かわかりませんけど

 私は人間の血の方が強く変身もできないので弱いです

 まぁ人間よりは強くて頑丈ですけどね」

 

人間の姿で過ごした方が省エネ?って感じで楽らしい

まぁ私にはよくわからないけど……

お母さんは妖怪になっても綺麗なのになー

元気になったらまた見せてもらおう

 

「父親は何の妖怪?」

 

え。だから言ったじゃん。人間だって。

顔に出てたのか溜息をつかれた

うわーこっちに来るよー!!

もしかしてもう吸われちゃうの!?

 

「うぅ……」

 

怖くて目をつぶったらまた首元の匂いを嗅がれたよ!

吸われるのも嫌だけどこれもヤダーー!

 

「ひゃぁ!!」

 

く、首になんかした!

吸われた感じがして痛みがあったから血を吸われたかも!?

 

吸血鬼さんが離れたから首を触ってみる

血が出てる感じはしない……

あ、でも吸血鬼さんの唾液で止血できるとか言うよね

うー鏡がほしい!!調べたい!!

 

「……ただのマーキングだよ」

 

呆れられながら言われたけど何それ?

よくわかないから「マーキング?」と聞き返してみた

 

「そうだよ。僕の匂いをつけたんだ

 君は僕のものだからね

 他の妖怪に食べられるのは許さない」

 

……後でゴシゴシと拭こう

 

「何をしても数日はとれないから」

 

「それってダメじゃん!」

 

やば……思わず声に出しちゃった……

吸血鬼さんを恐る恐るみれば嬉しそうだった

意味わかんないし……もう帰りたい……

 

「もういいですか……?」

 

「いいよ」

 

やった!言ってみるもんだね!

って喜んでいたら「まぁだけど……」と続いた

世の中そんなに甘くないよねー

 

「これいらないの? 昨日のだけじゃ足らないよね」

 

「あ! ほしいです!」

 

おー!普通にくれたよ!

薬草を探す時間が省けたー!

 

「うわー! また新鮮そうだ!

 昨日の薬草も状態が良かったらいい薬が出来たみたいです!

 ありがとうございます!!」

 

おかげで今日はお母さんの体調が良かったんだよねー

 

「……別に気にしなくていい

 それに……それで作れる治療薬を考えると……」

 

「え! もしかしてお母さんの病名わかるんですか!?

 お医者さんもよくわかってないみたいで……

 お母さんが頼んだ調合で作ってくれてるんです

 私もその材料を集めてるだけで……よくわからなくて……

 いつもこの薬草が見つけるのが大変なんです

 吸血鬼さんは長生きしてる分やっぱり物知りですね」

 

吸血鬼は見た目では歳を判断できないからなー

この吸血鬼さんは実は何百歳って普通にありえることだし

 

「……僕はまだ生まれたばかりだよ」

 

「ええ!?」

 

それなのに物知りなの!?

それに強そうだし……

確か吸血鬼の強さは歳にも比例するはずだよね?

 

「……明日も用意しておくよ。じゃぁね」

 

「本当ですか! ありがとうございます! また明日!!」

 

あ、見えなくなるまで手を振ろうとしたけど

すぐ見えなくなっちゃったよ

 

「あれ? 意外といい吸血鬼さん?」

 

用意してくれるって言うし……

まぁいいか

早く帰って新鮮な内に薬を作ってもらおう!

 




このヒバリンは(いろいろ含め)セーフなのだろうか……?

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。