リボーンの世界に呼ばれてしまいました ~小話~   作:ちびっこ

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※ 本編終了後にお読みください


第71話 ※

あれ?ここにもいないなー

応接室に居ないから屋上だと思ったのに……

朝から見回りにでも行ってるのかな?

んー電話するべきか……でも秘密にして喜ばせたいしなー

……喜んでくれるかはわからないけど……

お礼だし……受け取ってもらえればいいなー……

よし!まだ授業が始まるまで時間があるし頑張って探そう

 

あ、そうだ

風を操って雲雀先輩の声を拾えばいいじゃん

どこにわかるかもー

でもこの方法は声を出してないとわからないような……

まぁわかればラッキーと思ってしよう

 

……失敗かも

たくさんの人の声を拾いすぎだし……

それに盗み聞きみたいでもの凄い罪悪感が……

 

『僕になにか用?』

 

あ、この声は雲雀先輩だよ

……罪悪感があるけど許してもらおう

えーっと、さっき聞こえた場所は……

 

『あの……私と付き合ってください!』

 

うわぁお……聞いちゃいけない言葉を拾っちゃったよ

まぁ顔がわからないし許してもらおう

あ、今の声は雲雀先輩の声と近かったね

 

『いやだ』

 

……あれ?これって……もしかして……

そういえば花が雲雀先輩は意外と人気とか言ってたかも……

まぁ怖がってる人の方が多いらしいけどね

 

『……目を覚ましてください!

 忘れるような薄情な人を……っ!?』

 

『それ以上言えば咬み殺す』

 

……盗み聞きした罰が当たったかな

まぁ全部忘れた私が悪いんだけどね……

 

 

 

 

 

 

 

 

あー私は何をしてるんだろ……

誰かに会うと心配をかけちゃう気がして

初めて学校サボったけど

もの凄くケイタイが鳴ってるよ……

まぁ優用は場所がばれるから切ってるけど

ヴェント用の方がやばい……

結局、みんなに心配をかけちゃったよねー

 

……ツナ君にメールしよう

ちょっと気分転換に出かけてて

明日はちゃんと学校に行くから心配しないでって……

 

ケイタイをカバンから出そうとして思い出した……

みんなにクッキー作ったんだ……

 

「渡せなかったなぁ……ひくっ……」

 

……なんでだろう

泣き出すと……止まらない……

 

 

 

 

 

 

 

ふぅ……すっきりした……

いっぱい泣いたおかげで明日から頑張れそうだよ

あれ?そういえばケイタイが鳴らなくなったよ

結局ツナ君にメールしてないよね?

あ、充電が切れたのか……家に帰ろう

 

「……はい?」

 

……どこからツッコミをすればいいの!?

なんで雲雀先輩がここにいるの……

起き上がって振り返ったら居るよ……

マンションの屋上だよ!?

なんとなくこの場所を選んだだけなのに……

まぁ居るのはいいとしよう……

 

ただ……なんで寝てる!?

 

え?ここって雲雀先輩の昼寝スポットだったの!?

ってか、さっきまで私泣いてたよ!?

ええええ……そんなところで普通寝れる……?

ダメだ……ツッコミどころが多すぎてパニックだ

 

えーっと、状況整理しよう

私がこの場所に来た時には雲雀先輩は居なかった

ってか、そもそも不法侵入したから誰もいない

その後に私は泣いた

で、泣いてる間に雲雀先輩が来た

そして雲雀先輩は寝た

いやいやいや、状況整理しても全くわからない

 

……落ち着こう

もう雲雀先輩が寝てるのはいいとしよう

私はこの後どうすればいいんだろう……

放置して帰っていいの?

それはちょっと微妙な気がする……

 

じゃぁ起きるのを待つ?

待つのはいいとしても顔を洗いたい

でも顔を洗いに行ってる間に起きたらどうしよう……

ヒバードに頼もうかと思ったらいないし……

……諦めて隣に座って待とう

 

 

 

 

 

ズズッ……

 

少しお腹が減ったからクッキーを食べちゃった

そしてノドが乾いたからお茶を飲んでる状況

なかなか私って図太いよね

まぁまた新しいのを作らないとダメだね……

いや、食べちゃった私が悪いんだけどね

でも食べてもいいと思ったんだよ

今回は笑って渡せない気がして……次は頑張ろう

 

「……ふぁ」

 

あ、雲雀先輩が起きた

 

「おはようございます」

 

返事が無いなー

起き上がったけどまだ寝ぼけてるんだね

よく見れば焦点があってない

あれ?また寝転ぼうとしてるよ……

 

ぽふっ

 

いや、ぽふっじゃないよ

これって……膝枕だよーーーー!!////

 

「ひ、雲雀先輩……!」

 

「おやすみ」

 

いやいや、まだ寝る気なの!?

寝る子は育つって言うけど寝すぎだよ……

あ、ツッコミを間違えた

どうして膝の上で寝るんだ!!

これって恋人っぽいよね……?

そ、そりゃ……付き合ってたけど……

 

「こ、これは……今の私にはハードルが……」

 

「……付き合う前からしてたのに?」

 

「ええええ!?」

 

まじか……私って何してたの!?

こういうのって付き合ってる人以外にもするの!?

 

「僕が無理矢理させたようなものだけど……」

 

「へ?」

 

無理矢理させたってどういうことだろ……

 

「優と二度目に話した時だったかな

 僕が怖いと知ってるみたいだからね

 ……無理矢理させたんだ」

 

……そうだったんだ

私ってイヤイヤ雲雀先輩の言うことを聞いたのかな

 

「……いや?」

 

「嫌って?」

 

「今の優の気持ちだよ

 嫌ならしない」

 

「嫌じゃないです……///」

 

ただ恥ずかしいだけだし……///

 

「……そう」

 

あ……寝ちゃったよ

ってか、寝るのが早すぎ……

 

……雲雀先輩はどういう気持ちだったんだろう

無理矢理させたことに後悔してるのかな……

 

考えてもよくわからないね

今の私は雲雀先輩が怖いとは思わないからなー

ずっと私には優しいし……

 

「……嫌じゃないですよ」

 

眠ってるから意味がないと思うけどもう1度言った

雲雀先輩のことが本当の意味で好きかはよくわからないけど

嫌じゃないということは届いてほしいと思ったから……

 

「おやすみなさい」

 

雲雀先輩にはクッキー渡そうかな……

 




2人の距離が微妙な時の話でした
ちょっと苦くて……でも甘い話を書きたくなったんです
私の文才では表現できてる気がしないww

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