リボーンの世界に呼ばれてしまいました ~小話~   作:ちびっこ

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※本編終了後にお読みください


第62話 ※

「ふぁ……」

 

ちょっと病み上がりに無理しすぎたかも……

あくびが出ちゃったよ

 

「優……疲れた……?」

 

あ、しまった

クロームちゃんに見られたみたい

しーって口に指を当ててから笑えば黙っててくれたよ

この子達を送れば今日の予定はないし

家に帰ってさっさと寝るから心配させる必要ないしね

 

「優ちゃん、少し寄り道してもいい?」

 

「ハル達、どうしても行きたいところがあるんです!」

 

「いいよー」

 

クロームちゃんが心配してそうだけど

少しぐらいの寄り道だったら大丈夫だよ

 

「寄り道ってどこなの?」

 

「ここだよ」

 

あ、目の前だったのね

それなら全然大丈夫だよ

 

「竹寿司?」

 

お寿司屋さんに用事って珍しいよねー

 

「ここはですねー

 なんと山本君のご実家なんです!!」

 

「そうなの?」

 

これで納得できた

山本君に用事だったのか……

って、みんなに背中を押されてる!?

いや、クロームちゃんはやってないけど……

それでも小さい子達もするからビックリする

 

「優ちゃんが開けてください!!」

 

「え!? 私が?」

 

みんなの顔を見れば頷いてるよ

うーん……まぁいいか

みんなが変なことするわけないしね

 

「こんばんはー」

 

挨拶しながら開けてみた

 

パンパンパンッ

 

「へ? へ? へ?」

 

クラッカーだよね?

ツナ君達、何してるの?

 

「「「退院おめでとーー!!!」」」

 

もしかしてこれって……

 

「ちゃおッス

 今日は優の退院祝いのパーティだぞ

 遠慮なく楽しめよ」

 

「……リボーン君……」

 

これはまずい……

あーもうダメだ

みんながビックリしてるけど許してほしい

ディーノさんが頭を撫でてくれてるよ……

最近……泣き過ぎな気がする……

 

「……優、すまん

 恭弥にも声をかけたが……」

 

雲雀先輩はいないんだ

でも……すごく嬉しい……

声を出そうと思ったけど出なかった

 

「ヒバリのヤローは無理だろ……」

 

「ヒバリだしな……」

 

「極限、団体行動が出来ん奴だ!!」

 

やっぱり群れる?のが嫌いなんだね

 

「えっと……ヒバリさんは来ないみたいで

 オレ達だけで退院パーティになるけど……」

 

「……ありがど……」

 

かろうじて声が出せた……

ぐずった声になっちゃったけどそれは許してほしい

……リボーン君が紳士だ

何も言わずにハンカチを貸してくれたよ

ちゃんと洗って返すから借りるね……

 

「全部忘れちゃったのに……

 優しくしてくれてありがとう……」

 

みんなが笑ってる……

嬉しい……すごく嬉しい……

みんなを大事にしたい……

 

ガルルー♪

 

「へ……?」

 

恐竜だ……私の目の前に恐竜がいる

パタパタと羽を動かして飛んでるよ……

 

「ついに出せるようになったな

 そいつが優のミントだぞ」

 

「この子が……ミント……?」

 

かわいい……

私が持ってる人形と似てる……

あ、私が泣いてることに気付いて

慌てて涙を拭こうとしてるよ

……くすぐったい……

 

「ふふ ありがとう

 これから……よろしくね?」

 

ガルルル!!

 

手を出してみたら握り返してくれたよ

 

「……何なの その恐竜?」

 

あ、花もいたのを忘れてた(笑)

確かマフィアのことを知らないよね

ってか、子どもが嫌いなのに参加してくれたんだ……

 

「黒川花!?

 え、えーっと……ロボットだよ!

 よ、よく出来てるだろ?」

 

ツナ君が必死に誤魔化してるね

 

「……よく出来てるわね

 まっ 可愛いロボットじゃない

 優、良かったわね」

 

「うん。ありがとー」

 

勘違いしてくれたよ(笑)

ミントが可愛くて助かったね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

隣で楽しそうに笑ってるよ

良かった……優が喜んでくれて……

ミントも出せるようになったみたいだし……

 

ガルルル

 

ん?優の膝の上で座ってたはずよな?

どーしたんだ?

こっちに来てオレの膝の上が座ったよ

喜んでそうだし別にいいよな?

 

「ミント? あ!! ツナ君ゴメン!!」

 

「大丈夫だよ

 オレが見とくから気にしないで」

 

ミントは大人しそうだし……

 

「ありがとう」

 

「うん」

 

そういえばどうして出せるようになったんだ?

 

「ツナ、何を考えてるんだ?」

 

リボーンならわかるかも……

 

「今まで出せなかったのに

 ミントがどうして出せたのかなーって」

 

「なんだ? わからねーのか?」

 

やっぱりこいつはわかるんだ……

 

「優は記憶がなくなったせいで

 お前達を守りたい気持ちもなくなっちまったんだ」

 

「あ……」

 

そうだった……

優は守りたい気持ちで炎が出せたんだ……

 

「もう優は大丈夫だな」

 

「うん」

 

オレ達から逃げることはもうないと思う

ん?肩に何か……優?

 

「……寝ちまったみたいだな」

 

「ええ!?」

 

「ボス……優はここに来る前から眠そうだった」

 

「そうだったの!?」

 

優は病み上がりなのに無理させちゃったかも……

 

「ど、どうしよう……」

 

疲れてるなら寝させてあげたいけど……

山本に頼んでここに泊めさせてもらうのはダメだよな?

優は女の子だし……

やっぱり起こすしかないよな?

家のカギを勝手に探すことは出来ないし……

 

「起こさなくていいぞ

 1人いるじゃねーか」

 

「あ!」

 

そうだ……!

優が寝ちゃったしパーティはもう終わりだし

連絡すれば来てくれるかも!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガラッ

 

良かったー

来てくれたから優を起こさずに済んだよ

怒って……ないよな?

 

「わざわざすみません ヒバリさん

 家のカギを勝手に探すのはダメだし

 優を起こすのは気が引けて……」

 

返事がない……

やっぱりヒバリさん怒ってるーー!?

 

「おい! 10代目が話しかけてるんだ

 何か返事しやがれ!!」

 

獄寺君、これ以上ヒバリさんを刺激しないでーー!!

 

「うるさいよ 優が起きる」

 

「ぐっ……」

 

「ミント」

 

ガルル!!

 

ミントがオレの膝から肩の方に移動した

何かあるのか?

オレの肩から優を引き剥がそうとしてるよな?

ま……まさか……ヒバリさんって……

オレの肩に優がもたれてることに怒ってんのーー!?

 

「え、えっと……これは……

 オレが移動すれば優が起きちゃうかなって……」

 

こえー!!

滅茶苦茶睨んでくるーー!!

でも……ヒバリさんは何もしてこない

優を抱っこしてこのまま帰ろうとしてるし……

そ、そうだ!!

 

「あの……ありがとうございます!

 今日だけじゃなくて……その……」

 

ヒバリさんは優と過ごす時間がほしいと思う

だから土日は一緒に出かけるみたいだけど

放課後にヒバリさんとの予定はないって優が言ってたんだ

多分……ヒバリさんはオレ達にも時間をくれたと思う……

 

「……君のためじゃない」

 

帰っちゃった……

最後まで言えなかった……

 

「恭弥はツナが言いたかったことをわかってるぜ」

 

「……はい!」

 




これで終わる予定でしたけど
書き忘れがあったことに気付いたww
何のために本編であれを書いたんだーー!と叫びたくなりました
なので、ヒバリさんと絡めた話をもう1話しますw

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