リボーンの世界に呼ばれてしまいました ~小話~   作:ちびっこ

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※本編終了後にお読みください



第59話 ※

やばい……緊張してきた……

 

「大丈夫だよ

 僕がついてる」

 

「……ありがとう」

 

そうだよね

わざわざ雲雀先輩が一緒に行ってくれるし

約束通り今から案内してくれるんだ

不安だけど何とかなると思う

それに……記憶を失っての初めての登校だから

誰と一緒に行くか口論になったぐらい

みんな私を大事に思ってくれてるもん

大丈夫だよね!

まぁ先に雲雀先輩と約束しちゃったって言うと

みんなが微妙な表情になったのは気のせいと思いたい

違う意味での不安が出てきちゃうからね……

 

「行こうか」

 

「はい!」

 

よし、気合を入れていこう!!

まぁ気合を入れてる間に着いちゃうと思うけどね

だって私の家から学校は近かったしー

 

トコトコ歩いてる間に校門が見えたね

……あれ? 校門前に人がいっぱいいる……

そういえば花から聞いたけど

雲雀先輩って敵が多いんだったっけ?

付き合ってる私は狙われやすいって言ってて

私がしていた対策を教えてもらったし……

でも花の話では雲雀先輩と一緒にいる時は

狙われることはなかったって言ってたような……

 

チラッと雲雀先輩を見てみれば

凄く機嫌が悪そうな気がする……

こういう時はどうすればいいんだろう……

やっぱり逃げるべき?

私が逃げれば雲雀先輩の足手まといにはならないよね?

 

「……雲雀先輩」

 

「問題ないよ」

 

逃げますって言おうと思ったけど……

雲雀先輩はトンファーを出してやる気満々だ……

……これが理解できない

病院で群れてるからってツナ君達にしたのを見たけど

どうして私はこういう人を好きになったんだろう?

暴力とか無理なはずなのに本当に謎だ……

 

ツナ君達はマフィア?らしいから

逃げるのが上手だったから大丈夫だったけど……

今回は本当にトンファーで殴っちゃうんだよね……

でも普通に隣を歩けるんだよね

怖くて足がすくむかと思ったのに普通だ……

いろいろ考えてる間に校門に着いちゃったよ!!

えー!!このまま咬み殺す?ところを見ちゃうの!?

 

「「「風早さん!!」」」

 

「は、はい!!」

 

なんか私に来たーー!!

雲雀先輩じゃないのー!?

あ、狙いは私なのか……

 

「「「退院おめでとうございます!!!」」」

 

「……ありがとうございます?」

 

つい疑問系になっちゃったよ

だって不良っぽい人達に頭を下げられて

代表の人から退院祝い?の花束をもらっちゃったもん

うわーいい匂いだ

 

「……もういいよね

 君達、いつ群れていいと言った?」

 

……不良っぽい人達の肩がビクッとなったよ

見かけより怖くないのかも……

 

「も、申し訳ありません!!

 我々の記憶がないと聞いていましたが

 どうしても風早さんの退院祝いを……」

 

「……ありがとう」

 

誰かはわからないけど……

私は記憶がないとわかっても退院祝いをしてくれたんだ

嬉しくて泣きそうだ……

 

「……今回は特別だよ

 草壁以外、さっさと行きなよ」

 

「「「はい!!」」」

 

おお……すごい

統率されたような動きで1人を残して離れていったよ

あ、花を渡してくれた人が草壁っていう人なのか……

ん?もしかして……

 

「風紀委員の副委員長の草壁です

 何かわからないことがありましたら

 遠慮なく言ってください」

 

「あの、お仕事を一緒にしていましたよね?」

 

「は、はい! どうして……?」

 

「覚えてはないんですけど……

 ケイタイの履歴に残っていたんです

 何度かメールをしていたので……」

 

草壁さんって入ってたんだよねー

でもお見舞いに来た人にはいなかったから

誰なんだろうってずっと思ってたんだよねー

つまりさっきのみんなは風紀委員だったのか……

ちゃんと挨拶すればよかったなー

 

「へぇ……」

 

あれ?雲雀先輩の機嫌が悪そうだ

みんなが離れた時に戻った気がしたのに……

 

「ただ書類の話ばっかりで

 どんな人かわからなかったんです

 雲雀先輩が名前を言ったのでわかりました

 ……すみません」

 

ヒントがなかったんだもん……

撮った写真の中にいないってみんなに言われたし……

 

「気にしなくていい」

 

……雲雀先輩が言ったよ

私は草壁さんに謝ってたのに……

 

「委員長のおっしゃるとおりです」

 

草壁さんがそういうならいいか……

 

「迷惑をかけると思いますが

 これからよろしくお願いします」

 

「大丈夫ですよ」

 

草壁さんもいい人だ……!

まぁ書類はしばらくしなくていいって言われたけどね

花から聞いて雲雀先輩に確認すれば

ゆっくりでいいって優しい顔で……///

あ、思い出しただけでドキドキしちゃったよ

 

ドカッ

 

「へ? 草壁さん!?」

 

草壁さんが倒れてるよ!?

 

「行くよ」

 

「ええ!?」

 

雲雀先輩が動じてないってことは……

私が見てない間に草壁さんを咬み殺したんじゃ……

このままほっとけないよ!!

 

「だ……大丈夫です……

 委員長が……待っています……行ってください……」

 

……す、すごい

言ってから意識を失ったよ……

周りを見渡せば風紀委員の腕章をつけた人が1人いた

声をかけようと思ったら行ってくださいと目で訴えられたよ

……なんかすみません

 

「お、お花ありがとうございました!」

 

とりあえず一礼してから向かうことにした

草壁さんには後で連絡しよう……

慌てて追いかければ玄関で待っててくれたみたい

 

「ここが優の靴箱」

 

雲雀先輩って靴箱の位置まで覚えてるんだ……

付き合ってても覚えてる自信は私にはないよ

あ、記憶がない私のために確認してくれたのか……

雲雀先輩はやっぱり優しい?よね

さっきのことがあるからつい疑問系になっちゃうね……

って、いろいろ考えてたら雲雀先輩が進んでる!!

急いでいかないと!!

 

 

 

 

 

 

 

雲雀先輩のおかげで一通り覚えたかな?

後は少しずつ覚えればいいかなー

 

「まだHRまで時間があるね」

 

「そうですね」

 

少し早く来すぎたみたい

そう考えるとみんなは優しいなー

私は自分のせいだからいいけど

雲雀先輩と風紀委員のみんなは違うからね

 

「応接室に行こうか」

 

応接室は確か風紀委員の部室だったっけ?

なんで応接室が部室になってるのかは謎だけど……

 

「よぉ」

 

ん?誰かに後ろから声をかけれた?

振り返ってみよう

 

「ディーノさん!」

 

あ、頭を撫でられた♪

子ども扱いと思うけど嬉しいんだよねー

まぁディーノさんがマフィアというのが不思議だよね

入院中に何度もお見舞いに来てくれて

一緒に散歩とかしたけど……転ぶんだよ

ツナ君に教えてもらたけど部下がいないとダメらしい

今はいないから注意が必要だね

 

「今日はオレが優のクラスのHRするからよろしくな!」

 

「え!? 本当ですか?」

 

「ああ」

 

……なんでだろう

多分手を回して私のためにしてくれるんだと思う

だけど……心配だ!!

 

「だから優はHRが始まる前に職員室に来てくれよ」

 

「わかりましたー」

 

転校生って感じで紹介してくるつもりと思う

つまり全部私のためだよね

でも私と一緒ならディーノさんは大丈夫と思ってしまった

 

「少しは安心できるだろ?」

 

「ありがとうございます」

 

……ごめんなさい

私が心配してたのは違うところだったんです……

 

「もういいよね

 優 行くよ」

 

「あ、はい

 ディーノさん、また後で……」

 

早く行かないとディーノさんが

草壁さんと同じことになる気がする……

 

「恭弥は相変わらずだな……

 何かあったらすぐオレに言えよ?」

 

「ありがとうございます!」

 

「また後でな!」

 

「はい!」

 

……頑張ろう

ディーノさんが教師をしてるのは私のためな気がする

マフィアのボスなんだし……

教師をする必要がないと思うもん……

早く馴染んで安心させないとね!




おかしいな……まだ授業が始まってないwww
多分、風紀委員は退院祝いをしてくれます
雲雀さんの退院祝いをして咬み殺されたことがありますしね

ディーノさんは入院中に何度も顔を出すと思います
理由はディーノさんだからw

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