前話のときに、後2話くらいかかりそうとか言ってましたが……
今話で終わってしまいました(苦笑)
では、どうぞ!!
「調べたところによると、今日の若葉学園生の来場者じゃが」
「………Fクラスの多さに圧倒」
「じゃな。ほとんど、FFF団で占めているようなものじゃ」
「………何か騒動を起こさないか心配」
ワシもそれを危惧しておる。だから、このたび霧島を連れて如月ランドにやってきたのじゃ。若葉学園生のみというのは少々意外じゃったが、もし騒動に巻き込まれ召喚獣とかの話になると、霧島がものすごく役に立つじゃろう。
「あ、あれは!?」
「………若葉学園生限定ルーム」
「いかにも怪しげな部屋じゃ」
「………罠が仕掛けられているかも」
それは見た目からも分かるのう。明久や雄二・弘志のような性格なれば、コレを見つけるとすぐにこの部屋に入りたくなるじゃろうな。
「いくつも入り口があるみたいじゃ」
「………ちょうど、4箇所?」
「うむ。回ったところ四角形の部屋の1辺に1つずつドアがあるようじゃな」
「………多分、中で繋がっている」
如月グループの目的は何じゃ。裏で暗躍しておるFFF団はどこで、みなを襲うつもりじゃ。そういえばじゃが、ワシも一応霧島とおるゆえ、襲われるかも知れぬのう。先ほどから殺気を感じぬのはどのような理由であろうか。明久や雄二などにはずっとついて回っているようじゃが……
「すみません。この部屋は何でしょう?」
ワシは思い切ってスタッフに尋ねてみることにしたのじゃ。
「入ってからのお楽しみです。若葉学園生にはなじみの深い部屋となっております」
馴染みの深い? というと、本当に召喚システムと何か関係しておるのか?
「さようか。霧島」
「………先に入っておこう」
「そうかの。せっかくの如月ランド楽しまなくていいのかの?」
「………みんなの邪魔は出来ない。だから、面と向かってココに入るなともいえない」
いざとなればメールでもよかろうが、霧島の言ったとおり邪魔はしたくないのじゃ。それならば、陰より助けるしかないではないか。
「入るぞい」
いかなるトラップがしかけてあるか分からないのじゃ。用心せねばなるまい。
「………開けた空間」
「そうみたいじゃな。一度試してみるかの」
「「試獣召喚」」
ワシらの予想通り、ここでは召喚獣が出せた。多分、将来的に一般公開用にするつもりなのだろう。が、まだ学園生のみのデータしか揃ってないため、若葉学園生のみの使用となっているのじゃと推測した。
「なるほどのう。ワシらにとっては、試召戦争の練習場所ということじゃな」
「………仕掛けられているものが無いか探そう」
「そうじゃな」
ワシら以前に今日入ったものはいないらしく、トラップが仕掛けられている雰囲気ではなかった。
「後は、FFF団が来るのを待つのみじゃ」
「………確信があるの?」
「あやつらは嫉妬だけで動くが、ごくまれに、確実にターゲットを仕留めるために無い頭を使うときがあるのじゃ。要するに、今回なれば、とにかく後をつけて狙うのではなく、こういったところを探して、追い詰めて仕留めるという可能性もあるのじゃ」
むしろ、数に任せた戦いをしそうじゃから、ここは逃げることも出来ないため最適ポジションではなかろうか。
「………わたしたちはひとまず隠れる場所を探そう」
「そうじゃな」
ワシらは、FFF団が入ってきてもいいように、隠れたのであったのじゃ。
★
「やめようよ~不気味だよ」
「お化け屋敷とかじゃないと思うよ」
「そういう意味じゃなくて!」
「限定って書かれると弱いんだよ」
無理やりだが、梓ちゃんと共に謎の部屋に入る。部屋に入ると真っ暗だ。何だろう……
「真っ暗じゃん……」
「危ないよ」
オレは梓ちゃんの手を握り、はぐれないようにした。
「ん? 人の気配?」
「変なコトいわないでよ!」
『何だ? 弘志たちもいるのか?』
『あなたたちも入ってきたのね』
『あれ、雄二とかヒロがいるの!?』
『入り口あそこ以外にもあったんだね』
『………4個あったみたいだ』
『こういうところ見つけると入ってきたくなるよね』
『みんな似たものだな』
『竜也君、わたしたちもでしょ』
やつら全員入って来ていたのか。暗闇で会話とはなんともおかしな話だな。
「一体ここは何の部屋だ?」
『ははははは。お前らに教えてやろうか?』
オレらが暗闇で悩んでいると、どこからともなく気味悪い声が聞こえてきた。
「誰だ!?」
『吉井明久よ。それは愚問だな』
「何故僕の名前を知っている!」
『毎日学校で会っているのに分からないのかい?』
その声と同時に、ライトアップされ、部屋中がまばゆい光に包まれた。
「須川君!」
「それにお前ら! って、Fクラス全員いるんじゃねえか!?」
「何なんだ一体!?」
オレたちは暗闇の中歩いて部屋の真ん中くらいまで来ていたらしい。いつのまにか、周囲を連中に囲まれてしまっていた。
「お前らに説明するまでも無かろう。異端審問会、審議」
「全員有罪!」
くそ。こいつらまでこのランドに侵入していたとは。それに、やつらの嫉妬は辛抱できないから、見つけたら速攻で狙ってくるだろうに、よくぞここまで頭を使ったな。
「みなさん、ここで倒します」
「しっかりと西村先生の下で補習を受けるのね」
『『『『
「「「「召喚獣だと!?」」」」
全員が、相手召喚獣を出してきた。若葉学園ルールならば、オレたちは出さないと戦死者扱いとなる。
「この部屋が若葉学園生限定ってのは!」
「召喚獣を呼び出せるのだけってことか!」
「いつものように追ってきてくれたら逃げれたのに」
「まさか、部屋に追い詰めるとは」
「考えるようになったのね」
「この人数差は何だ……」
「だが、やるしかあるまい」
「仕方ない」
「点数で圧倒するしかないわね」
こちらも10人全員召喚する。教科は分からないが、点数だけは間違いなくこちらのほうがいい。問題は姫路がどこまで厄介か。
「10人なら今までの雪辱を晴らせる!」
「誰が10人じゃと?」
「………正義の味方、参上!」
「霧島よ、自分で正義の味方というのは苦しいぞい」
「………そう?」
どこからともなく秀吉と霧島の声が聞こえてきた。
「「
ここからじゃ見えない、後ろのほうから悲鳴が聞こえているということは確実に殺していっているのだろう。
「やつらに負けてられねえな」
「おうよ!」
とうとう、こいつを使うときが来たか。手に入れて以来、日の目を見ることが無かったやつを。
「赤金の腕輪起動!
何ヶ月か前の、オリエンテーリングとやらで手にいれたブツ。
本来、オレの召喚獣は、素手中心で刀やらを点数と引き換えに使うことが出来るんだが、効率悪いんだ。点数の割に雑魚。もっぱら、避けることしか出来ない。
だが、これがあると、最強となりえる。遠距離では鉄砲が散弾銃に、近距離では刀の切れ味がよくなるとか。データを見ただけだが、実際に使うのは初めてだ。ひとまず試しに散弾銃。
「危ないよ!」
前衛のアキや雄二といったやつらの間を弾が飛ぶ。精度も抜群だ。弓も試してみたいところだが、この人数の多さだと、散弾銃が一番効率がいいだろう。優子さんのランスと憂ちゃんの薙刀で中距離で対策をし、梓ちゃんのステッキで遠距離で対策。近距離が圧倒的に多いが、速さと確実性でやつらを圧倒している。アキや雄二・愛子ちゃんや康太の召喚獣が動き回っているので非常に危なっかしいが一発も当ててない。
「こんなはずでは!」
「人を集めればいいってもんじゃないよ」
全員がとにかく倒しまくって、案外簡単にやつらを倒せた。純ちゃんや竜也の召喚獣が見たかったのだが、ちょうど背中側に居たから見えなかった。
「戦死者は補習~!!」
「「何だと!?」」
まさかこんなところにまで西村先生がやってくるとは! 島田よ。補習室にお世話になるのはお前のほうだったな。西村先生、平気で数十名を抱えないでください。だから鉄人とのあだ名が……あ、先生の召喚獣だ。鉄人とあだ名される体つきにものすごい点数。この召喚獣は一体、オレたちの何百倍の力を持っているのだろうか。
「無事で何よりじゃ」
「………張り込んでいて正解」
どうやら、オレたちがこの部屋に入る前からこの部屋に潜んでいたらしい。いや助かった。こうなることが分かっていたんなら、先に教えてくれてもよかっただろうが、そこはいいや。
「ワシらが調べたところによると、今日若葉学園生限定というのは、学園と話して決めたことらしいぞい」
「………今回、襲ったのとは無関係だった」
FFF団の私利私欲だったということか。まあ、赤金の腕輪を使えてよかったよ。
「あんまりみんなの前では召喚したくなかったんだけどな」
「仕方ないよ。いつかはバレるんだから」
「それもそうだけど」
この前の学園祭でのネコ耳メイドと召喚獣が被る梓ちゃんであった。
「よっしゃ、まだ時間あるがどうするんだ?」
「せっかくだからみんなで遊ぼうよ!」
「2人じゃ遊べないようなものもいっぱいあるからね♪」
「もちろん、秀吉たちも」
「いいのかの?」
「………嬉しい」
その後、12人でさまざまな遊びをして、休日を楽しんだ。
雑魚共の戦いは乗せるに値せず。
姫路や島田とて同じ事。
腕輪もちには叶わないんですよ。
次から何の話しに入ろう……
バカテス話はもうないですから、オリジナルが急増、
もしくはまだけいおん話が残っているからそちらもあると。
コメント・感想・評価、
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今日発売の「Get goal!」Youtubeにあったので聞きました。
いや~やっぱり八木沼さんの曲好きですわ。
聞いてみてください。
またしても宣伝で終わらせました(笑)