青春と音楽と召喚獣   作:いくや

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 FクラスvsAクラスの戦い。

 どうなることやら。

 では、どうぞ!!




#26 終戦!

 

 「次の方、どうぞ!」

 1戦目落としたAクラス。次取らないと後が厳しくなる。

 

 「明久、行って来い」

 「とうとう僕の本来の力を見せ付けるときが来たようだね」

 「ああ。誰が相手だろうと臆するな」

 アキか……ということはAクラスは。

 

 「………七島、行って来て」

 「勝って来なさいよ」

 「頑張れ~ヒロ君!」

 「負けるな~」

 ごく僅かな声援(代表・木下さん・憂ちゃん・梓ちゃん)を背中に受けながら、前に出る。

 

 「ヒロが相手か」

 「お前らの野望はオレが食い止めてやるよ」

 「それはどうかな。ヒロ、君には僕に及ばないものがある」

 「操作技術すら関係ないくらい、圧倒的な点差で勝ってやる」

 「ぐっ…」

 バレてたのかといった表情を浮かべていたが、オレがお前に指摘したんだろうが。

 

 「教科はどっちが決めるんだ?」

 「雄二、どうする?」

 「弘志に決めてもらえ」

 「だって」

 「そうか。遠慮なく勝たせてもらうぜ。“社会”で」

 オレが教科を言うと、社会のフィールドが展開された。オレとアキ共に日本史だ。負ける気はしねえ。

 

 『試獣召喚(サモン)!!』

 

 アキの召喚獣は、学ランに木刀だった。あれ? オレも装備だけ見ると結構近い気がする。やはり後ろの方から、野次が飛んできた。

 

 「何だあの装備は?」

 「本当にAクラスなのか?」

 「Aクラスの恥」

 言っておけ。お前らどうせ点数見たら驚くしか出来ん。

 

 「ヒロ、装備だけ見ると僕と大して変わらないじゃん」

 「あくまで、装備だけだ。点数がそろそろ表示されるな」

 

 社会 F吉井 vs A七島

      98     465

 

 

 『何ぃ~っ!?』

 『あれが、七島の点数だというのか!?』

 『高すぎる!』

 驚け驚け。この反応を見るために1年間バカを演じてきたんだよ。いいね~Fクラス側からもそして見方であるはずのAクラス側からもこの反応が得られるとは。

 

 「本当にヒロ君なのかな?」

 「梓ちゃん、現実逃避しないで」

 後ろからこんな声も聞こえてきたが、かまわない。

 

 「ヒロ、今まで僕を騙してきていたんだな」

 「騙してなんかいないさ。勝手に思い込んでいただけだ」

 「まさか日本史の点数がそんなに高いとは。せいぜいゲームの趣味程度かと」

 「お前じゃないんだからな」

 そろそろ始めますかね。こちらが点数勝っていたとしても、負ける可能性は十分にある。

 

 「うおっ……ヒロ卑怯だぞ! 奇襲だなんて」

 「お前をリスペクトしてる証拠だ。お前を過小評価してないからな。全力で倒しに行くさ」

 「ところでさ」

 「ん?」

 「リスペクトってどんな意味?」

 気を確かにしろオレ! アキ特有の天然バカだ。オレを貶めるためとかそんな考えは持っていないはずだ。後ろから嘲笑が聞こえてきた。

 

 「後で雄二にでも教えてもらえ」

 「そうするよ」

 戦いは再開される。アキの操作技術は確かだ。オレも刀を持ってコンパクトに戦うが避ける技術は高い高い。

 

 「何て強さだ」

 「これでもやっとだよ」

 「そろそろ腕輪の効果を使おうかな」

 「えっ!?」

 各科目400点以上だと、腕輪の効果が使える。あんまり使いたくなかったが、負けるわけにはいかない。

 

 「行け~っ!!」

 「くっ……」

 オレは掛け声と共に、アキのほうに接近させる。アキはオレの腕輪の効果を恐れて、ガードに徹する。前に集中したときに、オレはアキの召喚獣を飛び越え振り向きざまに、背中に刀を指した。

 

 「背中が~!!」

 『何か腕輪使ったか!?』

 「今のハッタリだ」

 『何!?』

 オレの腕輪の効果はそんなものじゃない。

 

 「ヒロ、図ったな」

 「もちろんさ」

 しかし、召喚獣を見てみるとまだ消えてないから、死んでいないのだろう。

 

 社会 F吉井 vs A七島

      20     416

 

 「しぶといな。背中に一刺ししたのに」

 「僕痛いんだよ!!」

 「お前の日頃の行いが悪いからだ」

 しかし、今後どうしよう。刀はアキの召喚獣にぶっさしたまんま、オレは素手になってしまった。

 

 「あれ? ヒロもしかして今素手!?」

 「ちっ……バレたらしゃーねえ」

 「これなら勝てる」

 「アキ、甘いぞ。実はその刀には毒が塗ってあって、時間経過と共に点数が減っていくんだ」

 これももちろん嘘。

 

 「えっ!?」

 「明久~!! それも弘志の嘘だ!!」

 「何だって?」

 「遅い!」

 アキが一瞬、雄二の声に気を取られた瞬間に接近して素手で攻撃をする。

 

 「しまった!」

 「これでオレの勝ちだ」

 

 社会 F吉井 vs A七島

       0     365

 

 「勝者、Aクラス」

 「ふ~危なかった……」

 「悔しい!!」

 「お前がまだ完全に召喚獣の扱いに慣れてないようでよかった」

 「少しでも油断していてくれたら」

 するわけないだろ。おそらくお前のことを買ってるのはオレとFクラスの連中くらいだ。

 

 『雄二ゴメン……』

 『気にするな。もともとお前が勝つなんて思っても無かった』

 『それはそれで酷い』

 『あそこまで良い戦いをしたんだ。ちったあ胸を張れ』

 『うんっ……っ痛…………』

 負けたというのに、Fクラスはまだまだ明るかった。大してAクラスは。

 

 「お疲れ」

 「本当に疲れた」

 「まさかあそこまで接戦に持ち込まれるなんて」

 「最初に言ったろ? アキと戦うとこうなるって」

 木下さんやら、少しオレのことを理解してくれる人はねぎらってくれたが、嫌っているやつは、

 

 『ぶざまな戦い見せて』

 『ホント……情けないよ』

 とかいった声。お前らが戦っていたらおそらく負けていたと思うぞ。あんまりifの話はしたくないけど。

 

 これで1勝1敗か。五分に持ち込んだが……まだまだ危ないな。

 

 「次の出場者は前へ」

 第三戦目。ここを取るか取らないかで大きな差が生まれる。

 

 「………俺が行こう」

 「ムッツリーニ頼んだ」

 「それじゃあ、ボクが出るよ」

 「頑張って愛子!」

 工藤さんがどれだけ保健体育できるか知らないけど、ムッツリーニという異名をとるほどのヤツに勝てるのか。

 

 「あれ、愛子ちゃん?」

 「あ、明久君だ!」

 前に出てくる工藤さんに対して、Fクラスの後ろの方から聞こえてきた声。

 

 「何だ2人とも知り合いだったのか?」

 「うん♪ 七島君のこと、明久君からよく聞いてたんだ♪」

 なるほど。だからオレという存在をいい方に捉えてくれてたんだ。

 

 「でもいつ知り合ったんだ?」

 「愛子ちゃん、転校してきたでしょ。そこで ー 」

 「明久君ストップ。別に話さなくても良い内容でしょ♪」

 「それもそうだね」

 気になるなあ。というか下の名前で呼び合えるほど仲良くなるなんて、流石は2人。

 

 『ア~キ~どういうことかしら?』

 『返答次第ではオシオキも~』

 「な、何2人とも!? 怖いオーラが出てるよ!」

 「2人とも落ち着け。試召戦争中だ」

 アキに迫り来るFクラスの女子に、雄二がストップをかけた。

 

 「教科はなんにしますか?」

 「………保健体育」

 話に参加してなかったから康太の影がめっちゃ薄かった。

 

 「土屋君、君も保健体育が得意みたいだね。でもボクもかなり得意なんだ。理論派の君と違って、実技でね」

 戦場に一筋の血しぶきがあがる。康太の鼻血であった。きれいにアーチを描くように噴出し、康太は倒れていった。

 

 「ムッツリーニ! しっかりしろ!!」

 「………まだまだ」

 ここは一体どこだ。何があっている。工藤さんの問題発言の後、介抱されている人間が1名。

 

 「お互い、そろそろ召喚してください」

 「は~い試獣召喚(サモン)♪」

 「………試獣召喚(サモン)

 いよいよ召喚獣が出てくる。康太のは忍者で、工藤さんのはセーラー服で斧を持っているか。スピードvsパワーといったところか。

 

 保健体育 F土屋 vs A工藤

         583    562

 

 「何だあの2人の点数は!?」

 「俺の総合科目並み!?」

 それは酷すぎ。

 

 「随分ハイレベルな戦いが見られそうだぜ!」

 こういった声も一瞬で終わった。

 

 2人とも何かをつぶやいて、お互いの腕輪が光りだす。

 工藤さんの斧は雷光をまとい、康太は加速をした。

 

 刹那、お互いの召喚獣が反対方向まで行った。そして、倒れた。

 

 「一体何があったんだ?」

 「俺の動体視力じゃ見えなかったぞ!」

 「もうすぐ数字が出てくるはずだ」

 みんな召喚獣の頭に出てくる数字に注目する。

 

 保健体育 F土屋 vs A工藤

          0       0 

 

 「両者、引き分け(イーブン)

 何と相討ちだったのだ。

 

 「………俺が保健体育で勝てなかっただと!?」

 「良い勝負だったよ。また戦おう」

 「………今度は俺が勝つ」

 「ボクも点数上げるから♪」

 この2人に拍手の嵐が起こった。ほんの一瞬だったが、ハイレベルな戦いであった。

 1勝1敗1分け。さあ、後2試合か。人事を尽くして天命を待つ。だな。

 

 「次の方 ー 」

 1勝1敗1分で迎えた第4戦目。ここを取るか取らないかで勝敗に関わる。

 

 「私です」

 「姫路さんか。では僕が行こう」

 Fクラスからは姫路。Aクラスからは久保。実質学年次席の争いということだ。

 

 「姫路さん、あなたと戦うならばこの科目しかありえない」

 「ええ」

 「総合科目で」

 2人ともライバル視をしているようだ。

 

 『試獣召喚(サモン)!』

 見たこともないような点数がお互い出てくるんだろうな。

 

 総合科目 F姫路 vs A久保

         3952   3586

 

 『2人とも高すぎるだろう!?』

 『姫路さんは霧島さんに匹敵するぞ!』

 3600点というのが1つの目安点。コレを超えるのはいままでに霧島翔子しかいなかったが。

 

 「姫路さん、いつの間にこんな実力を」 

 「私、Fクラスのみんなが大好きなんです。みんなのために頑張れるFクラスのことが」

 「Fクラスが好き?」

 久保にはその意味が分からなかったらしく、姫路によって瞬殺された。

 

 1勝2敗1分ということは、何が何でも霧島代表には勝ってもらわないと。勝って5分に持ち込める。その後、延長戦があるのかどうかは知らんが、勝つことが最低条件だ。

 

 「最後の方 ー 」

 「………私」

 「俺が行こう」

 クラス代表対決。または幼馴染対決。

 

 「教科はどうしますか?」

 残りの教科選択権は雄二にある。何の教科で勝負するのやら。

 

 「日本史小学生レベル、100点満点上限あり」

 『小学生レベルだと!?』

 『上限ありだって!?』

 意表を突く攻撃を仕掛けてきた。これが狙いか。ということは雄二は確実に間違える問題を知っているということか。それが出るかでないか分からないのに。

 

 「ねえ、ヒロ君、勝てるよね?」

 「雄二がここまで持ってきてるんだ。負ける可能性も否定できない」

 「嘘!?」

 「ただ……」

 勉強ってのはそんなに甘くないぞ雄二。お前の努力は知らんが。

 

 「分かりました。それでは問題を作らないとダメですね。ちょっと待っててください」

 高橋先生は、10分と経たない内に教室に帰って来た。

 

 「テストを受ける2人はこちらへ」

 別室で受験をするということだ。オレたちはAクラスで待機。2人がテストをしている風景をAクラスにある巨大ディスプレイで見ることになった。

 

 2人が席に着き、いよいよテストが始まる。テストが始まると同時に、こちらにある巨大なディスプレイにも問題が映し出される。

 

  第1問 次の出来事の年号を答えなさい。

 (  )年 関ヶ原の戦い

 (  )年 応仁の乱

 (  )年 第二次世界大戦

 

  小学生レベルね。確かに重要年号ばっかりだ。

 

 (  )年 鎌倉幕府成立

 

 (  )年 大化の改新

 

 

 『出たぁ~!!』

 『俺たちの勝利だ!!』

 『Aクラスのシステムデスクが俺たちのものに!』

 

 やけにFクラスの連中がうるさい。

 

 「どうしたんだろうね」

 「タイミング的に大化の改新という文字が出た瞬間に騒ぎ出したよね」

 「何か大化の改新に秘密が?」

 「646年に始まったとされるのがこの頃の話だけど、小学生は普通645年で覚えるけど」

 代表が646年って書くかもしれないというわずかな望みを雄二は抱いていたというのか。そうではないはずだ。

 

 その後、Fクラスがさわいでいるのをスルーしながら巨大ディスプレイをず~っと見ていた。テストは終わった。

 

 高橋先生による採点も終わったようだ。

 

 「Aクラス、霧島翔子。97点」

 『くっ……』

 『負けたか……』

 疑わしい大化の改新で間違えたのか。ただ、負けたとはまだ決まってない。

 

 「Fクラス、坂本雄二。53点」

 『はっ!?』

 空気が凍りついた。そして、Fクラスの連中の視線は当の本人へ。

 小学生の問題といえども、勉強をしてこなかったやつが点数取るのは難しいんだよ。

 

 「言い訳はしねえ。いかにもこれが俺の全力だ」

 「この阿呆が!!!」

 策略考えさせればAクラスにも劣らないヤツが、いざ自分の点数勝負ってなると弱くなった。

 

 「2勝2敗1分で、五分五分ですが、どうするのでしょう。代表同士は話し合ってください」

 延長戦か。その他の話か。

 

 「………延長戦。人を出して」

 「後2戦だな」

 後1試合で決めたくなかったのは慎重になっているからだろうか。

 

 「………分かった」

 「島田・須川! 頼んだ」

 「全力を尽くすわ!」

 「おうっ。やれるだけな」

 島田と須川ね。須川は何で挑むんだ。

 

 「では、延長戦(6試合目)です」

 「ウチから行くわ」

 「………どうしよう。優子・久保・七島」

 相談される相手として、木下さんと久保と同列に入れるのは嬉しい限りだ。

 

 「代表、vsFクラス戦は七島君に任せた方がいいと思います」

 「元クラスメイトということで、性格とか知り尽くしているだろうからね」

 「………うん。七島、誰を出す?」

 島田ってことは数学だろう。もう理系を出すっきゃないでしょ。

 

 「理系タイプの人」

 「………美穂。大丈夫?」

 「わ、わたしですか?」

 「………学年5位の実績頼りにしてる」

 「分かりました」

 佐藤美穂。ボブカットのメガネっ子。学年5位の成績を持ち、理系が得意だとか。

 

 「科目は数学で」

 「いいでしょう。数学ですね」

 

 『試獣召喚(サモン)!』

 

 島田は欧風の召喚獣だった。武器はサーベル。

 対して佐藤は、中華風の衣装に鎖鎌。

 

 「ウチは数学だけならBクラス並なんだから!」

 島田は召喚獣を直線的に突っ込ませる。

 

 「ふっ……それも所詮はBクラス並なんでしょ」

 一瞬見えなくなって、気づいたときには島田の召喚獣はずたずたにきられていた。

 

 「そんな……」

 「わたしはAクラスに在籍しているんですよ」

 「勝者Aクラス」

 まあ、そうなるよな。圧倒的だもん。

 

 「最終戦を行います。代表者は前へ」

 「須川、先に科目を言え!」

 そういえば、延長戦の科目選択権の話をしていなかった……つくづく抜け目のないやつだ。

 

 「家庭科で!!」

 「………家庭科みたい」

 家庭科か。そういえば、須川は料理を嗜む程度ではないくらい作れるらしい。こりゃ強敵だ。しかし、Aクラスにも家庭科の女王がいるじゃないですか。

 

 「家庭科といったら」

 「憂、行って来なよ」

 「え、わたし?」

 「そうだね。梓ちゃんの言うとおりだ。憂ちゃん最後は有終の美で飾って」

 「………七島からの推薦。憂、任せた」

 霧島代表は特に異論なくオレのそして梓ちゃんの考えに同意してくれた。

 

 「憂ちゃん、ちょっと」

 「何?」

 オレは作戦を一つ授けた。

 

 「では、両者ともに召喚してください」

 『試獣召喚(サモン)!』

 幾何学模様のフィールドに召喚獣が ー

 

 「は?」

 「これでよしっと」

 召喚獣が完全に姿を現す前に、須川の召喚獣は消えていった。

 

 「勝者Aクラス。よって、試召戦争の勝者はAクラス」

 『よっしゃー!!』

 『くっ……』

 憂ちゃんに授けた作戦、奇襲戦法。須川は操作技術が憂ちゃんよりかは段違いにあるはずだから、それをカバーするために先制攻撃という形を取った。当たり所が良かったらしく、一撃で死んだ。

 

 「まさか、両者の召喚獣が完全に見える前に決着つけるとは」

 「これも作戦の1つだ」

 須川が呆然としていたが、これも戦争だ。分かるはずだ。

 

 「………雄二、私の勝ち」

 「ああ、そうだな」

 「………約束」

 「約束? 何のことだ」

 負けたほうは、勝ったほうの言うことを聞くってやつだろ。

 

 「………私が勝った。だから雄二は私の言うことを聞く」

 「何でも言え」

 「………私と付き合って欲しい」

 やっぱりそうか。霧島代表は同性愛者ではないかという噂も流れていたのはオレも知っている。だが、小学生の頃の記憶を思い出してきたオレはその考えをどうにも肯定しようとは思えなかった。あの霧島代表のまなざし。雄二に対する恋心だった。普通の恋なら応援したいと思う。

 

 「やっぱりなお前諦めてなかったのか」

 「………うん。いつまででも雄二のことが好き」

 雄二もうすうすは気づいていたみたいだ。

 

 「拒否権は?」

 「………ない。だから今からデートに行く」

 「おいちょっと待て!!」

 雄二は霧島代表に連れて行かれた。雄二を引きずっていける代表の力持ちにはあきれる。

 

 「さて、Fクラス諸君。お遊びはこれまでだ」

 「あ、西村先生」

 雄二と霧島代表が出て行って空白の時間が流れていたところに、西村先生がやってきた。

 

 「お前らに嬉しい知らせを持ってきた。今日から担任が、福原先生から俺に代わるそうだ」

 『何ぃ~っ!!』

 『地獄だ~!!』

 「お前らはよくやった。だが、努力もせずに楽しようなんてそう世の中は甘くない」

 西村先生の説教がFクラスに向けて始まった。オレたちAクラスは代表がいない今、木下さんが仕切っていた。

 

 「今日は帰りましょう」

 そうしよう。部活行くか。

 

 「ヒロ君、あれでよかったかな?」

 「うん、バッチリだよ。ただ、憂ちゃんの召喚獣を見てみたかったというのもある。梓ちゃんのも」

 「わ、わたしのはいいよ」

 「また、今度の機会ね」

 見せたくないのかな……? そう思いながら、部室に向かった。

 

 





 何か、主人公が嘘つきに?
 こいつも勝てれば何でもいいって感じになってきていますな。

 法を犯さなければいいという考え方?
 かもしれないですかね。

 ここで、1つ言葉を。

 「 ー 武士の嘘を武略という」

 初めを省略しましたが、明智光秀が言ったとされる言葉です。
 主人公の考え方もコレ。戦争なんだから知略を使わないとダメということですね。

 保健体育頂上決定戦。
 イーブンでしたね。
 妥当でしょう。

 大化の改新について……
 今の解釈難しいですよね。
 中大兄皇子と中臣鎌足が蘇我蝦夷・入鹿父子を滅ぼす「乙巳の変」は645年で、
 中大兄皇子が「改新の詔」を出したのが646年。
 どこからを、大化の改新というのかによって変わりますね。

 延長戦に関しては、本来頭になかったんですけどね……
 とある方の指摘を受けまして、急遽入れました。

 憂の召喚獣見れませんでしたね~
 梓も……
 いつか見れるときがきますよ。
 
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