今回、題名考えるのに苦労しました。
いろいろな話混ぜてしまったので。
Fクラス側の動向は基本、今のところ原作どおりに進んでいます。
では、どうぞ!!
「 ー ということですから、午後から自習です」
4時間目が終わるときに(何故か始業式の日から7時間授業)高橋先生からの伝言という形で伝えられた。4時間目の後は昼休み。やっと昼ご飯食べれる。流石に授業は無かったけど、今まで春休みだったから春休みボケと言うのか、ちょっとつらい。
しかしまあ、Fクラスが始業式早々Dクラスに宣戦布告し、今日の午後から試召戦争するとはな。
「こんなに早く試召戦争があるとは思わなかったね」
「早速自習だよ」
「試召戦争こそが、この学園の持ち味だからね。文句言っても仕方ないよ」
近くに居る憂ちゃんと梓ちゃんが話しかけてくる。もちろん弁当を持って。
「一緒にご飯食べよう!」
「あ、工藤さん、それに木下さん」
「ゴメンね七島君。愛子気に入っちゃってるみたいでとても話したいらしいのよ」
「別に良いよ」
「僕も一緒させてもらうよ」
いつの間にかオレの周りにはグループが出来上がっていた。憂ちゃんに梓ちゃんはいつものことで、木下さん・工藤さん・久保君・それにいつの間にか霧島さんも居た。
「ねえねえ、FクラスがDクラスに宣戦布告した件どう思う?」
工藤さんがオレに問うて来た。
「逸る気持ちを抑えられなかったとかじゃないの? オレだって早く召喚獣扱ってみたいし」
「試召戦争のせいで授業が減るのは勘弁して欲しいけど」
「それは違うよ久保君。それがあること前提でこの学園が成り立っているんだから」
「そうかもしれないね」
こちらから試召戦争を仕掛けることは無いだろうから、誰か仕掛けてきて欲しいものだ。
「どっちが勝つと思う?」
「僕は普通にDクラスが勝つと思うよ」
「アタシも久保君に賛成するわ」
「………七島は?」
どうやら4人はDクラスが勝つというような予想を立てているらしい。
「Fクラスに誰がいるかとかで変わってくるんじゃない?」
「でも、始業式のその日だったら、クラスの差がそのまま点数の差だから厳しくない?」
「憂の言うとおりだと思うよ、ヒロ君」
「憂ちゃん、梓ちゃん……確かにそうだね」
そうだけど、何かが引っかかる。この時期に勝負を仕掛けるからこその勝算があるとしか思えない。わざわざ負けに行って教室の設備を悪くするなんてこと普通はしたくないはずだ。
「ちょっと、出てくる。すぐに戻ってくるよ」
オレはそう言い残して、Fクラスへと向かった。オレの姿を見ても別に偵察に来たとか思われないだろう。
「あ、ヒロだ!」
「何っ!?」
「お、アキに雄二じゃないか」
Fクラスに向かう途中の廊下でばったり会った。2人の後ろにはぞろぞろと人が居た。
「何だお前ら、やっぱりFクラスなのか?」
「そうなんだよ~雄二が代表なんだ」
「そういうお前は何クラスだ?」
「教えるか。教える時点でコチラが不利になる」
雄二がFクラスの代表と分かった今、出来るだけ情報を与えたくない。
「俺たちは教えたのにか」
「アキが勝手に口を滑らせただけだ。秀吉に康太、それに島田がいるのか」
「どのクラスにいようが関係ねえ。引きずり下ろしてやるさ」
「望むところだ」
試召戦争を早くするためには、雄二たちの活躍を応援すれば良いんだな。
「あ、ヒロ」
「竜也、予想通りお前もFクラスか」
「当然! ヒロAクラスどう?」
『Aクラス!?』
どうしてこいつがオレの所属クラスを知っている。それとも適当に言ってるだけなのか。
「竜也、オレがAクラスって何処で聞いた?」
「だって頭良いじゃん」
「それ根拠になってない」
『ヒロって頭良いの!?』
だんだんと話が面倒になったので、説明を竜也に押し付けてオレはAクラスに戻った。
「ただいま~」
「おかえり」
「何処行ってたの?」
「先ほどの質問に答えて無かったね。それの答えの裏づけに言ってたんだよ」
みんな疑問符を浮かべているようだったが、オレは続けた。
「今回の試召戦争は、ほぼ100%Fクラスが勝つ」
『えっ!?』
「さっき、Fクラスの主要メンツを見てきた。あのメンツがいるならDクラスなんてどうってことない」
「例えば?」
みんな弁当を食べる手を止めてオレの顔を見ていた。何だか照れるな……
「Fクラス代表坂本雄二。オレの1年のときの友人だ」
「………雄二が代表」
「霧島さん? 知ってるの?」
「………幼馴染。というか、小学校の頃七島とわたし一緒のクラスだった」
え………? 一瞬不穏な空気が流れた。そうだったっけ? オレそういうの忘れっぽいからなあ。霧島霧島霧島。確かに居たような気がする。大人しめな子だろう。
「………雄二が代表ならFクラス侮れない」
「そう。やつは未知数だ」
「他は?」
「
まずはオレの悪友共を並べて言った。雄二のことだ。やつらを主戦力にすることは間違いなかろう。みんなこいつらが何で名前を挙げられているのか分からない感じだった。説明しても多分理解不能。百聞は一見にしかず。その強さは、目の当たりにしないと分からない。
「後は、姫路さんがいたな。後ろにこっそりと隠れていたようだったが」
「姫路さん、Aクラスに見当たらないと思ったら」
「でも何故Fクラスに!?」
「体弱そうだし、そういうのが関係しているんじゃないかね」
こんなものか。島田は……数学だけ気をつけておけばいいけどAクラスには到底及ばない。
「Fクラス、Dクラスに勝利」
この報を聞いたのは、放課後部室に向かう前に教室で聞いた。昼休み中ずっと試召戦争について話していたが、初日からここまで本格化するとは思わなかった。流石は読めない男が代表しているだけある。
5~7時間目の自習の時間のときに、
『船越先生、2-F吉井明久君が体育館裏で教師と生徒との垣根を越えた男と女の話がしたいそうです』
という放送が流れたときには本当にビックリしたけど、Fクラスがやはり勝ちあがってきたか。果たして、教室交換はするのだろうか。するのならば、雄二もたいしたヤツじゃない。D教室を手に入れるためにやったまでと思う。が、交換しないのならば確実にもっと上を狙ってくる。CかBだろう。雄二といえども流石にAを一気に狙ったりはしないはずだ。まあ念のために準備はしておくけど。
さて部室に向かうか。今年は珍しく入学式のほうが先にあったため、今日から新入生歓迎のビラを配ったりしないといけない。去年みたい着ぐるみだけはやめてもらいたい。後輩要らないんですかって思ってしまう。
教室には既に梓ちゃんの姿は見えなかった。先に行った様だ。梓ちゃんは試召戦争にそこまで興味なかったからすぐに部室に行ったが、オレは結果が気になって教室で待っていた。そのため、30分くらい遅くなった。
「遅くなりました~」
ってオレが部室に入ったときには誰も居なかった。5人分のバックだけ置いてあって、みんないない。オレが遅かったから先に行ったのだろう。5人を探しに外へ出ようとした。が、途中でさわちゃん先生に捕まった。
「いたいたヒロ君」
「どうしたんですか、不敵な笑みを浮かべて」
「5人が待ってるわよ」
「部室にいませんでしたよ」
「会うためには準備が必要ってことよ」
仕方なく、再び部室にさわちゃん先生と共に戻る。
「じゃ~ん、コレ来て新入生の勧誘して!」
さわちゃん先生が持ってきたのは着ぐるみだった。
「先生、去年の着ぐるみも先生のアイデアですか?」
「そうよ」
「やっぱりか!! ダメですよこんなの!」
「どうして?」
笑いを取ろうとしていたわけじゃなくて、本当に分からないみたいだ。
「後輩怖がって入ってきませんって」
「あなたたちが入ってきたじゃない」
「オレたちは例外ですって。何でりっちゃんたちは去年失敗したと思っているはずなのに今年も……」
急いで止めに行かないと、もはや手遅れかもしれないけど。オレがその現場に現れたときには既にほとんどの新1年生が帰った後だった。
「遅かったねヒロ君」
「どうしたのそんなに息切らして」
全速力で走ってきたから息が切れている。息を整えてこう言った。
「まず、部室に戻りましょう。時間的に1年生帰ってます」
「そうだな。戻ろうぜ!」
中にいる人が誰かわかってもちょっと怖いな……
部室に戻って着替えて、ようやくティータイムとなった。今日ばかりはティータイムがあってよかったと思う。
「何で今年も着ぐるみしてるんですか…」
「さわちゃんが今年もしたほうがいいって」
「失敗だった手ごたえはあったでしょう」
「他に手が思いつかなかったんだよ!」
梓ちゃんも必死に隣でゴメンって言ってるけど。代替案が出なくて着ぐるみか……誰か出して欲しかった。
「明日の新歓ライブで取り返すしかないですね」
「そうだね」
「このまま新入部員入らなかったら、あずにゃんとヒロ君2人きりだね」
「さみしいな」
「そして、そのまま ー 」
「りっちゃんそこまで。妄想が過ぎる」
「わたし何も言ってないけどなあヒロ。お前こそ何か考えてたんじゃないか?」
「か、考えてないよ!! ねえ梓ちゃん」
「うん、そだね」
後輩が入ってこない現実を感じているらしかった。ちょっと空気が滞ったので話を変えた。
「そういえば、先輩方はクラス分けどうなったんですか?」
「全員、Aクラスだぜ!」
『嘘っ!! 唯先輩は!?』
「2人とも失礼だなあ~わたしだってやれば出来るんだよ」
お互いに信じられなくて、お互いのほっぺたをつねってみた。夢ではないらしい。
「りっちゃんも!?」
「余裕だね」
「2人とも虚勢を張らなくて良いぞ。春休み中教えてくれ~って言ってたじゃないか」
「まあいいじゃないか」
しかし、4人ともAクラスか。おそらく生徒会長和さんもAクラスだろうから、仲いい軍団で固まったな。
「そっちはどうなの?」
「2人ともAクラスですよ?」
『本当に頭いいんだ』
「どこまで信用してないんですか!!」
オレとしては、2人がAクラスに入ったほうが驚きだよ。
「憂も同じクラスでした」
「流石憂~」
「そうだ、今年の2年生、今日から試召戦争あったみたいだな」
「ええ。FvsDです」
りっちゃんたちの世代はあんまり試召戦争無かったらしいから、それに比べてオレたちは……
「へ~Fクラスの代表も無謀なことするな~」
「Fクラス勝ちましたけど」
『えっ!?』
「凄いねヒロ君、予想通りじゃない」
談笑しながら、ティータイムを楽しむ。ふと考えてみると、部活もしながらいつ来るか分からない雄二Fクラスに対する準備も怠ってはならないのか。大変だな。
「それより、明日の新歓ライブの曲順決めようぜ!」
「これでいいんじゃない?」
1.わたしの恋はホッチキス
2.ふでペン~ボールペン~
3.いちごパフェが止まらない
4.ふわふわ時間
「誰も来ないね~」
次の日、流石に試召戦争は行われず、普通の授業だった。放課後に新入生歓迎会があった。ライブをしたんだが……だ~れも来ない。
ちょっとトイレに立った。ドアを開けると、梓ちゃんが立っていた。
「どうしたの?」
「こ、これ……」
「うっ……」
軽音部のドアの前に、気持ち悪いかえるのぬいぐるみがあって、軽音部と書いてあった。
『唯先輩、これ急いで片付けて!!』
オレと梓ちゃんはすぐさま犯人を名指しで呼びつけた。こんなのがあったら、入りたくても入れないよ。
「え~可愛いのに~」
『いいから片付けてください!』
「2人とも仲いいね」
『そんなものはどうでもいいですから!!』
その日は、新入部員が来るか来るかと待ちわびながらも来なかった。
次の日の昼休み、純ちゃんがAクラスにやってきた。
「あ、純ちゃん!」
「憂~梓~会いたかった~」
「純ちゃんは何処のクラスなの?」
「Dクラス。まさか初日から試召戦争あるとは思って無かったよ……」
これは出来るだけ聞いとくべきだろう。
「どうだった?」
「わたしは何にもしないまま終わっちゃったんだ」
何だそりゃ……
「でもビックリなんだ~FクラスがDクラスと教室入れ替えなくていいって」
雄二やはりお前は狙いは上か。
「交換条件を突きつけたんだな」
「そうみたいだけど、わたしは知らない。代表だけしか知らない」
Dクラスの代表は平賀源二なるものらしい。
「それより梓~クラスに梓にそっくりな声を持っている人が居たんだよ~」
「それって……」
「梓ちゃん心当たりあるんだ」
「あの子だな」
オレと梓ちゃんの脳裏に1人の女子生徒の顔が出てきた。
「ラ・ペディスの店員をしてるんだよ」
「そうなんだ~」
「そういえば、軽音部新入部員どうだったの?」
「…………」
言葉が出ない。仕方ない……
「軽音部って人気ないのかな?」
「そんなこと無いと思うけどな」
「新歓ライブかっこよかったよ」
「ホント?」
それならばそれに見合う新入部員が入ってきてもいいと思う。
「多分軽音部って6人が結束して見えて、外から入りにくいんじゃないかな」
『えっ?』
純ちゃんがものすごく嬉しいことを言ってくれた。息がぴったりだということか。嬉しいなあ。そのために、新入部員が入らないって言うのも何か複雑な気持ちだけど。
「みんな仲良くて楽しそうだもんね」
「それか、軽音部の怪しいにおいを嗅ぎ取ってるか」
「純!?」
「冗談冗談」
否定できない気がする。初日から着ぐるみきてビラ配りするから。
昼休みも終わり、5時間目の準備をしようとしたところで、こんな報せが入った。
「FクラスがBクラスに試召戦争を挑んだ」
雄二、焦ってるのか? それともまだ勝算があると。お手並み拝見だ。
今日中にFvsBの対戦は終わらなかったみたいで、明日に持越しされることになったらしい。オレは梓ちゃんと共に軽音部に向かう。ドアを開けようとしたときに、こんな声が聞こえた。
『わたし、このままでいいと思う。こうやってみんなでお茶して、練習して、演奏して、ずっと6人で』
唯先輩の声だった。オレと梓ちゃんは2人で顔を見合って、一緒に部室に入った。
「ご、ゴメンゴメン今すぐビラ配りに行くから」
『ムギ先輩、オレ(わたし)、ミルクティーください』
「あずにゃん、ヒロ君?」
『オレ(わたし)、今年はこの6人でやりたいです』
改めて、軽音部の結束の強さを確かめた瞬間だった。
原作1巻Bクラス戦くらいのところと、けいおん!!1話の内容をブレンドし、オリジナルを加えた感じですかね。
純がDクラス!
意外すぎる。
最初の設定はEだったんですけどね。
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