バカと冬木市と召喚戦争   作:亜莉守

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第一次試験召喚戦争
第一問


 

 

目覚ましが鳴った。止めてみてみれば完璧に遅刻の時間だった。

 

「……うん、遅刻か」

「いや、嬢ちゃん。悟ったような表情してねぇで支度しろ」

 

ランサーさんにツッコミを入れられる。いや、もう時間的に無理が……

 

「えー、どうやったって間に合わないじゃないか」

「はぁ、俺が送ってやっから」

 

え? いやいやいや、この人何言ってるの?!

 

「いや、いいって自業自得だし」

「へいへい、早くしろよ」

 

頭をくしゃりと撫でられた。まあ、いっか

 

「ご厚意にあずからせていただきます」

 

                  ☆

 

目覚まし時計を止めてみたら結構ヤバい時間だった。慌てて着替えて部屋から飛び出す。

 

「わぁぁぁ、遅刻?!」

「落ち着けマスター、まだ間に合う時間帯だ」

 

アーチャーが鞄を手渡してくれた。気が利くなぁ。

 

「そうだよね。アーチャー弁当は?」

 

鞄に入ってる気配がないんだけど。

 

「ここにあるぞ、では行ってくるがいい」

「サンキュ――――」

 

僕は全速力で家を飛び出した。

 

                  ☆

 

学校の校門の前、ぼくたちは偶然にも一緒になった。

 

「あ」

「あ」

「「おはよう」」

 

とりあえず、挨拶をして校門を一緒にかけぬけようとした。

 

「あなたた「「遅刻するんで失礼させてもらいます!!!」」

「待ちなさい!!」

 

そう言ってぼくらに声をかけたのは西村宗香(そうか)先生、生徒指導教員だ。他の在校生たちからは「鉄人」などというあだ名で恐れられているが、どんな生徒でも公平に接するため、ぼくたち問題児にとってみればいい先生なのだ。

 

「はぁ、あなた達クラス分けよ。大体何で振り分け試験に出なかったのかしら?」

「振り分け」

「試験……?」

「「あ」」

 

そういえばそんなこともあったようなないような。

 

「あなた達、本気を出せば普通のクラスに行けるのに惜しいことしたわね」

「あー、身内内でごたごたが」

「右に同じく、すっかり存在を忘れてました」

 

聖杯戦争停戦のごたごたですっかり忘れてたよ。色々と大変だったよなぁ。主に親父以下愉悦部が

 

「忘れるってあなた達ねぇ……まあいいわ、行きなさい。あなた達のクラス凄いことになってるから」

「「?」」

 

                   ☆

 

Fクラスに来てみたら。そこはボロ屋だった。とりあえず人が生活できそうなギリギリの環境ですね?!

 

「おはよー」

 

見知った顔が複数いるわけだし声をかけておこう。

 

「あら、おはよう明乃、やっぱりあんたもFクラスよね」

「……同じクラス」

 

うん、でもさ悠里って割と成績良くなかったっけ?

アキも普段のメンバーに声をかけてるなぁ。

 

「おはよ、秀吉 あれ? 南まで?」

「おはようなのじゃ」

「おはよう、アキヒサ、まさかの問題文が読めないとか……読めないとか」

 

島田君に一体何が? 結構凹んでるみたいだし、どうしたのかな?

 

「うん、何となく理由は察したよ」

 

いや、何があったのさ

とりあえず、気になるけど他のことを考えるためにクラスの中をざっと見渡す。やっぱり酷すぎでしょ。これ

 

「それにしても酷いねこのクラス」

「ええ、予想以上ね」

「……去年はここまで酷くなかった。これ証拠画像」

 

神海が見せてくれた画像にはそこまで汚れていないFクラスと思わしき和室が写っていた。うーん、あれがこれになるって可笑しくない?

 

「あ、本当だ」

「やっぱりね。誰かが裏で糸を引いているのかしら」

 

悠里と神海が会議を始めたので別のところを見てみればアキたちも何やら会話をしていた。

 

「明日くらいに環境改善するべきかな。許可取れるといいなぁ」

「ワシも手伝うぞい」

「俺も、流石にこれは……な」

 

そこに教室の扉が開いて先生が入ってきた。

 

「えー、おはようございます。二年F組担任の福原慎です。よろしくお願いします」

 

またずいぶんとよれた感じの先生だなぁって先生の悪口はダメか

先生も来たことだし席着かないとね……どの席も物凄いことになってるけど

 

 





本編ようやくスタート。あれは全部除幕式だったのだ。

人物設定変更しました。

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