Monster Hunter ―残影の竜騎士― 作:jonah
拙作に興味を持っていただきまして、嬉しい限りです。ありがとうございます!(((o(*゚▽゚*)o)))
では早速どうぞ、といきたいところなのです、が。
ここでちょっと注意事項です。
※1 この作品には「王道」「ご都合主義」「テンプレ」成分が盛り込まれています。またゲームにはない独自設定も多くありますので、ご了承ください。
※2 作者のメイン更新は「なろう」サイト様にて上げているオリジナル小説です。よって更新は不定期、それも遅れ気味となることが予想されます。 …と思っていたのですが、どうも最近優先順序が逆転というか書けるほうを書くというスタンスでいます。不定期なのは変わりありません。
※3 話しが進むにつれ作者の14歳病(厨二)が発病しはじめます。作者自身だいぶ染まってるので、健常者の読者さまにとって何処からがアウトなのかが最早判別つきません。最終的には大陸規模でうんたらかんたらさせる予定ですが、気分が悪くなり次第読むのをやめてください(笑。
※4 作者はMHP3以外プレイしたことがありません。しかも万年ソロです;;。また小説なども読んだことがありません。ゆえにドンドルマやロックラック等の大きい町の世界観は多少wikiで調べ、あとは皆様の二次小説から読んで想像したものとなっています。本当のところの差異について全く分かっていないので、「あれ、ここは変かも」等思われましたらご指摘ください。わかる範囲で改善します。またMHP3には水中戦はないため、孤島や水没林などのフィールドに主人公たちが言ったとしても、水中戦の描写ができません。申し訳ありません。(もし感想でそれでも出せという方がいらっしゃったら、想像で頑張って書くかもしれません)
※5 本文は基本的に一人称寄りの三人称(神様視点)です。番外編をもし書いたら一人称(キャラ視点)になるかもしれませんが。
※6 注意事項中に顔文字や記号など入れましたが、作者は本文中に顔文字は入れないタイプです。前書き・後書きには入れます。苦手な方はご安心を。ただし「♪」記号のみ、入れる場合もあります。頻度はそこそこです。主に歌歌ったりとかするとき。
※7 更新が遅れる理由となりますが、2013年4月時点で受験生開始だからです。おいお前勉強しろと言われるのは覚悟の上で新しい小説に手をつけました。馬鹿なのはわかってます。何でもよかった。書きたかった。後悔はしていない。 →浪人しました(爆死。もう1年お付きあいください…
※8 最後に、文中に明らかにこの世界観と合わないワードが出てくる場合があります(主に特定人物の口から)。それは物語の
以上の項目に1つでも「なにそれ、それは無いわぁ~」とご不満になる点がございましたら、ブラウザバックをおすすめします。
作者はド素人です。感想、意見、「そこ意味不」などありましたら、バシバシお送りください! ぶっちゃけ「読んだよー^^」だけでもかなり励みになります!!
では、よろしくお願いいたします。
…お手柔らかに。
※訂正
13/04/11 現(七話)時点ではまったく関係ありませんが、物語の都合上G級モンスターを出すことになりました。
13/10/19 プロットが出来上がりました。注意書き※3の内容を入れ替えています。
14/04/09 ※2にjonah著の小説の優先順序云々を書き直しました。遅いのに変わりはありませぬ。また※7に浪人の旨を付け足しました。……あぁ…(遠い目
1 「宿る闘志」
「シャンテちゃん! これ!」
「はいはい、アシラ1頭ね。契約金150zでー「はいっ! 行こうハーヴェスト!」うわ! ちょっとリーゼ!」
「は、はいニャっ! シャンテさん、申し訳ありませんニャ…。ニャニャッ! ご主人! 待ってくださいニャ~!!」
「…あれ、まさか1人で行くつもり!? リーゼ!!」
受付嬢――シャンテが話終わらないうちにカウンターに叩きつけられた硬貨を落とさないよう、慌てて手で囲む。文句を言う暇もなく、リーゼと呼ばれた少女はギルドの外へと駆け出していった。その後を慌ててジャギィ装備のアイルーが追いかけていく。まさかと顔色を変えたシャンテの言葉は、耳に入らなかったようだった。
石の階段を駆け下り、時折人とぶつかりそうにながらも持ち前の瞬発力と反射速度で避け、やっと村の入口の門まできた。門前の石段に座っている青年が陽気に声をかける。
「あれ。リーゼちゃん、おはよう。朝っぱらから狩り?」
「あ、はい。ロウェルさんも、朝からご苦労様です。4日後には絶対に帰ってきます!!」
「いやいや、オイラは泣く子も黙るユクモの鬼門番だからな! 今日も村の安心を守るぜ! 気をつけてな~」
「はい! ハーヴェスト、乗った? 御者さん! お願いします!!」
「の、乗りましたニャ!」
「ニ、ニャ! 了解ニャ!」
いつにない気迫で竜車の御者アイルーにつめ寄るリーゼロッテの後ろ姿を眺めながら、(自称)ユクモの鬼門番ロウェル・クロッツェンはぽりぽりと顎を掻いた。
「はは~ん、さては昨日の晩に帰ってきたエリザが絡んでるな? たしか渓流のアオアシラを4日で狩ってきたんだっけ?」
ひとっ風呂浴びようとハンターズギルドに向かった昨晩、意気揚々と帰ってきたエリザの姿を思い出す。
リーゼロッテとエリザと、あともうふたり。たった4人がユクモ村の専属ハンターで、村人はいつもそのことについて不安がっているが、ロウェルは楽観視していた。リーゼロッテもエリザもまだハンターになって1年のひよっ子だが、それでもまだ16歳という年齢を考えれば、それも当然だといえた。お互いをライバル視しすぎて顔を合わせるたびにギスギスするのはいかがなものかと思うが。
「まだ若いのに、よくやるよなぁ……って! これじゃまるでオイラがおじさんみたいじゃねえか!」
ケルビのようにブンブンと頭を振るロウェルの姿に、起き出してきたユクモ村の人々は今日も白い目を向けるのだった。数刻もしないうちに、親の跡を継がないことで悩んでいる彼の母親の、ヒステリックな叫びが聞こえるであろう。
そんな彼のもとに息を切らしながら駆け寄ってくるシャンテの姿があった。
「ロウェルさん!」
「んあ? どうしたんだい? 今日もユクモの平和はオイラが守るよ!」
「んな馬鹿なこと言ってないで! リーゼは!? あああ、もう竜車がない!」
質問しつつも答えを聞かずにわあわあ騒ぐ。耳を抑えつつもロウェルは首を傾けた。リーゼだってハンターになって1年である。1人で行くのだから、当然討伐系ではなく採集クエストを選んだのだと思っていた。
「違う!! あの子、アオアシラの討伐に1人で行っちゃったのよ!! 私、何も考えずに許可証に判捺しちゃって……だって、いくらなんでも誰かと一緒かと思ってたから!」
「オイオイ……それは、マズイんじゃね?」
「ああもう! 今はカエンヌさんもオディルさんも砂原いってるから、帰ってくるのは4日後くらいなのに!!」
ようやくロウェルも事態の重さを実感してきた。カエンヌとオディルはリーゼ達の先輩ハンターで、ユクモ村の専属ハンターである。彼らも下位ハンターではあるが、1人でもアオアシラ程度なら撃退程度はできるはずだ。だが、当の本人たちは1週間前から砂原のクルペッコ討伐クエストを受けている。今頃ちょうどペッコと対決をしているときだろう。間に合う訳がなかった。
「とすると、エリザ……?」
「しかいないじゃない。頼みに行くわよ!」
「オ、オイラも!?」
目を丸くするロウェルに、シャンテの目がつり上がった。
「あんたリーゼがどうなってもいいっていうの!? 確かに
「わかった。わかったよ! だからオイラの耳のためにも叫ばないでシャンテ~」
情けない声をあげるが、確かにこのときのシャンテの声はひょっとしてかの
「…と、いうわけなの! お願いエリザ! リーゼを助けてあげて!」
「……今すぐとはいかないわ」
「なんで!? 確かにいつもいがみ合ってるけど、それでも同じ村の仲間でしょ!?」
「そんなこと分かってる! 助けに行かないとは言わない!
あたしだって村からあいつが消えたら……その…し、静かになっちゃってつまんないし!
ただこっちだって昨日の夜帰ってきたから疲れとか準備とかあるの。ちょっと待って。準備できたらすぐ行くから。竜車の手配と、渓流からの煙には注意しておいて」
「ありがとう!」
エリザの言う“煙”とは救援要請の狼煙のことで、ハンターが緊急時に打ち上げる携帯の発炎筒のことである。赤い狼煙が立つと、村はそれを察して迅速に救出隊を組み、その場に向かわせる。この場合はアシラに追い詰められたリーゼが使う可能性を示唆していた。
エリザはサッと身を翻すと、矢筒の準備と回復薬などをポーチにつっこみ始めた。迷わず取り出せるよう、普段整頓が苦手なエリザでも綺麗に仕分けしてポーチに入れていく。いざというときに回復薬がどこか分からなかった、ではお話にならないからだ。
シャンテは無断で出てきてしまったことに今更気づき、顔を青くしてカウンターにかけ戻っていったが、ロウェルは手持ち無沙汰になった。彼はハンターではないので必要な物を手渡すこともできず、エリザの家の中でぶらぶらとしていたらキッと彼女に睨まれる。
「あんた、本気であいつのこと助けようと思ってる?」
「へ?」
「ほんのひとっ欠片でもあいつを助けたいと思うなら、今すぐ村長とギルドマスターに連絡してこい!! それからリーゼのご両親にも報告! あたしがすぐ向かうからって言い忘れんじゃないわよ!! 男なんだからシャキッとしなさい!!」
「は、はいっ!」
思わず敬礼して家をダッシュで出て行った。後に語ることには、目の前で
***
一方、御者アイルーを気迫で脅して急かしている駆け出しハンター、リーゼロッテ・マインは、やる気があってもやることがない竜車の上で、仕方がないから寝転がって空を見ていた。となりでは安らかな顔でリーゼのオトモアイルー、ハーヴェストが束の間の眠りに就いている。
朝日に輝く雲を眺めると穏やかな気分に―――どうしてもならない。脳裏に浮かぶのは昨日の晩の、あのにっくきエリザの勝ち誇ったような顔だった。
『あーら、リオレイアでも来襲したのかと思ったら、リーゼロッテじゃないの。ドスドス音を立てて、あたし間違えちゃったー』
思い出すだけで腹立たしい。あれは温泉で耳に水が入ってしまって、それを出そうと片足でぴょんぴょん跳んでいただけなのに。
だが、何よりこうしてリーゼを早朝から狩りへと赴かせた最大の理由は、エリザが1人で、それもたった4日でアオアシラを狩ってきたということにあった。
(わたしですら最高記録は5日なのにっ……!)
彼女が目の敵にしている駆け出しハンター、エリザ・ヴェローナを、昔からリーゼは嫌っていた。否、正確には“羨んでいた”。
自分より何もかもを持っている、と思っていた。
まずエリザはリーゼよりも背が高い。他人から見れば笑わせることでも、身長が平均よりも低いリーゼにとっては大きな問題だ。身長は高ければ高いほどハンターに有利というのもある。
そしてもう1つ、どうしてもリーゼが歯噛みするものがあった。……胸のサイズである。
(なんでわたしは身長153cmのAカップで、エリザは165cmのDカップなんだろう? 殆ど同じようなもの食べて育っているのに!)
他にも上げればキリがないとリーゼは思った。エリザは美人だ。長い藍色の髪は3日間狩りに行って帰ってきたとは思えないほどつやつやのサラサラだった。ちょっと手入れを怠るとギシギシの枝毛だらけになってしまうリーゼロッテの赤味がかった金髪とは大違いだ。
(それにエリザはわたし以外には優しくていい子だし、日に焼けてもすぐ元に戻る色白さんだし、鉱石とかだってわたしが鉄鉱石や石ころばっかりなのにマカライト鉱石とか採ってる強運だし、村の誰もが認める美人だし……)
同じ年に生まれて同じ日にハンターになった。他のすべてが負けていると思ったから、ハンターとしては負けたくなかった。だから毎日素振りを欠かさなかったし、初めのうちは体力も心もとなかったが、毎日走り込みをして今ではキッチリ最後まで走れるようになった。
(その上、わたしの武器は太刀で、エリザは弓。攻撃力の差は明らかなのに……)
それなのに。
(エリザに……ううん、まだ負けてない! わたしだって4日で、ううん、アシラくらい3日で狩ってみせる! 大丈夫よ、最近はドスジャギィだって安定して狩れるようになったんだもの。余裕だわ)
その目には闘志が宿り、気力は十分。
だが、同時に焦りが浮かんでいることに、まだ経験の浅いハンターは気づかなかった。
自然の生み出した絶対の獣を前に、焦りと油断は一番の禁物であると、訓練所で学んだにもかかわらず――。
読んでくださりありがとうございました(*^∀^*)
よろしければ感想お待ちしております。