たった一人の人間がいなくなるだけで、その人の世界は激変してしまうものだ。
僕、三峰 縁はこの一週間でそれを十分思い知らされた。
伊織がいなくなってから、僕の周囲は変わった。環境、周囲の態度、そして友人も……。
この一週間、周囲からの直接的な虐めは劇的に少なくなった。
それもこれも、虐めて来た奴を和美が片っ端から浣腸や股間にボールをぶつけるなどで撃退しており、周囲はそれを恐れて直接的にはしてこなかった。
だがあくまで直接的なものだけで、間接的なものは今でも行われている。
僕の知らぬ間に靴や教科書が捨てられていたり、酷い場合は教室から机がなくなっていたりもする。
幸いにも、僕は友達に恵まれており、アキラや和美、それに隣のクラスの和泉さんまで一緒に探してくれるのだから、その時は本当に泣いてしまった。
僕の事を想ってくれる友人がいてくれる。それは本当に心強い事だ。
だが僕はもう一人の友人、裕奈の事が気がかりでならない。
この一週間、彼女は学校に登校していない。アキラは足繁く通い放課後は裕奈に会っているのだが、まだ外に出歩く程回復していないらしい。
アキラが言うには顔色が悪く、酷く落ち込んでいるらしい。僕も裕奈に会いに行きたいのだが、麻帆良の校門前には今だに報道陣が見張っており迂闊に麻帆良の外に出る事が出来ない。
故に、ここはアキラに任せるしかないのだが、そういえば最近は和美の様子がおかしかった。
放課後になれば、何時も僕達と一緒に下校していたのだが、最近は一人で何処かに行っており、いつも別れると路面電車で何処かに行ってしまう。
その分、アキラと一緒に居る時間が多くなっているが、彼女には裕奈の事もお願いしてるので無理をさせていないかが心配だ。
僕達仲良しグループにも、何かしらの変化が現れていた。いや、寧ろ今までが仲が良過ぎたのかもしれない。もう僕達も年頃だ、そろそろ異性を意識し始める歳であり、お互いに気恥ずかしくなる頃だろう。
もしかしたら和美にはそういう感情が芽生え始めたのかもしれない。
精神的にマセた彼女だ、そろそろ仲良しグループとも卒業して別の女友達と遊んでいるのだろう。
寂しくもあるが仕方ない。僕としても話の合う数少ない友人なのだが、ここは彼女の幸せを願おうではないか。
「ゆかりーーん!野球しようぜぇーー!!」
____などと、真剣に思っていた自分が馬鹿らしくなった一週間だった。
結局のところ、和美は放課後には報道部の手伝いをしているらしく、前々からやっていたのだが、最近は本格的に活動をしているらしい。
「和美、朝っぱらから大声出さないでよ
あと、ゆかりん言うな」
「じゃあ、『磯野ぉー!』がよかった?やっぱり野球に誘う時は玄関先で大声で呼びかけるのが日曜日のお約束でしょ」
「じゃあなにかな?僕は君の事を中島と呼ばなければいけないのかな朝倉さん?」
そして今日は日曜日、僕達は高畑先生の寮でどうでもいい雑談をしていた。
和美は基本的に平日の活動はするが、休みの日は遊びに誘ってくれる。
これも彼女なりに僕のことを気遣ってくれているのだろう。
「(ありがとう、和美)」
心の中で彼女に感謝しながら、もう心配を掛けぬようにと彼女に連れられて家を出た。
麻帆良学園は広大な土地の上に成り立った学園都市であり、遊べる場所は何処にでもある。どうやら和美は麻帆良の中心部に位置している女子校エリアの方にアキラを待たせているらしい。
「それよりゆかりん、こんな噂を耳にした事はないかい?麻帆良に伝わる七不思議の一つ『桜通りの吸血鬼』」
路面電車で移動している中、和美が突然そんな話を振ってきた。
「いや……知らないなぁ」
魔法使いの街である麻帆良学園では、一般人からしてみれば不思議な事や奇妙な出来ことは良く起こり、一応魔法使い側に属している僕もそれなりに情報は知っているが、巷で有名な噂などにはとんと興味がなく、そう言った情報は毎回和美から来るものなので彼女から聞かされていない話を当然知る訳が無い。
「何でも満月の晩に桜通りに現れては少女の生き血を啜ると言われたそれはそれは恐ろしい吸血鬼なのだよぉぉ」
変に声を低くしてホラー風に語っているが、こんな真昼間にそんな話をされても鳥肌一つ立たない。
そもそも本当に吸血鬼なんてフィクションの存在が居るかどうかも定かではないのだ。
いや、ドラゴンや妖怪が居たりするので、もしかしたらいるのかも知れないが場所が問題だ。
ここは魔法使いの街、麻帆良学園だ。もしそんな怪物がこの学園内で現れたのならば噂になる前に魔法使い達が早々に討伐するためそのような事態にならない筈だ。
「……それってもしかして、ただの変態なんじゃ……」
そう、怪物でないなら答えは簡単、ただの変質者です。
それに何故態々魔法使い達の巣窟で吸血する?こんな危険地帯でそんな事をする奴は命知らずかマゾくらいだ。まだ巷で有名なチュパカブラの方が説得力があるかも知れない。
そもそも夜中に現れては女の子の細首に噛み付くなんてただの変態です。
「ゆかりん夢がなぁい!この噂のお陰で今麻帆良では十字架やニンニクがバカ売れだというのに!!」
「そっちの方が夢がないよ、それにそんな御利益が無さそうなアクセサリー買わないで普通に教会に行けばいいじゃんか
幸い麻帆良には教会が在るし」
そう、麻帆良には色んな種類の店が並んでいるのだが、教会のような施設も存在する。麻帆良の創立者はクリスチャンなのかと思えば、山の方には神社が建っていたりと訳が分からないことになっている。
もしかしたら麻帆良の創立者は神様に喧嘩を売っているのかも知れない。
「(まぁ神社か教会、どっちにしても魔法使いが居るから変態程度簡単に追い払えるでしょ)」
それにもし化け物でも教会に行けば、きっとバヨネットを持った優しい神父様が笑顔で退治してくれるだろう。
そんなどうでもいい話が続き、目的の駅に到着すると、僕達はアキラのいる女子校エリアへと向かった。
そこはサッカースタジアム程の広さがある広場であり、休日にも関わらず多くの生徒が行き来しているが、年齢層は中高生が殆どであり、多分寮生活をしている学生達であろう。
そしてその一角のベンチにアキラは座っていた。
よく見れば彼女は同年代の少女達と話し込んでおり僕達が来たことに気づいていないようだ。
「遅れてごめーーん!!」
和美に手を引かれながら走ると、アキラも僕達に気づいて手を振っていた。和美の声でアキラの話していた少女達も気づき此方を振り向いた。
「あ〜!もぉ朝倉さん遅いでぇ」
「ごめんごめん、愛しのゆかりんとお喋りに夢中になっててねぇ
いやぁ〜失敗失敗」
一人は近衛さんであり、口では文句を言っているが本人の表情はニコニコと笑っており彼女なりの冗談なのだろう。
他にもこの場にいる者たちを見回すと、何人か見知った顔触れもいた。
いつもサッカーの試合をしている和泉さん、前同じクラスだった柿崎さん、釘宮さん、椎名さん。
「おはよー三峰くん!元気してる?」
「おはようじゃなくて、もうこんにちはの時間だよ佐々木さん」
もう一人は和泉さんと同じクラスに所属する佐々木 まき絵さん。
ピンク色の髪色で、髪を括ってショートツインテールにしており、クリッとした可愛らしい目元は小動物を思わせる。
彼女は和泉さんの友人であり、裕奈とも仲が良かった事から交流もあり、現在居心地の悪くなった学校では数少ない友人だ。
「今日はねぇ、同じクラスの子も呼んで来たんだよ」
「何かコンビニの前に座ってたから一緒に遊ぼって連れてきたんよ」
はて、一体誰だろう、と思っていると和泉さんと佐々木さんに手を引かれて一人の少女が前に出た。
白い…白銀と言うのだろうか?白銀の髪色に褐色の肌色と特徴的だが、何故か彼女の顔には妙なペイントがされており、右目には涙を左目には傷の何方も赤でペイントされており、その様はサーカスのピエロを思わせる。
「…………………………………」
「え、え〜と」
「この子はザジ・レイニーデイさん、無口な子だけどとっても面白い人だよ」
『ザジ・レイニーデイ』、名前からして外国の人だろうか。
確かに麻帆良学園は留学生を多く受け入れているし、外国人の教師も多くいるので不思議ではないが、そのレイニーデイさんはさっきから何も言わず、ただじっと無表情で僕の顔を見つめているので非常に気まずいが、正直そこは問題ではなかった。
もしかしたらまだ此方の言葉に慣れていない為かあまり喋らないのかもしれないが、今一番注目すべきは彼女の後ろにいるモノだ。
この広場には多勢の人々が行き来しており、その中には異国の人も含まれているのだが、明らかに人間じゃない奴がそこにいた。
影の様な黒い皮膚であるが、その形態はスライムの様な軟体生物らしき形と動きをしており、顔なのか分からないが仮面の目のような穴が二つ空き、口元からはヨダレの様なものを垂らした間抜けズラの生物だった。
しかもこんな異常生物がこんな街中に居るにも関わらず誰も見向きもせず、近くにいるアキラ達も全然見向きもしない。
オマケに「食べてイイスカー」なんて物騒な事を偶に口にするので本当に恐ろしくてしかないが、その度にレイニーデイさんは「ダメ」とか細い声で言っているが、もしかしたらこの化け物と知り合いなのだろうか?
「さぁーて、そんじゃぁ野球するか」
「え?バレーって言ってなかった?」
「ウチもそう聞いたけど……」
「なにぃ!!今日こそ『炎の消える魔球』開発しようぜ!って言ったじゃないかぁ!!君達気合いが足りないんじゃないのかね!?」
「聞いてない!聞いてないないよそんなこと!!
それに炎か消えるがどっちかにして!!」
毎度の事ながら和美がわけの分からない事を言ってアキラを困らせているが、こっちはそれどころではない。
何だこの化け物は。
何で誰も見向きもしないんだ?
あれか?これが麻帆良の日常なのか?
ジブリ映画に出て来そうなキャラクターの一匹や二匹が徘徊している事なんて常識なのか?
「まぁいいか、バレーボールがあるし、向こうにコートもあるから彼処で遊ぶか___って、ちょいちょいゆかりん?なにサジさんと見つめあってんの?」
漸く和美が落ち着いた様だが、別にレイニーデイさんを見ているわけではない。
今僕は自身の生存競争真っ最中であり、この化け物にガン飛ばして牽制しているのだが、この間抜けズラには知性があるかも怪しいので意味ないだろうと途中で気づいた。
結局、和美が言うように近場のバレーコートに向かっていた。皆それぞれ女子達は姦しくワイワイと騒いでいるが、僕は一人で頭から汗を流していた。
「(何でこの化け物ついて来てるんだぁぁああああ!!?)」
そう、あの軟体生物が着いて来ているのだ。
どうやって歩行しているのかは分からないが、ゆっくりと僕達の歩調に合わせてついて来ている。
「………………………」
しかも奴の一番近くにいるレイニーデイさんは相変わらず何も言わず歩いている。
恐怖で声が出せないとかそう言ったものではなく、彼女は普通に悠々と歩いており、時折「食ってイイスカー」と問いかけてくる化け物に対して「ダメ」と普通に返しているが、僕達の頭の中は大いに混乱していた。
「(何だこいつは!?カオナシか?カオナシなのか!?食った奴を取り込んで合体する魔人ブウ体質なのかぁ!?)」
最早オーバーヒートする前だった。
今までドラゴンや妖怪といった異生物と遭遇した事はあったが、こんな訳のわからない奴は初めてだ。
自分の知識にあるどの生物にも合致しない不思議生物。軟体な事からヒルやナマコの親戚かもしれないが、生憎言葉を話す軟体生物なんて聞いたことがない。
「(いや、そういえばこいつ、何処と無く『ペルソナ』の『シャドウ』に似ているような………
いや、だけどあれはフィクションの生き物だし、そもそもシャドウって基本的には異世界にいる奴だし………)」
結局のところ、この不思議生物の正体を凡夫な脳みその僕に分かるわけがなかった。
願わくば、この化け物が僕らを襲わないようにと祈りながら、いつでも倒せる様に警戒態勢を取りながら化け物と共にバレーコートへと向かった。
「死にさらせぇぇええーーー!!!」
「あべしっ!!」
「三峰くぅぅぅん!!」
アキラに持ち上げられ、ネットの上に飛んだ和美はトスされたボールを打ち返し、強烈な殺人スパイクが僕の顔面に激突した。
佐々木さんが僕の名を叫び、和泉さんが飛んでいったボールを拾いに行き、レイニーデイさんが無言で僕を見つめる。
「縁君大丈夫なん?」
「大丈夫だよ近衛さん、顔面攻撃には慣れてるから……」
一番近くにいた近衛さんの手を借りて起き上がり、自身のチームを見てみると本当に異様なものだ。
いや、悪いわけではない、寧ろ皆凄く優秀だ。和泉さんと近衛さんも女子故にバレーは出来る様で、佐々木さんは身体が柔らかく身軽なので広範囲でレシーブしてくれる。
「………………」
そして一番凄かったのはずっと無言のレイニーデイさんであり、どんなに低いボールも滑り込む様に飛び込み、打ち返した後はまるで羽根のようにフワリと起き上がる。
そしてその身軽な身体と彼女の跳躍力でネットまで飛びスパイクで打ち返すなどと攻め手としても優秀であった。
相手コートの方は連携プレイが得意な柿崎さん、釘宮さん、椎名さんであり、一番問題なのはこのメンバーで一番背の高いアキラであるが、彼女は基本的には和美を持ち上げるだけで鋭い攻撃はさっきのように和美が打ってくる。
そして一番気になる化け物は、審判のつもりなのだろうかコートの外に居り、何もせずにただボーと突っ立っていた。
「(まぁ、何もしないならそれでいいけど、なんかあの化け物が気になって仕方ない……)」
「よし!一点リード!」
「いや、でも縁が……」
「アキラ、戦いは非情なんだ
世の中には殺し愛っていう愛情表現もあるんだよ……
まぁ、そんな事は置いておいて、次は柿崎と釘宮と椎名の三位一体攻撃だ!!」
「え?なにそれ?」
「これだから近頃の若い奴は………」
向こうは向こうでなんだかアホなことをやっている。和美は皆に三位一体攻撃とは何ぞやと教えているが、和泉さんがボールを持ってきた事により試合は再開した。
「(そういえばここ最近はゴタゴタしてて忘れていたけど、こんな風に皆で遊んだのは久しぶりだな……)」
僕が皆に避けられていたと云う事もそうなのだが、一般の先生達や魔法先生達にも放課後は呼びたされている性であまり遊ぶ機会なんてなかった。
前は休日はいつも四人で遊んでいた。
裕奈、アキラ、和美、いつも伊織の家に集まっては今日は何をしようかと相談したものだ。
だが、裕奈は夕子さんの死によって心を閉ざしてしまった。あれだけ元気だった裕奈が、全く笑わなくなり、止まらぬ涙を流して続け、一人孤独に閉じこもっている。
今僕は楽しい。友人に囲まれて、無邪気に遊び回り、アキラや和美も励ましてくれる。
だが、何かが欠けていた。
心に穴が空いているようで、パズルのピースが足りないようなこの心の空洞。
原因はわかっている。でも自分ではどうしようもない。
僕が裕奈に会いに行こうと麻帆良を出れば、それだけで外は大騒ぎであり、魔法先生達は逃走したと思い捕縛に来るかもしれない。
「(それに……僕は裕奈になんて声をかければいいんだ)」
夕子さんの死の因果を変えることは出来ず、彼女が慕っていた伊織まで止めることは出来なかった。こんな自分がいったいどうやって裕奈に声をかけていいのか、僕には分からなかった。
「あっ」
そんな事を考えていると、レシーブしたボールを天高く上げてしまい、近くの木に挟まってしまった。
「あー、引っかかってるねこりゃあ」
「これだけ高いと登るのは危なそうだね」
「何かぶつければ落ちるでしょ」
皆が引っかかったボールを見てそれぞれが石を投げたり、別のボールをぶつけようと投げたりしているが、木に引っかかったボールになかなか届かない。
元々は僕のせいであり、こんな事で人を呼ぶのも忍びないので、ポーチから小麦粉を取り出し、小石サイズの奴を投げれバレずに確実に当たるだろうと、小石の形に形成しようとすると、思い出したかのように握った手を広げた。
「そういえば、使えないんだったな……」
手の平の小麦粉はいくら待っても固まらず、ピクリとも動かない。
小さい微風程度の風が吹くと、小麦粉は風に流されて飛んでゆき、戻ってくることはなかった。
僕に起こった二つ目の異変、それは『小麦粉が使えなくなってしまった』事だ。
これも体の怠さと同じくらいで気づいた症状なのだが、いつもは念じるだけで固まっていた小麦粉が全く形成出来なくなってしまったのだ。
これも怠さと同じで気を通せば如何にかなるかと思えばそうではなく。元々この小麦粉の魔術は、『魔力』でも『気』でもない異質な力で形成しているので、自身の『気』を流したところで、それは気を流したただの粉であり、固まることもなく浮遊することもない。
「ほんと、どうしちゃったんだろう」
結局小麦粉は形成せず、風に流された粉を見つめていると、ふと、何か空を飛びバレーボールにぶつかると木から落ちてきた。
地面にはゴロッと子供の拳程の大きさの石が転がり、和美達が投げたのかと思いきや彼女達の腕力ではボールまで届かない。
ならば誰だと飛んできた方向を見れば、森の木々から誰かがこっちを見ていた。
黒いポニーテールの髪に、鋭く凛とした目元。
年齢は僕達と同じだが、彼女の纏っているオーラは、明らかに『気』によるものであり、敵意はないが鋭い視線で僕を睨んでいる。
「せっちゃん?」
すると、近衛さんがポニーテールの少女に歩み寄って行く。
せっちゃんとは渾名なのだろうか、だが少女の方は近衛さんが呼び止めるにも関わらず森の奥へと走って行った。
「待ってぇな、せっちゃん!!」
近衛さんは走っていった少女を追いかけるが、少女は『気』を使っているのか足が速く、結局追いつけぬまま少女は去って行った。
どうも、今回は少し短めで投稿しました。この回は気分転換と縁の変化について書いていました。着々弱体化しているゆかりん、もう小麦粉使いじゃなくなってますね(笑)
いったい誰がこんな事をーー(棒読み)
原作キャラも今回は多く出ていました。私はザジさんは結構好きなのですが、二次創作ではヒロイン率が低いですよね。というより登場している事が少ないのかも知れません。あんなにツッコミどころか満載なのに。