次に示す四字熟語の漢字を答え、適切な例文を作りなさい。
『あいまいもこ』
三宮叶の答え
漢字 曖昧模糊
例文 責任の所在が曖昧模糊としていた
教師のコメント
「あやふやではっきりしないさま」を現す四字熟語ですね、読める人は多いのですが書ける人は少ないです。良く出来ました。
吉井明久の答え
漢字 合間妹子
寿々屋義行の答え
漢字 I my moko
教師のコメント
二人とも何とか答えようという気持ちだけは伝わってきました、が寿々屋君のは漢字では無く英語です。
さて、Bクラス戦であるが面白みも無く順当に決着がついた。と言うよりも本気を出した隼人の点数にBクラス勢がビビリにビビって防衛線がズタズタになってしまいあっさり隼人、叶、姫路の主戦力が代表根本にまで到達したのが勝因である。当時のフィールドは数学。その時表示された点数に、敵どころか味方までビビった。
Fクラス:秋山隼人
数学 769点
現状、既に今年度三度目となった試験召喚戦争において全単教科最強の点数。そもそもフットワークの軽い隼人の召喚獣、人数で囲むどころでは無く、Bクラスレベルの点数では掠っただけでも戦死という状況に及び腰になったBクラス生徒たちを虎どころかドラゴンの威を借るネズミぐらいの勢いで攻め立てたFクラスメンバーたちの活躍により開始一時間という最短の決着がついた。
そして翌日、Fクラスの外交担当が定着した隼人はAクラスへと交渉に訪れていた。
「貴方がFクラスだったなんてね、秋山君」
「そこまで意外だったか?木下」
Aクラスの交渉担当は木下優子、秀吉の双子の姉であり去年は学年四位と五位を交互に入れ替わっていたいわゆるライバルとでもいうべき存在である。
「なんでFクラスなわけ?調子が悪くてBクラスとかならまだしも」
「全科目名前を書き忘れたんだ」
「・・・・何というか、ご愁傷様ね」
「うん、まぁ・・・・触れないでくれ」
「それで?交渉って?」
取り敢えず本題に引き戻そうとする木下の言葉に気を持ち直して。
「うむ、まぁ単刀直入に言おう。FクラスはAクラスに試験召喚戦争を申し込む・・・・『一騎打ち』でな」
「・・・・法式は?」
「7対7の代表戦だ、科目に関しては四つ三つでF、Aがそれぞれ選ぶ」
「そっちが四?」
「一応は最下位クラスなんでな、そこは飲んでもらいたい」
「断れば?」
「俺が先鋒で攻め入る、D、B両クラスにも協力体制は取り付けた」
木下は判断に迷っているようだ、それはそうだろう。隼人、叶、姫路のAクラスレベルが三人がいる。何かのさじ加減であと一人負ければ、と。
「・・・・受けても良い」
「代表?」
応諾の返答をしたのはAクラス代表、主席の霧島翔子だ。
「ただしこちらからも条件がある」
「・・・・聞こう」
条件次第ではあるがこちらの思惑に嵌ってくれるならば願ったりだ。
「個人同士で、負けた相手に勝った人が一つ、言う事をきかせる事が出来る」
「・・・・承諾した、ただし要求は常識の範囲内とする・・・・とだけ付けても?」
「・・・・構わない」
ここに、Aクラス対Fクラスというカードが成立した。
―Fクラス
「よくやってくれたぜ隼人」
「まぁやるだけやったが・・・・条件がな」
正直賭け事を含むのは好ましくないのだが・・・・
「勝てば良いだけさ、というわけでメンバーを選出する!」
雄二の掛け声により七名の代表が選出された。
一番手:秋山隼人
二番手:三宮叶
三番手:吉井明久
四番手:土屋康太
五番手:浦辺綾乃
六番手:姫路瑞希
七番手:坂本雄二
「・・・・何を基準に選んだ?」
「お前と三宮、ムッツリーニ、姫路で出来れば四勝もぎ取る」
「他は?」
「浦辺は部分的に点数高いからな、ラッキーパンチ狙い。明久は捨て駒」
「今捨て駒ってハッキリ言ったよね!?」
「まぁあとは俺も勝算のある戦いをする」
「・・・・不安だらけだが午後一時からだもんな・・・・ま、なるようになるか」
―午後一時―Aクラス教室
立会いの教師は全科目のフィールドを扱える高橋教諭。
「それではAクラス対Fクラスの試験召喚戦争を始めます、両クラス準備は宜しいですね?」
「ああ、問題無い」
「・・・・大丈夫」
既に両クラスの代表者七名づつがスタンバイしている。
「それでは両クラス一番手、前へ」
その言葉と共に隼人が前へと進み出る、Aクラス側は木下だ。
「やっぱりお前が出て来るか」
「初戦は落とせないものね」
「科目は?」
『総合!』
Fクラスの科目選択から始まった。
『
Aクラス:木下優子
総合 3569点
流石は学年四位といったところだろうか、学年有数の三千点代は伊達では無い。
「・・・・隼人、大丈夫かなぁ・・・・」
「正直厳しいな、去年の隼人は確か総合で3000ちょいだったはずだ・・・・」
「案ずるな、明久、雄二」
心配そうに呟く二人に、笑いながら語りかける隼人。
「俺を誰だと思ってる?先ずはデーンと構えて見ていろ」
現れた召喚獣。
Fクラス:秋山隼人
総合 4361点
『はぁっ!?』
その場にいた隼人を除く全員が、驚きの声をあげる。去年の学年五位が学年主席クラスの成績を叩き出したのだ、無理も無いだろう。
「・・・・なるほどね、ただ遊んでいたわけじゃないって事ね」
「無論だ、前回の期末で負けて存外・・・・悔しがっていた自分に気づいたのでな」
ニヤリ、と笑い合う二人。
「さて、行くぞ木下!」
「来なさい!!」
―数分後
一進一退、とでもいうのだろうか。本来、リーチの長いランスを持っている木下が優勢であるはずなのにジリジリと点数を削られていく。それを可能にしているのが隼人の勝負勘なのだろう。
Fクラス:秋山隼人 VS Aクラス:木下優子
総合 3987点 2089点
「・・・・そろそろ決めさせて貰おうか、後もつかえている」
「決めれるのかしら?」
「まだ、俺は『腕輪』を使ってないからな」
「!?」
単教科で400点を超える科目を持つ召喚獣には腕輪が装備品に付加され、様々な特殊能力を与えられる。それは個人個人で差異がある、例えば姫路は「熱線」で康太が「加速」だ。一定点数を消費し行う協力な攻撃は試召戦争においての大きな武器となる。
「点数消費900!『爆撃』ぃ!!」
その宣言の直後、爆音と閃光に包まれるフィールド。
Fクラス:秋山隼人 VS Aクラス:木下優子
総合 3087点 0点
「それまで!勝者Fクラス、秋山隼人!」
隼人の腕輪の能力は「爆撃」。消費点数(1点につき1センチ)に応じた範囲内を消費後の残点数で攻撃出来るという密集地帯で効力を発揮出来る能力。味方も巻き込むので乱戦中などは使えないが一騎打ちならば可能な限りの点数を消費して相手を仕留められる強力無比な一撃である。
「負けたわ」
「ふっ、勝ってやったぞ」
「直ぐにリベンジしてみせるわ」
「気長に待たせてもらおうか」
笑いながら握手を交わし試合は次へと進む。経過は割愛するが続く叶とAクラス高本晋也の試合は科目が英語と叶の最大の苦手教科を選ばれてしまい・・・・
Fクラス:三宮叶 VS Aクラス:高本晋也
英語 29点 314点
勝つには勝ったAクラス高本であったが悔し泣きの叶の前に全力で土下座をしていた。
三番手の明久とAクラス佐藤美穂の戦いであったが・・・・
「僕は実は・・・・左利きなんだ」
どーでも良い明久の台詞。
Fクラス:吉井明久 VS Aクラス:佐藤美穂
物理 47点 395点
圧倒的点数差にボッコボコにされました。
四戦目、我らがムッツリーニとAクラス工藤愛子の戦い。
Fクラス:土屋康太 VS Aクラス:工藤愛子
保健体育 547点 469点
自称実技派の工藤もかなりの点数だったが
五戦目、元祖バカっ娘の綾乃とAクラス進藤修の試合。
「私、実は左利きなんだ!」
矢張り同じ血が流れている。
Fクラス:浦辺綾乃 VS Aクラス:進藤修
数学 19点 377点
綾乃、明久は揃って正座させられていた。
六戦目、Fクラスの才媛姫路とAクラス、学年次席の久保利光の戦い。
「私はFクラスの皆が好きなんです!」
という発言に対して。
「姫路さん!俺も好きだぁ!!」
「結婚してください!!」
という反応が多数出たため二人が戦う間に粛清、明久、綾乃と一緒に正座させられました。
Fクラス:姫路瑞希 VS Aクラス:久保利光
化学 451点 383点
そして迎えたる最終決戦、現状両クラス3対3でありここで全ての決着が付く。最後の科目選択権で雄二が指定したのは日本史、上限ありのテスト勝負。問題は小学生レベル。雄二が午前中に言っていた言葉を反芻していた。
「翔子は一つだけ、出れば必ず間違える問題がある。それは大化の改新だ」
その件で色々ともめたがそれは後にしておこう。とにかくその問題が出る事を祈るFクラス。
関ヶ原の戦い( )年
応仁の乱 ( )年
大化の改新 ( )年
『いょっしゃあー!!』
Fクラスが、歓喜の渦に包まれていた。
Aクラス:霧島翔子 VS Fクラス:坂本雄二
日本史 97点 53点
その結果を目の当たりにするまでは。
「雄二!?アレってどういう事!?」
「いかにも、アレが俺の実力だ」
「テメェふざけてんのか!」
「いやー、問題が難しかった」
『コロス!!』
「落ち着け明久、義行」
「なんで止めるんだ隼人!?」
「そうだ!今のコイツには喉笛を引き裂くという体罰が必要だというのに!?」
「・・・・落ち着け、それは体罰じゃ無い、死刑だ」
軽く頭を抑える隼人。その後雄二は霧島に連行され、他五名の組み合わせ同士で戦前の取り決めであった要求が行われる事は無く、隼人と木下だけになった。
「そうだな・・・・これといって無いんだが・・・・・・・うむ、今度一緒に勉強をしないか?」
「別に・・・・それぐらいなら普通に言ってくれれば・・・・」
「クラスも違くなったしな、それでダメというならば・・・・うん。今度一緒に飯でも食いに行こうか」
「!?」
顔を真っ赤にしながら「それってデート!?」とか一人呟く木下。
「糞っ!!異端者が目の前にいるというのに!!」
「秋山に手を出せば死は確実・・・・何と理不尽な世の中なんだ!!!」
その様子にFFFの面々も何時ものように粛清しようと試みるが体に染み込んだ隼人への恐怖心は拭えず、歯噛みしていた。
次回より学祭編になります。というかAクラス戦、7対7という人数にしたにも関わらずあの有様、正直申し訳無いm(_ _)m。
そしてようやくメインヒロイン木下優子が登場。隼人との距離が今後どうなっていくのかに注目です。