ロザリオとバンパイア ~刃の音撃戦士~   作:オンドゥルッフ

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第二十の巻「雪女の里、そして闘い:中編」

 ジンキ「ううん、み…ぞれさん…ハッ!?」

 

 僕が目を覚ますとそこは雪山ではなく部屋の中でやかんから湯気が出ていて僕の両手には包帯が巻かれてあった、皆は僕が目覚めて

 

 月音「刃君、目が覚めたんだね!」

 

 萌香「よかった!怪我はない?」

 

 白鋼「ジンキ先輩、手の怪我は誰にやられたんですか!?」

 

 ミツキ「いや、手の傷は自分でやったんだよ。」

 

 キョウキ「現場を見たときは軽く衝撃的だったわ。一体誰にやられたの?」

 

 ジンキ「ああ、実は…」

 

 僕は答えようとしたら

 

 瑠妃「ジ、ジンキざぁあああああああああああああん!!」

 

 鼻水まで出ていた瑠妃さんが思いっきり抱き着いてきた。僕は瑠妃さんを撫でようとしたが、やめて腕を下した。

 

 ジンキ「瑠妃さん…ごめん、剣を向けてしまって」

 

 瑠妃「グスッ…いいえ、ジンキさんが無事なら構いません…」

 

 瑠妃さんはそう言ったが、僕はみぞれさんが攫われたことを思いだし、身体に力を入れると少し痛むが戦う分には問題ない程度だった。

 

 ジンキ「いかん、みぞれさんを助けなければ…」

 

 キリク「ジンキ先輩、何故あそこにみぞれさんがいなかったのですか?」

 

 ジンキ「みぞれさんが攫われた…しかも敵は僕が鬼である事も知っていた…」

 

 僕がそういうと皆の表情は強張った。

 

 ミツキ「なんで、戦鬼の事を…?」

 

 ナキ「なら迂闊に攻め込むのは得策ではありませんね。」

 

 と鬼一同が悩んでいるとつららさんが

 

 つらら「今回の事は雪の巫女がなさったことのようです。」

 

 ジンキ「ああ、知っている。」

 

 つらら「それとその巫女が言うには「僕をこの里から追い出せ…だろ?」…ええ」

 

 僕が言った事につららさんは申し訳なさそうに頷くと皆は驚いた。

 

 月音「ジンキ君、どういうこと!?」

 

 ジンキ「そのままの意味だ。雪の巫女は僕が白い光を持つ鬼の刃鬼と言うことも知っていた。」

 

 ナキ「ジンキ君の属性を初見で火ではなく光と気づいた…雪の巫女は猛士の事を良く知っているみたいですね。」

 

 キリク「そうか…雪の巫女からはなんと?」

 

 ジンキ「白き光を使う刃の鬼よこの里から去れ、僕はこの里に災厄をもたらす…とね。」

 

 僕はそう言い、瑠妃さんを体から離し立ち上がった。体はまだ痛みが走るが我慢をして、音叉を手に持つと部屋を出て行こうとした。その時

 

 心愛「ちょっと!!どこへ行くの!!」

 

 白鋼「心愛、先輩の事だ…みぞれさんを取り返すのだろう…」

 

 胡夢「捜すのはディスクアニマルを使えばいいからね…」

 

 ナキ「それよりも問題はジンキ君……」

 

 ミツキ「君は個人的な理由で鬼の力を使う…」

 

 キョウキ「それがどういう意味なのか知っているのよね?」

 

 ミツキ「それでもジンキ君は…」 

 

 ジンキ「ええ、そうだ。僕はこれから彼女の言っていた災厄を起こしいくよ…皆は来ないでくれ被犯罪者は僕だけでいい…瑠妃さんは立花に“鬼祓い”の要請を…」

 

 瑠妃「え?一体誰を…ま、まさか嘘ですよね?」

 

 瑠妃さんは驚いた顔で首を左右に振りながら言うが僕は

 

 ジンキ「瑠妃さんの思っているとおり…僕を鬼祓いの対象にしてください。もしできなくても…僕自身でする。」

 

 僕がそういうと部屋を出て行った…立花に電話をするために

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 刃さんは外へ出て行ったあと、ココアちゃんが

 

 心愛「ねえ、瑠妃さん、さっき義兄さんが言ってた鬼祓いって…何?」

 

 と私に尋ねてきた。私は震えながら答えようとした時、

 

 ミツキ「それなら僕が言います。と言ってもクロキさんから聞いただけですが、」

 

 瑠妃「いえ、私が言います。」

 

 キョウキ「で、でも…」

 

 瑠妃「私が説明をします…いえ、させて下さい。」

 

 私は震える手を抑え、

 

 瑠妃「では説明します…鬼祓いとは…鬼の力を悪事や私利私欲の為に使った鬼を…それより強い鬼が“殺す”事です。」

 

 月音「つまりそれをジンキ君は自分に言ったという事は…」

 

 ナキ「ええ、ジンキ君はみぞれさんを救ったら、…尊敬する先輩の手で殺して欲しいのだと、思います。」

 

 胡夢「で、でもジンキはみぞれの為に闘うんじゃない!なんで…」

 

 キョウキ「あたい達、鬼は人間を魔化魍から守って来た存在です…ジンキさんは妖怪と人間、そして鬼の懸け橋ですから…本当なら妖怪の方と変身しなくても闘ったり、稽古したりするのもかなりのリスクがいるのです…でもジンキさんは闘うつもりですね、みぞれさんを助けるの…恐らくみぞれさんを救う際に殺してしまうからなのかもしれません…また鬼は人と魔化魍の間に立つあいまいな存在です…それが「グワッ!?」!?」

 

 その時部屋の壁に轟音を立てた。

 

 バキィ!!!

 

 刃鬼「うわあああああああああああああああああああああ!!ガッ」

 

 そして刃鬼さんが黒い炎に包まれ、飛ばされてきた。

 

 月音「刃鬼君!?まさかもう!?」

 

 心愛「で、でも早すぎない!?みぞれさんも救えてないのに!」

 

 ミツキ「それにこの炎の色は…!?」 

 

 すると刃鬼さんが飛んできた穴から刃鬼さんよりも真っ黒などこか見た事のある鬼がやってきた。クロオニさんは起き上がった刃鬼さんに指を差し、

 

 クロオニ「刃鬼…これで分かったか…今のお前では助けれないとな!!」

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 僕は廊下を出て、人ごみの少ない路地裏に出て、携帯を取り出した。

 

 ジンキ「フウ…まさか鬼払いを自分からお願いするとは…猛士発足以来初だろうな…」

 

 僕は携帯を広げようとした時、茶色の鷹型ディスクアニマルが僕の携帯を弾き飛ばした。僕はそのディスクアニマルの持ち主を良く知っている…僕は音叉を取り出して

 

 ジンキ「あれは、隠!?…クロキの旦那、どこにいるんですか!!」

 

 すると建物の影からクロキの旦那が隠を肩に乗せ、僕の携帯を持って現れた。旦那は僕を睨みながら

 

 クロキ「ジンキ…立ち聞きさせてもらったが…本気か?」

 

 ジンキ「はい…でも、みぞれさんを助けるまで殺されたくありませんが…」

 

 クロキ「俺達だってお前を殺したくない…それにたちばなに鬼祓いを言えば間違いなく鋭鬼さんが来るかもしれないのだぞ?お前は親に子を失う辛さを味合わせたいのか?」

 

 ジンキ「そうかもしれません…だからクロキの旦那が立ちふさがるのですか?」

 

 クロキ「そうさせてもらうぜ!!」

 

 僕が音叉を鳴らし、額に持っていくとクロキの旦那も音叉を額に持っていった。

 

 刃鬼「ハァ!!行きます!!」

 

 黒鬼「こい!今のお前では俺には勝てない!」

 

 僕は黒鬼の旦那に雷の拳を放つが、旦那はガードもせずに顔で受け止め、拳を握り込み、黒い炎が拳に集まると

 

 黒鬼「ジンキ…歯ぁ食いしばれェ!!オラァ!!」

 

 刃鬼「グワッ!?」

 

 僕は壁を壊し、部屋に飛ばされた。黒鬼の旦那はゆっくりと入ってきて、月音君達は慌て、心愛ちゃん達は敵意をむき出しにしていたが、黒鬼の旦那は僕に指を差し

 

 黒鬼「刃鬼…これで分かったか…今のお前では助けれないとな!!」

 

 僕は立ち上がり構えると、心愛ちゃん、キリク君、白鋼君、ミツキ君、ナキ君、キョウキさんが前に立ち、構えた。

 

 心愛「刃鬼義兄さんをこれ以上やらせない!!」

 

 キリク「お前を俺の炎で燃やしてやる!!」

 

 白鋼「すいませんが、刃鬼先輩がいなくなると困るのですよ。」

 

 ミツキ「クロキさん待ってください!!」

 

 キョウキ「まだジンキは魔の道に行ってない!!」

 

 ナキ「説得をさせてください!!」

 

 三人は構えると黒鬼の旦那は構えを解き、

 

 黒鬼「刃鬼…良い後輩とを持ったな…それとお前が一人で助けだし、鬼祓いを受け死んだら、みぞれさんはまた雪の巫女とやらに攫われてしまうぞ?それにそうでなくてもお前が死んだら悲しむんじゃないのか?更にお前は何故そこまでこだわる?」

 

 僕は立ち上がり、

 

 刃鬼「まあ、みぞれさんを助けるのはきな臭いものを感じてね…それにもう二度とあと少しで助けられるのに助けられない思いは嫌なんです!!例え鬼祓いの刺客が旦那であったとしても!!」

 

 黒鬼「まあ、それはいいが…俺は鬼祓いで来たわけj「刃鬼さんをやらせません!!」グフッ!?「義兄さんが殺される前にあんたを殺す!!」ギャボッ!?「くたばれクロキィィィ!!」キョウキま、待「問答無用!!」キョウキまでぇぇぇぇ!!?!?」

 

 黒鬼の旦那は瑠妃さん達の攻撃を受け、黒鬼の旦那は宙を舞った。

 

 ~数分後~

 

 頭の変身を解除したクロキの旦那の前に僕、瑠妃さん、心愛ちゃん、キョウキちゃんが土下座して座らされた。

 

 クロキ「つうわけで、俺がここに来たのは鬼祓いでもなんでも無く、新しいバイクの慣らし運転でお前の学園の理事長に聞いたらココがいいって言ってたの!泊まりもここでって教えてもらってきたら話が聞こえて外で待ってたわけなんだよ」

 

 ジンキ「旦那…スイマセンでした!!」

 

 瑠妃「お話をスイマセンでした!!」

 

 心愛「なんで私まで…「心愛ちゃん!!」スイマセンでした…誇り高きバンパイアなのに…」

 

 キョウキ「ざまwwwwww「キョウキちゃんも同じです。」チッ」

 

 クロキの旦那はナキ君が淹れた緑茶をすすり、

 

 クロキ「まあ、許すが…ジンキ「ウェ?」なんで雪の巫女はお前の事を知っていたんだろうな?お前が力を使ったと言ってたけど鬼とは限らない。むしろ鬼は変身しないとジンキ以外術は使えないから今の段階では鬼ではないと言えるはず。」

 

 ジンキ「そうなんですよね…そこがきな臭くて「でしょうね」うわっ!つららさん近い近い!!」

 

 つららさんは僕の頬をつつきながら

 

 つらら「雪の巫女はみぞれが大男(恐らく僕)に襲われていた所を保護したと聞きました…でヤったのですか?」

 

 瑠妃「ジンキさん!!」

 

 クロキ「うわ~ひくわ~お兄さん超ひくわ~雪山の中で女の子襲うとかひくわ~~たちばなの皆にも言っちゃうよ?」

 

 ミツキ「ジンキ君…そこまで外道に……」

 

 ジンキ「瑠妃さん、旦那にミツキ君はっきり言うが、僕はやってない!僕からは触れてもないからな!!」

 

 僕がそういうとつららさんは怖い顔をして

 

 つらら「やってないんですか!?何でやらないんですかッこの臆病者!!」

 

 ジンキ「普通にできないよそれに彼女持ちですし!!それに…僕の“手”で彼女に触れるのは…できない…昔の僕とは違うからね…」

 

 僕が両手を見つめながら言うと

 

 瑠妃「ジンキさん…」

 

 クロキ「なるほどね…」

 

 ナキ「そうでしたね…」

 

 月音「?どういう事なんですか?」

 

 ジンキ「まあ、それは後でいい…今は先にみぞれさんを奪還しなくては…」

 

 僕がそう言い足に力を入れ、立ち上がるとつららさんが

 

 つらら「まあ、お待ちなさい、私にいい案がありますので…」

 

 と言って頭以外を凍らせた。

 

 白鋼「せ、先ぱあああああああああい!!」

 

 ジンキ「大丈夫だよ‥‥フンッ!」

 

 キョウキ「あんたそういうとこ便利だよね~~。」

 

 ジンキ「鍛えてますから☆」

 

 僕が氷を解かすと、つららさんは

 

 つらら「明日の花納めの儀式で雪の巫女から予言を授けられる日なんですけど、みぞれは最後の賭けで無理にジンキさんと結ばれたかったのでしょう「それは違うと思うぞ」あら?」

 

 ジンキ「あの時のみぞれさんの目は結ばれたい目じゃない‥助けを求めている目だ。」

 

 紫「では、ジンキさんは…」

 

 ジンキ「仕事柄、助けを求められたら助ける…それが戦鬼だから…」

 

 心愛「義兄さんあたしもやるよ!!」

 

 月音「僕も!!」

 

 ジンキ「皆…分かった頼むよ…クロキの旦那は参加しないでくださいよ。つららさん机借りますよ。「アアアアアアアアアアアアアアア!!!」どうしたの瑠妃さん?」

 

 僕はそう言いながら立ち上がると突然瑠妃さんが叫びだした。

 

 萌香「ど、どうしたの瑠妃さん?」

 

 白鋼「何かいい案が思い浮かんだのですか!?」

 

 すると瑠妃さんは

 

 瑠妃「あのジンキさん、私とジンキさんは陽海学園特別遊撃班ですよね?」

 

 ジンキ「あっ…そういやそうだったね。忘れていた。(※これを書いていた時作者も忘れかけてました。)」

 

 キリク「なんですかそれ?」

 

 クロキ「たちばなで似たようなのを聞いた覚えが…」

 

 ジンキ「まあ簡単に言うと妖怪・魔化魍関係の事件を解決するのに特別な権力も使って解決する部隊みたいなもの…僕と瑠妃さんの二人だけだけど、これは怪しい事件があって調べる際、襲撃もしくは戦闘が起きた際、殺生をしない限り鬼の力等を行使しても問題ないものだ。」

 

 と言うと心愛ちゃんが

 

 心愛「ひょっとしたら今回のってそれが適用されるから鬼祓いって言うのもしないでいいんじゃないの?」

 

 ジンキ「あっ…」

 

 白鋼「むしろ多少派手にやっちゃってもいいんじゃないでしょうか?」

 

 ジンキ「う…」

 

 クロキ「さっきたちばなに電話したが、好きにやっちゃってだって(後個人的に増援も)」

 

 ジンキ「僕の今までの殺される覚悟は一体…」

 

 胡夢「半分無駄だったかも、」

 

 キョウキ「いや、全部無駄になったね」

 

 ナキ「無駄ですね~無駄ですね~」

 

 ジンキ「ウウウ…orz」

 

 つらら「でも、神殿は広く、厳重な警備もあります。しかし私には作戦があります。」

 

 ジンキ「いいのですか?」

 

 つらら「ええ今回ばかりはどうも話が急すぎて、それにジンキさんに去れと言うのも分かりません…今回はなにか「裏」があるとしか感じれません、それに私も娘の事を案じているのです。…でも作戦をする前に問題が…」

 

 ジンキ「問題?なんでしょうか?雪女の人ならぶっ飛ばせますが?」

 

 クロキ「お前、たまにそういう脳筋みたいな発言するよな…それとその考えは却下だ。」

 

 するとつららさんは袖からカツラを取り出し月音君達に被せた。

 

 つらら「神殿には女性しか入れません、月音さん達は女装すれば大丈夫です!」

 

 白鋼「え?俺も?」

 

 ミツキ「つまり僕達も?」

 

 つらら「はい、それでは男性の皆さんは女装して見ましょう…」

 

 僕達はいくつかの部屋に分けて女装する事にした。(クロキさんは除く)

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 ~着替え開始から数分後~

 

 女装を終えたミツキ達は部屋から出てきたが、

 

 月音「ど、どうかな…?」

 

 ミツキ「月音君、その発言はいかがなものかと思うよ。」 

 

 まずは月音&ミツキ組、この二人は身体は完全に男だが顔だけなら完全に誤魔化せるほど綺麗だな…!?一瞬寒気が…?

 

 キリク「フッ、どうだこの美貌!問題ないだろう!HAHAHAHA!」

 

 白鋼「キリク、手を腰にあてながら高笑いはやめろ」

 

 ナキ「う~~ん、やはり微妙ですね姉さんの服ならいけるかもしれませんが…」

 

 次に出たキリク&白鋼&ナキ組はキリク以外傍からみれば完全に女だ。それとナキ、ルイキの格好はしっくりきすぎるかもしれないから止めろ!!そして最後に来たのは…

 

 ジンキ「モウ~~私だけセーラー服?(裏声)」

 

 何故かセーラー服姿のジンキだった…ごつい身体でピッチピッチのセーラー服は悲鳴を挙げていた…しかも裏声で言ってるから笑えると通り越して怖い!!つららさんは引きつりながら

 

 つらら「ジ、ジンキさんは体が立派過ぎて…」

 

 クロキ「嫌だよな~こんなマッチョな女性はまずいないし不気味だな…」

 

 胡夢「いたらUMAよ間違いなく!」

 

 ジンキ「ハッチャ~~(裏声)」

 

 月・白・キ・ナ・ミ「「「「「「キモッ!?!?」」」」」

 

 皆がそういったが約一名は

 

 瑠妃「ありかもしれませんね…今度みぞれちゃんに聞いて見ますか。」

 

 と言っていたがアリなのかよ!?かつらを投げ捨てたジンキ(セーラー服は着たまま)は地図を見て

 

 ジンキ「すいませんが、作戦は陽動班と実行班の二組に分かれる予定ですか?」

 

 つらら「あら、わかります?」

 

 と以外と言った顔をしたが……

 

 クロキ「いや、わかるも何もセオリー過ぎて駄目だろ!!」

 

 ミツキ「一番敵が対策を立てやすい作戦ですね。」

 

 ジンキ「僕とクロキさんが作戦の改良をします!!まず、部隊を…」

 

 こうして僕達はみぞれさん奪還作戦を考え、クロキの旦那以外休憩して、決戦に挑んだ。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 <陽動班(萌香、心愛、瑠妃、キリク)>

 

 花納めの儀式が始まり、俺達5人は途中でトイレに行くといい抜け出し、俺はトイレに入り、神殿の係員が説教をしているが、

 

 係員「全く最近の若い子と来たら…」

 

 萌香「許してください…こうするしかないんです。」

 

 心愛「昨日私の義兄さんの友達が攫われたの…」

 

 瑠妃「攫われたのは白雪みぞれさん、攫ったのは雪の巫女…」

 

 係員「は?」

 

 ガチャ

 

 着替え終わった俺出て、

 

 キリク「と言うわけで暴れさせてもらいま~す。」

 

 ミツキ「お騒がせしてすいません!!」

 

 係員「男!?」

 

 と言い萌香さん達はスノーランチャーを、俺はジンキさんから借りた音叉を剣に変え

 

 キリク「まずは俺から行くぜ!!ハァ!!」

 

 『スラッシュストライク!フレイム、ヒーヒーヒー!!』

 

 俺は炎の力を剣に纏わせ、壁を斬りつけ、壁に大きな穴を開けた。

 

 皆は壁から出て暴れ始めたすると銃を装備した。巫女さんが出てきた。

 

 心愛「おねえちゃん、あたし達の役目ってひたすら暴れまくるんだよね?」

 

 萌香「う、うん…」

 

 心愛は生き生きとした表情で

 

 心愛「ははは、血が騒いできた。そーゆーのはあたしに任せて!」

 

 と言いながら飛んで銃を撃ちまくった。

 

 瑠妃「心愛ちゃんは戦闘だとイキイキするのね。」

 

 すると反対側からも銃を持った巫女さんが来た。

 

 キリク「行くぞ!!」

 

 俺は瞬時に巫女さんに近づき、剣の峰で気絶させて行った。

 

 しかしロビーに行くと

 

 BABAA「来ました撃て!!」

 

 待ち伏せをされたのか、大量の雪弾が放たれた。反撃しようにもこっちの弾は少なくなってきて、瑠妃さんは無線を使って作戦司令官のつららさんと連絡を

 

 瑠妃「ごめんなさい予定より時間が稼げないかもしれません!!…え?増援?一体誰が?」

 

 瑠妃さんの連絡に耳を傾けるが、攻撃は激しくなる一方だった。その時

 

 ブォーーーン!

 

 神殿内にバイクの轟音が三つ響くと

 

 パリーン!!…ドン!

 

 ロビーの窓ガラスが割れ、三台のバイクが出てきた。そのバイクに乗っている人は全員で六人、一つは黒い学ランを着た人が乗っていたが、残り四人は鬼が乗っていた。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 <増援>

 

 アマキさんからお誘いがあってきてみたら、まさかバイクで建物に突っ込むとは…しかも

 

 侠鬼「祭りの場所は……ここかあ?」

 

 天鬼「侠鬼、キャラが変わってますよ。でも時間には間に合ったようですね。」

 

 黒鬼「そうだな…刃鬼の為だ暴れるぞ!!行くぞ泣鬼、涙鬼!!」

 

 涙鬼「はい、黒鬼さん♪」 

 

 泣鬼「楽しみですね。楽しみですね。妖怪相手で戦うのは楽しみですね♪」

 

 これから戦をするようですね。すると銃を構えた巫女さんがアマキさんに狙いをつけ、

 

 ドンッ!

 

 と撃ってきたので私はすぐに腕を振るい

 

 九曜「ハア!!」

 

 ゴウッ!!

 

 炎の壁を作り雪の弾を溶かすと、

 

 黒鬼「よし侠鬼、俺達も九曜に続くぞ!ハァ!!」

 

 侠鬼「そうですね…ハッ!!」

 

 音撃棒の先に火炎の弾を作り、放っていく。アマキさんも

 

 アマキ「そこっ!!」

 

 ピピピピピピッ!!

 

 音撃管を連射にして放っていく私も炎のリングを作り、

 

 九曜「行け、烈・火炎車!!」

 

 と放っていくと巫女さん達は逃げていく。すると刃鬼さんの後輩や新聞部の皆さんが近寄ってきた。

 

 萌香「あの…なんで九曜さん達が!?」

 

 九曜「なんでも理事長いわく立花からの依頼で刃鬼の援護をしてやれと刃鬼さんはどこに?」

 

 と言うと瑠妃さんは

 

 瑠妃「あ、今刃鬼君は多分みぞれさんを奪いに空を飛んでいるところですよ。」

 

 九曜「はいそ、空?「九曜君、炎!!」はい!!」

 

 心愛「あたしたちの役目は時間稼ぎよ!!」

 

 まあ、時間稼ぎなら頑張って時間を稼ぎますか!…でも

 

 黒鬼「ヌハハハハハハハハ!!!」

 

 ドンドンドンドン!!

 

 侠鬼「ヒャハハハハハハハハ!!!」

 

 ボンボンボンボン!!

 

 やりすぎですよ二人とも顔がとても怖くなって…鬼だから問題ないのか?

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 私は分身体が部屋を出ていくのを見届けると窓へ向かう。すると、空から

 

 ??「ア~イ、シャ~~ル…サラバダーーーー!!!」

 

 突然大きな奇声が聞こえ、何事かと思い首を傾げると、黒い物体がこちらに突撃していたので直ぐに離れると

 

 パリーン!!

 

 刃鬼「そして、ダイナミックご入室!!」

 

 と刃鬼が入ってきた。刃鬼は立ち上がると明るい声で

 

 刃鬼「良かった…みぞれさん、助けに俺、三条!!そして部屋は惨状!!」

 

 とポーズを決めた後私に近づいてきた。私はハッとして両手を前にだし

 

 みぞれ「刃鬼、私に近づかないでくれ!!」

 

 刃鬼は私の目の前で足を止め、

 

 刃鬼「なぜだい?」

 

 と優しい声をかけてきた。本当なら今すぐ抱き着きたい。だが・・・

 

 みぞれ「私はお前を愛する資格はない…私は汚されてしまったからな…」

 

 刃鬼「雪の巫女が決めた結婚相手にか…」

 

 みぞれ「そうだ‥‥私は唇を奪われ、体中を触られ、犯されかけた…こんな私は死んだ方がいい。」

 

 私がそういうと刃鬼は椅子を持ってきてそれに座った。

 

 刃鬼「なあ、みぞれさん、昨日君は僕に恋人になってくれと言い、僕は何もしなかった。何故だかわかるかい?」

 

 突然話を変えたが、私は

 

 みぞれ「それは…お前が私をはしたない女だと思ったからじゃないのか?」

 

 と答えると刃鬼は首を振り、顔の変身を解いた。

 

 ジンキ「違うよ…僕が君に何もしなかった…できなかったのは僕のこの“手”で君を触ってもいいのかどうか分からなかったんだ…恐らく君よりも汚れているこの手で」

 

 と言い、ジンキは自分の手を見つめた。

 

 みぞれ「何故だ…お前は人殺しも悪いことは何もしてない!!皆を守るために身を削ったなのにそのお前が汚れているわけはないだろう!!」

 

 と私は言うがジンキは剣を床に差し両手をひざの上で組んだ。

 

 ジンキ「みぞれさんは、魔化魍は人間や妖怪を食べて成長するのは知っているな…」

 

 みぞれ「ああ、学校でお前に教えてもらったからな…」

 

 ジンキ「更に魔化魍はいつ出現することが分からなく、予防する策も全くない…鬼の元に情報が伝わるのに最低でも何人かは食われている、一番酷くて十人以上も食われている…そして僕はそれを殺している。」

 

 みぞれ「!?」

 

 ジンキは膝に肘をつき両手で顔を覆いながら

 

 ジンキ「僕の手にはね、みぞれさん…今まで殺してきた魔化魍の血と犠牲になった人間、妖怪の血がべっとりとついているんだ…落ちる事のない血の汚れが…いや、落としてはいけない罪が」

 

 みぞれ「ジンキ…」

 

 ジンキ「それにみぞれさん、僕は常に死ぬ可能性が高いそんな戦いをしている。ちょっと行ってくるそれが最後の言葉になるかもしれないこともある…瑠妃さんはそれも了承してついてきている…みぞれさん、今の僕は君が昔見た人間、松坂刃じゃない。止めることは許されない、背後に屍が積み重なっている血まみれの鬼の刃鬼なんだ。でも、僕は君が死なせることをさせたくない。僕は全力で君を止めたい。偽善と思うかもしれないがこれが僕なんだ…。」

 

 私はベッドから立ち上がりジンキに近づき抱き着いた。

 

 みぞれ「優しいんだなジンキは…なら昔、お前が私を守る時、私を化物じゃないと言ってくれた…なら言わせてもらおう…お前は汚れてなんかいない…お前の手は多くの人を守ってきた温かい手だ…」

 

 ジンキ「そう…ありがとう…みぞれさん一歩だけ離れてくれるかい?」

 

 みぞれ「なんだい?「いきなりで失礼!」ん!…んん!?」

 

 私は少し離れるとジンキは私にキスをしてきた。しかも舌も入れてきて、私の舌を絡めてきた。離そうにもジンキの太く逞しい腕が私にしっかりと抱き着いて離れられなかった。

 

 みぞれ「むぐっ…むっ…んっ…んむっ…プハッ!」

 

 ジンキがキスをやめて私の顔を見て、自分の唇をなめると

 

 ジンキ「みぞれさんの唇結構甘いね…あ、いつもキャンディー舐めてたね。今日はキャンディーはどうしたの?」

 

 みぞれ「お前いつの間にそんな舌づかいを…そうか瑠妃と練習したのか…しょうがないもだろうなお前と瑠妃は恋人なのだから」

 

 ジンキ「いや、フレンチキスは瑠妃さんとはやったことはない!さっきのは酔っ払ったザンキさんの話を元に適当に舌を突っ込んでみただけだよ。」

 

 みぞれ「適当って…いや、先生も何を言ってるんだ……」

 

 と立ち上がって言い、私の頭に手を置くと

 

 ジンキ「でもどうってことはないだろう?キス程度なんて(ファーストキスは泥酔した父さんだし!その後泥で洗ったからノーカウントのはず!!)」

 

 昔のように優しい笑顔で言った。私は涙腺が熱くなるのを感じながら、

 

 みぞれ「……バカ…簡単に言うな…怖かったんだぞすごく…」

 

 ジンキ「そうか…」

 

 みぞれ「キスだけじゃないんだ…あいつが凄い力で覆いかぶさってきて…」

 

 ジンキ「うん…」

 

 みぞれ「体中触られたんだぞ…抵抗するまもなく…胸も…」

 

 ジンキ「ああ…」

 

 みぞれ「怖かった…本当に怖かったんだぞ…」

 

 ジンキ「僕が守るよ…だって僕は鍛えてますから」

 

 みぞれ「フフフ…ジンキはいつもそれだな…」

 

 ジンキ「フッ…それが僕だからな…シュッ」

 

 みぞれ「ジンキ…すまないがもう一度キスをさせてくれ…」

 

 ジンキ「はいよ…敵が来るかもしれないから長くはできないぞ。」

 

 ジンキは膝をつくと今度は私から少し長めのキスをした。キスをし終わると部屋の扉が壊れ、

 

 月音「うわっ!?」(鼻血)

 

 胡夢「やん!!」(赤面)

 

 紫「うわっ…です!」(鼻血)

 

 つくね達が倒れこんできた。その後ろでは軽く鼻血を流している体毛が黒くなっている白鋼が

 

 白鋼「こっこ先輩…これが大人の恋愛なんですね…俺には無理です。ガクッ」

 

 と言い気絶し、顔を真っ赤にした狂鬼さんは

 

 狂鬼「な~~に盛っているんだよ。この馬鹿鬼がぁぁぁぁ!!!」

 

 と殴ってきた。ジンキは防御も取れず、鬼の本気の拳が決まり、宙を激しく舞った。

 

 ジンキ「ウワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!(○M○;)」(超赤面)

 

 宙を舞いながらもジンキも顔を赤くしていた…だがジンキの唇もよかった…ポッ


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