混沌の使い魔 小話   作:Freccia

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ある夜に

 ――たとえば、の話をしましょう。

 

 状況としてはあなたが子供だとする。それで母親から花壇に――ああ、花壇というのは我ながら良いたとえですね。花というのはほんの少し力を込めるだけですぐに折れてしまって、それでいて、それを大切だと思う人には見るだけで心を癒してくれる。すばらしいものです。

 

 いえ、話がそれましたね。

 

 まあ、花壇があったとして、そこに変な虫が入らないように言いつけられたとします。花というのはか弱いものですからね。ちょっと油断すると、すぐに枯れてしまうでしょう。だからあなたは虫が入らないように気をつけないといけないし、場合によっては駆除しなければなりません。

 

 万が一、花を枯れさせるようなことがあったとしたら、酷く怒られるでしょう。だったら、虫が花壇に入ろうとしたら、きちんと駆除するでしょう? 誰だって親に怒られるというのは嫌ですしね。

 

 たとえ虫が命乞いをしたとしても、どうしようもないですよね?

 

 花は――とても儚いものですから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ふと空を見上げても、何の面白みもない。今夜は星が出てはいない。月も、時折雲の切れ間からちらつくだけ。

ただ、「見る」ということだけを考えたのならそれで十分。そんな中でも良く見えるようにと、私の目はできているのだから。

 

 代わり映えのしない日々。今日も、朝からそうだった。

 

 晴れるでもなく、雨が降るでもなく、どちらでもない中途半端。退屈ではあるけれど、自分には関係ない。

 

 ただずっと見る。それが私の役目。木の上から、ぐるりと目の届く範囲を。それ以外の場所は、それ以外のことは知らない。それは別の役目。

 

 ただ見て、「見られている」ということに気づく相手がいたら、知らせる。それだけ。ただ見ることだけ。それが私の全て。それが私が作られた理由。

 

 ――今夜は、誰か来るだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 膝丈までの伸びた草を踏みつけて突き進む。別に姿を隠してくれるわけでもなく、ただただ歩きづらいだけとなると鬱陶しい。いっそまとめて焼いてしまえばそれで済む話なのだが、そういうわけにもいかない。

 

 目に頼らない俺には関係ないが、月明かりもないようで、部下たちは更に難儀しているようだ。そんな10人ばかりの部下を引き連れ、今回の目的地へと向かう。

 

 しかしまあ、面倒ではあっても大した問題ではない。

 

 後ろ暗い任務ばかり与えられる、いや、あえてそんな任務ばかりを受けているのだから、いつものことだ。金など二の次のオレにとっては、任務の内容こそが重要だ。好きなだけ肉を焼いた匂いを嗅ぐことができる、それが何にも代えがたい。

 

「――隊長、これで良かったんですかね」

 

 不意に後ろから声をかけられる。

 

「何がだ?」

 

 声をかけられた程度で歩みを止めることはない。それは声をかけた側も分かっている。そして、何か言ったところで対して意味のないということも。

 

「いえね。本当につくのがこっちでよかったのかと。貴族のガキどもを人質の取る、そんな簡単のことで金になるんだから、それは結構なことでしょう。ただね、最初からそんなことをしなきゃなんねえぐらいの方につくってのがね……」

 

「――相変わらず、心配性なことだ」

 

 俺は、皮肉混じりの笑みを浮かべていることだろう。言うことはもっともだが、オレにとっては勝ち戦だろうが負け戦だろうが関係ない。命を切り売りする傭兵としては間違っているんだろうが、あいにくとオレが欲しいのは金じゃない。

 

 それに、それなり名の通った今では、金は勝手についてくる。全くこういう用心深いやつも必要だからということで副官にしているが、相変わらずまだるっこしい。

 

「別に心中するつもりはないから、心配するな。引き時ぐらいはわきまえている。そうでなくては、肉の焼ける極上の香りも楽しめんからな」

 

「――まあ、隊長には言うまでもなかったことですがね」

 

 声には現れないが、俺に対して恐怖を持っている。それなりに経験を積んだ傭兵にとっても俺は異質らしい。滑稽なものだ。

 

 オレは目が見えん。昔、炎で焼かれたからな。

 

 だが、代わりに温度というものを「見る」ことができるようになった。なまじ見えるよりも便利なものだ。皮膚が汗で冷える。オレに対して怯えている。そんな、嘘偽りのない感情がよく分かる。そのおかげで、生きたまま焼かれる「恐怖」というものも味わえる。

 

 いやいや、人生何が幸いするか分からん。見えずとも、それ以上のものを感じることができる。もうこの目でものを見ることはかなわんが、この目を焼いてくれたやつの顔は、焼け爛れた傷と共にしっかりと焼きついている。

 

 コルベール隊長、あんたは本当に最高だ。あんたのおかげでそれまで以上に人を焼く楽しみを知ることができた。あんたが目を焼いてくれたおかげで、それを味わいつくすことができる。

 

 ――ああ、会いてえなぁ。

 

 会って礼をしてぇ。そうしたら指先からきっちり焼いてやるのに。

 

 ああ、きっと最高の香りだろうなぁ。この楽しみを教えてくれたあんたには、いくら恩返しをしても足りやしない。だから俺は、あんた以外にもきっちりとこの炎とすばらしさというものを見せてやらなければいけない。

 

 

 するりと、コートの中の杖を近くの木に向ける。ぼんやりとだが、何かがいる場所へ。冷えた空気の中、そこだけが炎に彩られる。

 

 だが、一瞬前にその何かが飛び出す。残念ながら、広げた羽も炙られて地面に逆戻りすることになったようだが。

 

 地面に落ちたそれは、しばらくすると動かなくなった。

 

 鬱陶しかったが、しかし、大したものだ。梟だろうそれは、音を立てずに飛ぶという能力を最大限活かして、俺たちについてきていた。俺でもなければ気づかないような見張りに、きちんとそれを把握しているやつら。

 

 文字通り飛んでくるやつに、大層な速度で駆けてくる獣。まだ離れていてよく分からないが、なかなかどうして、たかが学校かと思ったが、大したものじゃないか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 すごく嫌な予感がして、思わず飛び上がった。目立ってはいけないと分かっていたはずなのに、思わず体が動いていた。でも、私ではそれまでが限界。

 

 ほんの少し前までいた木があっという間に燃え落ちて、なんとか同じ運命はたどらずにすんだけれど、結局炎に巻かれた。

 

 ほんの一瞬だったけれど、自分で顔をうずめるのが好きだった羽はみんな焼けてしまった。羽がなければ飛べない。だから、気づいた時には惨めに地面に転がっていた。

 

 目もくっついてしまったみたいに開かないし、体を動かそうにもずきずきと痛む。無理やり動かしてみたけれど、体の中にナイフでもあるみたい。ぶちぶちと何かが壊れていくようだった。

 

 叫びだしそうになったけれど、痛くてもそれもできない。だから、動かないことにした。私はすっかり壊れてしまったみたいだし、それに、私の役目はしっかりやった。

 

 きちんと知らせたし、この場所に来ていたのは、きっと良くないもの。だから、確かめなくてもいい。あれは駆除しなければいけないもの。確かめなくてもいいから、すぐに終わる。

 

 結果は、さっきから聞こえてくる音が教えてくれる。

 

 いくつかの悲鳴と、何かが砕ける音。そのうちの一つは途中で途切れたから、きっとそのまま食べられちゃったんだと思う。丸齧りにするって、言っていたから。今日は沢山いたから、さぞや満足できることだろう。

 

 声もしばらくしたら聞こえなくなったから、よほど張り切っているに違いない。もしくは、私は耳まで完全に壊れたのか。

 

 ぼんやりと考えなら、ふと生まれた時に言われたことを思い出した。

 

 頑張ればご褒美をくれると。今更関係ないとはいえ、少しだけ、ほんの少しだけ楽しみに思う気持ちがあっただけに、残念だ。そんな残念だという気持ちも、どこかに消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 最初に目に入ったのは、どこかおかしなものだった。いや、見えているもの自体が何なのかはわかる。ただ、見え方がおかしい。

 

 平べったい木の板が綺麗に並んでいるから、たぶん天井なんだろうなということは分かる。それぐらいの知識はある。

 

 分からないのは、なんでそんなものが真っ直ぐに見えるかということだ。どうにも世界の向きがおかしい。

 

「――目が覚めましたか」

 

 澄んだ声が聞こえた。ずっと前に聞いた、私を作ってくれた方の声だ。

 

 体が思うように動かなくて、なんとか顔だけ向ける。その方は、窓も何もない殺風景な部屋の中、椅子に座って穏やかな笑みを浮かべている。

 

 慌てて起き上がろうとするのに、変に力が入ってしまって、ベッドに倒れこんでしまう。そうしてようやく違和感の理由が分かった。

 

 翼の代わりに腕があって、お気に入りだった羽毛も全く見当たらない。人と同じ姿だ。ある程度の力がないと人と同じ姿はとれないはずだから、きっとこれがご褒美ということなんだろう。

 

 ただ、「手」をじっと見てみるのに、どうにも実感がわかない。それに、足が思うように動かないから、手でベッドを押さえてバランスを取らないといけない。思ったよりも随分と不便そうだ。

 

「ご褒美は気に入りそうですか?」

 

 優しく問いかけられる。

 

「分からない、です」

 

 私を作ってくれた方ということ、誰かと会話するということが初めてということで、戸惑ってしまう。それに、少女といってもいいような高い自分の声にも。

 

「まあ、普段は前の姿でいてもいいですし、それは追々慣れていけばいいでしょう」

 

「はい」

 

「それとですね。全員が全員、分かりやすい『悪人』でしたからね。だから、あなたにも一人差し上げることにしました。それくらいの役得ぐらいはあっていいはずですからね」

 

 悪戯っぽい笑みに、ふと向けられた視線の先を探ると、手、足、首と鎖につながれた男が転がっていた。それぞれが最低限の長さしかないから、多分意識があったとしても動けないだろう。

 

 この男には見覚えがある。目の周りが焼け爛れていて、着ていた重そうな皮のコートはないけれど、私を燃やそうとした男だ。

 

「これ、食べられるんですか?」

 

 くれるということは、そういうことだと思う。でも、私が食べようとしたって、たとえ人の姿になって随分と大きくなったとはいえ、難しそうだ。

 

 まだ自分はどんな姿になったかは確かめていないから分からないけれど、きっと男よりも一回りも二回りも小さいはずだ。いくらなんでも無理だと思う。

 

「食べると言っても、多分、考えているやり方とは違いますよ。まあ、実際にやって見せるというのが一番ですね」

 

 くすりと笑うと、椅子から立ち上がり、男へ歩みよる。

 

「まずは、起こさないといけませんね」

 

 そういうと、すっと足を上げ、踏みおろす。

 

 鈍い音がして、さっきまでまったく動かなかった男が跳ね起き、唸り声を上げる。鎖がジャラジャラと音を立てるけれど、残念ながらそれだけだ。見れば、男の足が変な方向へ曲がっているから、きっと折れたんだろう。

 

「目が覚めましたか」

 

 私に声をかけた時と同じように、穏やかに問いかける。対して、射殺さんばかりに男が睨みつけるけれど、つぶれた目で器用なものだ。

 

「良く見ていてくださいね」

 

 すっと男の頭に手を当てると、ゆっくりと何かを引き抜く。びくりと男が震え、代わりに、手には形のない、赤いものがゆらゆらと揺れている。

 

「これがマガツヒというものです。言ってしまえば感情の塊のようななものですね。どちらかというと精神的な存在の私達は、そういったものを多く取り込めば、それだけ力を発揮できるようになります。まあ、実際食べてみれば分かります」

 

 差し出された手の中の、「マガツヒ」というものを受け取り、恐る恐る齧ってみる。でも、口の中に何かが残ることもない。特に何かを齧ったという感触もなく、口の中で溶けるように消えた。

 

 体が熱くなる。むず痒いような、体がとろけるぐらいに気持ち良いような。

 

「悪くはないでしょう。これがあなたへの追加のご褒美です」

 

 もう一度、齧ってみた。

 

「マガツヒは大きな感情の動きから生まれます。喜び、怒り、哀しみ、楽しみ、何でも構いません。ただ、取り出すという意味では怒りや憎しみなどが簡単ですね。適当に痛めつければ良いのですから。あとはあなたに任せますから、色々と試してみてください。多く取り出すためのコツは、死なせないことが大事ですからね」

 

 

 

 

 

 

 やり方だけを聞いて、とりあえず簡単そうなものから試してみることにした。

 

 まずは、押さえつけた男の爪を剥いでみる。できるだけ丁寧に引き剥がしてみたつもりだったけれど、どうしても力任せというのが良くないのか、途中で折れてしまった。それに、拷問ではひたすらに叫び声が上がるものだと聞いていたのに、この男は声を押し殺している。

 

 あまり効果がないのかとも心配になったけれど、男の表情と、実際にマガツヒというものが取れているのだから、間違ってはいないと思う。だったら、たぶんこのままでいいんだと思う。

 

 一枚目ははがす途中で折れてしまったけれど、二枚、三枚とはがしていくうちに、うまくはがせるようになった。血はあまり出ていないけれど、爪をはがすというのは、痛みという意味では効率的らしい。

 

 右手全部をはがしたところで、男がびくりと大きく体を動かし、血を吐き出した。

 

 そうだ、舌を噛んで死のうとするというのは良くあることだと聞いた。きっと舌を噛んだんだと思う。

 

 どうすればいいのかと振り返ると、鈍く光る剣があった。舌を噛ませてしまった私に対してなのかと少しだけおびえてしまったけれど、どうやらそうではないらしい。

 

 地面に転がる男ののど元に差し入れられる。大きな血管は避けるように。

 

 何をしているのかとみていたら、教えてくれた。

 

 なんでも、舌を噛んだときに死んでしまうのは反射的に喉の奥に舌が詰まるという窒息からで、空気の通り道さえきちんとつくればいいそうだ。剣を抜いた先から赤黒い血が流れ出すが、出血はそう多くない。ひゅーひゅーと空気の通る音が聞こえるから、これで大丈夫だろう。

 

 気を取り直して、左手、そして右足、左足と順番にはがしていく。

 

 はがすたびに男が暴れるけれど、きちんと縛ってあるし、さっき舌を噛んだおかげで叫びだすこともない。せいぜいがうめき声のようなものと、首元から聞こえる妙に湿った風のような音だけだ。

 

 あまりうるさいのは嫌だから、次からもわざと舌を噛ませるというのはいいかもしれない。死ねると思ったところで死ねないというのも大きな感情の動きになっていたから、一石二鳥だ。

 

 投げ出された男の指先は赤黒く変色していた。表に血はあまり出ていないけれど、指の中に集まっているのかもしれない。

 

 順番に爪をはがしていったけれど、さて困った。全部はがしてしまうと、もうはがすものがない。少しだけ考えて、仕方がないから、指を潰してみることにした。

 

 少しだけ力が必要だけれど、適当に石を拾ってきてまた一本一本行うことができる。

 

 抑えつけた男の指へ石を力を込めて叩きつける。男の叫び声が聞こえて指が変な方向へ曲がったけれど、簡単にはつぶれない。だから、二回、三回と叩きつける。血と、何かの塊が飛び散って男の指が平べったくなる。体の方だと何時死んでしまうか分からないから、少しずつやる分にはちょうどいい。

 

 でも、全部潰してしまえばやはりなくなってしまう。次はと悩んでいると、回復魔法をうまく使えばいいと教えてもらった。うまくやれば、何度も再利用できるということだ。

 

 傷がふさがればいいということで、適当に回復魔法を使ってみたから指の形が歪になってしまったけれど、そんなことは関係ない。もう一度同じことができればいいのだから。

 

 同じことを最初から繰り返す。爪をはがして、つぶして。またもとに戻して、繰り返し。その度に上がる声が少し面白い。

 

 でも、何度も繰り返す内に、反応が鈍ってしまった。マガツヒは一杯食べられたけれど、もう少し欲しい。だから、今度は腹を切り開いてみた。

 

 下手に内蔵を傷つけるとそれだけで死んでしまうことがあるそうだから、内蔵を避けて切れ目を入れる。あまり血が出なかったから、うまくいったようだ。

 

 その切れ目にゆっくりと手を差し入れる。男のうめき声に合わせて、何かが絡みつくような、生温かい感触が這い登ってくる。あまり好きな感触ではないけれど、中身を一つ一つ触って、まずは細長い何か、たぶん腸を引っ張り出してみる。

 

 ずるずると腹の切れ目から出てくるそれは、思ったよりもずっと長い。これなら指と同じように少しずつちぎっていってもいいかもしれない。内臓でも気をつけてやればすぐに死んだりしないみたいだから、少し安心した。

 

 それに、思ったより血が出ないけれど、内臓に触れるたびにまた最初と同じように反応がある。痛みに加えて、お腹の中をかき回されるというのが気持ち悪いのかもしれない。だから、細長いそれを全部出してみる。それだけでマガツヒがいっぱい食べられた。

 

 うん。今日はこれぐらいでいいかもしれない。もうお腹が一杯。すごく気持ちがいい。ただ、男の体液のせいでドロドロに汚れてしまったから、早く水浴びをしたい。

 

 男に目をやれば、ときおりびくりびくりと動くだけだけれど、まだ壊れてはいない。下手をすると一日で壊れてしまうらしいけれど、たぶん、引っ張り出したものをもとに戻して傷さえふさげば大丈夫だと思う。

 

 一人だけだったけれど、丈夫な、本当にいいものをもらったんだと思う。少し手足の形が歪になったけれど、明日もお腹一杯食べられそう。それを考えるだけで、どこかふわふわとした気持ちになる。きっと、これが幸せということなんだと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 遠く、声が聞こえる。

 

 夢か現かよく分からない。男と女。女の声は毎日聞く声だ。朝起こしに来るのがこの声の持ち主なのだから、すでになじんでしまった。

 

 いつもと違うのは、まるで三文芝居の役者のようであること。全く感情のないそれは、どこか作り物めいて味気ない。そんな調子で一言二言、男と喋っている。

 

 ただ、ぼんやりとした頭をなんとか動かしても男の声には聞き覚えがない。聖職者のように穏やかな声だが、はて、そんな者が自分の他にいただろうか起き上がってみればいいのだろうが、それも面倒だ。

 

 不意に、クロムウェルと私の名を呼ばれたような気がした。かすかに意識を向けると、意味の分からないことを言われた。

 

 次は、あなたの番だと。

 

 

 

――死の安息は等しく訪れる

 

人にあらずとも、悪魔にあらずとも

 

なればこそ、それを奪われることは何よりの罰となる

 

なにより、いくら死を願ってもそれが得られることはないのだから


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