チートと転生、あとガンダム   作:ロイ

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アスハは嫌いです

C.E.71年3月

 

SIDE ロイ

 

サハクの影響が強い基地、ぶっちゃけサハクの基地に視察に行った。で、なんか出撃命令が出た、オーブ領海付近でZAFTと連合の戦闘があるらしい。何故か私に命令が出た、一応五大氏族の一員として将軍の地位を貰ってるが軍事訓練を受けたことがない、嫌がらせか?まあいいや、内容は大体解っているし。

 

そういえばそろそろ、私、ミナとギナの専用機を造るか。

 

SIDE OUT

 

 

アークエンジェルがザラ隊の猛攻を受けて高度を維持できなくなっていた、そして唯一安全なオーブ領海に逃げた。

 

「まったく、なんで私が。」

「まあまあ、危険はないですし。」

ロイを宥めたのは、艦隊の副長だった。

「そもそも私は技術屋なんだけどなー」

「愚痴言ってないで、アークエンジェルが領海に入りました、どうします?」

「まず威嚇射撃と警告」

「了解」

 

オーブ戦艦から放たれた砲弾がアークエンジェルの回りで水しぶきを上げる。

 

「貴艦は我がオーブ領内に入った、直ちに退避するか、武装解除せよ。威嚇射撃は一回だけだ。」

「……返事が来ませんね」

「ナメてんのかあいつら、ん?」

通信が来た、スクリーンには金髪暴走娘が映っている。

「今からアークエンジェルはオーブ領内に入るが打つな!私は、私はウズミ・ナラ・アスハのむs「撃て」「了解」」

話を待たずにアークエンジェルに砲弾が当たった。

「ちょ、ロイ様いいんですか。あれ、カガリ様じゃ…」

「この件は一応行政府に連絡しとけ、それと砲撃を止めるなよ。副長、常識的に考えて見ろ。オーブ代表の娘が連合の最新鋭軍艦に仲良く乗ってるわけ無いだろう。」

もちろんロイはあれが本物だって知っている。

「…そうですな、カガリ様ならそんな迂闊な事(外交問題になる事)はしないでしょう」

「だろ」

「本当にそうだとしたら、武装解除すればいいですし」

今そんな迂闊な事をやってる奴が目に前にいるけど。

「降伏します、だから砲撃をやめて!」

艦長席に座ってる女性が叫んだ。

「エンジン止めたか?」

「いえ」

「なら続けろ」

「了解」

降伏するならエンジン止めるのは国際常識です。

 

「ロイ・サハク、直ちに攻撃を停止しろ!」

別にスクリーンにウズミが出た。

「攻撃を続けろ!で、ウズミ前代表、なぜですか?」

「情報によると、あれにはカガリが乗っているではないか、殺す気か!」

「あれは偽物と判断しました、本物がそんな所にいる理由がありません。それとも理由に心あたりがあるのですか?」

ウズミは冷や汗を流した、ここでゲリラに参加してたなどと口が裂けても言えない。連合、ZAFT、オーブの軍人が揃っているからだ。

「人質に取られた可能性もある。」

「なおさら妥協する訳がにはいきません。」

「…機密に関わる任務をやらせている。」

「国家元首の娘が機密任務をやってる訳無いでしょう。」

「それも機密だ」

ウズミは強引に押し通すつもりだ。

 

その時、理知的な女性が代わりに出てきた。

「こちらアークエンジェル、機関は止めた。武装解除する。」

「どうだ?」

「止まっています」

「チッ。副長、後を任せる、モルゲンレーテに運べばいい。」

 

 

 

戦後処理が終わってから、ロイはウズミに応接室に呼ばれていた。中に入ると、ウズミ一人しか居なかった。

「何か御用でしょうか?」

皮肉たっぷりで言ってやった、今回の一件は外交問題になるかもしれない、娘のわがままを許したウズミに責任がある。

「アークエンジェルの乗組員と交渉する、お前も同席しろ。」

「分かりました」

ウズミと同じ部屋に居たくないが、アークエンジェルクルーとの話は有益だと判断したロイは了承した。

 

 

コンコン

「失礼します」

白い軍服姿の三人が入って来た。

「マリュー・ラミアス少佐であります」

「ムウ・ラ・フラガ少佐であります」

「ナタル・バジルール中尉であります」

「ウズミ・ナラ・アスハだ」

「ロイ・サハク将軍だ」

「!その声、あなたが先程の指揮を取っておられたのですか?」

「ええ、そしてラミアス少佐、あなたは指揮官に向いてない、恐らく私と同じで技術屋でしょう」

「ええ、仰る通りです」

「ならば中尉に変わるべきだ、投降の仕方さえ知らないんじゃあ、クルーの命に関わる」

「んんっ、話をすすめるぞ。オーブはアークエンジェルの修理と補給を提供する、その代わりそちらにいるキラ・ヤマトに研究の協力をして欲しい。」

「してその協力の内容は?機密に「OSだろ」」

「…そうだ」

ウズミは苦虫を噛み潰した様な顔をしている、モルゲンレーテのMS開発状況がすべてバレている、それも敵対企業ともなればそういう顔にもなる。

「協力して欲しいのはナチュラル用OSの開発だ、あとでエリカ・シモンズ博士に詳しいことを聞いてくれ」

「そんなもんC.Bではとっくに」

バンッ

「おいロイ、さっきのはどういう事だ!」

「だまれボケ、ノックぐらいしろ」

入って来たのは着替えたカガリだ、着替えても全然女らしくないが。

「カガリ!誰が入って来ていいといった!」

「うっ、も、申し訳有りません。それよりアークエンジェルクルー達はどうなるのかが気になって」

「技術協力してくれる代わりに修理と補給をする」

カガリはほっとした。

「ありえませんね、全員不幸な事故にあってもらいます」

ビシィ

ロイ以外の全員が固まった。

「如何なる理由であれ、カガリがレジスタンスに参加した事はプラントに知られる訳にはいかない、オーブ市民は緘口令でいいが、連合の人を残す理由はない。」

連合の三人は見ていて可哀想に思えるくらい冷や汗ダラダラだ。

「却下だ!」

「外交問題になったらあんたが独自で責任を持つのか?それともカガリを切り捨てるのか?」

「…私が責任を取ろう」

「わかった、それならいい。忘れるな、あんたが独自で責任を持つんだ、国民に負担をかけるなよ」

「解っている」

「なら先に失礼する」

ロイはそう言って部屋から出て行った。

連合の三人はやっと一息ついた。

 


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