アークエンジェル組が壊滅し、付近のアフリカ共同体の軍の被害も甚大。そしてネオ・オーブとファントムペインの実力を見たアフリカ共同体は即座に交渉してきた。ネオ・オーブが仲介に入り、南アフリカ統一機構に有利な形で交渉が始まる。
ロイは遠い最後の戦いの為に準備をする。ソロモンに核パルスエンジンを取り付ける事とマスドライバーシップの製造だ。DSSDの攻略がまだだが戦略家なら先を見て当然だ。
赤道連合とスカンジナビア王国がDSSD攻略とプラント侵攻へ参加したいとネオ・オーブと交渉をした。両国共戦後の発言力が欲しいのだ。実力的に戸惑ったネオ・オーブだが、両国は指揮権を渡すと言う。同盟国として無駄に戦力を消耗してほしくないネオ・オーブは申し出を受けた。ついでにいらないイズモ級二隻をプレゼントした。後は適当な衛星を一つ拠点にするために探してきた。
DSSD攻略の準備はそろそろ完了する。あとはミナチームが戻るのを待つだけだ。
連合も作戦に参加したかったようだが今はジブラルタルの攻撃で精一杯だ。アフリカから帰ってきたファントムペインはジブラルタル戦線に投入される。
ラー・カイラムがネオ・オーブに帰還し、大量の捕虜をおろした。ルナマリアは監視つきでメイリンに任せられた。他は通常の捕虜として扱われる。ロイはついでのネオ・オーブの事を教えて洗脳してみる。
ミナチームは三日程休みを貰った。シンは相変わらずルナマリアの説得、そんなシンを見たアスカ一家はニヤニヤ笑う。レイは弟と遊び、劾は元傭兵仲間と飲む。突然思い出したロイは劾の網膜の管理コードを消した。劾は更にやる気を出した。しかしミナとギナはちゃんと仕事はするがロイの作ったゲームにはまってる。ロイがその知識と知恵を使って人間のツボを徹底的に突いた恋愛シミュレーションゲームが二本。ミナとギナに試してもらったがここまでハマるとは予想外だった。これは表には回せないだろう、下手するとマジで出生率に響きそうだ。後にこの二作はサハクの門外不出の幻のゲームとなる。これにつられて情報を売るバカまでいる始末、最強のゲームだろう。
SIDE イザーク
ここをどう守れって言うんだ！対空防御が無いし、使えそうな兵器はアポロンAだけ。シビリアンアストレイなんぞ、ネオ・オーブのVFの相手にも成らない。此処の奴らはネオ・オーブの恐ろしさをよく知っているがそれに萎縮している。本国のやつらは侮ってやがる。笑えないくらい両極端だ。
「イザーク！」
「ん？ディアッカか…」
「そろそろ休め！お前は働きすぎだ。」
「仕方あるまい、この程度の戦力で守れと言うんだ。少しでも万全にしておかないと」
「出来る訳ないだろう！」
「それでもだ」
「くっ、シミュレーターやってくる！」
苦労を掛ける、ディアッカ。それでも俺はZAFT軍人なんだ。
まず、エースと言えるパイロットは俺、ディアッカ、シホしか居ない。MSはガンダムタイプがカオスインパルス、アビスインパルス、ガイアインパルス、スターゲイザーの四機。他はザクとグフが少数、追加のシビリアンアストレイ。時間さえ稼げそうもない。アポロンAに頼るしか無いか。しかしネオ・オーブがなんの対策もしていないとは思えない。アポロンAなら連合の陽電子リフレクターを突破できる。先制攻撃されると考えるのが妥当だろう、警戒を上げるべきだ。
しかし、あのピンクの戦略はどうなっているんだ？
SIDE OUT
アフリカ共同体の戦争が収まり、ネオ・オーブの実力を見た上層部はプラントとの貿易を止めた。それにより、プラントの貿易相手はコペルニクスのみになる。プラントの食糧事情は危機に陥るがロイの指示で裏切り者を装った一派がプラントへ高額で食料の販売をする。大統領の了承もあるこの行動は特殊工作の一環なので収入は国家予算に回される。まだまだ搾り取るつもりのロイだった。
万端な準備をした連合艦隊がDSSDへ向かう。今回、ソロモンの戦力は使わない。ギナが指揮する赤道連合艦隊、ミナが指揮するスカンジナビア艦隊、それとネオ・オーブ国軍艦隊の三つで作戦を実行する。DSSDには超戦力過剰だ。
ロイはプラント制圧作戦を準備していた。DSSDの作戦では連合艦隊が担当し、プラント本国の敵はソロモンを使って倒す。ロイがミナ、ギナ、ネオ・オーブ軍に下した命令は圧倒的戦力で敵を怖れさせろと言う事と逃げるZAFTはあんまり追わなくてもいいの二つ。この二つの作戦でロイはこの世界の問題を解決するつもりだ。
SIDE ラクス
ふふっ。まさかネオ・オーブ内部に裏切り者が居たとは思いもしませんでしたわ。プラントの防衛網は間もなく完成します。DSSDのZAFTは時間稼ぎくらい出来るでしょう。撤退許可は出しましたがせめてそのままプラント本国へ来れ無い位の損害を与えてもらわなければ意味がありません。ネオ・オーブは決して一枚岩では有りません、倒せますわ。
SIDE OUT