C.E.68
シーゲル・クラインがプラント最高評議会議長に就任。
政治結社だったZAFTをパトリック・ザラが解体し軍事組織ZAFTに再編した。
あの家族会議の後、サハク家は次々と会社を設立した。その中で一段と目立つのはコロニー公社、C.B社、S.I.E社の三つだ。
今までコロニー公社は既に18基もの新型コロニーをL2に作った。ロイ・サハクが設計し、色んな時代や世界の技術を練込めたコロニーは一基約1500万人まで居住が可能でプラントと違って空気税などがない、そしてコロニーそのものの防御力や安全度はプラントのコロニーとは比べものにならないくらい優れている。18基の内12基が汎用で、2基が工業コロニー、残りの4基が食料生産コロニーだ。実験とか研究とか色々すっ飛ばした食料生産コロニーは既に全基稼働している、おかげで国土が少ないオーブが食料輸出国になった。
C.B(Celestial Being)社は兵器の開発、生産と販売を行う企業で。今はホバークラフト関連技術の特許を抑えてり、関連兵器の販売を行っている。目玉商品はホバー移動の指揮車と新型水陸両用戦車だ。ホバー移動の指揮車は値段は高いが移動の速さと地形を選ばない走行能力(海もOK)に指揮官たちは大満足、なんでもこの指揮車を使った指揮官の戦場帰還率が著しく上がったとか。新型水陸両用戦車はホバー移動するので海でも最高100キロの速度で移行できる、船にとっては悪夢だろう、これは各国があらゆるコネを使って手に入れようとしている、在庫なんてモチロンありません。
S.I.E社はパソコン、PDAなどを主に扱う電気会社だ。チート知識によって創りだされた製品は常に他社より一歩リードしている。その利益も莫大で、コロニー製造の資金源となった。
これらの企業を抱えるサハク財閥は世界トップレベルの財閥となっている。一財閥で18基ものコロニーを作ったには尋常じゃない、どう考えてもコストオーバーだ。実際は資源衛星をあちこち引っ張ってきて作ったのでコストは低い。ちなみに大量の資源衛星を探し出したのはロイだった。さすがにロゴスと対立できるほどサハク財閥も大きくはない、しかしオーブ、赤道連合、大洋州連合、南アメリカ合衆国の財界での影響力は絶対的な物となった。
SIDE ロイ
ついにザフトが建軍されたか。MSの情報も漏れ始めた、Nジャマーはまだ大丈夫のようだ。
しかしそろそろ軍備増強を始めないとな、世界はこのまま戦争へ一直線だろう。
新しいコロニーを作ったことでセイラン家、トキノ家、キオウ家からヘリオポリスの運営使用権を要求された、さもなくば新造コロニーを国営にしろと。モチロンヘリオポリスをくれてやったさ、どうせ原作が始まれば壊れるし。この反応にウズミが一番驚いた。なるほど、裏で糸を引いてたのか。
8歳になった私は結構凛々しく育ったと思う、しかし母の遺伝が濃い。私の顔は中性的で基本的に目が細くなる、あとテニスが得意っぽい顔だ、つまり不二周助にソックリなんだ。まあ、いいけどね。
「ロイ様、お呼びですか?」
秘書が入ってきた、いまの私は裏の総帥みたいなものだ。
「ああ、これを」
そう言って書類とディスクを渡した。
「ディスクに入ってるのはこれからC.Bで開発してもらう戦車、ヒルドルブのデータだ、研究所に送っといてくれ。それと資料にあるロボットを5000体アズラエル財団に発注してくれ。あと前に引っ張ってきた、衛星GA452317をもらいソロモンと改名する、各首長との折衝を頼む。」
「コトー様には伝えますか?」
「ああ、ミナとギナにもだ」
「かしこまりました、失礼します」
この世界は人工知能があんまり発達していない。アニメではハロの人工知能が一番高かった気がする、将来性でいえばスターゲイザーがあったけど。注文したロボット5000体は宇宙での労働力として使う。私がシステムを作れば理想的な労働者になってくれるだろう。目指すのは私だけの命令を聞く宇宙要塞ソロモン、戦力もMDを使うつもりだ、A.C時代のMDシステムも魔改造すればトップエース並の実力になるだろう。何とか開戦までに完成させよう。
SIDE OUT