C.E.73年10月3日
SIDE ロイ
ユニウスセブンが地球に向かっている。私は既に知っていたが、コイツらは慌ててる。特にカガリ、八つ当たりしてどうする。ミナはこちらに向かっている、ギリギリ間に合うってところか。特に問題はないだろう。目の前でジュール隊?が破砕作業をしている、妨害は無い、まだ。
……………始まったか。
「敵は紫のジンです!」
メイリンが大きな声で報告する。
「紫?全機か?」
「え?はい!」
私に聞かれたぐらいで戸惑うな、作戦行動中なんだろ。しかし、紫統一のジン、例の議長が支援していたテログループか!だとすると
「改造したナイトメアがあるはずだ」
「え?」
「ZAFT脱走兵のテログループだ、ジン以外にナイトメアを改造し宇宙用戦力にしている、早く通達しろ」
メイリンが反応しないから見つめ合う形になった、あ、赤くなって目を逸らした。おいおい。
「いいわ、通達しなさい」
タリア艦長、さすがに現実に戻ってくるのが速いな。議長がまた遠い目だ。
SIDE OUT
改造されたナイトメアは残骸内部に隠れている、削岩機設置が開始すると出てきて削岩機とMSをビームライフルで攻撃し始めた。ナイトメアの出力ではビームライフルは使えないはずだが外付けバッテリーを付けることで電源問題を解決している。MSのビームライフルを使っているので、大砲を抱えているような感じになる。使いづらいが戦果は華々しい、多数の削岩機とMSが奇襲で破壊された。MSはまだ数があるがいいが、削岩機は持ってきた数が少ない、残りの数で何とか砕けるという状況だ。
ミネルバブリッジで変化が起こる。
「艦長、通信です!」
報告役のメイリン。
「こんな時に何処からの!?」
「ネオ・オーブのラー・カイラムと言っています!」
「「「!!!」」」
「あ〜繋いでくれ給え」
デュランダルがなにか突っ切ったのか、直ぐに反応できた。
『こちら、ネオ・オーブ軍ロンド・ミナ・サハク将軍だ。ロイ・サハク外交官はそちらに居るか?』
「姉さん、時間が無い。注文の品は?」
『充分の核ミサイルを準備した。お前達の機体もな、ランチの迎を出すので準備してくれ』
プラントの人間として聞き捨てならない言葉が聞こえた。
「核ですって、またユニウスセブンに核を打ち込むというの!?」
今度はタリアも冷静には居られなくなった。
「できるだけ使わないようにする、それともしユニウスセブンがそのまま地球に落ちたらプラントの責任と見なし宣戦布告する」
超爆弾を置いて出て行った。最後に小声で一言残して
「地獄に落ちろ、デュランダル」
しっかり聞こえていたが、反応できる者は居ない。その中で、この言葉に何かを感じた人もいた。
ラー・カイラムは戦闘態勢への移行で忙しい。出撃するのは帰ってきたロイとステラ、ソキウスの3人。時間が無いので、ロイ達は無駄なく準備をする。
「ロイ・サハク、アマツで出るぞ!」
「ステラ・R・サハク、Ξガンダムで出ます!」
それに続き、追加パックを装備したVF25も発進する。
新たな五機の登場で戦場は大きく変化した。まずΞガンダムに挑んだアビスはファンネルで手足を一瞬で潰される。そのままユニウスセブンへ向かう。ロイがヴォワチュール・リュミエールを展開し向かってきたジンを止まることなく緑の輪で切り裂く。直ぐにユニウスセブンに到着、VFはユニウスセブンの連結部の攻撃を開始する。ロイは下に回りGN粒子の圧縮を始める。ステラはロイの護衛。ナイトメアには訓練された子供が乗っていて数が多い、だがファンネルで全て撃ち落された。
VFはZAFTのMSと連携することなく連結部を攻撃する。やがてユニウスセブンが四つに分かれた、だが落下の阻止は出来なかった。ミナがユニウスセブン破壊を決意し、退避命令が出される。VF、Ξガンダムは撤退、ZAFTも全員帰艦した、残るは離れた場所にいるロイと退避しないテロリスト。そのまま核ミサイルが発射され、テロリスト諸共ユニウスセブンを破壊する。ユニウスセブンの二つの欠片が消滅、一つが方向転換に成功、後一つが間に合わず大気圏突入を開始。角度の問題で核ミサイルは使えない、今当たると落下を加速させるからだ。アマツが最後の欠片の下に回りチャージされた粒子を発射。最後の欠片は徐々に落下速度を落としこのままでは押し返すことが出来る。押し返して核ミサイルで消滅もしくは方向転換させる事がロイの作戦だ。しかしイレギュラー発生。いいとこ無かったZAFTがミネルバを大気圏突入させ陽電子砲で攻撃開始した。これにより最後の欠片が爆散。状況を見てロイがトランザムを起動、幻影が見えるほど素早く全砲門で爆散した欠片を攻撃する。結果、津波などの二次災害を引き起こせる程大きい欠片は無くなった。その代わり、欠片の数は多くなり被害の範囲は広くなる。だが成果としては充分すぎる。ロイは既に通常では離脱不可能な高度まで落下している。アマツなら離脱可能だが、ロイはそれを多くの目が有るここで見せたくなかった、故にそのまま変形、GN粒子を展開し地上まで落下する、もちろん家族には連絡してからだ。ロイが向かう方向にはスカンジナビア王国が有る。
アマツ(改修後)
パイロット:ロイ・サハク
説明:外見は変わっていない。全体的に性能がアップしている。特にIフィールドの出力を重点的に上げた。ツインGNドライブの全機能が使えるように成った。
ライザーソード:腕に発生装置を追加したことによって可能になった。
トランザムバースト:擬似脳量子波発生装置を追加してツインドライブと連動が可能になった。
量子化:瞬間移動です。
ヴォワチュール・リュミエール:本来の機能を捨て副作用の光輪発生能力を強化し武器にした。
月光蝶システム:普通に攻撃や防御に使う。ナノマシンのお陰でメンテナンスが要らなくなった。もしロイが人間に絶望したら……
Ξガンダム
パイロット:ステラ・R・サハク
説明:本来のΞガンダムを強化して今のを作った。機体はガンダニュウム合金で作られ、Iフィールドを搭載した。全長28.0mの巨大さに合った火力を持つ。
ツインGNドライブ:小型化し内蔵した。
ゼロシステムVer.5.0:暴走しなくした。
IFS:ファンネルを頭脳で操縦出来ます。
重力制御システム:操縦時のGを無効化。
変形機構:航空機に変形可能、その際全ての射撃兵器が使用可能。
武装:
ビームライフル*2
肩部メガ粒子砲*2
ビームサーベル*2
ミサイルランチャー多数
Mファンネル(ビーム):ミラージュコロイド発生装置を搭載したファンネル。ミラージュコロイドの欠点が完璧に改善されており、空間からビームが飛び出すように見える。