チートと転生、あとガンダム   作:ロイ

11 / 50
食べ物の恨みは怖い

C.E.71年6月16日

 

SIDE ロイ

 

只今戦闘中です。

 

今日でオーブとお別れか、特に悲しいとかはないな。衛星軌道には迎の艦隊もついてるし、いつでも離脱できる。

 

えっ、オノゴロ放棄の通達?早過ぎるだろ!戦闘開始から1時間もたっていないぞ。もういいや、考えるだけ無駄だろう、それがアスハクォリティーだ。敵の北部艦隊も撤退したか、東が突破されたから北を攻撃する必要もなくなるから妥当だな。しかし既に追撃する気も起きないほど壊滅してるぞ、どう考えても撤退が遅すぎだ、撤退許可が降りなかったのかな?可哀想に。予定どおり離脱するか、カガリより遅く離陸するのがポイントだ。

 

「我々も宇宙へ離脱する!後詰めは私がやる、お前達はミナ准将の支持に従って離脱しろ!」

『しかし!それでは将軍が!』

「問題無い、特殊な方法をとるので心配はいらん、それよりさっさと動け!」

『了解!将軍、ご武運を!』

 

単体離脱できると知ったらどういう反応するんだろう、この人。

 

さて、少しの間の足止めだ。

 

SIDE OUT

 

アマツの動きは昨日と比べてかなりマシになった。さすがにまだ一人で連合を押し返すのはまだ無理だが、時間稼ぎには充分だ。ちなみに機体性能から見れば、押し返す事くらい出来る。大体30分ほど初心者無双してたら、一際大きな爆発が二つ見えた、そしてサハクのHLVも発進を開始した。クサナギが見えなくなり、HLVも最後のを残すと、トランザムを起動した。ビームを一通りばらまいた後、最後のHLVの外壁に掴んで離脱する、当然軌道修正はしてある、余計な重量で軌道がずれたなんてアホなマネはしない。

 

 

SIDE ロイ

 

「やっと終わったか、戦闘は疲れる」

宇宙に離脱した後、我々はサハク宇宙軍の歓迎を受けていた、味方に喪失感とかはない、オーブは確実に取り戻せることが解っているからだ。サハク軍は強い、そして宇宙軍は全てサハクが作った。アメノミハシラ、ソロモン、宣伝ではZAFTに劣らない力が有ると言ってあるが、実際はそれどころじゃない。

 

そういえば、カガリはL4のメンデルに向かったらしい、L2コロニーも一応はオーブ領土なんだけどな、そこまでサハクが嫌いか。これはこれで好都合だけど。

「家につくまで休むか」

ここまで働いたんだ、休んでもバチは当たらないだろう。

 

SIDE OUT

 

ミナとロイはL2に帰った、サハクの本屋敷はコロニーにある。そこでロイは意外な情報を父から聞いた。

 

SIDE ロイ

 

「は?連合の此処への攻撃の中止?」

「うむ、食料の問題で連合市民を煽り過ぎた、政権に不安が発生しこのままでは戦争どころではなくなるそうだ」

「そんな、連合をギッタギタにして力を見せつける計画が…」

「このままでも充分いい条件で交渉できる、問題はないだろう」

「徹底的に絞りとりますよ、プラントは?」

「お前の部隊が瞬殺したあれか?ZAFTから一部の暴走と言ってきた、そして無事の艦艇を返せとも言われた。むかついたので食料輸出を止めてやった、数日で反応が出るだろう」

「ZAFTも戦争のシロウトだな、NJのせいで自国が食糧危機に陥るなんて」

「バカはどうでもいい、それより赤道連合とスカンジナビア王国が同盟を申し込んできたんだが」

「下手に同盟を結んで連合とZAFTの脅威になったら本末転倒ですよ」

「だが、中立国がこれ以上減るのもマズイ、少しは協力するべきだ」

「じゃあ、互いに協力はするけど同盟ではない、ってな感じで」

「それがいいだろうな、それで兵器技術の支援もしたいが、何かあげやすいもの有るか?」

「ヒルドルブ、スイクン、フラッグを幾つか提供し、それとストライクダガーの詳しい情報と作り方をあげる、これくらいでいいでしょう」

「妥当だな、処で私がスカンジナビア王と仲がいいのは知っているな」

「ん?知ってるけど、支援を増やせとか言うわけじゃないでしょ?」

父さんは仕事に私情を持ち込まないタイプだ、仲がいいからって優遇しろとか言い出す人じゃない。

「実はスカンジナビアの王女の一人をお前と結婚させようという話が出ている」

…………………………………………….は?

「あ、ああ、結婚ですか。確かにお互いに利益は充分ですね」

「そうだ、今度の支援があれば国内の反対も消えるだろう。それで未婚で婚約者も居ない王女は3人いるんだが,だれが気に入ったか聞きたい」

「さすがにこれは会ってみないと。一人だけなら仕方ありませんが、3人居るなら気が合う相手がいいですね、これから共に歩んでいく相手ですから、バカは駄目ですし」

「そうか、まあそう重く考えることではない、今はまだ提案されただけだ」

「わかりました。そういえばそろそろ貯めこんだベースマテリアルを売るべきですね、両方共とてもほしがると思いますから」

「わかった、ステラがそろそろ我慢出来なくなるだろう、会って来い」

「はいはい」

 

取り敢えず部屋に一度戻ろうと思ったらステラに捕まった。

「遅いよロイ〜」

「ごめん、ステラ、父さんとの話が長くなったから」

「ステラじゃなくて、姉さんと呼びなさい」

腰に手を当てて、怒ってます的なポーズは可愛いだけです。

「ごめん、今はちょっと無理」

どう見ても手間のかかる妹にしか見えない。

「う〜」

前かがみで上目使いで睨んでくる。なにこの可愛い生き物、逆らえる気がしないんだけど。

「え〜と、ね、姉さん?」

モジモジしながら頑張って答えました、顔は赤いと思います。

「お持ち帰りぃぃぃぃぃ」

部屋までお持ち帰りされました。なんでこんな性格に……可愛いからいいや。

 

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。