ブリーチ 蒼い稲妻   作:ki4

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第八話 旅行1

三人は護廷十三隊に無事合格したがコウと美夏の二人がお互いに気持ちを素直に伝えられずいたのであった。

数ヶ月経ち明奏、美夏、コウの三人は護廷十三隊の入隊が決定して無事に霊術院を卒業したとある日の朝・・・突然

 

「ねぇ、ねぇ、美夏ちゃんにコウ旅行行かない?」

 

 

「はい!?」

 

「旅行?なんで突然そんなことになるの?」

 

「だってさ、無事に合格したんだしそれなら記念に旅行でもしようっかな~って思ってね」

 

 

「旅行って言ってもどこに行くんだよ?明奏」

 

 

「現世の海よ」

 

 

「現世の海って言っても行ったことないし旅行費とかどうするのよ、明奏ちゃん」

 

「ああ、そのへんのことは心配しなくても大丈夫よ!」

明奏は胸を張って言って

 

 

「ったく・・・・どこからそんな自信出てくるんだよ。明奏」

「護廷十三隊の中にはね、色々な集まりがあってね。その中で女性死神協会っ

て言うのがあるのよ」

 

「女性死神協会?」

美夏がオウム返しに聞き返して

 

 

「うん、そう」

 

 

そこから明奏が女性死神協会がどういうものか説明しておりそれが二時間にわたって行われたのだった。

 

「要は、女性死神協会っていう会が明奏の霊術院の卒業と護廷十三隊の入隊の祝いとして行こうっていう訳か?」

 

 

「それでね、美夏ちゃんとコウのこと言ったら大丈夫だって言ってくれてね。それで誘ったの」

 

「それなら私はオッケーね」

 

 

「コウは?」

 

「答える必要もねぇだろ?」

「コウも行くっていうことでいいのね」

 

 

「それ以外に何があるって言うんだよ。それにユリ姉以外の人にも色々と会ってみたいしな」

 

 

「あんたは媚びを売ることしかできないの」

 

 

美夏はコウの頭を思いっきり叩き

 

 

「痛ってーな!美夏。別にそんなんじゃねぇえし、叩くこともねぇだろ」

 

 

「そんなこと知らないわよ。バーカ」

 

 

「バカ、バカ言うな!」

美夏とコウは言い合いになり

 

 

「もー!こんな時にやめてよ!二人とも夫婦喧嘩は別の場所でやって!」

明奏は美夏とコウの口喧嘩の間に入り二人とも口を揃えて

 

 

「「夫婦喧嘩じゃない!」」

 

コウと美夏は同時に怒鳴り明奏は涙目になり

 

 

「二人してそんなこと言わないでよ~」

 

「あ、ごめん!明奏ちゃん!コイツのせいでつい・・・・」

美夏は明奏の頭を撫で

 

「てか俺のせいかよ!」

 

「そうよ!」

 

 

いつの間にか美夏は明奏を抱きしめており

 

「喧嘩はこの辺で本題に戻りたいんだけど・・・・・」

 

「ごめん、ごめん」

 

「ったく・・・・」

 

コウはふてぐされ

 

「旅行は三泊四日でね!日時は今週週末で集合場所は私の家の前で朝の七時で

いいかな?」

 

「ま、俺は構わねえけど」

 

「私もいいわよ」

 

「それと集合したらそのまま穿界門まで行くからさ忘れないでね」

 

 

その日はそれで解散したのであった・・・そして週末になり日番谷家の玄関の前では

 

「遅いな・・・」

と言って明奏は少々機嫌が斜めになっており

 

 

「ったく・・・・明奏、あいつらに集合時間ちゃんと伝えたのかよ!七時回ってるぞ」

 

「そんなに怒らなくてもちゃんと伝えたもん!」

明奏は頬膨らませて言い返し

 

 

「二人とも喧嘩しないの!それと明奏そんな顔しない。もしかしたら道に迷ってるだけかもしれないしもう少し待ったらどう?シロちゃん」

 

 

十番隊隊長の日番谷冬獅郎の妻である五番隊副隊長の日番谷桃はそう言って

 

「わかったよ、もう少しだけ待ってやるよ」

冬獅郎は渋々頷きそうしてると突然目の前にコウとコウにおんぶされている美夏の二人の姿があり

 

 

「コウに美夏ちゃん遅い!」

 

「テメーらおっせーぞ!どんだけ待たせるんだ」

コウは親子揃って詰め寄り冬獅郎はコウにガンを飛ばしており

 

 

「まあ、まあ二人とも落ち着いて訳は後で聞きましょう。それとシロちゃんそんなにガン飛ばしすぎ!」

 

「さっさと行くか」

 

すぐさま冬獅郎は瞬歩を使い穿界門に向かっていき遅れて桃、明奏とコウそしてコウにおんぶされている美夏も一緒に穿界門まで行ったのであった。

 

その頃穿界門では・・・・

 

「えーっと、これで来ていないのは日番谷夫妻と明奏さんに友人二人だけみたいね」

八番隊副隊長の伊勢七緒は人数のチェックを終えており

 

「ねぇ!七緒、うちの隊長ってまだ来てないの?」

 

「いいえまだ来てませんね」

 

「全く隊長、昨日あれだけ遅刻するなって注意しときながら、その張本人が遅刻するってどういうことなのよ」

 

十番隊副隊長の松本乱菊が怒っており近くにいた九番隊隊長の臼井ユリは

 

 

「乱菊さんそんなに怒らなくてもすぐに来ますよ!それと、七緒さんちょっといいですか」

 

「ユリさんどうしたんですか?」

 

「名簿にある先導コウと戸倉美夏の二人ってまだ来てないですよね?」

 

「その二人もまだ来てませんね」

 

「そうですか・・・・」

心配そうな顔をしており

 

 

「ユリさんそんな心配そうな顔しなくても来ますよ」

 

 

「それもそうなんだけどコーちゃん昔からお節介なところがあってね、もしかしたらってね」

 

 

ユリは笑顔で返したとき七緒の後ろから

 

 

「わりぃ、遅れた」

 

 

突然声がして七緒は反射的に驚き裏声で『ひゃうっ!?』叫び近くにいたユリに思いっきり抱きつきユリは咄嗟に

 

「七緒さんなんか恥ずかしいし痛いんですけど・・・・」

 

 

七緒はハッと我にかえりユリの背後から七緒を覗き込むように乱菊が現われ

 

 

「あれ~七緒って意外と怖がりなの?」

 

 

「べ、べ、べつにそんなんじゃないわよ!ふいをつかれて」

七緒は顔を真っ赤にしながら乱菊に対して言い訳をしており

 

「それよりも日番谷隊長遅いですよ」

 

 

「遅くなってすまない、ちょっとこっちの方であってな」

少し遅れて桃、明奏、コウとコウにおんぶされている美夏が現れて桃は頭を下げて

 

 

「皆さん遅れてすいません」

 

 

「雛森さん頭上げてください」

 

「そうよ、雛森。それより雛森が頭下げて謝ってんのに隊長は何も無しですか」

 

 

「だからここに来たときに謝っただろ?」

 

 

乱菊さんと冬獅郎の口喧嘩が始まりそれを止めに桃と明奏の二人が入りその間に七緒がコウの側まで行き

 

 

「あなたが先導コウさんですね?」

 

 

「そうです。それと迷惑かけてしまってすいません」

 

 

「理由はどうであれ遅刻するのは良くないですよ」

説教をしようとしたとき横からユリが口を挟み

 

 

「すいませんね、七緒さん。私の方から厳しく言っておくんで早く行きませんか?」

 

 

「言われてみればそうですね・・・・今回に関しては大目に見ますよ」

 

 

七緒はその場から立ち去り参加者を集め旅行の流れと注意事項を確認した後出発したのであった。全員が電車に乗り込み、コウは窓際に座り美夏は通路側に美夏は座り、向かいの席にはユリは窓際、明奏は通路側にとそれぞれ座わり美夏はコウの肩の上に乗っかったまま爆睡中・・・・その道中にユリはコウに叱っていたのであった・・・

 

 

「もう、コーちゃん遅すぎだよ」

ユリはコウに向かってデコピンをし

 

 

「ごめん、ユリ姉。美夏がなかなか起きなくてね」

 

「美夏ちゃんって朝弱いの?」

 

 

「学生時代からね。その度、僕が遅刻しないようにしてるんだけどね」

 

「昔からお節介なところは変わってないのね。それと女の子の部屋勝手に上がるのは良くないわよ」

 

「しょうがねぇーだろ!美夏が起きねえからさ」

コウは顔を赤くして言い返し

 

 

「へぇ~、あなたが噂の先導コウね」

突然、後部座席から乱菊が顔を覗かせて

 

 

「え、あ、そうですけど、あなたは?」

 

 

「ああ、自己紹介まだだったわね。私は十番隊副隊長の松本乱菊よ、ヨロシクね」

乱菊はコウに対してウインクして

「十番隊って確か・・・日番谷隊長の?」

 

 

「そういうこと」

 

隣で寝ていた美夏は目を覚まし

 

 

「あれ、ここは?」

目は半分ぐらい開いておりあたりを見回し美夏は急に立ち上がり

 

 

「そうだ!旅行!」

美夏は急に慌てだしそれを見ていた明奏はため息をついて美夏に軽く一言いって

 

「美夏ちゃん慌てすぎだよ」

 

 

「へ・・・・?」

 

美夏はキョトンとしており冷静にあたりを見回たし羞恥に襲われ顔を真っ赤にして座りこみ顔を俯けたまま、隣に座っていたコウはため息をついて窓の外の景色を見ながら

 

「慌てすぎだろ、美夏」

「悪かったわね・・・」

 

 

美夏は小声で言い返し周りにいた人達は美夏に対して苦笑いを浮かべておりユリは小声で

 

 

「美夏ちゃん、コーちゃんにお礼言っておきなさいよ」

 

 

「どういうことですか?」

 

 

「あなたが寝ている間におんぶしてここまで連れてきてくれたのよ」

 

「そうですか・・・・」

 

 

美夏は少し間を明けてから『ありがとう』とモジモジしながらお礼を言ったのであった。コウは横目で美夏の様子を見ながら

 

 

「どういたしまして」

 

ユリと明奏の二人は美夏とコウの二人に聞こえないぐらいのトーンで話しており

 

「ねぇ、明奏ちゃん」

 

「何ですか?ユリさん」

 

「コーちゃんと美夏ちゃんって本当に友達以上恋人未満ってところなのね」

 

「だから言ったじゃないですか。打ち合わせの時に表向きは私たち三人の入隊祝いでその間に二人をくっつけようって」

 

「まさか本当だったとは思ってなかったからね」

時間はあっという間に過ぎて目的地に着いたのであった


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