問題児達+天帝が異世界から来るそうですよ!?   作:THE・Leaf

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やっとか!!!やっと(1巻の)中盤か!!!!
長かった。

それはともかく読んで下さってる方本当にありがとう御座います。
とりあえず読んでる方がいる限り執筆し続けるつもりなので、

頑張っていきます!!!!!




第五話 ~その感触は腹部付近?~

「ゑっ・・・・指定武具で打倒・・・?」

 

「こ、これはまずいです」

 

「ん~まずギフトでの攻撃や操作等が効かない。しかも指定してない武器に関しては倒すどころか傷一つ付けれないことになる・・・・で良いのかな?黒ウサギ」

 

「Yes、優希さんの言う通りなのですよ」

 

「おい、御チビ様――」

 

「分かっています。絶対に負けません」

 

こんなところで躓くわけにはいかない参加者四人は門を開けて突入した。

 

                *

 

「よし、ガルドはあの奥の屋敷にいるな。で、どうする?」

 

「ずるすぎるわ。そのギフト。だけど武器の場所は?」

 

「外には無いね」

 

「じゃあ、その屋敷の中なんだ?」

 

「春日部さんの言う通りだと思う。」

 

「けど優希くん貴方のギフト・・・・・」

 

「うん。えっとね、外にいないから必然的に建物中に居る事になる。当たり前だけど。残念だけどガルド自身の位置までは把握できてないから」

 

「あくまで、”要注意しながら進む”でいいわね?」

 

「うん。それじゃあ殺りに行こうか」

 

          *

 

「見て。館まで呑み込まれているわよ」

 

「ガルドは2階に居た。入っても大丈夫」

 

「・・・・おかしくないか?罠(トラップ)の一つも無いのに本拠に隠れる理由が何処にあるんだ?」

 

「それは優希さんの言う通りなんですが、僕にも分かりません」

 

「―――予想はしてたけど、武器らしい武器どころかヒントも無かったか・・・」

 

「残りは2階だね」

 

「流石に全員で行く訳にはいかないからな・・・・」

優希は少し考えた後こう言った。

「二人程ここで退路を守ってもらわなければならない。ギフトが効かないのを考慮すると飛鳥さんとジン君かな?」

 

「優希くん、理由もちゃんとあるのよね?」

 

「もちろん。まず、今コミュニティで将を失うとまずいからジン君は必然的に駄目。次に飛鳥さんだけど、今必要なのはギフトの能力では無いから。あいつが”契約書類(ギアスロール)”で守られている限り、ね」

 

「残念ながら優希君の言う事はもっともだわ。ジン君ここでおとなしく退路を守りましょう」

 

「・・・そうですね。優希さん耀さん頑張って下さい」

 

優希と耀は物音を立てずにゆっくり進む。階段を上がった先に最後の扉の両脇に立って二人は機械を窺う。お互い頷き合い、勢いよく飛び込むと中から、

 

「ギ・・・・・」

 

「―――・・・・・GEEEEEYAAAAAaaaaaa!!!」

 

言葉を失った虎の怪物が、白銀の十字剣を背に守って立ち塞がった。

 

 

~十六夜&黒ウサギサイド~

 

「い、今の凶暴な叫びは・・・・?」

 

「ああ、間違いない。虎のギフトを使った春日部だ」

 

「あっ、なるh――ってそんなわけないでしょう!?幾らなんでも今のは失礼でございますよ!」

 

「じゃあジン坊っ―――」

 

「ボケ倒すのも大概になさい!!!」

 

専用のハリセンでツッコミをいれる。よほど、暇を持て余していたのだろう。

 

「中々面白そうなゲームになってるじゃねえか。見に行ったらまずいのか?」

 

「最初に決めない限り駄目です。しかもウサギの素敵耳は此処からでも大まかな状況が分かってしまうので、隔絶空間でも無い限り浸入禁止です」

 

「・・・・貴種のウサギさん、超絶使えね」

 

「せめて聞こえないように言って下さい!本気で凹みますから!」

 

ハリセンで叩く黒ウサギは、内心ハラハラしながら四人の無事を祈っていた。

 

 

~優希・耀・飛鳥・ジンサイド~

 

目にも止まらぬ突進を仕掛ける虎を受け止めたのは、耀を庇った優希だった。

 

「おいおい、もう只の怪物のだな。耀、もう少し離れろ。後、身の危険を感じたら逃げてくれっ!!!」

 

階段を守っていたジンと飛鳥、ジンはガルドの姿を見て、

「鬼、しかも吸血種!やっぱり彼女が」

 

「ジン君逃げるるわよ!」

 

飛鳥はジンの襟を掴んで階段から飛び降りる。

標的を飛鳥とジンにも定めたガルドも階段から降りて立ち塞がる。

 

「GEEEEEYAAAAAaaaaaa!!」

 

「ま、待って下さい!まだ優希さんと耀さんが上に!」

 

「’いいから逃げなさい’!」

 

「おい、そこの化物相手はこっちだ(飛鳥がギフトを使ってジンと逃げたのは好都合だ。存分に殺れる!)」

 

「GEEEEEYAAAAAaaaaaa!」

と叫んだガルドが耀に襲いかかる。

 

「耀!!」

 

「・・・・!」

 

「やってくれるじゃねえか化物・・・・・はぁ、はぁ、・・・はぁ」

 

「ゆ、優希・・・なんで!?・・・・空間移動を!?それにしても傷が!!!」

 

「はっはっ・・・・グハッ!!・・・・綺麗な耀の体や服が傷つけられるぐらいなら俺は何度でも耀を守る!!」

 

次の瞬間優希の手に白銀の十字剣が現れた。

「視界内に入っていたから良かった・・・・なんとか移動させられたよ、ゴフッ」

 

「・・・・優希、無理したら――」

 

「ガルド・・・・可憐で可愛い耀を傷付けようとした代償は大きすぎる・・・・死で償って貰おうか?」

 

(///∇//)って感じで耀が赤面なんだが、見ないようにしよう。

 

「この剣で、できるか?いや、不可能は無いから大丈夫さ。きっと」

 

【一刀・十六連銀星】

 

――シュッ――と刀が空を切る音が聞こえるとガルドは灰となって雲散霧消した。

 

             *

 

「・・・・終わったか?――しまっ、自分で死亡フラグ立ててどうするんだよ!?ん?けど木々も雲散霧消してるし、流石に復活しない・・・よな?」

 

「優希・・・」

 

「なn――(後ろから抱きつかれてる!!?)」

 

「ありがとう。すごい嬉しかった。」

 

「―――耀・・・・。」

 

「ゆk―――フギュ!何すへあおがれりあwgjぴらhらほうrktん!?」

 

「邪魔すんじゃねえよ黒ウサギ。今いいとこだろ?お嬢様も御チビも邪魔すんなよ?」

と言いながら十六夜は黒ウサギの口を押さえている。

 

「十六夜君、貴方物好きね」

 

「とかなんとか言いながら、めちゃくちゃ食いついてるじゃねえかお嬢様」

 

「それは―――ね・・・・やっぱりね?」

 

「このまましばらく見てようぜ?」

 

「何をだ~(怒)?十六夜~(激怒)?」←優希

 

「そら、もちろん・・・・・・・」

 

■■■■■■■■■■■□□□ NOWLOADING―――暫く御待ち下さい

 

「「すみません。心から反省してます」」

 

「嘘つけ!!!!!!!!」

 

先ほどからずっと耀が赤面なのは言うまでも無いだろう。

 

「ゴホッ、ゴホッ、グハッ。――負傷してるの・・・・・忘れてた」

 

「優希さんを一刻も早く治療をしなければ!!」

 

「わ、わ、わ、私も・・・・て、手伝う」

 

「御願いします!!」

 

「移動するから・・・・後よろしく」

 

次の瞬間、黒ウサギ・耀・優希が消えた。

 

「で、例の・・・・どうするんだ?御チビ」

 

「もちろんやります!」

 

「やけに威勢が良いな。それじゃあ盛大にやってやろうぜ」

 

              *

 

ゲームが終わり、”フォレス・ガロ”の解散令がでたのは間もなくの事だった。

 

「そうですか・・・・ガルドは貴方達が」

 

「はい。人質の件は”階層支配者(フロアマスター)”にも連絡してあります。

もう、元”フォレス・ガロ”のメンバーを襲う事も無いでしょう」

 

「一つとても重要なことを―――」

 

「今より”フォレス・ガロ”に奪われた誇りをジン=ラッセルが返還する!代表者は前へ!」

 

一斉に衆人環視の的となる十六夜とジン。

 

「聞こえなかったのか?お前達が奪われた誇り―――”名”と”旗印”を”フォレス・ガロ”を打倒したジン=ラッセルが返還すると言ったのだ!コミュニティの代表者は疾く前へ来い!」

 

「ま、まさか俺たちの旗印が返ってくるのか・・・・・!?」

 

「列を作れ戯け!統率の取れない人の群れなど、”フォレス・ガロ”の獣にも劣るぞ!」

 

「ひ、ひぃ」

 

「流れは作った。手渡す時にしっかり自己主張するんだぜ?」

 

「わ、分かりました」

 

「面白いことを考えているようね?」

 

「さて、なんの事かなお嬢様」

 

「”ルル・リエー”のコミュニティ―――そしてこれが旗印です。もう二度と手放さずにいてくださいね」

 

「名と旗印を返還する代わりに幾つか頼みたい事がある。お前達の旗を取り戻した、このジン=ラッセルの事を今後も心に留めておいて欲しいというのが一つ。

そしてジン=ラッセルの率いるコミュニティが、”打倒魔王”を掲げたコミュニティである事も覚えていて欲しい」

 

「ジン=ラッセルです。今日を境に聞く事も多くなると思いますがよろしく御願いします」

 

 

~耀・優希サイド~

 

「ゆ、優希も、もう大丈夫?」

 

「うん。これも耀と黒ウサギのおかげだよ。ありがとう」

 

「えっと・・・一つ聞きたいんだけど”一刀・十六連銀星”ってどういう技なの?’全く見えなかった’からちょっと聞いてみたかったんだけど・・・・良いかな?」

 

「良いよ。――”一刀・十六連銀星”は一瞬で十六の連撃を相手にあびせるんだ。”銀星”はあれが白銀の十字剣だっただけで深い意味は無いよ。”一刀”はそのままで刀が一本だったから。それだけかな?」

 

「す、すごいね”一瞬で十六の連撃”なんて・・・・これが最高なの?」

 

「まさか。一刀で最高連撃は”五十”だよ」

 

「それも、一瞬なんだよね?」

 

「もちろん」

 

「”一刀”って言ってるんだからもしかして・・・・?」

 

「それ以上はご想像に任せるよ」

 

         *

 

「オイ、黒ウサギ何覗いてんだ?・・・・俺も混ぜろ」

 

「帰っていらしたんですか?」

 

「ええ。出迎えなかった罰として私も混ぜなさい」

 

「黒ウサギも結構気になってるんじゃねえかよ」

 

「それは・・・気になりますヨ」

 

「何がだ~?黒ウサギ~~~?」←優希

 

「ですから・・・・・・」

 

■■■■■■■■■■■□□□ NOWLOADING―――暫く御待ち下さい

 

「「「すみません。心から反省してます」」」

 

「嘘つけ!!!!!!!!同じ台詞何回言わすんだよ!!」

 

「黒ウサギ、例のゲームどうなった?」

 

「十六夜”例のゲーム”ってなんだ?詳しく聞かせろ」

 

「では、黒ウサギが説明させて頂きます」

 

黒ウサギと十六夜は仲間が景品に出されるゲームの事を話していたのだが、申請から戻ると泣きそうな顔になっていた。

 

「―――と言う事なんですよ」

 

「で、そのゲームが延期?」

 

「はい・・・・このまま中止の線もあるそうです」

 

「なんてつまらない事をしてくれるんだ。どうにかならないのか?」

 

「残念ながら・・・・・・どうやら巨額の買い手が付いてしまったようですから」

 

「エンターテイナーとして自尊心は無いのか?」

 

「全くだ。五流もいいとこだぜ」

 

「仕方が無いのです―――」

 

「”仕方が無い”で済むならギフトゲームは要らないだろ!!」

 

「優希の言う通りだぜ!!!」

 

「それで、そのお仲間さんはどんな人なの?」

 

「一言で言えばスーパープラチナブランドの超美人さんです」

 

「ゑっ・・・・・(嫌だなぁ)」

 

「絶句は無いだろう?絶句は」

 

「レ、レティシア様!?」

 

「噂をすればなんとやら。ってか?」

 

「(あまり見ない様にしよう。確実にヒステリア化する)」

 

「こんな場所からの入室で済まない。ジンには見つからずに黒ウサギに会いたかったんだ」

 

「そ、そうでしたか。あ、すぐにお茶を淹れます。少々お待ちください!」

 

「・・・・彼は私と眼を合そうとしないな」

 

「あぁ優希は病気持ちなんだ」

 

「初対面の人に言うか普通!!?」

 

「落ち着―――」

 

「けるか!!!!!十六夜お前いい加減学習しやがれ!!」

 

「優希、お前もなっ!!!」

 

十六夜が優希を突き飛ばした。

 

「お茶を―――」

 

――バシャーン――

 

「うっ・・・・・(なんだろう?とてつもなく柔らかい感触が・・・・嫌な予感しかしねえ)」

 

――ドゴーン――

 

「黒ウサギ、直撃だったら死んでたよ?」

 

「ハッハッハッ、ざまーねえなぁ」

 

――ドゴーン――

 

「優希、てめぇ殺るきだったろ?」

 

「違うよ。十六夜、手が滑ったんだ」

 

「じゃぁ―――」

 

――スパーン――

 

「「・・・・痛ってーーーー!!!!」」

 

「「ハリセンを亜音速で叩き付けるとか人殺せるぞ、黒ウサギ!!?」」

 

「だ~~ま~~らっしゃい!!!!!!!!!」

 

■■■■■■■■■■■□□□ NOWLOADING―――暫く御待ち下さい

 

「まだヒリヒリするよ・・・・・」

 

「ハリセンを音速レベルで叩かれたのは流石に初めてだぜ」

 

「まだその話をしますか~~?」

 

「「いえ、もう結構です」」

 

「して、今回はどのようなご用件ですか?」

 

「用件という程のものじゃない。新生コミュニティがどの程度の力を持っているのか、それを見に来たんだ。ジンに会いたくないというのは合わせる顔が無いからだよ。優希を傷つける結果になってしまったからな」

 

「いや、これは―――」

 

「言いたい事は分かる。だが”傷つけた”という結果には変わりは無い」

 

「「吸血鬼?なるほど、だから美人設定なのか(はぁ)」」

最後に深いため息を付いたのが優希だ。

 

「は?」

 

「え?」

 

「「いや、いい続けてくれ」」

 

十六夜と優希はヒラヒラと手を振り、完全にシンクロしながら続きを促す。

 

「実は黒ウサギ達が”ノーネーム”としてコミュニティの再建を掲げたと聞いた時、なんと愚かな真似を・・・・と憤っていた。それがどれだけ茨の道か、お前が分かっていないとは思えなかったからな」

 

「コミュニティを解散するよう説得するため、ようやくお前達と接触するチャンスを得たとき・・・・」

 

「神格級のギフト所持者と”天帝”のギフト所持者がいる。と聞いた?」

 

「うむ。そうな・・・・・んだと!?」

 

「(しまった!墓穴を掘った!!)首突っ込んですいません。どうぞ続けて」

 

「とにもかくにも私は試したくなった。その新人達がコミュニティを救えるだけの力を秘めているのかどうかを」

 

「結果は?」

 

「生憎、全く分からない。分かるのは優希、君が”強すぎる”それだけだよ。」

 

「俺が言うのもアレだが優希は普通じゃない。で、どうやって倒したのか見てたのか?」

 

「あぁ。彼が斬る瞬間が”一切見えなかった”のだ」

 

「私も見えなかった。それに優希はあの一瞬で十六連撃ガルドに叩き込んでいたみたいだし」

 

「じゅ、十六連!?」

 

「嘘をつく理由は”皆目無い”とだけ言っておくよ」

 

「話しを戻すぜ。要するに不安が一杯なんだろ?そしたらその身と力で確かめれば良い」

 

「ふふ・・・なるほど。下手に策を弄さず初めからそうしていれば良かったなあ」

 

「ちょ、ちょと御二人様」

 

「黒ウサギ、無駄だ。どうせ止めても結果が同じなんだ。好きにやらせておけば良い」

 

「優希ナイスだ。で、ルールはどうする?」

 

「どうせ力試しだ。う~む・・・・互いにランスを一打投擲する。受け止められなければ敗北・・・どうだ?」

 

「いいね、シンプルイズベストってやつ?」

 

「外でやれよ、外で」

 

「――――悪いが先手は譲ってもらうぞ」

 

「好きにしな」

 

「ふっ―――!ハァア!!!」

 

「カッ―――しゃらくせえ!」

 

殴りつけたのだ

 

「「―――は・・・・!??」」

 

素っ頓狂な声を上げるレティシアと黒ウサギ。

 

「十六夜、あいつ・・・馬鹿ヤロウ」

 

(ま、まずい・・・・・避けようにも・・・・・)

 

優希が第三宇宙速度に匹敵するランスを’鍔の形が六芒星’の長巻で弾いた。

 

「おい、優希邪魔すんじゃねえよ!!!」

 

「馬鹿か?今の確実に着弾してただろ?」

 

「分からねえだろ?」

 

「いえ、優希さんの言う通りなのです」

 

「なんだ?黒ウサギ、てめ―――」

 

「黒ウサギ、いつの間に!!?」

 

「ギフトネーム・”純潔の吸血姫(ロード・オブ・バンパイア)”・・・・鬼種は残っているものの、神格が残っていません」

 

「もしかして吸血鬼のギフトしか残ってないと?・・・・どうりで歯ごたえが無いわけか」

 

「他人に所有されたら、ギフトまで取られるの?」

 

「いいえ、合意無しにギフトを奪う事はできません」

 

「まぁ・・・・話なら屋敷でしましょう」

 

「・・・・・そう、ですね」

 

「なにか来る!!」

 

「何!?まずい、見つかった!」

 

「避けて下さいレティシア様!」

 

「危なかったよ。後もうちょっとで石化・・・・ってなんで!?」

 

「空間ごと石化してるんだろ?」

 

「実際本当に危なかった訳か・・・・」

 

「おい!聞いているのか!!」

 

「「「「悪い聞いてなかった」」」」←問題児が即答

 

「と、とりあえず本拠へ!」

 

「優希何やってんだ?」

 

「ハァ!?見て分かるだろ!?」

 

傍目に見ると踊っているように見えるが、耀は気づいた。

 

「不可視の人間がレティシアを取ろうとしてる」

 

「早く我々”ペルセウス”に渡すのだ!」

 

「はい、そうですか。と言うほどお人よしじゃないんでね」

 

「はぁ、はぁ、やっと取り返したぞ」

 

「箱庭の外とはいえ、交渉相手は一国規模のコミュニティだ。もしも奪われ――」

 

「箱庭の外ですって!?」

 

「バンパイアは箱庭内でしか太陽の光を受けられないんだよな?」

 

「その通りです!どういうことですか!!」

 

「部外者は黙っていろ」

 

「ありえない・・・・ええ、ありえないのですよ”月の兎”をこれほどまで怒らせるなんて・・・・・!」

 

「十六夜お前のせいで今日黒ウサギの沸点が低いぞ」

 

「なんだあれは?」

 

「あ、あれはインドラの武具!?」

 

「あ、ありえん!」

 

「臆するな!どうせ、我々と同じレプリカだ」

 

「ならばその身で確かめるが良いでしょう!!」

 

打ち出と同時に優希と十六夜が、

「「てい」」

 

「フギャ!」

 

力いっぱいウサ耳を引っ張る。

 

「お、ち、つ、け、よ!白夜叉と問題起こしたくないんだろ?」

 

「俺も十六夜も我慢してるんだから」

 

「優希さん・・・っ痛い、痛い、痛い十六夜さん痛いですいい加減にして下さい」

 

「黒ウサギ、天誅を与えなければとか思っても無駄よ?。もう帰ったのだから」

 

「え?逃げ足速すぎでしょう!?」

 

「いえ違います。あれは不可視のギフトです!」

 

「まぁ間違いなくそうだろうよ」

 

「空を飛ぶ靴に透明になる兜か・・・箱庭は広いな」

 

「あれで、優希も我慢してるんだぜ?それに”ノーネーム”と”サウザンドアイズ”が揉めたら困るんだろ?」

 

「そっ・・・・それは、そうですが」

 

「事情に詳しそうな人が居るのだから聞きに行きましょう」

 

「そうですね」

 

「それじゃあ皆で行こう」

 

「その場でゲームもありうる。頭数はいた方がいいだろうな」

 

―――そうなっても俺一人で大丈夫だろうし、しかも爆発寸前の優希もいるから十分すぎる。

 

とは思うも口にはしない。自称だが空気が読める男なのだ。

 

ジンは万が一のため本拠に残ると言い、黒ウサギと問題児ご一行は”サウザンドアイズ”二一〇五三八〇外門支店を目指すのだった。




やっとルイオスが出てくる・・・・長い。本当。

明らかに長さが 伏線>>>>>戦い という・・・・

疲れたなぁ・・・昼から頑張るかどうか微妙です。

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