問題児達+天帝が異世界から来るそうですよ!?   作:THE・Leaf

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(まだかかりそうだけど)やっと戦闘シーンか・・・・さて頑張っていきます

お気に入り数”48”それに通算UA:”2794”!?
本当にありがとう御座います。もうすごい頑張っちゃいます。はい。

しまった!!伏線張ってない!危なかった~
最初の「*」からちょと進んで

『全員(十六夜は面白がっている)が驚きながら目的地に進むのであった。』

の後に数行入れます。読んで下さってる方申し訳御座いませんm(。-_-。)m


第参話 ~主人公は天帝~

黒ウサギに事情を説明したとたん説教され始めて今にいたる。

 

「聞いているのですか四人とも!!」

 

「「「「ムシャクシャしてやった。今は反省しています」」」」

 

「黙らっしゃい!!!」

 

誰が言い出したのか、まるで口裏を合わせていたかのような言い訳に激怒する黒ウサギ。それを見ていた十六夜が止めに入る。

 

「別にいいじゃねえか。見境無く選んで喧嘩売ったわけじゃないんだから許してやれよ」

 

「い、十六夜さんは面白ければOKであっても、この”契約書類(ギアスロール)”を見て下さい。得られるのは自己満足だけですよ?」

 

「まぁ、確かにそうだな。で、優希お前なら一人でも余裕だろ?」

 

「そうだな。参考までに聞こうかな。なんで分かったんだ?一人でも倒せる事が」

 

「んなもん勘だ。まぁせいぜい頑張ってこいよ」

 

「えっ?十六夜さん・・・参加しないのですか!?」

 

「何言ってんだよ。それはそいつらが喧嘩を’売って’向こうが’買った’なのに俺が手を出すのは無粋だってことだよ」

 

「流石、よくお分かりで」

 

「・・・・もう、好きにしてください」

 

           *

 

「さて、そろそろ行きましょう。本当は――」

黒ウサギが言いかけたところで優希が、

 

「別に無理しなくて良い。崖っぷちなんだよな?」

 

「も・・・申し訳ござ――」

 

「謝らなくても良い。正直なところ案外早い段階で気づいていたし・・・十六夜もそうだろ?」

 

「あぁ、そうだな」

 

「優希君が言った通り無理なんてしなくて良いわ。元々組織の水準なんてどうでも良かったもの。春日部さんは?」

 

「私も別に良い。あ、けど・・・・」

 

「どうぞ気兼ねなく聞いて下さい。僕達に出来ることなら最低限用意するので」

 

「そんなに大それた物じゃないよ。ただ私は・・・毎日3食お風呂付の寝床があればいいな、と思っただけだから」

 

「大丈夫だと思うよ。特に水まわりは」

 

全員が「「「「「?」」」」」である。

 

「大河があったよね?そこの水を”空間移動”させれば水は問題無いよ」

 

またも全員が「「「「「ゑっ?」」」」」

 

「あっけど、溜める場所・・・ある?黒ウサギ」

 

「・・・・えっ・・・ありますけど、十六夜さんが水樹の苗を手に入れてくれたのでしばらくは必要無いと思いますよ」

 

「ああ、そうならいいけど」

 

全員(十六夜は面白がっている)が驚きながら目的地に進むのであった。

 

「あれは・・・桜の木・・・・・では無いわよね?花弁の形が違うし、真夏になっても咲き続けているはずが無いもの」

 

「いや、まだ初夏になったばかりだぞ。気合の入った桜が残っていてもおかしくないだろ」

 

「・・・・・?今は秋だったと思うけど」

 

「えっ?真冬じゃなかった?雪積もってたし」

 

ん?っと噛み合わない四人は顔を見合わせて首を傾げる。

黒ウサギが笑って説明した。

「皆さんはそれぞれ違う世界から召喚されているのデス。元いた時間軸以外にも歴史、文化、生態系などそれぞれ違う箇所があるはずですよ」

 

「「へぇ?パラレルワールドってやつか(な)?」」

十六夜と優希の声がかぶる。ちなみに、最後に’な’を付けたのが優希

 

「近しいですね。正しくは立体交差行世界論というものなのですけども・・・今からコレの説明を始めますと一日二日では説明しきれないので、またの機会ということに。それにしても御二人とも仲良いですね」

 

「「そうか(な)?」」またもかぶるのだった。

 

そうこうしているうちに、どうやら目的地についたらしい。そこは蒼い生地に互いに向かい合う2人の女神像が記された”サウザンドアイズ”の旗が掲げられた商店だった。

看板を下げようとする女性店員に黒ウサギは滑り込みでストップを、

 

「まっ」

 

「待ったなしです御客様。うちは時間外営業はやっていません」

 

――かけれなかった。黒ウサギは悔しそうに女性定員を睨みつける。

 

「商売っ気の無い店ですね」と優希が言うと、

 

「ま、全くです!閉店時間5分前に客を締め出すなんて!」

黒ウサギも肯定し文句も言う。

 

「文句があるならどうぞ他所へ。貴方は今後一切の出入りを禁じます。出禁です」

 

「客を蔑んでるのでしょうか?」

 

「優希さんの言う通りです!」

 

「なるほど、”箱庭の貴族”であるウサギに――」

と言いかけたところで優希が呟いた

 

「自分、嫌み言う女性嫌いなんですよ。本当」

 

「・・・・・・(怒)」

 

そこで何か遠くから声がした。

「いぃぃぃぃやほぉぉぉぉ!久しぶりだ黒ウ――」

そして次の瞬間、優希と黒ウサギが消えた。

 

「サギぅjさhrぐうおうぃさひhら、ぐへっ」

 

「危なかったね。大丈夫かい?黒ウサギ」

 

「・・・・おい店員。この店にはドッキリサービスがあるのか?なら俺も別バージョンで是非」と十六夜が言うと、

 

「ありません」←店員

 

「なんなら有料でも」←しつこい十六夜

 

「やりません」

キッパリ言い切った。2人は意外とマジな会話をしていた。

そして何事も無かったかのように叫びながら突っ込んで来た人物が立った。

 

「おんし、何をしよるか!!?」

 

「”空間移動”ですが?何か?」

 

「そんな事聞いとらんわ!!!」

 

「では、何をお聞きになりたいのでしょう?和装の可愛子さん?」

 

「そ、その・・・手を、離さ~んか~!!」

 

「これは失敬。黒ウサギ」

 

「あっ・・・えっと・・・」

 

「「「「「「・・・・・・・・・・・・・・」」」」」」

 

(黒ウサギ以外の全員の視線が集まってる・・・まるで痛い人を見るかの様に。駄目だ早くなんとかしないと)

「――――ところで和装の可愛子さんはこの店の?」

(なんでだよ!!”和装の可愛子さん”は余計だろ!?)

 

優希は自分の中で葛藤しながら質問するのだった。

 

「・・・・・ん?そ、そうだとも!!?この”サウザンドアイズ”の幹部様で白夜叉様だ!?仕事の依頼なら黒ウサギの胸を生もみする事で引き受けるぞ!!?」

 

「オーナー。それでは売上が伸びません。ボスが怒ります」

 

妙に声が裏返ってるのはスルー。

 

「そう?けれど、黒ウサギが許可するかな?」

 

「もちろんしません!!」

 

「だろうね」

 

「あいつらほっといて話進めようぜ。和装ロリ」と十六夜が呆れ気味に言う。

 

「そうじゃの。お前達が黒ウサギの新しい同士か。異世界の人間が私の元に来たという事は・・・・遂に黒ウサギが私のペットに」

 

「なりません!ほって置かれて話を聞いていたら・・・どう起承転結したらそうなるんですか!!」

 

「まぁいい。話があるなら店内で聞こう」

 

「よろしいのですか?彼らは――」

 

「よいよい。身元は私が保証するし、ボスに睨まれても私が責任を取る。入れてやれ」

 

「あそこで魂の抜けたような状態の方は?」

 

「・・・・・・入れてやれ」

 

「はぁ、優希君行くわよ?」と言い、飛鳥が優希の手を取った。

 

「・・・・すまない。迷惑をかけてしまったかな?謝るよ」

 

「・・・・?・・・・いいわ別に」

 

「生憎と店は閉めてしまったのでな。私の私室で勘弁してくれ」

 

五人と一匹は和風の中庭を進み、縁側で足を止める。

 

「もう一度自己紹介しておこうかの。私は四桁の門、三三四五外門に本拠を構えている”サウザンドアイズ”幹部の白夜叉だ。この黒ウサギとは少々縁があってな。コミュニティが崩壊してからもちょくちょく手を貸している――」

 

「器の大きな美少女ですね」

 

「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」

 

「えぇ、お世話になっております本当に」

 

「その外門、って何」と耀が問う。

 

「箱庭の階層を示す外壁にある門ですよ。数字が若い程都市の中心部に近く、同時に強大な力を持つ者達が住んでいるのです」

 

黒ウサギが描く上空から見た箱庭の図は、外門によって幾重のもの階層に分かれている。その図を見た四人は口を揃えて、

 

「・・・・超巨大玉ねぎ?」

 

「いや、どちらかと言うと超巨大バームクーヘンじゃないか?」

 

「そうね。超巨大バームクーヘンね」

 

「だな。どちらかと言えば確かにバームクーヘンだ」

 

うん、と頷き合う四人。身も蓋も無い感想にガクリと肩を落とす黒ウサギ。

対照的に、白夜叉は哄笑を上げて二度三度と頷いた。

 

「ふふ、うまいこと例える。その例えなら此処はバームクーヘンの一番薄い皮の部分にあたるな。」

 

「じゃあ、白夜叉は薄皮の部分で一番強いんじゃないか?」

 

「察しが良いの。そう、私は東側の”階層支配者(フロアマスター)”。この東側の四桁以下にあるコミュニティでは並ぶ者がいない、最強の主催者(ホスト)なのだからの」

 

”最強の主催者”――その言葉に優希・十六夜・飛鳥・耀の四人は一斉に瞳を輝かせた。

 

「そう・・・ふふ。ではつまり、貴方のゲームをクリア出来れば、私達は――」

 

「「「「東側で最強のコミュニティ」」」」

 

「――と言う事になるのかしら?」

 

「無論そうなるの」

 

「そりゃ景気のいい話だ。探す手間が省けた」

 

「抜け目ない童達だ。依頼しておきながら、私にギフトゲームで挑むと?」

 

「流石に殺るき満々だな。本当、どこまで通じるかな?」

 

「ゑ?ちょ、ちょと御四人様!?」

 

「よいよ黒ウサギ。私も遊び相手には飢えている」

 

「ノリがいいわね。そういうの好きよ」

 

「ふふ、そうか。――しかしゲームの前に一つ確認しておく事がある」

 

「なんだ?」

 

白夜叉は着物の裾から”サウザンドアイズ”の旗印――向かい合う双女神の紋が入ったカードを取り出し――たと思ったら消えた。

 

「おんしらg―――な、な、な、無い!!?」

 

「十六夜、これなんだと思う?」

 

「さぁ?お嬢様は?」

 

「私も分からないわ。春日部さんは?」

 

「同じく。黒ウサギこれ何?」

 

「あっ、それはですね――ってなんで持ってるんですか!!?」

 

「あぁ、”空間移動”させて取ったんだよ」

 

「真顔で答えないで下さい!!!!御馬鹿様!!!」

次の瞬間、優希はハリセンで殴られた。

 

「っ痛――いや、この世界は”飛べ”と言われても飛べないのが悪い。”泳げ”と言われて泳げないのが悪い。なら、”取られる方が悪い”じゃあないのか?」

 

「それは――」

 

「黒ウサギ止めろ・・・その童が言っている事はもっともな事なんだよ」

 

「・・・・・・白夜叉様・・・・・・・」

 

「改めて聞こう。お前等が望むのは”挑戦”か―――もしくは”決闘”か?」

 

「どっちにしても戦場がいるな」

――パチン――と優希が指を鳴らし、

【無限の戦場(インフェニティフィールド)】

の言葉を発した瞬間、膨大な地に優希達はいた。

 

「な・・・・なんだと!?貴様―――」

 

「心配しなくても罠(トラップ)なんて無い。此処は空間を歪ませて作った場所だ。相当な事しない限り壊れたりもしないし」

 

「すげえな・・・・”相当の事”ってどれ位だ?」

 

「さぁ?考える事ができても実行する事は難しいから」

 

「はっはっはっ」白夜叉が高らかに笑っている。

 

当然皆が「「「「「?」」」」」となる。

 

「負けだ。今回は負けでいい代わりに――」

 

「いや、白夜叉のフィールドで試練を受けさせてもらうよ」

――パチン――と再び優希が指を鳴らすと、元の部屋に戻っていた。

 

「なぜだ?」

 

「癪に障るが理由かな。これ返すよ」

と言った時には白夜叉の手にカードが戻っていた。

そして再び景色が一変した。

 

「確かにすげえが2回目じゃインパクトに欠けるな」

 

「十六夜君の言う通りね」

 

「うん」

 

白夜叉がこの時苛立ったのは言うまでも無い。

 

「何、今の鳴き声。初めて聞いた」と耀が言うと、白夜叉が声のほうに向かって手招きするとやってきたのは、

 

「グリフォン・・・・嘘、本物!?」

 

「如何にもその通り。試練はこれで良いか?」

と白夜叉が言うと、優希達の眼前に現れた。

 

『ギフトゲーム名 ”鷲獅子の手綱”

 

・プレイヤー一覧 白星 優希(しらほし ゆき)

         逆廻 十六夜(さかまき いざよい)

         久遠 飛鳥(くどう あすか)

         春日部 耀(かすかべ よう)

 

・クリア条件 グリフォンの背に跨り、湖畔を舞う

・クリア方法 ”力” ”知恵” ”勇気”の何れかでグリフォンに認められる

・敗北条件 降参か、プレイヤーの上記の勝利条件を満たせなくなった場合

 

宣誓 上記を尊重し、誇りと旗印とホストマスターの名の下、ギフトゲームを開催します。

                         ”サウザンドアイズ”印』

 

「私がやる」

読み終えるや否や綺麗な挙手をしたのは耀だった。

 

『お、お嬢・・・・大丈夫か?なんや獅子の旦那より遥かに怖そうやしデカイけど』

 

「大丈夫、問題ない」

 

「OK、先手は譲ってやる。失敗するなよ」

 

「頑張って~」

 

「気をつけてね、春日部さん」

 

「うん、頑張る」

 

≪と、なるのですが残念ながらこの後(10ページほど)原作と全く同じになってしまうのです。となると私自身相当ヤバイので軽率ながら事の流れのみ執筆します。誠に申し訳御座いません。御理解と御了承を御願い申し上げます≫

 

<グリフォンの背中に耀が乗り、誇りを賭けて勝負する事になります。対して耀は自らの命を賭けギフトゲームに挑みます。そして耀はからくも勝利。そして耀のギフトは”友達”になることで他の生き物の特性が手に入るギフトだったのです。

なんやかんやで全員のギフトを鑑定して欲しいというところから物語再開です>

 

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「よ、よりにもよってギフト鑑定か。専門外どころか無関係もいいところなのだがの。まぁ皆素養が高いのは分かる。しかしこれでは何とも言えんな。おんしら――」

 

「教えないよ?」

 

「企業秘密ってやつだ」

 

「右に同じ」

 

「以下同文」

 

「うおおおおい?いやまあ、仮にも対戦相手だったものにギフトを教えるのが怖いのは分かるが、それじゃ話が進まんだろうに」

 

「ふむ、ギフトゲームをクリアしたのだ。”主催者(ホスト)”として”恩恵(ギフト)”を与えなければならん。ちょいと贅沢な代物だが、まぁ良いじゃろ」

 

白夜叉がパンパンと拍手を打つ。すると四人の眼前に光輝く四枚のカードが現れる。カードにはそれぞれの名前と、体に宿るギフトを表すネームが記されていた。

 

コバルトブルーのカードに逆廻十六夜・ギフトネーム”正体不明(コードアンノウン)”

 

ワインレッドのカードに久遠飛鳥・ギフトネーム”威光(いこう)”

 

パールエメラルドのカードに春日部耀・ギフトネーム”生命の目録(ゲノム・ツリー)” ”ノーフォーマー”

 

純白のカードに白星優希・ギフトネーム”天帝の聖騎士(てんていのせいきし)” ”空間の支配者∞(くうかんのしはいしゃ・the インフェニティ)”

 

黒ウサギは驚いたような、興奮したような顔で四人のカードを覗きこんだ。

「ギフトカード!」

 

「お中元?」

 

「お歳暮?」

 

「お年玉?」

 

「・・・・オイシイノ?」

 

「違います!というか息合いすぎです!もう、優希さんの言う通り超美味しいアイテムなんです!」

 

「我らが双女神の紋のように、本来はコミュニティの名と旗印も記されるのだが、おんしらは”ノーネーム”だからの。少々味気ない絵になってるが文句は黒ウサギに言ってくれ」

 

「いやそれ以前にカードが純白なのに文字が銀色で相当見ずらいんだけど?」

 

「じゅ、純白だと?いや、それよりも”天帝”じゃと!?」

 

「て、てんてい・・・本当に”天帝”ですか!?」

 

「”天帝の聖騎士”のギフト能力知ってるの?黒ウサギ?白夜叉?」

 

「まず”天帝”とはなんなのか。そこから説明せねばならんの。天帝とは、

”天使の帝”のことを言うのだ」

 

「「「「大天使とどう違うの?」」」」

 

「急かすな。ちゃんと説明する。大天使とは天使の中でも神意を体現する偉大な天使の事を言うのだよ。それに対して天帝は全知全能の神を倒した存在なのだ」

 

「「「「堕天使とどう違うの?」」」」

 

「説明すると言っておろうが!!堕天使は高慢や嫉妬がために神に反逆し、罰せられ、天界を追放された天使で自由意志をもって堕落し、神から離反した天使の事をさす。だが天帝は全く違う!」

 

「「「「どう違うの?」」」」

 

「おんしら・・・聞く気がないじゃろ・・・・。」

 

「天帝には”断罪の守護神”という2つ名があります。」

 

「何それ・・・・中二臭い・・・・」

 

「ほ、本当ですよ!?優希さん!!」

 

「――ある日、天界に魔王サタンと悪魔共が攻めてきたそうだ。理由はどうであれそれは”神”が仕組んだものだったらしい」

 

「「「「それで・・・?」」」」

今度は問題児達も真剣に白夜叉の話を聞いている。

 

「後に天帝と呼ばれるやつは多くの仲間を失い最愛の天使が死んだと分かると、

そやつは自ら”裁き”・・・・断罪を行った。それは明らかに”神”が間違っていて天帝が正しい。と言うことになったのだ」

 

「で、結果的に栄誉として”天帝”ってことか?」

 

「まぁ、そんなとこじゃの。」

 

「”多くの”ってどれぐらいだったんだ?」

 

「両手で数え切れる程度らしいぞ?」

 

「結果的に能力は?」

 

「うむ。おんしは戦えん。ただし”仲間を助ける、守る又は敵を断罪する”のどれか満たされれば話は別、創造を絶する力を得る。後の詳しいことはわしも知らん」

 

「安直に言えば”最強種を超える最強”ってことか?」

 

「まぁ・・・・認めたくないがそういうことになるだろう」

 

「ありがとう。白夜叉それだけ分か―――」

 

「まだだ。”空間の支配者∞”の方を聞いて無いぜ?」

 

「あくまで、予想になるがそれでも良いか?」

 

「構わねえよ」

 

「なんで十六夜が答えるの?まぁ別に良いけど」

 

「”空間の支配者∞”は決められた空間を完全に支配する。上下左右360度、何処から攻撃されても全く問題なく反撃できるだろう。で、おんし常時どれくらいの範囲を支配しているのだ?」

 

「あんまり広げても無駄だから半径500m。直径1km程度だよ」

 

「ってことは”無限の戦場(イフィニティフィールド)”だったら、相手が何処に居ようが攻撃可能と考えていいのか?」

 

「あぁ、うん。その通りだよ十六夜」

 

「おそらく、それらを全部纏めて”空間の支配者∞(くうかんのしはいしゃ・the インフェニティ)”だと思われる」

 

「では?何故手を握ったり肩に手を置く必要があったのですか?優希さん?」

 

「黒ウサギ、それは正確に場所を把握しないと空間移動できないからだよ。例え、それが移動場所だろうが対象者又は対象物だろうが同じなんだよ」

 

「成る程。ではもう一つお聞きしたいのですが?」

 

「何?(悪い予感がする・・・・)」

 

「優希さんって稀に性格変わりますよね?あれは?」

 

「・・・・・ぁと(まさか本当に当たるとは、神よ!なぜ見捨てた!?)それは」

 

「ヒステリー症候群じゃないか?」

 

「(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル (汗)×∞」

 

「まさかの図星か・・・・可哀想に・・・・・・・(ニヤニヤ)」

 

このあと優希が洗いざらい全てを吐いたのは言うまでも無い。

 

「―――ということなんです、ぐすっ(泣)」

 

「なんて残念すぎる体質なのかしら」

 

「まとめると・・・女性と話す→少しOUT

         女性の体の一部に触れる→半分くらいOUT

         女性に触る→OUT

         それ以上→本人も分からず”未知の領域”だっけ?」

 

「もう一思いに殺して欲しい・・・・・」

 

皆、「可哀想に」という目で見て(十六夜は企むようにニヤニヤして)いる。

それでも話は進むのであった。

 

「今更だが、一つ聞かせてくれ。おんしらは自分達のコミュニティがどういう状況にあるか、よく理解しているか?」

 

「あぁ、名前とか旗の話か?それなら聞いたぜ」

 

「ならそれを―――」言いかけた所で優希が、

 

「”断罪の守護神”なんだろ?魔王を裁きにかけるなんて面白そうだし」

 

「そうよ”打倒魔王”なんてカッコいいじゃない」

 

「”カッコいい”で済む話じゃない。そう言いたいんだよな?白夜叉?」

 

「おんしの言う通り。そこの娘二人。おんしらは確実に――」

 

「死なせない。死なせやしないさ。守ってみせる」

 

「優希がこう言っておるがこやつにもできる事できない事は当然ある。”守ってもらえる”そんな甘い考えがあるなら今すぐ捨てろ!!!そして、魔王の前に様々なギフトゲームに挑んで力を付けろ。小僧達はともかく、おんしら二人の力では魔王のゲームを生き残れん。」

 

「・・・・・ご忠告ありがと。肝に銘じておくわ。次は本気でゲームに挑にいくから覚悟しておきなさい」

 

「ふふ、望むところだ。私は三三四五外門に本拠を構えておる。いつでも来い。・・・・ただし黒ウサギをチップに――」

 

「嫌です!」

 

「つれない事を言うなよぅ。私のコミュニティに所属すれば生涯遊んで暮らせる上に三食首輪付きの個――」

 

「もうソレ明らかにペット扱いですから!」

 

怒る黒ウサギ。笑う白夜叉。店を出た五人と一匹は無愛想な店員に見送られ”サウザンドアイズ”二一〇五三八〇外門支店を後にした。

 

「なぁ、空間移動してくれよ」

 

「人をドラ○もんみたく使うな」

 

「ドラ○もんって?」と飛鳥が問う。

 

「そうか、そっちには無いのかな?」

 

「えーとね―――――」

 

たわいも無い会話をしながら歩いて行くのだった。

 

            *

 

五人は半刻程歩いた後、”ノーネーム”の居住区画の門前に着いた。

 

「この中が我々のコミュニティでございます。しかし本拠の館は入り口から更に歩かねばならないので御容赦下さい。この近辺はまだ戦いの名残がありますので・・・・」

 

「戦いの名残・・・・?魔王との?」

 

「は、はい」

 

「丁度良いわ。箱庭最悪の天災が残した傷跡、見せてもらおうかしら」

 

「っ、これは・・・」耀が絶句するのは無理も無い。

視界には一面の廃墟が広がっていたのだから。

 

「「・・・(おい、)黒ウサギ、魔王のギフトゲームがあったのは――今から”何百年前”の話(だ)?」」またも優希と十六夜だ。

全く、”仲が良い”の一言に尽きる。

 

「僅か三年前で御座います」

 

「「この風化しきった街並みが三年前(だと)?」」

 

「断言できるな・・・」

 

「あぁ。・・・どんな力がぶつかってもこんな壊れ方はあり得ない。」

 

「どう見ても、膨大な時間をかけて自然崩壊しているようにしか見えない」

 

「ベランダのテーブルにティーセットがそのまま出てるわ。これじゃまるで、生活していた人間がふっと消えたみたいじゃない」

 

「・・・・生き物の気配も全く無い。整備されなくなった人家なのに獣が寄ってこないなんて」

 

「・・・これが本当に三年前なら―――その魔王は”天文操作”でもしたんだと思う。おそらく、”二度と逆らえないよう”にって言う一種の見せしめじゃないか?」

 

「・・・・優希さんの言う通りです。」

 

「魔王――か。ハッ、いいぜいいぜいいなオイ。想像以上に面白そうじゃねえか・・・・・!」

 

 




やっ――――と終わった(第三章が)。

原作通り進んでいますので、次話は駄弁りだけになってしまう・・・・
なので、もうちょっと策を練ってから執筆します。

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