問題児達+天帝が異世界から来るそうですよ!?   作:THE・Leaf

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よくみたら3桁の御方がいますね。
いやぁ~神と呼ぶにふさわしいですね。

余談はさて置き、精一杯頑張ります。

今気づいた。
このままのペースでいくとオリ主しばらく割愛させるだけのキャラになるなぁ。
これは・・・・困った。

今分かったことは”原作沿いにすると作りやすいが大変”。



第弐話 ~踏み台に宣戦布告~

――場所は箱庭二一〇五三八〇外門。ペリベッド通り・噴水広場前。

 

「ジン~ジン~ジン!黒ウサの姉ちゃんまだ箱庭に戻ってこねえの~」

 

「もう2時間近く待ちぼうけで疲れたー」

 

口々に不満を吐き出す友人達にジンは苦笑しながら、

「・・・そうだね。皆は先に帰っていいよ。僕は新しい仲間をここで待ってるから」

 

「じゃあ先に帰るぞ~。ジンもリーダーで大変だけど頑張ってな~」

 

「もう、帰っていいなら早く言ってよ!私の足が棒みたいじゃない!」

 

「おなか減ったー。ご飯先に食べていい?」

 

「うん。僕らの帰りが遅くなっても夜更かししたら駄目だよ」

 

ワイワイと騒ぎながら帰路につく少年少女と別れるのだった。

そして、ジンは今の現状を色々考えていると不意に何か声がかかったのに気づいた。

 

「ジン坊っちゃーン!新しい方を連れてきましたよー!」

 

はっと顔を上げる。

「お帰り、黒ウサギ。そちらの御三方が?」

 

「はいな、こちらの御四人様が――」

 

クルリと振り返り、カチンと固まる黒ウサギ。

 

「・・・ゑ、あれぇ?もう一人いませんでしたっけ?見るからに”俺問題児!”ていうオーラを放った殿方が。」

 

「逆廻十六夜、彼なら”ちょっと世界の果てを見てくるZE!と言ってあっちに行きましたが?」と優希が言うと、

 

「な、なんで止めてくれなかったんですか!」

 

「”止めてくれるなよ”と言われたもの」と飛鳥が言う。

 

「ならどうして黒ウサギに――」と言いかけたところで、

 

「”黒ウサギには言うなよ”と言われたから」と耀が口を挟む。

 

「嘘です。絶対嘘です!実は面倒――」と、また言いかけたところで優希と黒ウサギが消えた。・・・・もちろん比喩は無い。

 

「き、消えた!?」とジンが驚く。

 

「あぁ、あれは”空間移動”。ワープの類らしいわ」と飛鳥が答える。

 

「・・・・はぁ。まぁ恐らく大丈夫でしょう。それはさて置き、改めましてコミュニティのリーダーをしているジン=ラッセルです。齢十一になったばかりの若輩ですがよろしく御願いします。お二人の名前は?」

 

「久遠飛鳥よ。そこで猫を抱きかかえているのが」

 

「春日部耀」

 

ジンが一礼し、2人もそれに倣って一礼した。

 

              *

 

~優希&黒ウサギサイド~

 

「・・・・っ――。いきなり何するんですか!?」

 

「すまないな、黒ウサギ。乱暴にしてしまって」

 

「え~と、もしかしてさっきの方と違う御方ですか?」

 

「心外だな。これは”体質”であって、さっきと違う人物ではないよ。俺の名前は白星優希。これからよろしく、黒ウサギ」

 

「えっ?あっ、はい。ところで此処は?」

 

「この先に行くと十六夜が居る。直線だから問題ないと思うが、どうだ?黒ウサギ?」

 

「も、もちろん大丈夫です。優希さんは先にお戻りになって下さい。皆様には”一刻ほどで戻る”と伝えて下さい」

 

「あぁ、分かったよ。黒ウサギ。だけど気をつけるんだよ?黒ウサギは可憐で可愛い美少女なんだから」

 

「お、お世辞なんて止めてください!」

 

「お世辞じゃないよ。本音さ。俺はお世辞で女性をからかう気は皆無だし。それにお世辞を言えるほど器用な人間じゃないからね」

 

「・・・ぅ。も、もう早く行って下さい!!」

 

「分かったよ。じゃあ、黒ウサギが行ったこと皆に伝えておくよ」

 

「御願いしぃまぁす」

 

「噛む黒ウサギも可愛いね。それでは御機嫌よう――」

その瞬間、優希は空間移動した。

 

数秒後・・・・

「――な、何なのですか!?あれは・・・ホントニ・・・こ、こんなことしてる場合ではありません。早く問題児様を見つけなければ!」

 

               *

 

~ジン・飛鳥・耀サイド~

 

丁度飛鳥が何かを言おうとした。そんな時だった。

 

「ただいまー(棒)」と陰鬱そうな優希の声。

 

「あらお帰りなさい。早かったのね。どうかしたの?」

 

「ごめん・・・出来ればそれには触れないで欲しい。出来ればと言うより触れないで頂きたいです。はい・・・・・・・」

 

「黒ウサギに告白して振られた・・・とか?」

 

「春日部さん・・・そっちの方がまだ100倍も1000倍もマシだよ」

 

という様な雑談をしながら4人は箱庭に入っていくのだった。

 

たわいも無い話をしながら”六本傷”の旗を掲げたカフェテラスに入った。

そこでも面白可笑しい?雑談が続いたのだが、そこにふと誰かの声がした。

 

「おんやぁ?誰かと思えば東区画最底辺コミュ”名無しの権兵衛”のリーダー、ジン君じゃないですか。今日はオモリ役の黒ウサギは一緒じゃないんですか?」

 

品の無い上品ぶった変な男は不覚にもジンの知った男だった。

 

「僕らのコミュニティは”ノーネーム”です。”フォレスガロ”のガルド=ガスパー」

 

「黙れ、この名無しめ。聞けば新しい人材を呼び寄せたらしいじゃないか――」

ガルドが次に何か言おうとした瞬間、やはり?優希が口を挟んだ。

 

「ん?新しい人材を呼び寄せた?あくまで推測だが、もしかしてこのコミュニティは”そうしなければいけない状況”にあるんじゃ無いのか?」

 

「フッフッ、御名答。お察しが良いですね。その通りだ、この私めが説明いたしましょう」

 

「それは非常にありがたいことだけど、同席を求めるならばまず氏名を名乗った後に一言添えるのが礼儀ではないかしら?」

 

「おっと大変失礼。私は箱庭上層に陣取るコミュニティ”六百六十六の獣”の傘下である」

 

「烏合の衆の」

 

「コミュニティのリーダーをしている、ってマテやゴラァ!!誰が烏合の衆だ小僧!!!」

 

「はぁ、ジンに口を挟まれて怒るのは分かるがこちらとしては早く自分の入っている?コミュニティの状況を知りたいのだが・・・・」

 

「優希君ありがとう。仲の悪い2人だから、これ以上続いたら私も止めていたところよ」

 

「優希君と同じ理由だから私も知りたいわ」

 

「・・・・承りましょう。―――ということです。」

 

「・・・なるほど。魔王に負けて散々な状況にある中自分達が呼ばれたと。そういうことになるのか・・・・(これは面白そうだ)」

 

             *

 

~十六夜&黒ウサギサイド~

 

「見つけましたよ十六夜さん。って・・・・えっ?」

 

『まだ・・・まだ試練は終わってないぞ、小僧ォ!!』

 

「というかなんで水神様と戦いなおかつ何でそんなに怒らせているのですか!?」

 

「水神?・・・こいつのことかよ?試練を選べとかいうからよぉ受けてやったんだよ!!」

 

『これで終わりだぁぁ!!!』

 

「――ハッ――しゃらくせえ!!」

 

突如発生した嵐を超える暴力の渦。十六夜は腕の一振りで嵐をなぎ払ったのだ。

 

「嘘!?」

 

『馬鹿な!?』

 

「ま、中々だったぜオマエ」

 

(そんな・・・人間が神格を倒した!?)

 

「ちっ、めちゃくちゃ濡れちまった。クリーニング代ぐらいでるよな?黒ウサギ」

 

黒ウサギは彼らを召喚するギフトを与えた”主催者(ホスト)”の言葉を。

 

「彼らは間違いなく――人類最高クラスのギフト所持者よ、黒ウサギ」

 

そしてこの後、2人の面白おかしい?話がしばらく続くのだった。

 

             *

 

~ジン・飛鳥・耀・優希・ガルドサイド~

 

「なるほどね。大体理解したわ。状況も優希君が言ったとおりと考えていいわけね」

 

「その通りですレディ。そもそもこのようなコミュニティでどんな活動が出来ます?商売?又は主催者(ホスト)ですか?しかし名も無き組織は信頼されない。ではギフトゲームの参加ですか?ええ、それなら可能でしょう。ですが優秀なギフトを持つ人材が、名誉・誇りを失墜させたコミュニティに集まるでしょうか?」

 

「そう。彼は出来もしない夢を掲げて、過去の栄華に縋る恥知らずな亡霊でしかないのですよ」

 

ピチピチのタキシードを破きそうな品の無い、豪快な笑顔でジン達とコミュニティを笑う。ジンは顔を真っ赤にして、両手を膝の上で握りしめていた。 

 

「もっと言えばですね。彼はコミュニティのリーダーとは名ばかりで、殆どリーダーとしての活動はしていません。コミュニティの再建を掲げてはいますが、その実態は黒ウサギにコミュニティを支えてもらうだけの寄生虫」

 

「・・・・っ」

 

「私は本当、黒ウサギの彼女が不憫でなりません。ウサギと言えば”箱庭の貴族”と呼ばれる程、強力なギフトの数々を持ち、何処のコミュニティでも破格の待遇で愛でられる筈。コミュニティにとってウサギを所持しているというのは、それだけで大きな”箔”が付く。なのに、彼女は毎日毎日糞ガキの為に身を粉にして走り回り、僅かな路銀で弱小コミュニティをやり繰りしている」

 

「単刀直入にいったらどうだ?ガルドさんよ」

飛鳥と耀が”?”という感じだがあえてスルーしよう。

 

「もしよろしければ黒ウサギ共々、私のコミュニティに来ませんか?」

 

「な、何を――」と言いかけたジンを優希が手で制した。そして、

 

「お断りする」

 

「私も結構よ。だってジン君のコミュニティで私は間に合っているもの」

 

「春日部さんは、今の話をどう思う?」

 

「別に、どっちでも。私はこの世界に友達を作りに来ただけだもの」

 

「あら意外。じゃあ、私が友達一号に立候補していいかしら?私達って正反対だけど、意外に仲良くやっていけそうな気がするの」

 

「それなら自分も友達立候補していいかな?もちろん2号で」

 

「・・・・うん。飛鳥は私の知る女の子とちょっと違うから大丈夫だと思うし、優希もなんだかんだ言って優しいし面白い」

 

『良かったなお嬢・・・お嬢に友達ができてワシも涙が出るほど嬉しいわ』

 

「失礼ですが、理由を教えてもらっても?」

 

「だから、間に合ってるて言ってるだろ。春日部さんは友達を作りに来ただけだから、どちらでも構わない。そうだろ?」

 

「うん」

 

「優希君の言った通りね。私、久遠飛鳥は――裕福だった家も、約束された将来も、おおよそ人が望みうる人生を支払って、この箱庭に来たのよ」

 

まだ飛鳥は何か言いたげだったがそこに優希が口を挟んだ。

 

「と、言うことだ。自分より弱いコミュニティのリーダーの末端に加われなんて言われても”嫌だ”の回答は当然だろ?エセ虎紳士さんよ」

 

「お・・・お言葉ですが

 

「’黙りなさい’」

 

ガチン!とガルドは不自然な形で、勢いよく口を閉じて黙り込んだ。

本人は混乱して口を開閉させようとするが全く声が出ない」

 

「・・・・!?・・・・・・・!??」

 

「私達の話しはまだ終わってないわ。貴方から聞かなければいけないことがあるもの。貴方は’そこに座って、私の質問に答え続けなさい’」

 

(なるほど、服従させる能力といったとことかな?)

 

「お、お客さん!当店でのもめ事は――」

 

「丁度いいな。猫の可愛い定員さん。貴方も第三者として聞いてもらいましょう」

 

全員の視線がこちらに集まっているがスルー。

 

「飛鳥さん、続けて」

 

「えっ?・・・えぇ。貴方はこの地域を”両者合意”によるギフトゲームで勝利し支配していったと言ったわね。だけど、私はゲームのチップは様々だと聞いたわ。それをコミュニティそのものを賭けたゲームなんて早々あるものかしらね、ジン君?」

 

「や、やむを得ない状況なら稀に。ですがこれはかなりのレアケースです」

 

「そうよね。そんなこと箱庭に来たばかりの私にだってわかるもの。だからこそ”主催者権限”を持つ魔王は恐れられている。それなのにその特権を持たない貴方がどうしてコミュ二ティを賭ける大勝負が出来たのかしら。’教えてくださる’?」

 

「き、強制させる方法は様々。一番簡単なのが女子供を攫って脅迫させる。徐々に周辺のコミュニティを従わせてからゲームをせざるを得ない状況に圧迫していく」

 

「まぁそんなところだろう。で、違法収集した組織がなぜお前の下で働くんだ?」

 

「各コミュニティから、数人子ずつ供を人質に取ってある」

 

「それで・・・・子供は?」

 

「もう殺――」

 

ガルドが言いかけたその時だ。

 

「黙れ」

 

圧倒的なまでの優希の殺気だった。

 

「もういい!この腐れ外道が!!」

 

「――優希君が・・・・言ったようにこんな腐れ外道そうそういるの?ジンくん」

 

「いえ。いませんよ」

 

「そ・・・そう?それならこの腐れ外道を箱庭で裁くことはできるの?」

 

「厳しいですね。やってる事が違法でも箱庭の外に出れば裁けないのです」

 

「・・・・そ、そう」

 

飛鳥は指を鳴らす。それが合図だった。ガルドの体が自由になる。そして、

「こ・・・この小娘――」

 

「黙れよ外道が」

その言葉が聞こえたとき、優希がガルドを抑えていた。

 

「くっ・・・・くそ・・・・!」

 

「お前は罪を償わなければいけない・・・そう思わないか?飛鳥、耀、ジン」

 

「「「えっ・・・あっ、はい」」」

 

「そこで提案だ。俺たちと『ギフトゲーム』をしよう。お前の”フォレスガロ”存続と”ノーネーム”の誇りと魂を賭けてな」

 




やっと、終わった。小説の第2章が。
長かった。長かったなぁ~。

それよりもお気に入り”22”なんて朝起きて初めてしりました。
読んで下さっているんですね。歓喜のあまり泣きそうです(泣)

心よりお礼を申し上げます。

精一杯頑張るのでこれからもよければぜひ読んでください。


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