問題児達+天帝が異世界から来るそうですよ!?   作:THE・Leaf

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あっ、今気づいた。まだ原作に入れないという事に。

何故か? それは、あれですよ。読んだら分かります。

という事で、今回もオリ展開です。(どういう事で!?)

とりあえず、執筆していきます。


第壱拾六話 ~vs桜~

―――”黒死斑の魔王”との戦いから半月程経った今日の頃。

 

「・・・・あ~~暇だなぁ~~~」

 

「春日部と”デート”にでも行ったらどうだ?」

 

「バッ、バカ言うんじゃねえよ!!」

 

「顔、真っ赤だぜ?」

 

「くっ・・・・ニヤニヤしやがって・・・・ムカつく事この上ないな、十六夜」

 

「けど、あれから何か進展あったのかよ?」

 

「だ、誰がお前に言うか」

 

「大して進展は無いと」

 

「いや、何も言ってねえよ!!!??」

 

「あれから、手も繋いで無えんじゃねえのか?」

 

「あっ・・・・・・と」

 

「図星か」

 

「・・・・そうだったとして、何かあるのかよ?」

 

「別に。こちらとしては面白味が無い、程度だ」

 

「面白味を求めるの止めろよ」

 

「俺は快楽主義者だ」

 

「だからなんだよ!!!!」

 

「正直、”顔を合わせただけで赤面する”っていうのは序盤は確かに笑えた」

 

「笑うな!!!!!!!!!!!!」

 

「それに、”手が少し当たっただけ”で超赤面状態+数秒間停止も笑えた」

 

「『超赤面状態』ってなんだよ!!!! つか、笑いすぎだろ!!!!!!!」

 

「後は、」

 

「もういいわ!!!!!!!!!!!!!!!」

 

「チッ、ツマンネ」

 

「いい加減〆たろかっ!!!!!!!」

 

と言うと、からかうように笑い出す。相等ウザい。

これ以上拘わるのは面倒なのでその場を離れた。

 

「・・・・はぁ。アイツと拘わると本当ろくなことが無いな。外に行って新鮮な空気でも吸いにいくか」

 

「―――・・・・お兄ちゃん、見ぃつけた♪」

 

「やっぱり、いたか。一応確認の為に、と思って来たら・・・・懲りないな。で、”お前誰だ”?」

 

「やだなぁ、お兄ちゃんの可愛い可愛い妹の桜だよ♪」

 

「そんなことは聞いてない。”テメェの中の化物は誰だ”と聞いている」

 

「あら、優希君・・・・気づいていの?」

 

「白昼に一番会いたくない奴と会っちまったな。まぁ白昼でなくても会いたくないがな。美羽義姉」

 

「オイオイ、増えてるじゃねえかよ」

 

「やっぱり来たか、十六夜」

 

「あぁ。お嬢様と春日部は今日も飯の為に出かけてるからな。今は俺達しかいねえぜ?」

 

「あの~・・・・黒ウサギもいますヨ?」

 

「「えっ? いたの? てっきり、いないとばかり」」

 

「酷いです!! ・・・・それにしてもお姉さまですか?」

 

「義理のな」

 

「で? テメェ等何の用だ?」

 

「今日は、優希君を―――」

 

「「間に合ってるからいいわ」」

 

「聞いたのはそっちでしょう!!??? 最後まで聞きなさいッ!!!」

 

「「え~~嫌だ」」

 

「優希さん、十六夜さん、子供じゃないんですから・・・・・・」

 

「「まだ未成年なんだから子供だろ?」」

 

「はぁ・・・・もう良いのデス」

 

「それで? テメェが桜に何かしたんだろ?」

 

「そうよ。私が桜ちゃ―――」

 

「容易く妹の名を呼ぶんじゃねえよ!!! 外道がッ!!!!!!!!!」

 

――バァーン――

 

「・・・・は、跳ね返された!!!??」

 

「無駄よ? 私には当たらないわ」

 

「なんだよ・・・・・・反射チートか?」

 

「当てたら教えてあげようと思っていたけれど、たった一度で当てるなんてね」

 

「・・・・なら、一回で当てられた御褒美に一つ質問に答えてくれよ」

 

「答えられる範囲ならね」

 

「桜をこんな状態にしたのは”お前だけ”か?」

 

「そうよ」

 

「そうか。なら、殺る奴はお前一人って訳か・・・・」

 

「今日優希君と戦う気は無いわ」

 

「こっちは殺る気しかないんだがな」

 

「それじゃ頼むわね。優希君の可愛い妹さん」

 

「【無限の戦場(インフェニティフィールド)】展開!」

 

「――――・・・・オイ、逃げられてんじゃねえかよ」

 

「仕方ないな。・・・・今から桜の”中の化物”を倒す」

 

「そんなこと出来んのかよ?」

 

「出来なかったら言い出さねえよ。それに俺のギフトカードには・・・・・・」

 

「優希さん、どうしたのですか? ギフトカードと睨めっこなんて」

 

「・・・・”進化するギフト”だ。ギフトネーム ”鳳凰(ほうおう)”」

 

「なぁ、”クソ兄貴”そろそろ良いか?」

 

「あぁ。さっさと大人しく死んでくれよ?」

 

「なら、遠慮なく行くぜッ!!!!」

 

と化物・・・・裏桜が言うと、彼女の両手に漆黒の大鎌が握られ突っ込んできた。

優希は”鍔の形が六芒星の長巻”と”鍔の形が五芒星の長巻”を抜刀し、応戦。

 

「ハァッ―――【煉獄紅焔(れんごくこうえん)】!!!」

 

と優希が叫ぶと、全てを灰にしてしまう様な焔が裏桜に襲い掛かる。

 

「【ジェットブラックブラスト】!!!」

 

それを裏桜は、二本の大鎌から生み出された漆黒の爆風で雲散霧消させる。

そこに黒ウサギが更に応戦しようとするが、

 

「オイ、黒ウサギ止めろ」

 

と言われ十六夜に止められた。

 

「十六夜さんは手伝わないのですか!?」

 

「あれは兄妹の問題だ。俺たちが手を出すのは不粋だろ?」

 

「・・・・ですがっ!」

 

「もしもの事があれば助太刀する。それに優希は俺たちに”手伝ってくれ”なんて言ってねえだろ」

 

「わ、分かりました。優希さんに言われるまでは、黒ウサギも手を出しません」

 

「―――オイオイ、クソ兄貴・・・・本当に殺る気あんのか? 全然当ててこねえじゃねえかよ」

 

裏桜は優希の攻めきらない様子に呆れ、苛立ち始めている。

 

「・・・・兄貴がそのつもりなら別に良いぜ? こっちは本気出すわ」

 

と裏桜が言うと、右半身と右手の大鎌に漆黒の風が纏われる。

その右半身に纏われている漆黒の風は、背中で天使の羽のような形をしている

 

「これで死ぬ兄貴じゃねえと信じてるぜ?・・・・覚悟しがれッ!!!!!!!!!!!!」

 

優希は漆黒の風が纏われている大鎌を右手に握られている”鍔の形が六芒星の長巻”で受け止めようとする。・・・・が、優希の長巻が大鎌に斬られた部分だけ”消失”した。

 

「〝ファントムモード〟」

 

優希に大鎌が振り下ろされる瞬間、優希は”幻影”で認識をずらし、難を逃れた。

 

「・・・・(あ、危なかった~~。)地面に落ちた刃も消失しかかってるな」

 

カチン、と右手の長巻を納刀する。使えないと判断したのだろう。

 

「初見対応するなんて流石兄貴だな。そういうトコは尊敬できるぜ?」

 

「化物に尊敬されても嬉しくねえよ」

 

「言ってくれるじゃねえか」

 

(それにしても、武器消失は流石にチートだろ。さっき刃に焔を纏わせようとしても、何故か”できなかった”。どうしてだよ・・・・)

 

「兄貴、次行くぜ? 今度は左手の方を貰う」

 

「チッ(考えても分からねえ)【烈火爆炎】!!!」

 

優希の左手の一振りで、裏桜の視界が爆発する炎だけになる。

 

(ま、まさか・・・・)

 

「甘いぜ!!! 兄貴!! 【ダークネスゲイザー】!!!!」

 

爆発する炎を、間欠泉のように出てきた暗黒に軽々と吹き飛ばされた。

その暗黒に当たってしまった”鍔の形が五芒星の長巻”の長巻の刃が半分以上消失する。

 

(完全に解けたぜ!! 鳳凰の属性は〝火〟では無い!!! その証拠に火の出力が圧倒的に弱く、少なかった!! 俺の記憶が正しければ鳳凰本来の属性は〝風〟だ!!!!!)

 

「オイ、兄貴・・・・愛刀二本の消失で、戦意も消失したのかよ?」

 

「ツマラン駄洒落だな。この世界に氷河期が来たと思わせる位寒いぜ」

 

と言って、優希は納刀してあった長巻を抜刀した。以前、刃は半分程消失している。

 

「オイオイ、頭がいかれたのかよ? そんな刃は届かねえぜ?」

 

「届くさ。絶対にな」

 

「悪足搔きは止めてくれよ。兄貴、醜いぜ?」

 

「悪足搔きなんかじゃないさ。その証拠を見せてやるよ。【エアロバスター】!!!!!!」

 

の声が聞こえた瞬間、裏桜の周りに想像を絶する程の大爆風が起こった。

裏桜は体も服もズタボロになっているが、なんとか立っている。

 

「十六夜!! 黒ウサギ!! 桜を拘束してくれ!!!」

 

「オウ!」

 

「はい!」

 

「こいつで終わりだ!!」

 

――――桜の体に深々と刺されている”ロード・オブ・ヘブンソード”。

優希は天帝の聖なる剣であれば、”桜は”傷つけずに”裏桜だけ”を倒せる又は浄化できると確信していた。・・・・が、ある意味期待を裏切る結果になってしまった。

なんと、桜と裏桜が”分離した”のだ。

優希は倒しきったと思っていたので【無限の戦場】から全員を脱出させている。

 

「クソ兄貴、さっきのは相当効いたぜ。マジで死ぬかと思ったからな。・・・・今日はこれ位で終わりにしとくわ。それに、この体にも慣れねえといけねえしな」

 

と言った後裏桜は、漆黒の風を体全体に纏い、漆黒の羽で遥か彼方に飛んで行った。

 

「追わねえのかよ?」

 

「今は、この救える命を救わないといけないんでね。黒ウサギ、医療用ギフトを早急に用意して」

 

「分かりました!」

 

―――無事桜を治療し終わった。数週間は絶対安静だが、命に別状はない。

ホッと一息ついたところで十六夜に質問された。

 

「なぁ、優希・・・・最後の技、あれ滅茶苦茶手加減しただろ? 言うなれば”最低出力”か?」

 

「あぁ、そうじゃないと”死ぬ”と思ってな。確かに最低出力だったが、あそこまでとは思わなかった。最低であの威力だ。最高なんて考えただけでも恐ろしいぜ」

 

「「ただいま」」

 

「帰ってきたな」

 

「迎えにいかないと拗ねられるぜ? 優希」

 

「・・・・・・・」←普通に無視

 

十六夜は少し肩を竦めて優希に付いて行くのだった。

 

「「―――おかえり」」

 

「黒ウサギは何処にいるの?」

 

「ご飯の支度中」

 

「えっ? 今? お腹空いてるのに・・・・」

 

「ちょっと事情があってね」

 

「(なあ、お嬢様? あれは、本当に好きな者同士の会話なのか?)」

 

「(普通に喋ってるわよね)」

 

「オイ、そこの二人耳打ちし合うな。〆あげるぞ」

 

「「は~い」」

 

なんなんだ、コイツ等。本当ウザいな。本格的に〆あげたくなってきた。特に十六夜を。

 

「皆さ~ん、ご飯できましたよ~~」

 

とリリの声が聞こえる。耀はパッと顔を明るくする。余程お腹が減っているのだろう。

優希自身もお腹が空いていたので、そそくさと歩き出す。

それに飛鳥と十六夜も付いて行く。前二人の話をしながら、であるが。

 

                     *

 

「―――ふぅ、食べた、食べた。・・・・あっ、そういえば耀と飛鳥に言って無い事があるんだ」

 

「「何?」」

 

「百聞は一見にしかずってね。見れば分かるよ。付いてきて。後、十六夜も」

 

と優希が言うと、優希と十六夜に耀と飛鳥の二人は付いて行く。

 

――コンコン――

 

と優希が、部屋の戸をノックする。答えないと分かっていても一応する。

 

「入るよ?」

 

と言ってから部屋に入っていく。

 

「こ、この子って・・・・!!」

 

「優希、どういう事?」

 

「あ~、まぁ俺の妹、桜だ」

 

「何があったか詳しく説明して貰えるかしら?」

 

「急かされなくても説明するつもりだったから。え~と、―――――――って言う事なんだ」

 

「そうなんだ」

 

「じゃあ、”春日部さんを襲ったのも彼女の意思ではなかった”ということで良いのよね?」

 

「そういう事」

 

「これからどうするの?」

 

「しばらくは此処に置いておくつもり。さっきも言ったけど数週間絶対安静だし、後数日は起きないと思う」

 

「単刀直入に言うとそっとしてやってくれって事だ」

 

と十六夜が言うと耀と飛鳥は頷く。

その後各自その部屋から解散した。

 

――――数日後の朝。

 

「っ・・・・だから、絶対安静だって言ってるだろうが!!!!」

 

「んふ、んふふふふ。お兄ちゃん大好き♪」

 

「抱きつくな!! そもそもお前”絶対安静”の意味分かってねえだろ!!! 今から『広辞苑』で調べて見ろよッ!!!!」

 

朝から異様に騒がしいな、と思いながら来てみれば兄妹でじゃれあって? いた。

十六夜、飛鳥、黒ウサギ。少し遅れて耀がその状況を見た瞬間だった。

 

「よくも、よくも・・・・よくもよくもよくも・・・・・・!!!!!!」

 

と言いながら、更に小声で何か呟いている。一気にキレる寸前に達する耀。

 

「放れろって言ってんのが分かんねえのか!! 病人は大人しく寝てやがれッ!!!!」

 

と優希が桜こと病人を引っぺがしてベットに叩きつける。

 

「いゃん、お兄ちゃん・・・・だ・い・た・ん♪」

 

「もう、やってらんねえ・・・・朝なのに一日分の労力使ったわ・・・・・あっ皆おはよう」

 

「「「おはよう(ございます)」」」

 

最後に”ございます”を付けたのが黒ウサギ。後の二人は飛鳥と十六夜だ。

 

「ゆ~~~~~~~~~~~~~~~き~~~~~~~~~~~~~??????????」

 

ニコッ、と笑う耀が異様に怖く感じる優希は背中に悪寒が走る。

”何か起こる気がする”と思ったその時、桜と耀が同時に飛び込んだ。

だがそこは、危機察知能力のおかげでなんとか回避に成功。

飛びこんできた二人は、瞬時に状況に対応し戦闘状態だ。

もみくちゃになっている二人は、

 

「お兄ちゃんは桜の恋人なの!! お姉ちゃんに入る余地はないの!!!!!」

 

「優希は私の未来の旦那さんだから、桜こそ”私達”に入る余地がないんだから!!!!!」

 

とかなんとか言っている。他にも何か言っているが、決して聞かないようにする優希。

というより、聞いちゃいけない気がしてならない。指で耳栓をして、「聞こえない聞こえない」と何度も言っている。

優希は現実逃避をして、耀と桜は何か言い合いながら、もみくちゃになってやりあっている。

十六夜はそれを見て、腹を抱えて笑っている。

非常にカオスだ。朝からこんなにカオスでは一日なんて到底やっていけない。

それを見かえた黒ウサギが、

 

「桜さんッ貴女は絶対安静です!!!! 大人しくッ寝ててくださいッ!!!!!」

 

耀ともみくちゃになっている桜を手加減せずに引っぺがし、ベットへ強制的に寝かせる。

耀は現実逃避中の優希の手を握らせ、二人を思考停止状態に。

 

「何時まで笑ってるんですかッ!!!!」

 

スパーン、と十六夜にハリセンを奔らせる。

ここまで、ものの数十秒。黒ウサギも伊達に問題児を相手にしていないのだ。

パンパンと黒ウサギが柏手を打つと全員が正気に返る。

 

「桜さんはお・と・な・し・く寝ててください。ほら皆さんは朝ご飯食べに行きますよ」

 

「「「「「は、はい」」」」」

 

桜が起きた”初日”でこれだ。この先が非常に思いやられる。

内心優希は、この先平和で静かな朝が来る日が来ないだろうな、と思いながら歩いくのだった。

 

 




優希のギフトがまた増えましたね。
アンダーウッド編に入る前には、と思っていたので良かったです。


やっと第壱拾六話が終わりましたね。
次からやっと原作に入っていけます。
実際原作読みながら、このアンダーウッド編を執筆するには骨が折れるなぁと、思いながら読んでいました。
どうするかは、まだ考えてませんww 次話のお楽しみですね。
期待を裏切らないように(されてなかったら元も子もないですが)頑張ります!!!

4月9日更新しました!!!!

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