異世界転生の特典はメガンテでした   作:連鎖爆撃

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Side 神様 ※At本編開始前

「あれ、神様?どうしたんですか。渋い顔して?」
「……俺、とんでもない奴を送りこんでしまったかもしれん」
「……!(神様にとんでもないって言われた!?どんなヤバい奴が来てたんだろう?)」
「……これ、下手すると爆笑動画じゃなくてポカーン動画になっちまうな」
「……!(あの神様が苦虫を噛み潰したような顔を!すごい!どんな人が来てたんだろう?)」


番外編:ロトのための物語

Side ???

 

「転生特典?じゃ奥義クラスの特技無双最強の勇者かつ最高のモンスターマスターで、廃スペででもチートじゃなくて努力チートってことにしたいから原作開始前からレベル1スタートで、ちょっとビルダー要素欲しいな、“祠”自作するからその準備と主人公補正のすんごいやつ、具体的にはラスボス戦で味方が苦戦してるところに駆けつけて“ふっ待たせたな”とか言ってラスボス格好良く瞬殺みたいな。そもそも初代はパーティシステムじゃないからモンスターマスターも仲間の危機駆けつけも無理?ふざけんなやれよ。神様なんだからどうにかしろよ。バグるかもだと?いいよ別に。バグりそうなら竜王瞬殺して来るし。瞬殺したあと退屈な余生を送らせる気かよ。自由度高くして長く遊べるようにするべきだって絶対そうだって。そもそも特典は一個だけしか許されないだと?カッコ一つで言い切っているから一つだろいい加減にしろゴネンナ」

 

 ◆ ◆  ◆   ◆

 

「考えてみたら俺竜王と何の因縁もないじゃんローラ姫とか知るか。ヒロイン押し付けられても何のありがたみもねーよ。あっちで暴れてるおっさんにいくらでもくれてやるわ。うわ王様、王冠投げつけんな。おっさんは剣を投げつけんな。まぁ、どうあがいたところでお前らでは俺の鋼のボデーにかすり傷一つ負わせらんねーよ。悔しいのか、悔しがんなよ小じわ増えんぞ。とりあえずパパッてクリアしてカワイコちゃん口説かなきゃ。この写真の子とか良くねぇ?……おい止めれ警備兵呼ぶの止めれ。ちげーよ、俺はロリコンじゃねえよ。絶対に負けないのはわかっているけど心臓に悪いわ。だから警備兵を呼びやがるんじゃねえ!勘違いすんなただの光源氏だ10年後を見据えてるんだ、手出しするわけじゃないだから警備兵を呼ばないで、止めろください竜王じゃなくて俺がラダトーム滅ぼすぞオラァ!いいから聞けよ、なんか特別な才能を持つ子らしくて邪教徒に狙われてさらわれかけたのをサッソーと救ったのさ俺かっけーなおい。そしたらって、話の腰を折るんじゃない、警備兵を呼ぶのを止めろって言っているだろうが!邪教徒とロリコン、どっちに捕まる方がましだったんじゃろじゃねえよ、ため息をつくな、ふざけんな断じて俺はロリコンじゃねえよ、警備兵ごとこの城潰すぞオラァ!」

 

「その女の子はどこに居るのかですと?信用できるところに()が匿っているに決まってふざけんな警備兵を呼びやがるんじゃねえ!」

 

 ◆ ◆  ◆   ◆

 

「行くぞアズライルちー!7つの海を越えて!

 

パイルダーオン!

乗 っ た だ け 融 合!

 

くはは!ちまちまフラグなんざ回収してられっか!狙うは大将の首一つよ!なんてねなんてね!さぁ、竜王に因縁つけてくるぜぇ!ハイヨー、アズライルちー!無限のカナダにさぁ幾三!」

 

 ◆ ◆  ◆   ◆

 

「何だよ竜王城の最上階に何で竜王がいるんだよ。鳩が豆鉄砲食らったみたいな不細工な顔しやがって、こっちが豆鉄砲食らった気分だわふざけんな、地下に引っこんどけよ、俺すげー期待してたんだからな、ダンジョン探索とかむっちゃ期待してたんだからなダンジョンで迷子になって“しゃらくせぇ!床をぶち抜いたらぁぁぁ!”とかやりたかったのによぉ!計画まるっ潰れじゃんかよぉ!お前なんか竜王さんじゃねえ!さてはチート持ち転生者で楽して世界の派遣を握ろうとかいう騙されないぞバリアン世界の悪者め!僕と契約して魔法少女になってよ?許さねぇぞキューベェェェェェ!あ、一つながりの財宝をくれるなら仲間になっても……世界の半分?んなもんいらねぇよ!……もういいわ、つまんないわおまえ。とっととどっか失せろよ。あ、何でプルプル震えてんの?会いたいの?……って、違うわ、そうじゃん俺竜王ちゃんに因縁つけに来たんだったわ。追い出しちゃダメじゃん、ごめんご!さぁ存分に殺し合おうぜぇぇぇ!」

「俺は魔王だけどお前は悪魔だな」

 

 ◆ ◆  ◆   ◆

 

「残像だ」

 

「撃つべし!撃つべし!」

 

螺旋丸(バギクロス)!」

 

「魔法効果を受けない!?いや神のカードじゃないんだからさぁ……《マダンテ》」

 

 

 

「……よくぞ我を倒した、竜王よ。だが、俺が飽きない限り第二第三のロトの勇者が理不尽に襲いかかることだろう、夜道には十分気をつけることだな……って、竜王ちゃんノリ悪くね?そこは“くっ、私は勇者なんかに屈しない!”とかさぁ……いや、これも違うわ、竜王ちゃんにそんな反応されてもキモイだけだわ。何でプルプル震えてんの?会いたいの?あ、手に持ってるこれ?《世界樹の雫》と《エルフの飲み薬》だけど?」

 

「元気100倍!第二ステェェェジ!」

 

「俺の変身(回復手段ストック)はあと108段階残ってるぜぇぇぇ!悔しかったら《ドラゴラム》使ってみろよヘイヘーイwww」

「《ドラゴラム》」

 

 

 

「ちょ、もう殴るの止めて、いてぇ、物理変身とか反則……」

 

 

 

「くっ……次はお前を殺すゥゥ、殺してやるゥゥゥ!」

 

 ◆ ◆  ◆  ◆

 

「おお、勇者よ!死んでしまうとは情けない!」

「なぁに、150までしかくらわん!」

「毎回、何を言っておるんじゃお主……ってもう居らぬ」

 

 

 

「……絶望を届けに来たぜェェェェ!」

 

 ◆ ◆  ◆   ◆

 

in ローレシア城 At現在

 

「ここにシドー(♀)がおるじゃろ?

 

 お ま え の 嫁 だ ! 」

「お、俺に近寄るなぁぁぁ!」

「多分、この方法でいけると思うんだ。一見無茶でも、《モンスターマスター》のスキルさえあれば大概のことはどうにかなるって、私の《アンサー・トーカー》が告げている。……信じてくれないかな?」

「《アンサー・トーカー》がそう言うなら仕方ない」

「くっ、殺せ!いっそのこと殺してくれェェェェ!」

「いや、死んだら《精霊の歌》で蘇生するし。ハッピーエンド」

「バッドエンドの間違いだろうがァァァァ!」

「俺が10年間受け続けた屈辱はこんなもんじゃねぇぇぇぇ!」

「(……《アンサー・トーカー》が“自業自得だ”って言ってるけど、ツッコまない方が良さげだね?私もひどい目に合いそうだし?)」

 

 

 

おっす、おらロトの勇者!今はローレシア城で世界観をR-15指定にするために奮闘する日々だ。

異世界に飛ばされたと思ったら10年間も棺に封印されていたり散々な目にあったけど、辛い境遇にも負けず、一生懸命生きている。

あの日救ったロリっ娘の成長を見守ることが出来ず、既に完成品だったとか色々と悔やまれることはあれど、別にいいや。俺はロリコンなんかじゃないからな。

 

竜王ちゃんとは色々とわだかまりがあったけど、全部誤解だってわかって、今は仲良く出来て「できてねぇぇぇ!」ちょっと外野がうるさいから黙らせてくる。

 

 

 

異世界転生してからおよそ10年。俺は今日も元気にやっている。

ときどき、竜王を取り返そうとする魔族に襲われたりしてるけど、《マダンテ》でしばいているので問題ない。




本編で触れられない設定

41.竜王(転生者)
DQ初代のラスボスにして、多分最も有名な魔王。
この作品で一番不憫なお方。この人の扱いの悪さに作者の所に苦情が来たほど。
作者の頭ではあれ以外の終わらせ方が出てこなかった。陳謝。
後半のシリアス展開を一気にギャグに引き戻した、ロトの勇者と並んだこの作品最大の功労者(メタ的な意味合いで)。

42.正義と悪
正義と悪というものは主観的なものでしか無く、それを語る立場が変われば、正義と悪の立場というものは容易に変わりうる。そのことを読者の皆様は忘れないでもらいたい。※オチのつもり。

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