ロックマンエグゼTR 作:謎沢
「大変です。所長。」
とある世界の研究所でこんなやりとりがあった。
「どうしたのだ」
所長、そして、熱斗たちの前に現れたあの男は研究員にこう言った。
「今、時空間で異常変化が確認されました。」
そして、所長は研究員に原因究明を指示した。
その頃、研究所から離れた倉庫街の一角で男たちがある話をしていた。
「まさか、こんないいことができるとは思ってもいませんでしたよ。」
「ああ、時空間を操作して、歴史を書き換えるだけでなガッポリ貰えるんだからな。」
そう、時空間の異常変化は彼らのせいだったのだ。
しかし、未来ではこんなことは日常茶飯事だった。
しかし、今回の変化が予想以上の変化をしていることにこのふたりは気付かなかったのである。
そして、状況は悪化の一途をたどっていた。
「このままだと、時空間で爆発が起こり、異世界と異世界同士がつなかりあうはか、見知らぬ巨大生物を生み出してしまうかも知れません。どうしますか、田井さん。息子さんもこのままだと巻き込まれてしまうかも知れませんよ。
所長の田井は黙ってしまった。息子の祐太はまだ小学校5年生ながら、タイムパトロールのメンバーなのだ。
息子を思いやるとどうしても回避しなくてはならなかった。しかし、時空間ではもう耐えきれなくなっていた。いつ爆発してもおかしくない状況だったのだ。
そして、運悪く、田井祐太はパトロールをしていた。
祐太が異世界から戻って来ようとして、時空間の中にいたその時、一気に時空間が大きな音とともに爆発したのだ。
「所長、今、時空間が大きな音とともに爆発した模様です。今、時空間の状況が不明になりました。」
「やっぱり、抑えられなかったか。パトロール隊員の所在は・・・。」
所員は口をつぐんでしまった。
モニターには爆発直前の隊員の所在が映し出されていた。
そして、祐太の所在を田井が見た時、田井は息をするのさえ忘れていた。
それだけ、田井のショックは大きかったのであった。