ロックマンエグゼTR 作:謎沢
「あなたたちにも、大変、残念なお話があります。」
少女は、そう熱斗たちに言った。
「話って、なに?」
熱斗がそう訊いた。
「はい。あなた達の活躍によって、世界が助けられたのは、私たちも承知しています。しかし、これ以上、あなた達を活動させるわけにはいかなくなりました。」
「どうして。」
「それは、時空を超えることによって、その文化を変えてしまうかもしれないからです。」
そう言われた熱斗たちは、納得した。
そう。時空を超えることは、そのような危険性をはらんでいるのである。
「では、それぞれの時空間に戻ってもらっていいですね。」
少女はそう言った。
「ということは、スバルたちと別れるということですか。」
少女はうなづいた。
熱斗たちに、衝撃が走った。
今まで、苦楽を共にした友である。いきなりの別れは、正直、つらかった。
「すいません。時間を少しください。」
スバルは、そう言って、少女に時間をもらった。
「いいですよ。少しなら。」
そして、メンバーが集まった。
「こう、いられるのも、あと少しだな…。」
「ああ。ありがとう、熱斗君。」
「いやいや。スバルだって、いろいろと活躍してもらったじゃないか。」
そう熱斗は言った。
他の仲間も、お互い、最後の談笑をした。
「すいません。そろそろいいですか。」
少女はそう熱斗たちに言った。
「わかりました。」
スバルがそう答えた。
「じゃあな、熱斗。ロックマン。」
「じゃあな、スバル、ウオーロック。」
お互い、最後にそう言った。
「それでは、あなた達を元の時空間に戻します。」
少女がそういうと、すぐに目の前が強い光に包まれた。
「熱斗君、学校、行かなくていいの?」
「うおー、遅刻する!!」
いつものように熱斗は、学校を遅刻しそうになった。
パンを片手にもって、急いで学校に向かった。
「おはよう。熱斗」
メイルちゃんがあいさつをしてくれた。
熱斗たちは平和だった。
それは、スバルたちもだった。
しかし、このメンバーはいつかあえるかもしれない。
それは、時空警察内で起こっていた。
「長官!」
「なんだい、雪野くん。」
あの熱斗たちを元の世界に戻した少女が長官に言った。
「これ。」
「ああ、ありがとう。」
長官渡したそれにはこう書かれていた。
『時空警察協力者候補リスト』
「最近も、まだまだ、時空間を越えた犯罪が多いからね。少しでも協力してもらえるとうれしいからね。」
そう長官言った。
そのリストの中には熱斗たちの名前が入っていた。
しかし、いつ頼むかは、まだ決まってない。
また、いつか、活躍することがあるだろう。