ロックマンエグゼTR 作:謎沢
そのころ、熱斗たちをある場所から観察している一人の少女がいた。
その少女は、天空の城で、召使い(めしつかい)たちを呼んでこう言った。
「あの少年・少女たちに危機が迫っています。私たちは、あの少年・少女たちを、そして、地球を救わなければならないと思うのですが、あなたたちの意見を聞きたい。」
それに、一人の召使い(めしつかい)はこう言った。
「たしかに、地球はこのまま行くと、タイムモンスターたちの手によって、支配されるでしょう。しかし、時空管理局がそこまで手を出すことはないでしょう。」
しかし、それを少女は受け入れなかった。
そして、少女はこう言った。
「私、時空(ときそら) 明海(あけみ)の名で、時空管理局が、少年たちを助けることを宣言する。」
それは、小さな時空(ときぞら)にとっては、重大で、しかし、少女にとっては、当たり前の結論を出した。
熱斗たちはそんなことも知らずに、次の街へと向かっていた。
そして、その町では、タイムモンスターによってあることをされていた。
「何をするんだ。」
町の住人は、町にある刑務所の中に次々と押し込まれていった。
町の住人をよそに、タイムモンスターたちは、新たに開発した装置を動かしていた。
その装置とは、擬人発生装置だった。
その仕組みは分からない。ただ、ある町の住人は、黒い物体を機械に入れているのだけは目撃してしまった。
その黒い物体は生きていたという。
そんなことは熱斗たちには分からない。
熱斗たちは、いつの間にか、タイムモンスターのわなにかかっていってしまったのである。
「こんばんわ。」
夜、熱斗たちは、町についた。町にはいろいろなところで、擬人たちが料理を作ったりしている。まるで、本物の町のようだった。
熱斗たちは、ある町の擬人に話しかけた。
「すいませんが、今日、この町に泊まりたいのですが・・・。」
それに、擬人は、こう答えた。
「ああ、いいですよ。」
なぜかあっさりとOKが出たのかを少し気にしつつ、熱斗たちは、擬人の家へと案内されていった。