ロックマンエグゼTR 作:謎沢
国王は、その頃、捕まった良平をどうするか決めていた。国王は、やはり頭がおかしくなったように言った。
「少年を、公開死刑に処せ。」
「しかし、少年ですよ。国王。」
「そこまでやらなければ、あの少年たちは出てはこない。」
国王の発言に部下たちは困ってしまった。少年を処せば、国民からの反感を買うことは分かっていた。
しかし、部下たちは国王に従った。そして、順平の死刑のための準備が始まった。
まずは、このことを発表することになった。そうすれば、出てくるに違いないと思ったからである。
村では、恒例であるテレビニュースを見る会が開かれていた。村民はテレビによって、情報を得るのである。
熱斗たちも見ていたが、そのうち信じられないものが映りはじめた。
それは、良平の画像だった。そして、国王の部下が話をし始めた。
「さあ、反抗勢力よ。もしも、明日までに軍に投降して出てこないのならば、この少年を公開処刑とする。」
その言葉を聴いた熱斗は外へ飛び出した。それをスバルと上里先生は追いかけた。
「おい待て。」
スバルはなんとか熱斗を捕まえた。
「良平を助けに・・・」
熱斗はそう言った。
「やはり、そうなったか。」
長老が出てきた。そして、長老は熱斗に話しかけた。
「いいじゃろう。友を助けに行きなさい。いつでも私たちは味方だ。」
そして、熱斗たちは二手に別れた。まずは、熱斗が先を急いだ。その後を、荷物を持ちながらスバルたちがあるいていくというスタイルだった。そうでなければ間に合うとは思えなかった。
しかし、いくらなんでも、無理があった。この村からはとても離れていた。それを明日に着こうとするには難しいことだった。
その頃、部下たちにそのことが伝えられた。
「よし。これで立役者はそろうことになるな。」
部下は笑みを浮かべた。