ロックマンエグゼTR 作:謎沢
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第29話 戦いを胸に
無理やり王に組まれた軍隊たちは、熱斗たちがいると思われる国境付近に配備された。
「怪しい人物を見かけたら、職務質問しろ。」
隊長は、威勢よく隊員に向かっていった。
そのころ、熱斗たちも気づいていた。
「これでは、ここから動けない。どうする。戦うか」
スバルはみんなに聞いた。
「俺とロックマンがクロスフュージョンして、武器を壊していく。その間に、逃げるのはどうだ。」
熱斗はそう言った。しかし、それではまたとらわれの身になって、今度こそ、この世から消えてしまう。それだけは出来なかった。
しかし、熱斗は決断していた。たとえ、ここで死んでもいいと。
スバルたちの判断に熱斗はこう言った。
「俺はいい。それよりも、出来るだけ多くの人を助けることが大事なんだ。俺は、もうここで死んでもいい。」
その言葉についにみんなついに動かされた。
熱斗は、久しぶりにロックマンとクロスフュージョンをした。
「敵がいるぞ。」
兵士の一人は、その姿に唖然となった。
「あれはなんだ。人間と何かが合体しているぞ。」
そして、熱斗は、兵士の武器を狙って攻撃をし始めた。兵士は殺せなかった。兵士だって、無理やりやらされているのである。そのことを思うだけで十分だった。
そのさなか、スバルたちは脱出した。しかし、その行動を見つかってしまった。
「全速力で逃げるぞ。」
梅園先生は、昭二を担いで逃げた。さすが、運動部の顧問だけある。しかし、良平は、あとすこしのところで兵士に捕まってしまった。
「良平。」
スバルは叫んだ。それに答えるように言った。
「先に逃げて。僕は大丈夫だから。」
「おい生意気な小僧だ。」
良平は兵士に連れて行かれてしまった。
スバルたちは逃げるしかなかった。
そして、ある村に着いた。そこには兵士はいなかった。