ロックマンエグゼTR   作:謎沢

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第28話 狂気

次の日、熱斗たちは、ムラヤの町を出て、イオ国に入った。熱斗たちは緊張した。もしかすると、殺されるかもしれない。しかし、自分たちには使命があった。

砂漠を歩いていると、砂漠のど真ん中に人がいた。

「もしかすると軍隊の奴かもしれない。」

昭二は言った。しかし、すぐに軍隊ではないことが分かった。服装が赤いのである。しかも、長袖、長ズボン。まるでサンタクロースのようだった。

近づいてみると、サンタだった。しかし、熱斗たちが想像したあの長いひげのサンタではなく、若いサンタであった。

「どうしたんですか。」

スバルは、そのサンタに聞いた。サンタはこう答えた。

「もうだめなんです。何もかも。子供たちに届けようとしても、子供はどこかへ逃げていて、所在が分からない。さらには、サンタの中には、たまたま戦いに巻き込まれ、死んでいった仲間もいます。それで、私はサンタをやめようと。」

熱斗たちは思った。そんなことはさせられなかった。

どうすれば、よいのだろうか。

 

そのころ、国王周辺は緊迫していた。

「なに、またここへ戻ってきそうだと。さっさと捕まえろ。軍隊を集めろ。殺してもいい。」

国王はもう大変なまでに狂気になっていた。それを誰も止めることは出来なかった。

部下は指令した。

「はやく。はやく。軍隊を出せ。誰でもいい。早く」

国は、狂気に満ちてしまっていた。

 

そんなころ、熱斗たちは、サンタにあることを言った。それは、

「地球の戦争は絶対止めて見せます。」と。


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