ロックマンエグゼTR   作:謎沢

27 / 40
第27話 平和な国へ

そして、知人は昭二に聞いた。

「まさか、研究所からまさか助け出したんじゃないだろうな。」

それに昭二はうなずいた。

「参ったことをしたもんだな。たしかに、人をあそこまでやるのはどうかと思うが、それよりもお前の名誉のほうが大切なのではないのか。」

「いや。そんなことはない。今、あの国は滅びかけている。戦争をしてなにがいいんだ。あのままでは国はどんどんやせ細ってしまうじゃないか。」

「しかし・・・」

食事を取っていたのに、その話でもちっきりになっていた。二人の研究者の考えは真っ二つに分かれていた。

 

そのころ、イオ国では、大変な大騒ぎになっていた。

国王の部下は言った。

「どうやら、昭二たちはザイ国に逃げたようです。」

「そうか。では、攻撃をはじめるとするか。」

「ちょっと待ってください。国王様。」

国王の発言に部下が待ったをかけた。

「そんな戦力を出すほどの兵力はありません。」

「そんなことはない。同盟を結んだ国に連絡しろ。」

部下は国王の前では無力だった。

何を言っても、最近は無理やり押し通された。

「最近の国王はどうしたものだろうか。」

廊下で、部下はため息をついた。今のイオ国では、表向きは国王に忠誠心を誓いつつも、裏ではこんな状況なのである。

 

そんなことを知ってか、知らぬかわからないが、知人はこんなことを言い始めた。

「ある商人から聞いたのだが、どうやら、今、イオ国は体力を消耗しているそうだ。そして、人々は、国王への忠誠心などがなくなっているそうだ。」

その情報に昭二は言った。

「そうか。ありがとう。」

知人はさらに付け加えた。

「しょうがない。応援してやる。ほしいものがあれば、言ってくれればよい。」

そして、大きな部屋に熱斗たちを集めた。

昭二は言った。

「食事の時に、私の知人は、協力してくれるといった。どうだ、国を再生させないか。平和な国に。」

それに熱斗たちはうなずいた。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。