ロックマンエグゼTR 作:謎沢
そして、知人は昭二に聞いた。
「まさか、研究所からまさか助け出したんじゃないだろうな。」
それに昭二はうなずいた。
「参ったことをしたもんだな。たしかに、人をあそこまでやるのはどうかと思うが、それよりもお前の名誉のほうが大切なのではないのか。」
「いや。そんなことはない。今、あの国は滅びかけている。戦争をしてなにがいいんだ。あのままでは国はどんどんやせ細ってしまうじゃないか。」
「しかし・・・」
食事を取っていたのに、その話でもちっきりになっていた。二人の研究者の考えは真っ二つに分かれていた。
そのころ、イオ国では、大変な大騒ぎになっていた。
国王の部下は言った。
「どうやら、昭二たちはザイ国に逃げたようです。」
「そうか。では、攻撃をはじめるとするか。」
「ちょっと待ってください。国王様。」
国王の発言に部下が待ったをかけた。
「そんな戦力を出すほどの兵力はありません。」
「そんなことはない。同盟を結んだ国に連絡しろ。」
部下は国王の前では無力だった。
何を言っても、最近は無理やり押し通された。
「最近の国王はどうしたものだろうか。」
廊下で、部下はため息をついた。今のイオ国では、表向きは国王に忠誠心を誓いつつも、裏ではこんな状況なのである。
そんなことを知ってか、知らぬかわからないが、知人はこんなことを言い始めた。
「ある商人から聞いたのだが、どうやら、今、イオ国は体力を消耗しているそうだ。そして、人々は、国王への忠誠心などがなくなっているそうだ。」
その情報に昭二は言った。
「そうか。ありがとう。」
知人はさらに付け加えた。
「しょうがない。応援してやる。ほしいものがあれば、言ってくれればよい。」
そして、大きな部屋に熱斗たちを集めた。
昭二は言った。
「食事の時に、私の知人は、協力してくれるといった。どうだ、国を再生させないか。平和な国に。」
それに熱斗たちはうなずいた。