ロックマンエグゼTR 作:謎沢
「さっきはありがとう。助けてくれて。」
少女はスバルに言った。そして、少女は熱斗のほうを向いてこう言った。
「よかったわ。ほんとうに、あなたって、運がいいのね。」
それに熱斗は困った。別に運がいいわけではない。多分、こんなにいろいろなところでいろいろな相手と戦わなくてはいけないことが運がいいことなのだろうか。
そして、少女はあるところへと姿を消した。
スバルたちも、体制を整え、砂漠を歩き始めた。
二時間後、あの砂漠を越えた。
「ここは、もう他の国だ。たぶんあいつらも追いかけてはこれないだろう。」
昭二はそう言った。
「しかし、なぜ国境がないんですか。」
スバルは変な質問をした。たしかに国境には壁だの軍隊だのがいる。しかし、今通ってきた道には軍隊などは一人もいなかった。
「それは、この国との貿易を事実上認めているからだよ。それに、この国は、平和主義国で、最低限の防衛しかしていないんだ。」
昭二は言った。
「平和主義国?」
スバルはすこし疑問に思った。前、昭二は地球上すべてで戦争が起こっているといった。当然、戦争を起こしたのは各国のはずである。その疑問を持ったまま、ムラヤの都市に入った。
ムラヤの町は今まで見てきた都市よりも大きかった。
町を歩いていると昭二は言った。
「これからどうするか。」
それに皆、何も思いつかなかった。そして、昭二は言った。
「じゃあ、わしの知り合いの研究所にお世話になるか。」
「そうしますか。」
梅園先生はそれに賛成した。どちらにしろ、今日はこの町に泊まらなければならない。
そして、町のはずれにある研究所についた。
「やあ、久しぶり。」
昭二に研究所から出てきた知人はこういった。
「ああ。今日はここに泊めてもらえないか。」
「ああ。いいが。」
スバルたちは何とか宿を獲得したのだった。