ロックマンエグゼTR 作:謎沢
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第18話 移動と逃避
そして、朝が来た。熱斗は、朝から、少年と一緒にテントを片付けたりしていた。
少年が言った。
「僕は、一人でも大丈夫だ。別について来なくても・・・」
「いや、別にいいよ。国の人がかわいそうだから。」
熱斗はそう少年に答えた。
そして、熱斗と少年はその場所を後にしようとしていた。
「忘れ物はないな。」
少年はあたりをみまわして、自分のものが落ちていないか確認をした。
「そういえば、自己紹介、まだだったね。僕は、順平。」
「俺は熱斗。」
そして、順平と熱斗はそこを後にした。
「昨日はありがとう。」
順平は言った。
「いや。僕のほうこそありがとう」
と、熱斗は返事をした。
「そういえば、それ何?」
順平は、熱斗のPETを指差した。
「ああ、これはPETって言って・・・」
「こんにちは、順平君。」
PETからの声に順平はびっくりした。
「だめじゃないか。ロックマン。」
熱斗は、ロックマンを怒った。
「そういえば、もしかして、これと同じ?」
順平は、持っていた機械を取り出した。それはビヨンダードでみた機械に似ていた。そして、中から声がした。
「順平、おいらを呼んだか。」
それはまさしくナビの声だった。
「いいや。新しい友達ができたからさ。」
「なんだ。また友達を作ったのか。でも、友達なんていらないじゃないか。また、国に捕まって、殺されてしまうのが落ちだ。」
そういうと、ナビは、応答しなくなった。
「まったくもう。」
順平はあきれた顔をした。
「そういえば、順平はどこに向かっているんだい。」
「それは、第二の都市、カスパさ。」
「順平はそんなところ行って大丈夫なのか?」
熱斗の問に、順平はうなずいた。そして、地平線のかなたから町が見えてきた。
それがカスパだった。これから一体どんなことがおこるのであろうか。