ロックマンエグゼTR   作:謎沢

12 / 40
第12話 さよなら、秋原町

 次の日・・・。

 

 その日は、卒業式だった。

 短いながらも、スバルと熱斗はともに卒業するのである。

 

「これから、第101回、秋原小学校、卒業式を挙行する。」

 校長の重苦しい開式宣言が終わり、卒業証書が次々と渡される。

 

 そして、ついに熱斗の番がきた。

「光熱斗!!」

「はい!!」

 熱斗は少し緊張しながらも証書を受け取った。

 次に、スバルも卒業証書を受け取った。

 

 卒業証書を受け取った後も、いろいろな祝辞だのが発表されていた。

 

 その頃、科学省では、急いである会議が行われていた。

 それは、熱斗たちを第一次タイム怪物(モンスター)討伐隊として派遣しようというものだった。

 

 最初に会議の初めに、貴船長官はこう言った。

「今、この地球は、非常に不安定な状況にある。また、それ以上に不安なのは、タイム怪物(モンスター)による、文明崩壊だ。文明が崩壊すれば、とんでもないことになる。」

 

 そして、審議が始まった。しかし、もうすでに、参加者の心の中では、派遣という答えが決まっていた。

 

 審議の結果は、すぐに決まり、祐一郎が、伝えに行くこととなった。

 

 ちょうど終わる頃、祐一郎は、学校へ到着した。

 そして、熱斗や、スバルたちを呼び止めた。横には、メイルたちがいた。

「パパ、間に合ったね・・・。」

「ああ、ところで、スバル、熱斗たちに伝えたいことがある。さっき、貴船長官たちと話し合って、熱斗たちにタイムモンスターを討伐してもらうこととなった。これからは、いろいろなところへと行って、タイムモンスターたちと戦ってもらうことになる・・・。」

 その話に、メイルは衝撃を受けた。

 その後、熱斗やメイルたちは家に帰った。

 熱斗とスバルたちは、準備をしはじめていた。そして、メイルと、ロールも、悩んでいた。

「このままで、いいの、メイルちゃん。このままだと、熱斗とはなれちゃうよ。」

 それに、メイルの心は、だんだんと、熱斗についていくという選択に強くなっていった。

 そして、その話は、秋原中学校の、熱斗たちの担任である、上里先生にも伝わっていた。

 上里先生は、考えた。

~このまま、私たちの教え子となる二人を、カーバーしなくて良いのだろうか。いや、それはよくない。~

 そして、次の日・・・。

「気をつけてなあ、熱斗、スバル君。」

 祐一郎は、そのように声をかけた。

 そして、熱斗たちは、秋原町を後にしようとしていた。

「熱斗!!」

「熱斗君!!」

 熱斗が後ろを振り向くと、そこには、メイルと、あと見知らぬ男がいるではないか・・・。

 そして、メイルと男が追いつくと、二人同時に言った。

「一緒に連れて行ってくれ!!」

 メイルと男が言うので、熱斗はこう言った。

「あなたは、誰?」

 それに、男は答えた。

「僕は、上里 厚志(こうし)、君のクラスの担任だ!!」

 それに、熱斗は驚いた。まさか、中学の担任とは・・・。

 しかし、これから、追い返すわけにはいかなかった。

 二人とも、一緒についてきてもらうしかなかった。

 そして、正式に、熱斗たちのタイムモンスター討伐隊は動き始めたのであった。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。