ハヤテのごとく next   作:謎沢

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第32話 不思議な刑事

「あれ、ここは?」

目を覚ますと、何故か無味乾燥な空間にいた。

「あれっ、前に柵が…、まさか、これって、飼い犬ごっこなのか。」

なんか、変なことに気づいてしまったハヤテ。

しかし、現実にハヤテを犬に出来る人は、、

結構いるが、ここまでするのは国家権力である警察だけである。

しばらくして、ようやくハヤテは警察に捕まって拘置所にいることに気づいた。

「どうして、」

ハヤテはそこが謎だった。

ハヤテは、函南の駅についた時には、既に記憶がなかったのだ。

ハヤテは拘置所の静かな中で考えた。

殺人でも起こしたのではないか…。

前、殺人を無意識に行ってしまうということを聞いたことがあった。

そして、その殺人犯は、両親が離婚して、複雑な環境で育ったと。

ハヤテも、両親はいるものの、小さい頃から、複雑で過酷な環境で育ってきていた。

「自分はやはり、この世に存在してはいけないものなのではないか…。」

そのような思いがこみ上げてきた。

 

しかし、それだけ考えていても時間が立つばかりだ。

そんなこんなで朝がやってきた。

「引き続き、取り調べをはじめる。今日は、東京の警視庁から来た刑事に取り調べてもらう。」

そうハヤテに警官は言った。

「えっ、担当の刑事じゃなくても取り調べしていいのですか?」

しかし、ハヤテの言葉など聞かずに、ハヤテを取り調べ室に連れて行った。

「私が東京の警視庁の刑事、上野毛碓四(かみのげうすし)だ。」

「はあ、カミノケウスイ?」

「違う!」

刑事はハヤテの記憶力のなさに激怒した。

しかし、ハヤテの目は、上野毛の頭に目線がいっていた。

さっきの激怒で、髪の毛の部分が少しズレた。

植毛の技術があるのにである。

しかも、年齢も、年取った威厳のある刑事ではなく、どちらかというと、下町のチンピラである。

「では、綾崎ハヤテの事情聴取を始める。昨日の4時すぎに、屋根上を走ったことによる、器物損害及び、公務執行妨害の罪を認めるか!」

「いや、僕、実は、昨日の午後の記憶がないんですよ…。」

ハヤテはいつもの営業スマイルで真実を話した。

しかし、そんなものは通るわけもない。

「お前、天下の警視庁をなめとんのか。こらー。」

 

そう言って、刑事は、机を叩いた。

「しかし、おまえはん、イケメンちゅうか、女顔だな…。」

「それと事件の何が関係あると…。」

「いや、もしかすると、自分の顔を見て、発奮したとか。」

「そんなのありえないです。」

ハヤテは、刑事の推測をきっぱりと、切った。

「しかし、あれは、確実に人のやることじゃないよな…。忍者みたく、家の屋根に登って、通過したりするなんて。」

そう刑事は考えた。

「…精神鑑定出すぐらいの案件なんだろうけど、今見たところだと、その必要もなさそうだしな…。」そうして、刑事は悩み始めたのだった。


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