そして、大泉たちは、三千院家の前に来た。
ここにも、屋敷を警備する警備ロボットやSPが大量にいた。
どうやって、この警備をかいくぐるのかが課題だが、屋敷の中は広い。
警備の穴を探すのは、白皇学園と同様に簡単に見つかると思った。
そうして、大泉たちは屋敷の周りを一周してみた。
「あっ、ありました。三千院家につながる送電線が!」
そう部下が指さしたところに、送電線があった。
しかも、ちょうどそこは木が茂っていて、明らかに警備がされてなかった。
「よし、ここから中に入って、警備ロボットなどに見つからないようにし、そして、邸宅を襲撃をするぞ。」
そう大泉は言った。
「まずは、俺たちが屋敷内に侵入する。その後、30分経っても俺たちが戻ってこないならば、お前は、送電線を切れ。」
「はい。分かりました。」
「そして、言っておく、送電線を切ったら、そのまま車を駐車した場所へ戻れ。俺たちが指示したら、車をここへ持って来い。もしも、俺たちが作戦に失敗しても、お前は逃げろ。わかったな。」
大泉は、そういうと残りの部下を引き連れていった。
そして、作戦はスタートした。これに失敗すれば、多分、大泉は、命を売らなければならないことになると思っていた。
そういう土壇場まで大泉は追いやられていた。
失敗は許されなかった。
そして、大泉たちは、森の中を進んでいった。
そうすると目の前に広がってきたのは、ナギナギランドであった。
「なんでしょうかね。この建物。」
「どうせ、豊○園とかだろ。どこかに池袋に行く黄色、もしくは、青色、もしくは…。」
「そんなこと、どうでもいいので、さっさと前進みましょう。屋敷を早く探さないと。」そう、助言された大泉たちは、さらに前へと進んだ。
なんとか、ここまで、警備ロボットにも見つからなかった。
大泉は思った。
今回の作戦は、神風が吹いているのではないかと。
そして、ついに邸宅が見えてきた。
そのときだった。
「大泉さん。地面の草むらに隠れて下さい。」
そう部下に言われた大泉は、とっさに、近くの草むらに隠れた。
ちょうど、間一髪のところで警備ロボットに見つかりそうになったのだ。
「ありがとうさん」
大泉はそう部下に礼を言った。「いえいえ、それより、三千院家が停電になるのを待ちましょう。」
そう部下は大泉に言った。
それに、大泉も同意した。
大泉たちが侵入してから、30分が建とうとしていた。
「じゃあ、そろそろですか。」
送電線の横で待機していた大泉の部下が送電線を切断した。
その瞬間、三千院家は夜の闇に溶け込んだ。
その時、三千院家の中では、停電に大騒ぎした。
「マリア!ハヤテ!」
ゲーム部屋でゲームをしていたナギは怖がって、ハヤテやマリアを呼んだ。
すぐにマリアとハヤテが駆けつけた。
「ナギの面倒は私が見ますので、ハヤテくんは急いで、非常電源のほうを見てきてください。」
そうマリアはハヤテに指示した。
「分かりました。」
ハヤテはそういうと懐中電灯を持って、屋敷の玄関から非常電源のある場所に向かった。
大泉たちも停電と共に行動を開始した。
屋敷の玄関から入ろうとしたのである。
幸い、SPたちは、屋敷の近くには、配置されていなかった。