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あれから数日が経過。
紫天ファミリーは元気に害獣退治に勤しんでると、シュテルからの定期報告が上がってきている。
食糧はたっぷりと渡してある訳だし、少なく見積もっても一〇日は保つ筈。
という事はもう数日くらいは戻らないだろう。
そんなもんだから退廃的な生活が続いていた。
最初は文句も言っていたグランツ博士ではあるが、もう諦めてしまったらしくて何も言わない。
何しろ、部屋はキリエとアミタとグランツ博士とで分けられているとはいえ、そこまで厚い壁でもないのに毎晩毎晩、二人の娘によるデュエットを聴かされるのは辛い。
何が辛いって、肉体的に二十代に戻ってしまったから主に下半身が。
まさか娘のデュエットで自家発電は出来ないから、眠る時間――一二時を過ぎた頃〜五時頃まで殆んど休みもせずのデュエットに、寝不足気味で目の下に隈が浮かんでいたり。
声の感じから前戯後にはひたすら挿入れてる感じなのだが、そうなると一時間に数回の絶頂で射精している筈なのに五時間くらい、二人と代わる代わるヤり続けているユート、それなのに毎晩ヤっている持続力が空恐ろしい。
今日も今日とて娘によるデュエットは響いていた。
尚、ユートの声は特に響いてはきていない。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「何してんの?」
ふと光がちらつきキリエが目を覚ますと、ユートが空間モニタを視ながら何かをポチポチやっていた。
「エッチなゲームでもしてるの? それなら私で解消すれば良いじゃない」
「僕はエロゲは好きじゃないんだよ」
「? そうなんだ……」
ならば何を? とばかりにモニタを視てみれば……
「エッチなゲームじゃないけど、女の子の画像じゃないのよ! だからまだ溜まってるんなら相手になるってのに! アミタと」
「私もですか!?」
「やっぱ起きてたわね……お・ね・え・ちゃん?」
「うぐっ!」
「狸寝入りは宜しくないと思わない? 熱血乙女――じゃなくなってるか」
乙女とは男性経験の無い女性を主に指すから。
「にしても割と美人よね。えっと、紫紋? う〜ん、確かそれって
「まあな」
「若しかしてNTR?」
「ち・が・う!」
そう、断じて違う。
ユートには寝取った覚えはないのだから。
「とはいえ問題がな」
「問題って?」
「実は紫紋はまだ生きていたりする」
「「はぁ?」」
古代ベルカ時代はユートの居る時代から六〇〇年は前に当たり、不老長寿であるユートやほむらならいざ知らず、普通の人間が生きている筈など無かった。
「元々、他所の国と戦争中に紫紋が魔法の余波を受けたらしくてな。竜王が自分の首と引き換えにしてでも救って欲しいとか言って、ウチに連れて来たんだよ」
「うわぁ、愛されてるね」
「私の熱血お姉ちゃんハートがドキドキします」
「僕なら治せると思ったからこそだな。とはいっても戦争で首級を挙げるんならまだしも、それで首を落としてもつまらないからな。取り敢えず対価は後でって事にして帰した」
「王としての矜持?」
「そんなもんだ」
まあ、別に理由が無いでもなかったが……
「だけどあっちの国の莫迦の所為で、真王国と竜王国が戦争に突入した」
「「はぁぁぁっ?」」
「最終的には真王国の勝利に終わり、莫迦は拷問に掛けてから苦しめながら殺してやった」
「うわぁ、目に浮かぶわ」
「そんな事になっていたんですか?」
ユートにとってあの手のは大嫌いだから。
即ち、裏切者だ。
その昔に気が合った友人――ファイゼル・リッターの影響が強いから。
竜王国より真王国の方が良さそうだと考えたのか、或いは共倒れさせて第三国に亡命する気だったのかは判らないが、竜王国の要人の一人が莫迦な行動をした所為で戦争が勃発した。
尚、拷問は苦しめる為の行為に過ぎなかった為に、情報などまるで引き出してはいない。
どうせその時には竜王国も竜王を欠き、滅んでしまっていたのだから。
「竜王から今際の際に紫紋とその側女を預かった」
「側女って所謂、侍女とかそういう意味よね?」
「ああ。名前は蘭々」
この辺りも同じ……か。
ユートは当時にそんな思いを抱えていた。
識っているのだ。
竜王や紫紋や蘭々の事、別の世界で別の彼らを。
正直、真王と呼ばれる様になってから竜王や紫紋と出逢い、『ここはリリカルでマジカルな世界なんだけど!?』と驚愕した。
群雄割拠して合戦に明け暮れてはいるが、その舞台はベルカであって銀河ではないのだが……
とはいえ、戦さえ無くば仲良く出来そうな相手で、王妃の紫紋と笑い合っていたのは良い想い出。
「竜王の戦死以外にも問題があってね。蘭々と紫紋は時間凍結させて眠らせた」
「問題?」
「紫紋のダメージが予想を遥かに上回ったんだ」
アミタの問いへの答え、それは確かに大問題。
「脳に深刻なダメージを負っていてね。他なら兎も角として、脳だけを下手に弄れなかった。しかも手術でどうのも無理な状態だ」
「命に関わるんですか?」
「否、私生活に問題なんかは起こらないし、寿命的な問題も無いだろうね」
「それなら何が?」
「脳の記憶野に深刻な傷、それから先の記憶に問題は無いが、それまでの記憶はエピソード記憶がごっそり消失している」
「「っ!?」」
「まあ、それだけならまだ良かった。最低最悪だが、僕が婚約者とか言って宥めて真王国の王妃に迎えて、真王国の王子でも産んで貰えば最低限の幸せくらいは与えられたから」
「ほんっとーに、最低最悪ですよそれ」
アミタのジト目が突き刺さるが仕方ない。
「嘘も死ぬまで吐き通せば真実と変わらんよ。少なくとも紫紋にとってはね」
「だけど……そうじゃなかったのよね? 私もエグザミアを調べる過程でベルカの諸王について調べたよ。真王国はベルカの戦争末期に何故か、国民と共に消失してしまっている。それが真王が“創作”だとまで云われた原因だもの」
真王の存在の真偽。
聖王教会でもそこら辺、実は諸説があった。
そもそも、カリムの言で【双子座黄金星聖衣】とは聖王が戦時に纏う鎧としか伝わっておらず、真王の名は出てきてはいない。
それでも何故か麒麟星座の神聖衣を纏っていた……という有り得ない嘘と共に真王という名前は伝わっていたらしい。
実際の真王はファイズ、それから最後の最後辺りでもう一つを使った。
では何故か?
ユートが全てを“投げ出す”時、麒麟星座の神聖衣を纏って敵兵に銀河爆砕を放っている。
それが僅かに伝わっていたのであろう。
幸運にも生き残った兵、そして報告を受けた将による伝聞で。
「それで問題点は?」
「前世の記憶を思い出していたんだ」
「「ハァァァッ?」」
「迂闊だったよ。前世でも竜王の妻……第一王妃だったからね。暫く会話の方に違和感が無かった。側女が蘭々だったのもそれに拍車を掛けた。蘭々も前世では同じ名前で同じ姿で立場も同じだったから」
「それは……また……」
竜王の名前も同じ。
「だけどやっぱり違うし、どうしても違和感は出る。竜王国には居ない筈の人間の名前、更には存在しない国の名前が出て違和感を覚えた僕は……今生に存在しない第二王妃について訊いてみた」
「何て答えたのよ?」
「麗羅という名前が出た」
「麗羅?」
「竜王が前世で一兵卒だった頃に仕えていた王の娘」
竜王の前世は貴族の子息とかではなく、田舎の孤児で一兵卒として雇われていたに過ぎない。
それが敵国の宗主を討ち果たし、死んだ仲間の家族が暮らせる報奨の直訴にて王や将軍に気に入られて、紅一点な四天王の将軍により師団長として引き立てられ立身出世を繰り返す。
それが未来で皇帝にまで登り詰めた竜王の物語。
「蘭々と相談をした結果、取り敢えず僕が元の時代に戻るまで、約六〇〇年間を時間凍結で眠らせた」
「じゃあ、もう起きているんですか?」
「まだだよ。エグザミアの関連を全て済まさないと」
「じゃあ、今は何処に?」
「真王国の一つに」
「――は?」
意味が解らないとアミタが間抜けな声を出す。
「実は真王国ってベルカをバックレた後、カルナージを始めとする無人世界へと移動させた。地球の近くの無人世界とカルナージ……それにミッドチルダに在る【OGATA】の社員は、基本的に真王国の国民達の子孫で成り立っている」
「うわぁ」
だとすれば、最大宗教として残った聖王国よりも、隠れた勝ち組であろう。
本来のリリカル世界ではカルナージは無人世界で、十数年後にアルピーノ母娘が移住するまで開墾さえもされてなかったのだけど、この世界に於いてカルナージは王国に等しい。
尚、アルピーノ母娘が暮らす筈だった地は無人の侭に置いてある。
当たり前だがそれなりに離れているとはいっても、次元航行艦で四時間程度の距離、ミッドチルダからのというか時空管理局からの接触も何度かあった。
管理世界になる気は無いというのが、カルナージの答えではあるが管理局とて近場にこんな王国が在るというのに、管理外世界というのは落ち着かないのか、何年か置きに軍事行動的な襲撃を受けている。
然しユートはカルナージを渡す気は無く、おうるの娘である“おうら”を住まわせており、時空管理局が攻めてきたら応龍皇と眷属を出して対抗させていた。
おうると同様におうらも戦闘モードは応龍皇。
あの巨体な龍を相手に、アルカンシェルさえ無力化されては、時空管理局とてどうしようもなかった。
因みに、聖域ミッドチルダ支部はカルナージ支部の支部というのが正しい。
「あれ? ならユートって実は今でも真王様?」
「一応はね」
しかもベルカ全土を越える領土を、世界間すら越えて保持している正に皇帝。
「今じゃ真皇とか呼ばれてしまってるな。でもあれは……ジョークなんだろうが大魔時王はやめて欲しい」
酷い当て字だし白夜からきいたソレは、余りにも余りな王様だったから。
「じゃあ、私も王妃様とかになれたりするの?」
「ちょ、キリエ!?」
とんでもない事を言っている妹に慌てるが……
「幾つか後継者無しな領土が在るし、子供を作ったら其処で王妃をしても構わないけど?」
「え、マジに?」
「君ら子供って作れる?」
「作れるわよ」
「博士からは作れると聞いています」
「……」
そうなると二人は完全な人工生命体でなく、一種のサイボーグという事だ。
人造人間18号みたく、改造された人間……
恐らくはグランツ博士と亡くなった奥さん、そんな二人の実子かクローン体を改造したのがアミタ・フローリアンとキリエ・フローリアンなのであろう。
人工的な子宮を造るだけならいざ知らず、人工的に卵巣が造れたりはしない。
余程の外法を用いらない限りは。
実際、人体改造も外法。
だからベルカでは当たり前に使われてた技術でも、今現在のミッドチルダなど主要世界や管理世界に於いては、違法な技術に分類されていた。
だから生命操作技術を使うジェイル・スカリエッティは、広域次元犯罪者として広く手配をされている。
元はといえば管理局でのトップ、最高評議会が造り上げたというのに……だ。
正しくスケープゴート、生贄の羊という事か。
「う〜ん、なら孕むまでは頑張って貰いましょ」
「それ以前に、私達の方が保ちませんけどね」
この数日間、ギアーズで普通の人間より遥かに体力がある二人が、二人掛かりで気絶させられている。
「ま、残り日数からしても孕まないだろう。僕って、孕ませ難い体質みたいだからね」
呟きながらも二人を抱き始めるユート。
二時間後、まるでレ○プ現場にも等しい惨状が広がるベッドに二人が倒れて、再び仕事に戻るユートの姿が在ったと云う。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
紫天ファミリーでは斃せないレベルの魔獣が出てきた為に、ユートが代わりにそれを討った事で随分と静かになったエルトリア。
まあ、それで彼女ら――シュテルは除く――の多分だがフラグが立った。
というか、好感度が上がったというべきか?
元より一〇〇%になってるシュテルは置いといて、一番高かったのがやっぱり自分を救ってくれたと考えているユーリ。
次にレヴィであり最後にディアーチェ。
ディアーチェは一桁%でしかなかったのが、今なら二桁%に入ったくらいか?
つまり二〇%未満。
「さて、【腐蝕の月光】……アーデルハイト招喚を行おうか」
ミッドチルダとかで使われる召喚テンプレートとも異なる魔法陣が出現して、ユートの力を受けたからかクルクルと回転を始めた。
「汝、我が閃姫に名を列ねし存在。支配者たる女王、果ての無き眠りにある者、全てを腐蝕させる者よ……我が言之葉に応え来よ!」
激しくなる魔法陣の回転と共に、中央には人影が確かに顕れていた。
「来よ、汝が名はアーデルハイト!」
詠唱終了と共に余りにも美しい少女が姿を結ぶ。
「御喚びにより参上を致しました。アーデルハイト、罷り越して御座います……御父様!」
「「御父様!?」」
アーデルハイトの言葉、『御父様』にフローリアン姉妹が反応した。
「予てより言ってあった通りに、この惑星エルトリアを“準テラフォーミング”するから【腐蝕の月光】を頼むよ」
「はい!」
それはそれはとても素敵な笑顔で即答をする。
準テラフォーミング……通常のテラフォーミングは謂わば、地球の月や火星など住むに適さない星を地球と同じ環境に造り変えるというものであり、“準”と付くのは荒れた地球と似た環境の星を造り直す事。
どちらもアーデルハイトが【腐蝕の月光】で行えるから、どっちのテラフォーミングにせよ彼女を招喚して力を使わせる。
単に腐蝕させる攻撃行動だけなら良いが、テラフォーミングには多少の無防備な時間があるから、巨獣には消えて貰った訳だ。
光が大地に降りる。
光臨するアーデルハイトの力、【腐蝕の月光】によりエルトリアは破界され、そして再世されていく。
「まさか、そんな!?」
「ありえません!」
キリエもアミタも余りの光景に叫んだ。
「これだけの魔力をいったい何処から!?」
グランツ博士もそうだ、アーデルハイトが発している【腐蝕の月光】と称される力、これが放つエネルギーゲインは明らかに人が持つには余るモノ。
否、次元航行艦の魔導炉でさえ出せない程だろう。
「あんな魔力量に強度を、いったいどうやって出しているんだね!?」
「閃姫になると幾つか特典が付く」
「へ? 特典……かい?」
「僕が滅びない限り僕と同じ無限の寿命を得られ、。更には身体能力が何倍にも上がる。そして閃姫専用の魔力タンクを得られる」
「魔力タンク……それか」
「まあね。僕は使えない、閃姫の為の魔力タンクだ。その量も強度も膨大で強大……それこそ恒星数個分のレベルで使えるんだよ」
惑星の一つをテラフォーミングした程度で無くなりはしないし、強度が大きいから魔力効率も良い。
しかも使い切りでなく、普通に回復をする。
ユート自身には扱えず、何故か閃姫が専用で使える魔力タンク、魔法関係を扱うタイプには凄まじいまでのギフトであると云う。
特にアーデルハイトによるテラフォーミングだと、月の一部を造り変えるだけで全魔力と生命力を搾り出し尽くして消滅した。
まあ、ユートが再構成をしたのだけど。
それが自身の生命力は疎か魔力すら使わず、完全なテラフォーミングを月より大きな惑星全土で行える程だから、正に魔力タンクの大きさを実感出来た。
そして【死蝕】の根源を消滅というか腐蝕させて、完全に原因となるモノを断ったのを確認してから後、テラフォーミングを実行したアーデルハイトがユート達の所に戻って来る。
「テラフォーミング完了。聞かされていた【死蝕】とらやの原因も私の腐蝕二より消失。エルトリアは滅びから救われました」
ニコリと笑顔を浮かべ、ユートとフローリアン父娘に報告をした。
僅か一日足らずの間に,エルトリアはすっかり様子が変わり、穏やかな月光が地上を照らしている。
「それじゃあ、御父様……今夜は宜しくね?」
「ああ、判った」
肩を竦めながら頷いた。
親子の様な呼び方をしているが、アーデルハイトもユートの閃姫なのだ。
当然ながら契約済み。
エヴァンジェリンを母親として、ユートを父親として慕ってたアーデルハイトだったけど、血の繋がりが双方共に無いのは初めから理解していたし、年月が経つと記憶も戻り始めていたから余計にだ。
嘗て【閃姫契約】をしたあの日、完全に記憶が戻ったアーデルハイト。
自身が納得して契約したとはいえ、やはり複雑ではあったのだろう。
再構成前の夫――ローズレッド・ストラウスを思い出したのかも知れない。
とはいっても、あれから随分と時間も経っている上にストラウスも居ないし、嘗てのストラウスの敵であった【黒鳥憑き】、比良坂花雪やストラウスの養い子に近いレティシアも居た事で逆に安定した。
テラフォーミングに関しては、一度やったからだろうか? 今や慣れたもの。
請われて火星のテラフォーミングをした際、以前に血族の為のテラフォーミングを月でやった以上に効率も良くやれていたと思う。
仕事の後はたっぷり愛されるのも悪くない。
ストラウスの妻であった時は、アーデルハイト本人は確かな愛を彼に感じながら仮面夫婦みたいな、そんな間柄だったのも大きい。
結婚してから九年間……閨を共にするのも“仕事”みたいな感覚だったから。
ストラウスを愛していた筈なのに、望んだ居場所の筈だったのに空しいだけ。
再構成して初めての行為であり、記憶も完全に取り戻す前だったあれが余りに鮮烈で、ストラウスとの事を押し流すレベルだったのが新鮮に感じ、ストラウスへ懐いた想いとはまた違う愛情を育んでいた。
だからアーデルハイトは今此処に居る。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
エルトリアの復興。
長年の夢が他人によってとはいえ叶い、グランツ・フローリアン博士も肩の荷が降りた思いだ。
勿論、ちゃんとした復興にはまた時間が掛かるが、【死蝕】に星が蝕まれていた頃とは大違い。
自分の病も最早完治し、肉体的には若返ってもいるから精力的に働く。
フローリアン姉妹は博士を手伝って、ギアーズとしての本分を全うした。
とはいえ、ギアーズ自体は他にも存在しているし、数年後にはユートの許へと二人は赴く。
【閃姫契約】しているから数年が経過していても、エルトリアで別れたその時と全く容姿が変わらない。
紫天ファミリーも暫くはエルトリア復興の手助け、数年後にフローリアン姉妹と共に戻る事になる。
そしてユートはある意味でまた、独力で原典の事件を潰した形になった。
なのは、フェイト、はやての三人娘の進路も原典とは異なり、時空管理局とは関わらない方向性となる。
聖域の日本支部所属で、十年後の【JS事件】となる筈だった事件の最中に、ミッドチルダ支部へ出向をする形ではあるが……
十年後、それは這い寄る混沌の介入もあって本来の流れがやはり変わる。
【CG事件】と後に呼ばれたそれは、時空管理局の権威が大きく揺らいだ楔となる事件であったと云う。
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これにてGOD篇は終了と相成ります。予告通りに次回からは空白期とStS篇をやっていきます。