第1話:すずか 発情期の備えの為に?
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グィネヴィア・デュ・ラック──金髪オデコちゃんであり見た目は幼女で頭脳はロリババァ。
小学生高学年から新入学な中学生で通じる容姿は、ユートも大好きな合法ロリというやつで、某・名探偵より凄まじい存在。
デュ・ラックは伯父様──ランスロット・デュ・ラックから名乗っている。
美幼女なグィネヴィア、その正体とは【カンピオーネ!】主体世界に於いて、魔女王を名乗っていた神祖というやつで、本来ならば【白き女神】として降臨をしながら、【最強の鋼】にして【最後の王】によってまつろわされた神の一柱。
そうなった時点で彼女は【最後の王】たる【まつろわぬ神】の下僕となって、増えた羅刹王を誅殺する為に復活を促す存在に成り果ててしまう。
実際に、グィネヴィアもそうやって【最後の王】を復活させるべく腐心をし、ユートと対立をしていた。
そう、恋い焦がれる相手に見て貰いたくて幾度となく挫けそうになりながら、それでも【最後の王】を蘇らせんとした、これは即ちグィネヴィアの頑張り物語という訳である。
然し、ユートを敵に回したのは痛恨事だった。
悉くを跳ね返されてしまったグィネヴィア、遂にはランスロットも堕とされてしまうが、それに気付けなかった為にランスロットから羽交い締めにされ、権能を口移しで吹き込まれてしまったグィネヴィアは敗北を認め、更にはユートの腕に抱かれて頬を染める。
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朝の朝っぱらから優雅にシャワーを浴びる少女──グィネヴィア・デュ・ラックはランスロットと擬似的な情事……百合百合しい、レズ行為に耽っていた。
元々、伯父様ことランスロットはフルプレートメイルに身を包み、端から見れば『伯父様』の呼び名通り男性だったが、中身はといえばユートの世界のアーサー王がアルトリア・ペンドラゴンという女の子だったみたく、何と女子高生でも通じる少女の姿。
鎧を脱いだ場合、彼女は【槍の神】を意味している『ランシア』と名乗る。
感覚的に此方の方が女性の名前らしいし、ユートがセ○クスの際に呼ぶ名前はランスロット的にも此方が相応しいと思ったから。
というか、ユート本人は出会っていなかったとはいえ第四次聖杯戦争でバーサーカーのクラスで現界していたランスロット、彼を思い出すから情事の真っ最中にランスロットと呼びたくは無かったり。
バーサーカーと出会わなかった理由、それは雁夜がマスターにはならなかった上に、間桐そのものが間桐 桜を救出した際に消滅してしまった為、ランスロット=バーサーカーが召喚をされなかった。
おまけにバーサーカーを召喚して得る筈の令呪を、桜が掠め取る形で獲てしまったし、そもそもサーヴァント召喚なんてしないで、ユートに譲渡してしまったからサーヴァントは初めから六騎だけである。
しかも、キャスターに関してはユートがマスターと共に抹殺、令呪を奪ってしまってから改めてサーヴァントを召喚していた。
クラスは【グランドマスター】で、生きて北極圏で眠りに就いてた〝彼〟の事をサーヴァントとして引っ張って召喚を行う。
宝具となったのは勿論、〝彼女〟である。
閑話休題
グィネヴィアとランシアがイチャイチャとしているバスルーム、其処にはペタンと座り込んだ紫髪な少女の姿……
月村すずかである。
昨夜はユートがグィネヴィアとランシアを呼んで、三人で色々とヤっていたら聞き耳を立てていた。
だから、こっそり聞くよりまざまざと見せ付けながら堂々とヤったのだ。
すずかは固唾を呑んで、真っ赤になりつつ観ているしかなかったと云う。
月村すずかは──月村家とは【夜の一族】と名乗る吸血種族で、血液の摂取をする事によって様々な事象を起こせる。
身体能力は普段から並より上で、明らかに文系であるすずかは体育なんかでも大活躍する程。
また、洗脳が可能なのは月村と同族の者が、数年前に騒ぎを起こした際に少女達を操った事から窺える。
記憶操作も可能だ。
そんな一族ではあるが、姉たる忍がそうである様にすずかも、高校生くらいに長じれば激しい性欲に翻弄される事となる。
発情期、それこそ場合によっては誰彼構わず求めてしまいたくなる程の性欲、忍は学校で恭也を連れ回して発散していた。
茂みの中や保健室や屋上やトイレ、我慢の限界なら空き教室すら使う。
ユートみたいな無限リロードとかが出来ない恭也であるが、彼は本っ当によく頑張ったと言える……筈。
きっと限界を越えてまで忍の性欲を満足させたのだろうし、それがあったればこその現在なのだから。
勿論、すずかが発情期に入ったとしてもユートなら寧ろ、いつでも戴きますといった処。
すずかの方こそが『もう許して……』と懇願してくる程に、何回でもヤってしまう事だろう。
そんなすずかに予備知識を与えるべく、夜中の格闘を観戦させたのだ。
他の女とヤってショックというより、いつかは自分もと考えたのか『優斗君、スゴい……』なんて的外れな感想を洩らしていた。
内股でモジモジしていたのはご愛敬か。
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「私とユート様の馴れ初め……ですか?」
「は、はい」
シャワー後……ユートは既に朝食を摂って出掛けていたが、グィネヴィア達も用意された朝食を食べて、すずかは二人を自分の部屋に上げると、ちょっとした疑問として質問をした。
グィネヴィアとランシアがユートと出逢い、如何にして現在のえちぃ関係にまで成ったのか?
ランシアと違って年齢が自分に近いグィネヴィアだけに、すこしばかり気になるのも仕方がない。
見た目だけで実際には、百年以上を生きてるが……
「そうですね、ユート様と最初は敵でした。私はずっと【最後の王】を目覚めさせるべく伯父様と奔走し、ユート様は【最後の王】にとっては討つべき魔王様。なればそれを目覚めさせる私は、ユート様から見れば敵以外の何者でもありませんでしたね」
「魔王様?」
「神を殺した神殺しの魔王──近代ではカンピオーネと呼ばれていますね」
「神殺し、確かにこないだ優斗君が斃したのが闇の神アプス……」
「はい。ユート様は儀式も無しに相手の神氣を喰らい権能を獲ます。故にアプス様の権能も獲ている筈」
「そ、そうなんだ」
「さて、そんな私と伯父様でしたが……伯父様は戦いで敗れ、私自身も追い詰められてしまいました」
それは情け容赦無い。
「そして、ズタボロな姿で現れた伯父様。私はすぐに駆け寄りました」
「……」
グィネヴィアは大慌てで駆け寄ったものだ。
「ですが、伯父様は微笑みながら私を羽交い締めにしてしまわれましたわ」
「へ?」
「これが愛し子の為だと、私がどれだけホラーで恐怖をした事か」
「そ、そうだろうね」
カツカツとランシアにより拘束されたグィネヴィアに近付くユート、イヤイヤと涙目になりながら首を横に振るが動けない。
聖句を唱えている辺り、某かしてこようとしているのは確かである。
そしてグィネヴィアへと顔を近付けて……
『我が妃になるが良い』
唇を奪った。
『んんんっ!?』
決して初モノではなかったにせよ、回数が多い訳でもビッチな訳でもなかったグィネヴィアは行き成りな濃密な口付けに、全く何も出来ずユートの熱い舌を受け入れるしかない。
混じり合う二人の唾液、ユートが流し込む呪力と共に唾液を嚥下してしまう。
胃の中を焼く唾液に隅々まで奔る呪力、ポッカリと穴が空いた気分になって、目を開けば目の前にユートの姿が在る。
スッと穴を埋めた。
潤んだ瞳でグィネヴィアはユートに縋る。
その時に、【最後の王】よりもユートを選んだ。
この瞬間、ナニで埋めるかの選択権は相手にあり、然し確実に影響を及ぼしているからこそ、基本的にはユートを選ぶのである。
洗脳に近い能力ながら、選択権が僅かながら与えられているが故に、決して操る類いの権能ではない。
この時点でユートのキスが巧みだったのも大きく、権能の成功率は可成りの高さを誇っていた。
「ハァ、思わずユート様を選んでしまいました』
ホゥ……と頬を朱に染めながら溜息を吐く様は見た目の幼さに反比例をして、それは大人の魅力を醸し出していたと云う。
「フフ、私は元より愛し子を守護する括りにあったに過ぎぬが、あの時はもう既にまつろわぬ性に立ち戻っていた故な。まつろわぬ性よりユートを望んだのよ」
快活な笑うランシア。
「そういえば、あの頃より伯父様の一人称が余から、私……に変わりましたわ」
「最早、私はユートの騎士であり愛し子の騎士故な。王の如き振る舞いも必要はあるまい?」
「成程、そうでしたか」
ランスロット自身の来歴は兎も角、槍の神ランシアとしてはサルマタイの民に信仰された、軍神アーレスの娘たるアマゾネスの女王に由来する〝鋼の女神〟と云う女性騎士で所謂、戦闘狂な部分が在るのはその為である。
その由縁か、同じサマルタイで信仰されていたとされる智慧の女王──【
ランシアは女王にして、高潔な騎士として動いていたという訳だ。
まあ、その間がミッシング・リンクとなっているのだろうが、ユートにとっては最早どうでも良くなり、まつろわせたその日の内に『戴きます』をしている。
まつろわぬペルセウス、ミトラスより簒奪した権能は敵対者の女性を、どんな形でも良いから倒して勝利を収め、口付けで権能を流し込めばまつろわせる事を可能としるモノ。
それは正に、怪物ティアマトーでもあったアンドロメダをエチオピアの王女と同一視し、斃す事でまつろわせて妃にした神話通り。
これは斃したペルセウス自身が言っていた、彼方側での神話としての真実。
それ故にこんな権能となったのである。
「私は……最初、ユート様を御恨みしました」
「え? そうなんですか? 何だか権能……を受けて問答無用で愛する様になった印象なんですけど?」
「あれは洗脳の類いでは無いのです。私は自由意思を以てこの場に居ますよ」
「それは私もだな」
別に思い込まされているのではない。
事実、選んだ後でウジウジと考え込んでいたのだ。
『本当にこれで良かったのでしょうか?』
【白き女神】からまつろわされ、神祖グィネヴィアとなって消えてからこの世に再び転生してまで千年を越えており、そんな想いを全て否定してしまった。
ランシアは自分に勝利をしたユートのモノにされ、意気揚々としているのだろうが、グィネヴィアとしては複雑な事極まりない。
自らが選んだ以上は不本意とまで言わないけれど、複雑な気持ちになるくらいは許して欲しかった。
「とはいえ、やはり今までの自分を否定するのです。恨まずには居れません」
「けど、グィネヴィアさんは優斗君と居るのを楽しんでいる様に思えます」
「所詮、私も元女神の神祖だとか言ってみたとして、【女】に違いなかった……という訳ですよ」
「? 女ですか?」
「ええ。【最後の王】は、どれだけ尽くそうと何も語っては下さらない。助けを呼んでも来て下さらない。そんな折り、ユート様からまつろわされて色々と気を遣って頂きました」
「色々……」
ポッと頬を染めた。
「ナニをお考えかは理解していますし、事実その通りなのですが……」
話を振った本人も苦笑いを浮かべてしまう。
「私は前世……初代グィネヴィアがどうだったのか、記憶は殆んど有りませんので判りませんが、二代目のこの私は術を使うなどキスをする事は侭ありますが、殿方に抱かれた経験は皆無でした。それに気付かれてでしょうか? ユート様は私をまつろわせてその日の内に抱きましたが、伯父様を交えず一対一で普通に抱いて下さいました」
「普通に……」
それは当たり前な話だろうが、ユートの性欲の事はすずかも既に解ってるし、ならば行き成り三人体制でヤっても不思議ではない。
否、寧ろランシアも含めて謂わば3Pによる御乱交をしたかった筈。
「それに、初めてだからと随分と手加減されました。まあ、これはいつもの事らしいのですが……」
「そ、そうなんですか?」
「すずか様は御近くで観ておられたので、ユート様の日本人離れしたアレとか、強い性欲とか御存知です。あんなモノが、初めて女にされたばかりの中で暴れるのですよ? どれだけキツいか解りますわね?」
ゴクリ……
真っ赤になって固唾を呑んだすずか、グィネヴィアの初めてを想像した後で、それを自分に当て嵌める。
ユートの分身の大きさ、性欲の強さなどはそもそもハルケギニア時代、別世界に行った際に戦いに巻き込まれ……というか飛び込んで最終決戦となる時の事、敵の本拠地に突入をしてからすぐ、本拠地と一つに成っていた邪神クトゥルーに囚われ、正にエロゲチックな触手に絡め取られた状態にて菊やら口を犯されて、まだ普通なサイズであった分身は
分身からは精を搾取されながら、菊や口からは逆に神氣を精気と共に注ぎ込まれて一種の循環状態となって精神を穢されていった。
本来ならそれで精神破綻を起こし、SAN値直葬をされていたのだろうけど、ユートの体質──全てを呑み込む太陰体質によって、神氣を自身の内に純化しながら溜め込んで、出ていく精気を一としたら溜め込む精気を百以上と云う、有利なレートで逆に搾取する。
これによりクトゥルーは神氣の大半をユートにより奪われて、気付いた時には既に遅く触手の維持すらも困難となって解放した。
この時にユートは精神を壊されなかったが、影響が皆無で有り得なかった為、魂魄にまで刻み込む形にて性欲強壮、分身の肥大化とエッチ関係が何倍にも強化されてしまったのである。
しかも、エロゲも斯くやのド派手な射精とか。
普通なら、一メートルか其処らを常識的で僅かな量を出すものだが、ユートの場合は数メートルをリットル単位で放つ。
おかしいにも程があるのだろうが、それをデフォルトにしているのだから仕方ないのだろう。
邪神が原因だとはいえ、決して悪影響を及ぼす訳ではないのだから。
尚、確率の問題だけれど子供がデキ難くなってしまったのは誤算である。
それこそ、早く欲しいなら回数を熟すしかない。
これまでのユートの歴史に於いて、一発で妊娠したのは星矢の姉の星華が星那を身籠った時のみだ。
ユートは星華に知らされていなかったが……
それ以外は一日に二十回以上をヤり、早くて数ヶ月で遅ければ数年も掛かる。
まあ、身勝手を言う様だが男としては助かる話。
それだけヤっても妊娠率が思い切り低いのだから、避妊無しで存分に楽しめるというのだし。
リットル単位の精が相手の胎内に染み渡る感覚は、ユートからすれば可成りの心地好さであるが故に。
「今や、私はすっかりあの方の虜にされてしまいましたから」
「それは私もだな」
幸福そうな瞳で語っているグィネヴィア。
ランシアも愉しげな表情でお腹を擦る。
未だにそんな関係になれないすずかからしたなら、それは途轍もなく羨ましい気持ちで一杯だ。
幾ら、リリカルなのは勢の少女が早熟であるとはいっても、肉体的にはリアル九歳児でしかない小学生。
ユートの守備範囲外だ。
最低限、十○歳。
数えで十○歳に入っていないと手出し──御触りやキスはアリ──しない。
法令無視? 仮令、背中にランドセルを背負っていても、エロゲ的には全員が十八歳以上です!
ユートは貴族だった為、しかも最終的には可成りの権威を持った為か、貴族の二女以降の相手をする事も侭あって、四女とかになると幼いくらいの娘も幾らか混じっていたし、ちょっと感覚が麻痺気味なのだ。
因みに、四女というのはヴァリエール家のである。
嘗て、母親が男装をしていた時の名前を与えられ、ユートが原作に関わっていた頃には地味に六歳児としてヴァリエール本家に住んでおり、容姿はルイズよりカリーヌの若い頃の侭。
そして六年後、ユートに嫁ぐと宣言をして押し掛け嫁になり……
当然、正妻のカトレアや側室のエレオノールも茫然となったのは、言うまでもない事であろう。
「そういえば、優斗君って朝には居なかったけど……何処に行ったのかな?」
「市乃様やおばかんな様に会いに行くとか」
「おばかんな?」
市乃は兎も角としても、名前とは思えない人物名にすずかは、軽く小首を傾げるしかなかったと云う。
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現状、過去にはまだ跳びません。