ハイスクールD×Dの規格外   作:れいとん

7 / 55
第七話

部室にアーシアと祐斗が入ってきた

祐斗の顔が多少強張っている。大方グレイフィアが来ている事に気がつかなかったのだろう

二人が来た事を確認した後リアスは真剣な表情で話し始めた

「これで全員そろったわね。部活を始める前に話さなければならない事が有るの」

「お嬢様、私から皆様に説明いたしましょうか?」

グレイフィアの申し出を手をふって断るリアス

「実はね……」

そう話し始めたとたん魔法陣が輝きだす

グレモリーの紋章のかわりに新たな紋章が浮き出る。この紋章は……

「フェニックス!」

そう祐斗が叫ぶ

フェニックスとはあるゆる生命の象徴、その力は不老不死を与え涙は傷ついた者を癒すという

「愛しのリ~アス、お前に会うためにわざわざ人間界まで来てやってきたぜ」

そう言って炎と共に出てきたのは二十代前半のホストみたいなやつだった……

 

 

 

「お茶ですわ」

「いや~、リアスの女王が入れてくれたお茶は美味いな」

「痛み入りますわ」

そう言って笑顔で接する朱乃だがその雰囲気はけっして友好的なものではない

「何しに来たの、ライザー」

「さっきも言ったろ? お前に会いに来たんだよ」

「帰って頂戴、私は貴方なんかに会いたくなかったわ」

そう冷たく言い切るリアス

こっそりとグレイフィアが教えてくれたが、このチンピラはライザー・フェニックス

上級悪魔フェニックス家の三男でグレモリー家次期当主のリアスの婿予定だそうだ

ただ見ているかぎりリアスにその気は無いらしいが

「ともかく帰ってちょうだい、私は自分で婚約者を探すわ

そのくらいの権利は私にも有るもの」

「俺もな、リアス。フェニックス家の看板を背負った悪魔なんだよこの名前に泥を塗るわけにはいかないんだ。そもそも、俺は人間界が好きじゃない。この世界の炎と風は汚い。炎と風を司る悪魔として耐えられないんだよ!!」

そういった瞬間ライザーから炎が駆け巡り辺りに火の粉をまき散らす

「俺は君の眷属を燃やしつくしてでも君を冥界に連れ帰るぞ」

ライザーからでた殺意と敵意が部屋の中を充満した……その時

ドゴン!!!

俺はこのゴミクズを殴り飛ばした

バン!!

殴られた事に気がつかなかったのだろう

そのまま壁に衝突する

俺は軽く力を出しながら言った

「眷属を燃やしつくす? つまりアーシアに手をだすってことだよなぁおい」

俺は左手でこいつの首を締めあげながら持ちあげる

右手には魔力で構成した槍を握っている

それをこの虫けらに構えて

「死ね」

そういって貫こうとした瞬間

ガシ!

グレイフィアに右手を掴まれる

「そこまでです兵藤様、これ以上するというのなら主の、サーゼクス様の名誉のために私がお相手いたします」

「この手を離せ」

そう言って俺はグレイフィアに殺気をぶつける

俺から溢れ出る魔力で部屋の中に亀裂が走る

「離せません」

冷や汗を垂らしながらグレイフィアが答える

「もう一度言うぞ、離せ」

「離せません!!」

「最終通告だ、次に離さなければ貴様も殺す。

離せ」

「離せません、ライザー様は大切な純血の悪魔です。やらせるわけにはいきません」

「…………そうか」

そう言った直後俺はグレイフィアを蹴り飛ばした

とっさに魔力で防いだのだろう、致命傷にはならなかった

だが……

「~~~ゲホ!!?」

咽た後に口から血が流れる

防ぎきれずに内臓にダメージが入ったのだ

「グレイフィア!!?」

リアスが叫ぶ

俺はグレイフィアから視線を外し、この虫けらを殺すことにした

「今度こそ本当に……死ね!」

「そこまでだ!!!」

そういって俺をとめる紅髪の男・・サーゼクス

「お兄様!?」

「すまないが兵藤君、彼を君に殺されるわけにはいかない」

そういってこちらに鋭い眼光を向けるサーゼクス

「殺されるわけにはいかない?お前如きが俺を止められるとでも思ってんのか?」

そう言って睨み返す俺

「それでも、殺らせるわけにはいかない」

しばらく睨みあうが……

どさぁ

根負けしたのは俺のほうだ、虫けらを離し、右手に作った槍を霧散させる

「っち、後できっちり落し前をつけてもらうからなぁ

覚悟しとけよ」

「……お手柔らかにたのむよ」

苦笑しながらそう答えた

グレイフィアの方を見ればアーシアが治療していた

それを見届けた後、俺は部屋を後にした

 

 

<リアス視点>

 

「俺は君の眷属を燃やしつくしてでも君を冥界に連れ帰るぞ」

そうライザーが叫んだあと、彼の殺意と敵意が部屋の中を充満した

ドゴン!!!

気が付いたらライザーが壁に叩きつけられていた

さっきまでライザーがいた所には一誠がいる

彼がライザーを吹き飛ばしたのだろうが、全く見えなかった

「眷属を燃やしつくす? つまりアーシアにも手を出すってことだよなぁおい」

そう言いながら一誠から莫大な力が溢れ出る

その力に当てられているせいか体が動かない

見れば朱乃達も動けないようだ

一誠はライザーの首を掴んで持ち上げる

あいた手には有りえない量の力によって形成された槍をもっている

見おぼえがある

堕天使レイナーレを殺した時に使用していたのと同じものだ

「死ね」

そう言って槍を振るおうとしたその瞬間

ガシ!

いつの間にか一誠の傍に移動したグレイフィアによって腕を掴まれていた

「そこまでです兵藤様、これ以上するというのなら主の、サーゼクス様の名誉のために私がお相手いたします」

「この手を離せ」

一誠から殺気が放たれる

グレイフィアに放たれたものなのだろう

その余波だけで心臓が止まるかと思った

本能が叫ぶ

逃げろ

格が違う

あれは正真正銘……化け物だ

恐怖で体が動かない

見れば、朱乃は腰を抜かしている

祐斗は立っているが足腰が震えているのが分かる

一誠からさらに溢れ出る力に耐えきれなかったのだろう、窓ガラスは割れ、部屋には亀裂が奔る。

「離せません」

そう言ったグレイフィアの表情は苦悶に満ちていた

「もう一度言うぞ、離せ」

「離せません!!」

「最終通告だ、次に離さなければ貴様も殺す。

離せ」

「離せません、ライザー様は大切な純血の悪魔です。やらせるわけにはいきません」

「……そうか」

そう言った直後、グレイフィアが吹き飛ばされた

……あのグレイフィアが吹き飛ばされた?

お兄様の……魔王様の眷属で最強の女王『銀髪の殲滅女王』ともいわれているグレイフィアが?

「~~~ゲホ!!?」

咽た後グレイフィアの口から血が流れる

「グレイフィア!!?」

私は叫んでいた

その姿のグレイフィアを確認した後一誠は興味を無くしたようにグレイフィアから視線を離した

「今度こそ本当に……死ね」

「そこまでだ!!!」

そこには私の兄、魔王サーゼクス様がいた

「お兄様!?」

何故のこのような所に魔王たるお兄様がいるのか

「すまないが兵藤君、彼を君に殺されるわけにはいかない」

そう言って鋭い眼光を一誠に向けるお兄様

普段の優しい雰囲気は一切ない

「殺されるわけにはいかない?お前如きが俺を止められるとでも思ってんのか?」

そう言ってお兄様を睨む一誠

魔王様でもあるお兄様を如きと言えるほど彼は強いのだろう

「それでも、殺らせるわけにはいかない」

どさぁ

しばらく睨みあった後

一誠がライザーから手を離し、右手に持っていた槍はいつの間にか消えていた

「っち、後できっちり落し前をつけてもらうからなぁ

覚悟しとけよ」

「…………お手柔らかにたのむよ」

苦笑しながらお兄様は答えた

「グレイフィア大丈夫?」

そう言って私はグレイフィアの近くに駆け寄る

「ええ、咄嗟に魔力で防御したのでたいした事はないです」

口から血を流しながらもそう答えるグレイフィア

「アーシア! グレイフィアを治療してあげて」

「は、はい!」

アーシアがグレイフィアに向かって手をかざし神器を発動させる

その様子を見た一誠は興味を無くしたように部室から出て行った

「大丈夫かい?グレイフィア」

「はい、治療もしていただいたのでもう大丈夫です」

話し始めるお兄様とグレイフィア

「こんなことになってすまないね。大丈夫かい? ライザー」

「ええ、私は平気です。所であの化け物は誰なんですか? とても人間とは思えない」

「彼は私の友人だよ」

「サーゼクス様の?」

「ああ、わけあって今はリアス達の護衛をしてもらっているんだよ」

「なぜお兄様がこのような所へ?」

私は疑問に思った事を聞いた

「いや、もしライザーが兵藤君の怒りを買ってしまった場合グレイフィア一人じゃ抑えられないからね。こうして私も来たんだよ。それともう一つ。リアス、ライザー レーティングゲームをしないかい?」

「私と、ライザーがですか?」

「そうだ、もしリアスが勝ったら婚約は破棄しても構わない。逆にライザーが勝ったら結婚してもらうよ」

「私は構いません。サーゼクス様」

そうライザーが答える

その表情は負けるなどと微塵も思っていないのだろう

「リアス、ゲームをするにあたってあの人間をお前側に参加させてもいいぞ

あのふざけた人間にフェニックスの恐ろしさを教えてやる」

そうライザーが言ってくる

「わかりました。私も構いません!」

「では、決定だ。ゲームは十日後、開始時間は追って知らせるのでその時間までにこの部屋に待機していてくれ。ああ、その十日間は準備期間と思ってくれていい。学校の方も私が手をまわしておくよ。二人ともそれでいいかい?」

「私は構いません」

「私も構いませんわ」

私達の返事を聞き嬉しそうに笑うお兄様

「では、十日後のゲーム楽しみにしているよ」

そういってお兄様たちは帰って行った

「それじゃあな、リアス。十日後のゲームで会おうぜ」

「ええ、貴方を消し飛ばしてあげるわ!」

「そいつは楽しみだ」

ライザーは笑いながら帰って行った

このゲーム絶対に負けない!!!




なかなか思うように書けない(;ω;)

どうしよう、自分が書きたい物語からどんどん離れて行っている
二話目以降から書き直そうか迷っています。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告