IS~疾走する思春期の転生者~   作:大2病ガノタ

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87話。
*敵は女性です

*敵は女性です

大事な事なので2回(ry


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---side 一夏

 

 

 

 

 

「着きましたよ」

「は、はぁ…って行き成りなんですか!」

「ここまで着いて来ておいてそれを言うのか…?」

「は?」

「あ、いえ何でもありませんよ」

 

 

 

 

 

一夏の現在の居場所は新華と共に使った更衣室。セットの下を潜って連れてこられたのだ。

 

 

 

 

 

「えっと…あれ? どうして巻紙さんが?」

「ええ、この際にあなたの白式を頂こうと思いまして」

「へ?」

「あ”ー…もうメンドクセぇ。演技は終わりだ。テメェのIS、とっとと俺に寄越せや」

「えっと…あの、冗談、ですよね?」

「ハッ、『蒼天使』と比べてオムツが弱えぇってのは本当らしいな! …この状況が冗談に見えるのか?」

『織斑 一夏がアリーナから脱出した模様。シンデレラは中止、シンデレラは中止』

「チッ、対応が早いじゃねぇか。おら、さっさと寄越しな!」ガッ

「グッ!?」

 

 

 

 

 

赤髪の巻紙と名乗っていた女性が顔を歪め一夏の腹を蹴り飛ばす。女性とは思えない脚力で一夏は蹴り飛ばされる。

 

 

 

 

 

「ゲホッ、ゲホッ! あ、あんたは一体…」

「あ? 俺は機業の1キャリアウーマンだ。見てわからねぇか? わからねぇか、テメェのその残念なオツムじゃなぁ!」

「ぐっ、企業の字が違う気がしたんだけど…」

「おお、その程度は理解したか。まぁ言うとすりゃ、『巻紙 礼子』ってのは今頃何も知らずにデスクワークしてるだろうなァ。で? 何時になったらその白式を渡してくれるのかなぁ?」ガスッ、ガスッ

「ぐっ、がっ!」

 

 

 

 

 

もう2発蹴りを入れられてやっと一夏は目の前の人物を『怪しい人』から『敵』へと認識する。

 

 

 

 

 

「ぐっ、白式!」

「待ってたぜぇ、この瞬間(とき)を!」

 

 

 

 

 

一夏は緊急展開でISスーツごと白式を呼び出す。そして、それを見た赤髪の女は笑みを浮かべた。

 

 

 

 

 

「ハハハハハハハァッ! これでようやく戦えるなぁ!」

 

 

 

 

 

女のスーツが引き裂かれ真っ赤な装甲に大剣と腰にスカートアーマーを装備したISが姿を見せる。

一夏は知らない事であるが、その機体の名前は『アルケー』。亡国機業がイタリアのテンペスト系列ISを強奪し、束がゴーレムと新華の戦闘データを元に魔改造した機体である。大きさは一般のISと同じ位だがほぼ全身が装甲に包まれていた。

 

 

 

 

 

「チョイサァ!」

「!」

 

 

 

 

 

大剣が一夏に向けて降り下ろされる。それを一夏は雪平で受け流し体勢を崩させようとするが

 

 

 

 

 

「甘ぇんだよ!」ガッ

「ぐっ!?」

 

 

 

 

 

驚く事に相手は大剣を片手で振ったらしく拳による1撃が一夏を襲った。

 

 

 

 

 

「まだまだ終わらねぇぜ! 王子さんよぉ!」

「ガァッ!?」

 

 

 

 

 

拳の1撃で逆に体勢を崩された一夏は相手からのヒザ蹴りをマトモに喰らい天井に叩き付けられる。が、直ぐに左手の『雪羅』を起動、クローを形作り素早く攻撃をした。

 

 

 

 

 

「クソッ!」

「なんだァ…つまんねぇじゃねぇか、よっと!」ガスッ

「ぐあっ!?」

 

 

 

 

 

しかし女は声に落胆の色を出し、カウンターで左フックを当てる。最近強くなってきた一夏だったが、圧倒的技量差で圧倒された。

 

 

 

 

 

「ぐっ、くそっ! 何なんだよ、アンタは!」

「ったく、何を言うかと思えば…敵に決まってんだろうが」

「そうじゃない! なんでこんな事をする!」

「………ハァ。あまりにも哀れだから教えてやるよ」

 

 

 

 

 

本当に、心底落胆した声で淡々と女は自己紹介をする。

 

 

 

 

 

「しがないIS乗りの『サリー・エル・サーシェス』だ。とあるお方のご命令でね。テメェのISを頂きに来たのよ」

「なん」

「おっと、これ以上時間を書ける意味もねェか。頂くぜ! 白式さんよぉ!」

「くそっ!」

 

 

 

 

 

急激に接近するサーシェスと名乗る女性。一夏も立とうとするが何度も蹴る、殴るといった攻撃を受けて痛みが走り頭を捕まれる。

 

 

 

 

 

「がっ!」

「おいおい…手応えがねェぞ? この程度かよ」

「ち…く、しょう!」

 

 

 

 

 

何とか腕を動かして雪平を当てようとするが

 

 

 

 

 

「大人しく奪われろやァ!」

「なにっ!? が、あああああああああああ!」バチバチバチ!

 

 

 

 

 

サーシェスが取り出した大きさ40cm程の四角い機械が一夏の胸に押しつけられ、駆動音が聞こえた後に電流が流れる。その電流は先程のシンデレラで王冠を外そうとした時よりも激しく、身を引き裂かれるような激痛が走った。

 

 

 

 

 

「ったく、手間取らせやがって」パッ

「!(今だ!)」

 

 

 

 

 

サーシェスが一夏の頭を離す。それを一夏は好機と見なし殴り掛かる。だが

 

 

 

 

 

スカッ

 

「なっ!?」

「オメェのISはここだよガキが」

「な、なにっ!?」

 

 

 

 

 

サーシェスの手の上には菱形立体のクリスタル、『白式』のISコアだった。

 

 

 

 

 

「な、何でっ!」

「それを敵に教えると思ってるのか? ったく、時間を掛け過ぎた。さっさとズラからねぇとな」

 

 

 

 

 

サーシェスは一夏に背を向けその場から去ろうとする。対する一夏は、悔しさと怒りに拳を握り締めていた。

 

 

 

 

 

「かえ………せ…」

「あ?」

「返せ! テメェ、ふざけんな!」

「ほう…その目…」

 

 

 

 

 

一夏は怒りを隠そうともせずに、サーシェスに殴り掛かる。サーシェスは一夏の怒りに塗れた目を見て少しだけ興味を持つが、直ぐに興味を失う。

 

 

 

 

 

「生身でISに殴りかかる度胸と殺気は買ってやる。だけどなァ」ガッ

「グフッ!?」

「弱すぎんだよ、テメェはなァ! 俺を殺したきゃ、戦場を生身で3、4つ程渡り歩く事だな。ッハハハハハハハハハハハ!」

「ちく…しょう」

 

 

 

 

 

一夏はまた蹴られロッカーに叩き付けられる。一夏は悔しかった。目の前の訳の分からない女に相棒である『白式』を奪われ、ハッキリと『弱い』と言われ何も出来ない事に。圧倒的な暴力の前に、何も出来ない自分に。第2回モンドグロッソで感じた時以上に無力だと感じた。

 

 

 

 

 

「(だけど、だからこそこんな事は許せねぇ! 目の前のコイツも、無力な俺自身も!)」

「ほう、まだ立ち上がるか。…おいガキ、弱すぎってのは訂正してやる」

「な…に…?」

 

 

 

 

 

一夏はそこでサーシェスが視線を自分から更衣室の出入口であるドアを見ている事に気付いた。一夏もドアを見る。

 

 

 

 

 

「これ以上はやらせないわ。生徒会長として、この学園の長として、あなたを倒させてもらうわよ」

「時間稼ぎ位は出来るようだな。ったく、面倒だなァっと!」ビシュウ

「! 生徒会長!」

 

 

 

 

 

ドアの前には楯無が居り、サーシェスは即座に大剣の持ちかたを変えて展開、割けた大剣の中に隠されていたビームライフルを放つ。

ビームは正確に楯無の心臓部を貫く。

 

 

 

 

 

「ふふっ」バシャァ

「「!?」」

「私はこっちよ」

「あァ!? ガッ」キィン

 

 

 

 

 

ビームが楯無の姿を貫いた瞬間、楯無の姿は水となって拡散しサーシェスの後ろから『ミステリアスレディ』を展開した楯無がランスでサーシェスを薙ぎ払う。しかしサーシェスは自らの経験で前に出て損害を抑えた。

 

 

 

 

 

「チッ、浅いわね。そのISの性能だけじゃなく、あなたの戦闘能力も相当なものね」

「くっ、水による分身、だと…!? 少しは手応えのある奴が出てきたって事か」

「ご名答。生徒会長の更識 楯無と『ミステリアスレディ』よ。覚えておいてね」

「ハッ。ISに少なくとも関わっていりゃぁその程度は知ってるぜ? しかし、参ったな。これじゃあ撤退は容易じゃねぇな」

「あら、させると思っているの?」

「だから、容易じゃねぇ(・・・・・・)つったんだよ。そこのガキとは違ってテメェは出来る(・・・)からなァ」

「あら、評価は高いようね。じっくりと聞きたいわ」

「勘弁願うぜ? そんな義理も暇もねェんだからなぁ」

「つれないわね」

 

 

 

 

 

一夏はその光景を、安堵と更なる悔しさの中で見ていた。安堵は楯無が無事だった事、悔しさはサーシェスが自分を脅威として見ずに楯無しか相手にしていない事。自分の無気力さに嫌気が差してくる。

 

 

 

 

 

「か、会長!」

「織斑君はそこで休んでなさいな。ここはおねーさんと…」バァアン!

「「!」」

「…無事か!? 一夏、会長!」

「新華君に任せなさいな」

 

 

 

 

 

出入口のドアを吹き飛ばしてクアンタを展開した新華が入って来る。それを見たサーシェスは狂気の笑みを浮かべる。

 

 

 

 

 

「ようやく来たなァ! 『蒼天使』さんよぉ!」

「! っ!」

「チョイサァ!」

 

 

 

 

 

新華がGNソードⅤを両手に構えてサーシェスの大剣と打ち合う。一夏の時のように新華も受け流そうとして

 

 

 

 

 

「ハッハァ!」

「………」ガンッ

「ハッ! やるじゃねぇか! そこのガキとはダンチだなァ!」

「っ!」

 

 

 

 

 

サーシェスの蹴りと新華の蹴りがぶつかり合う。サーシェスは装甲の下で興奮によりどんどん笑みを深くするが、新華と比較に出された一夏は悔しさを隠せなかった。

 

 

 

 

 

「くそっ(白式さえあれば…!)」

 

 

 

 

 

新華の戦う姿を見て悔しさと焦りを感じる。だが、今白式を奪われた一夏には邪魔にならないようにして守られる事しか出来なかった。そんな一夏に楯無が話し掛ける。

 

 

 

 

 

「ねぇ織斑君?」

「…生徒会長? なんですか?」

「あなたは、今どうしたい?」

「え…? いきなり何を」

「答えて。今、新華君は白式のコアを気遣って本気を出せないでいるの」

「!!」

 

 

 

 

 

一夏が戦闘を見ると、新華は白式が握られたサーシェスの左手に攻撃が行かないようにしていた。そのせいでサーシェスは新華に攻撃が出来るようになっていた。

 

 

 

 

 

「そ、そんな…」

「ねぇ、織斑君。新華君は、もしサヤカちゃんを奪われても諦めると思う?」

「え?」

「もう1個あんだよ! テメェのISも頂くぜ! 『蒼天使』ィ!」

「「!!」」

「!? ギッ、ぐうううううううううううううううううううううううううううう!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

新華が白式に攻撃が当たらないのを利用し、一夏に使用されたのと同じ機械---『剥離剤(リムーバー)』と呼ばれる---がクアンタの胸にあるクリスタルに付けられ電撃が流れる。

 

 

 

 

 

「ハッハァ! ISが無けりゃいくら『蒼天使』の中身っつっても…」ガスッ

「グッ」

「新華!」

「ただのガキだよなァ!」

『------』

 

 

 

 

 

電流が収まると先程の一夏と同じように新華が蹴り飛ばされる。白式のコアと共に捕まったサヤカと一夏は思わず新華の名を呼ぶが、新華は一夏とサーシェスが予想出来ない行動に出た。

 

 

 

 

 

「ぐっ、ラァ!」ダンッ

「何っ!?」

「「なっ!?」」

「例え、クアンタが使え無くても!」

『------!』

「チィッ、化け物がああああああ!」

 

 

 

 

 

蹴り飛ばされた先にあったロッカーを、空中で体勢を立て直してP・V・Fを展開し足場にしてサーシェスに蹴りかかる。そして

 

 

 

 

 

「俺は! もう! 失ってたまるかああああああああああああああああ!!!!!!」ガガガガガガガガッ

「チッ、テメェはぶっ殺してやるよぉ!」

『------』

「新華…」

「…織斑君。織斑君は白式の事をどう思っているの?」

「…大切な、相棒です。そして守る為の力です。でも…」

「そう。多分、白式もそう思っているんじゃないかしら?」

「白式も…?」

 

 

 

 

 

パラベラム状態の新華がサーシェスと戦闘を行う。戦闘からの流れ弾に注意して楯無は一夏に問う。

 

 

 

 

 

「ねぇ織斑君。白式は織斑君の事を信頼しているわ。セカンドシフトがその証拠でしょう? なら、織斑君も白式との絆を信じなきゃいけないんじゃない?」

「白式との、絆?」

「そう。紛い物なんかで引き離されても、切れない絆を。そう」

 

 

 

 

 

そこで楯無は一旦言葉を切る。

 

 

 

 

 

「新華君とサヤカちゃんみたいに」

「サヤカァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!」

『------』カッ

「なにっ!?」

 

 

 

 

 

サーシェスの手にあったサヤカが光り新華へと向かう。そして光が収まると、クアンタを再び装備した新華が居た。

 

 

 

 

 

「なっ!? んなっ!?」

「織斑君も彼と同じ事が出来る筈よ。白式との絆が確かなものならね」

「お、俺は…俺はっ!」

 

 

 

 

 

新華が先程と同じようにサーシェスと斬り合う。そして一夏はサーシェスの手にある白式のコアを見つめ

 

 

 

 

 

「俺は、確かにまだまだ弱い。新華と比べたら足元に及ばないかもしれない」

「………」

「でもっ、それでもっ! 守る為に俺は強くなりたい! こんな俺でもっ、お前が信じてくれるなら」

 

 

 

 

 

右手を突き出す。

 

 

 

 

 

「俺もお前を信じる! 俺に力を貸してくれ! 白式!」

 

 

 

 

 

サーシェスの手に残っていた白式のコアが光り、一夏へと飛ぶ。そして光が止むと一夏の手の上には白式のコアがきちんと召喚されていた。

 

 

 

 

 

「(ありがとう白式!)白式、緊急展開! 雪平最大出力! ハアァ!」

「な、なんだとォ!?」

「…………」ザンッ

「ぐ!? くおお! 何が起こったかは知らんが、こうなったら任務も何もねぇなァ…付いてきな! ファングゥ!」

 

 

 

 

 

一夏が白式を取り戻した事で形勢は完全に傾いた。状況が不利だと分かったサーシェスはファングを飛ばして部屋を手当り次第に破壊する。その際に壁を破壊して外へと飛び出す。

 

 

 

 

 

「あっ、待ちやがれ!」

「織斑君、ちょっと待って」

「え?」

「………逃がさん…!」ヒュン

「あ、新華!」

 

 

 

 

 

サーシェスを追って新華も外に飛び出し追撃する。しかし一夏は楯無に呼び止められる。

 

 

 

 

 

「生徒会長、何ですか!?」

「その頭の王冠、邪魔でしょ。電気を流す装置の電源を切るから取って行きなさい」

「あっ…」

 

 

 

 

 

そこで一夏はようやく自分の頭に王冠が乗ったままなのに気付いた。ISを緊急展開したものの何故かこの王冠だけは残っていたようである。何とも間抜けな絵である。

 

 

 

 

 

「なんでこれだけ…?」

「ちょっとした細工をしたのよ。激しく動いても外れないように。でないと直ぐに電気が流れて織斑君と新華君に不利でしょう?」

「は、はぁ」

「兎に角、その王冠はこっちで回収して直ぐに新華君を追うわよ。あれだけの手練が1人で乗り込んで来るとは思えないわ」

「分かりました」

 

 

 

 

 

一夏は破壊された壁から外に出て新華達を追う。新華に対する心配は無いが、何か嫌な予感を感じていた。

 

 

 

 

 

---side out

 

 

 

 

 

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「ここまで来りゃ戦えるなぁ、え? 『蒼天使』さんよぉ」

「………」

「ハッ、ダンマリかぁ?」

 

 

 

 

 

新華は目の前の敵を見据えて警戒していた。姿と言動はまんま『アリー・アル・サーシェス』と『アルケーガンダム』だった。だが女である。

現在の居場所はIS学園の広場。誰も居ないが時間の問題だろう。

現在サーシェスの状態は新華の追撃を受けた結果、腰に装備されていたファング搭載コンテナはソードビットに切り裂かれ使用不能、ファングも全て撃ち落とされていた。そして頭部は顔半分が見えるくらいに破壊されていた。

しかしサーシェス本人の目はこれ以上無いくらいに見開かれ、狂気で輝いていた。

 

 

 

 

 

「………投降しろ、亡国機業(ファントムタスク)。その状態では勝ち目は無い」

「ハッ! かの『蒼天使』も甘ぇな! この程度ならまだ殺れるんだぜェ!?」

「…ラウラ」

「了解…!」

「何っ!?」

「もう1度言う。投降しろ」

 

 

 

 

 

新華がラウラの名を呼ぶと、近くに隠れていたラウラが飛び出しAICを起動する。それに反応して他の専用機持ち達の反応が出現する。

新華は一夏達と合流する前に簪達にフォローを頼んでいた。

 

 

 

 

 

『俺はすぐに一夏と会長の所に向かう。フォローは任せた。ラウラ、お前が指揮しろ』

『私が?』

『俺に指揮能力を期待するな。それに従軍経験的に一番適任なのはお前だ。敵を捕縛する事を念頭において行動してくれ。ジャッ』

『あっ、新華!』

 

 

 

 

 

…などとラウラに丸投げしていたが、結果オーライだろう。現在の配置は、鈴、箒、ラウラ、シャルロットが前に出て、簪が後方支援、セシリアが狙撃を担当していた。

しかしサーシェスの顔は狂気による笑みで歪んでいた。

 

 

 

 

 

「いいねぇいいねぇ! これだから戦争屋は止められねェ!」

「…何?」

「おら、出てこいよMゥ!」

 

 

 

 

 

サーシェスがそう叫ぶと、高速で接近してくるIS反応が1つ。

 

 

 

 

 

「何っ!?」

『離れて! 1機来ますわ!』

「伏兵…やはりもう1機居たか」

「ったりめーだろうが!」ビシュウ

「ぐっ、この距離で!?」

 

 

 

 

 

 

AICでサーシェスを拘束していたラウラの肩にレーザーが直撃する。その衝撃でサーシェスは解放されるが新華は見逃さない。しかし

 

 

 

 

 

『!? あ、あの機体は…!』

『! ちょ、ちょっと待って…! もう1機、来る…!』

「何?」

 

 

 

 

 

丁度新華の位置から見ると重なるように1機、接近する機体があった。その機体は天使のような翼を生やし両手に大型のライフル、基本色を白と青で彩られている。新華はその機体を見て誰が来たかを悟る。

 

 

 

 

 

「…実? 何をしているんだ?」

『ま、待ってくれ、君!』

 

 

 

 

 

実の声が新しく出現した機体『ウィングガンダム ゼロカスタム』から発せられる。声を掛ける相手は目の前のISだった。

 

 

 

 

 

「あ? 何だあの機体は。まぁ、別にいいか。さぁて、始めようぜ『蒼天使』!」

「…その状態でどうやると?」

「こうすんだよ! 『ヤークトパック』!」

「「「「「「!!」」」」」」

 

 

 

 

 

サーシェスが叫ぶと、アルケーの上から新たに装甲と武装が追加される。破壊されたパーツは新規のものになり、背中に先程まで使っていた大剣が2振り、右肩に大型ランチャー。そして背中には新たに2基のバインダーが取り付けられた。

更に驚くべきは、その新装備から赤い粒子が出ている事だった。

 

 

 

 

 

「! その粒子は!」

「ハッハァ! ステルスフィールドォ! 展開ィ!」

 

 

 

 

 

背中のバインダーから大量の赤いGN粒子が撒かれレーダーを無力化する。あまりに膨大な粒子攪乱はIS学園全体に広がり混乱を起こす。

 

 

 

 

 

「…なんて事を」

「さぁ、第2ラウンドと行こうぜェ!」

「!」

 

 

 

 

 

サーシェスが大剣を両手に持ち突っ込んで来る。新華もGNソードⅤで応戦する。

 

 

 

 

 




戦闘は次回に引継ぎます。
一夏フルボッコ。オータムは感情に任せて喚き散らして3流感たっぷりでしたが、サーシェスならこれくらいやってくれると思ってるガノタ。
女性なのでボイスはひろしではありません。でも書いてても改めて読んでもひろしになる…不思議!

一夏フルボッコシーンは書いてて爽快でした。もう末期ですね…

クオリティの低さには…触れないでください

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