IS~疾走する思春期の転生者~   作:大2病ガノタ

71 / 173
69話目。
とうとうCBが…!


招待

 

 

 

 

 

 

---side 一夏達

 

 

 

 

 

一夏達一行は電車に乗りルイードと話をしていた。その際ハロ弟はシャルルの腕の中である。

 

 

 

 

 

「えっ、じゃあルイードさんってもう『お父さん』なんですか!?」

「ああ。『フェルト』って言ってな? 可愛いぞー! 将来はかわいい子に育つ事間違いなしだ! 友達も出来たらしいし、親としては嬉しい限りだ!」

「そ、そうですか」

「嘘でしょ…あんなに若いのに娘なんて…」

「あの、お相手は…」

「ん? ああ、『マレーネ』って言う優しい女性だ。今はフェルトの子育てに専念しているが、元はISの代表候補生だったんだぜ?」

「そ、そうなんですの!?」

「ああ、いい女さ。フェルトもマレーネに似て優しい女の子に育ってほしいもんだ」

「へぇ~」

 

 

 

 

 

ルイードの人柄は一夏達に安心感を与え、笑顔は心を引き寄せた。ルイードはイケメンなので問題無し。そして惚気。でもOOPじゃフェルト残して死んでたから別にいいよね? 新華も狂喜乱舞してたし。

 

 

 

 

 

『っしゃあああああ………! OOPの主役生存ルートぉ………! 守るしか、ないよね!? 答えは聞いてない!』

 

 

 

 

 

こんな感じで。ガノタなら当然ですよね? 大2病ガノタもノリノリで書いております。

ルイードに一夏達が質問を投げかける。

 

 

 

 

 

「あの、技術屋と言ってましたけど、何を作ってるんですか? IS開発の会社とかに?」

「いやいや、前はそうだったけどな。今はこれから行く場所で人助けの道具を作っているのさ。彼と一緒にね」

「彼? 新華の事でしょうか?」

「ああ。彼は凄いな。実際に会って話すと色んな事を考えているようで驚かされる。君たちの事も大切に思っているみたいだしね」

「新華が?」

「ああ。彼は多分、君たちを守る為なら何だってするだろうね。それだけ君らは彼にとって大切な存在になっているのさ」

「そうなんですか…」

「ああ。来る時も色々と君たちに関して言われたよ」

「ど、どんな風にですか?」

「そうだな………君はシャルロット・デュノア君だろ?」

「は、はい」

 

 

 

 

 

ルイードはシャルルを見て思い出しながら言う。

 

 

 

 

 

「『親に振り回されながらも愛されている思いやりのある女の子』って言っていたな。ただその後に『自分の身勝手な親切で辛い思いをさせてしまった娘』ともね」

「あっ…そ、そんな事!」

「ははは…彼本人に言ってやってくれ。結構気にしていたから。次は…そこの彼。君は織斑 一夏君であってるかい?」

「は、はい」

「君は『一言で言うなら鈍感主人公。多くの女性の寵愛を一身に受けるオルフェウスにしてシスコン。もげるべきディセンダー』って言っていたよ」

「「「「「「うんうん」」」」」」

「え? オルフェウスって…何?」

「さて次は…そこのバンダナの男の子」

「お、俺っすか?」

「ああ。君は五反田 弾君だね? 君は『何故かモテない、良くも悪くも一般人。苦労性ではあるがスペック的には彼女が居てもおかしく無いのに、そこも一般人』だって」

「新華………ちょっと話す必要があるな」

「あ、でも『俺の支えの1人で、有難い存在』とも言っていたよ。仲、良いんだね」

「あ、え、ええ」

 

 

 

 

 

 

ルイードから話される新華からの自分達の印象。あの完璧人間は自分から気持ちを言う事が少ないので皆聞き入る。

 

 

 

 

 

「で、そこの君は篠ノ之 箒君だろ?」

「はい。新華は何と…?」

「『幼馴染の武士っ娘。気が強くていつも木刀か真剣を持っているツンデレ。暴走娘その1で一夏と相性が良いが性格に難あり』って。結構苦笑していたよ?」

「なっ…、そ、そうですか」

「うん。あと『専用機を持ったから訓練の遣り甲斐がある。剣の腕はそれなりにあるので、あとは叩き上げ現実を見るだけ』だって」

「そ、それはどういう…!?」

「…多分、本人から聞いた方がいいと思う。結構真剣な表情で言っていたからね」

「そうですか…」

「あとは、そこの君。セシリア・オルコット君でいいかい?」

「は、はい!」

「君は『1年専用機メンバーの中で貴重な狙撃手。完全に狙撃に集中させれば心強い。ただ背中を任せるにはまだまだ未熟。名実共にお嬢様でこちらも苦労性。訓練次第で化ける』だそうだよ」

「ほ、本当ですの!?」

「ああ。何でも『偏向射撃を身に付け狙撃のレンジを伸ばせば理想的』だってさ。信頼されているね」

「は、はい!」

「んでそっちの君。ラウラ。ボーデヴィッヒ君だろ?」

「ああ」

「君は『世間に疎い職業軍人。実力も思考も問題無いが少々間違った知識で自覚無しの暴走をする時有り。全くもって、千冬さんと並ぶ残念な娘』らしい」

「なっ、教官は残念ではないぞ!」

「そうでもないぞ? あれでいて家では………っ!?」

「ん? どうした嫁よ」

「ブッ、げほっげほっ、よ、嫁!?」

「ん? 何か変か?」

「いや変って………ああ、ここが残念なんだね」

「?」

 

 

 

 

 

----

--------------

-----------------------------

 

 

 

 

 

「一夏…余計な事を言えば…」

「お、織斑先生? どうしたんですか、急に明後日の方を向いて」

「いや、すみません。なんでもありません」

「?」

 

 

 

 

 

----

-------------------

-------------------------------

 

 

 

 

 

「んで、そこの君は凰 鈴音君だろ?」

「は、はい。あの、新華は何て…?」

「『暴走娘その2。活発だが空回りする事が多々あるツンデレ。仲間思いだが一夏に対して照れ隠しによる暴力が目立つ』だそうだよ。『数少ない腹を割って話せる女友達』だって」

「へぇー…そう思ってたんだ」

「それで、そこの君は五反田 蘭君?」

「は、はい。わ、私の事も…?」

「ああ。君の場合は『年下では最も一夏に近い弾の妹。ただ他の面子に比べ圧倒的にチャンスが少ない、少な過ぎる女の子。一夏の前では猫かぶりだが気付いてもらえず本気で不憫。鈴の妹分。取り敢えず一夏は誰かに刺されるべきだと思う』………って最後の違う気がするけど…」

「………否定出来ません。最後は、気付いてくれるなら………」

「!? な、なんだよ…」

「自業自得ね。でも確かに蘭は一夏に会う機会自体が少ないわね。IS学園からなかなか出ないから」

「はい…」

「とまぁ、こんな感じかな? 結構長い時間話していたみたいだね。そろそろ降りる駅に着くから準備してくれ」

「わかりました」

 

 

 

 

 

新華からの印象を一通りルイードが言った後、電車が目的の駅に着き一夏達はぞろぞろと降りる。都会からそれなりに離れた駅だったが活気があるようだった。

 

 

 

 

 

「あれ? ここって結構電車で来た田舎の方ですよね? 何かあるんですか?」

「ああ、つい何年か前までは確かに田舎そのものだったらしいんだけどな? 俺が働いてる職場があるお陰で人が増えて活気が出てきたらしい。俺も2年くらい前にここに来たから当時の事は知らなくてな」

「そうなんですか。でもこの街に新華の家が引っ越してきたんですよね?」

「ああ。引っ越してきたのが半年前くらいだったから覚えているよ。じゃ、案内するから付いてきてくれ」

 

 

 

 

 

一夏達がルイードの案内で駅の隣にある駐車場に向かう。そこには大型のバスが止まっていた。横には黄色い十字のラインが入った丸いマークが張ってあった。

 

 

 

 

 

「このバスで行くよ。荷物が嵩張(かさば)るだろう? 纏めて載せるから荷物を置いて先に乗っていてくれ」

「え? こ、このバスで行くんですか!?」

「し、新華の家ですよね!?」

「ああ。ちょっと遠くてな。我慢してくれ」

「まるで修学旅行みたいだな…」

「確かに。あ、コレお願いします」

「ああ。他の子も持ってきてくれ。それで。荷物を置いてから乗って好きに座ってくれ」

「「「「「「はい」」」」」」

 

 

 

 

 

一夏達はルイードに荷物を預けバスに乗り込んでいく。

 

 

 

 

 

「あれ? このバス運転席がおかしいぞ。これじゃ座れないじゃないか」

「あ? ホントじゃねぇか。だけど何か置く感じの丸い台座が有るな。何だ?」

「ちょっと一夏に弾! 後ろが詰まってんのよ! 早く前に行きなさい!」

「「お、おう」」

「全く…」

 

 

 

 

 

鈴の促しで一夏と弾が入り全員がゾロゾロと入る。少し経つとルイードも荷物を載せ終え乗ってきた。

 

 

 

 

 

「お待たせ。じゃあ行こうか」

「あ、はい」

 

 

 

 

 

一夏達は真ん中の前寄りで、右側の前から蘭、弾、一夏、鈴、後ろの列にセシリア、箒、シャルル、ラウラで座っていた。

 

 

 

 

 

「あの、ルイードさんが運転するんですか?」

「いや? このバスは俺たちが改造した特殊なバスでね。面白いぞ。デュノア君、ハロをこっちに」

「あ、はい」

「ハロッ。ウンテン? ウンテン?」

「ああ。頼んだ」

「リョウカイ、リョウカイ!」

 

 

 

 

 

ハロを受け取ったルイードは、運転席に向かいハロ弟を丸い台座にセットする。

 

 

 

 

 

「ハロ、ハロ、エンジンシドウ、エンジンシドウ」

「えっ!? ハロが運転するんですか!?」

「ああ。実はこのバス、新華君と改造したハロ制御型のバスでな。面白いだろ? ただハロが新華君の持っているのしか無いからこの1台しかない。結構便利だと思うんだけどな」

「そ、そうですね…」

「ハロ、目的地コード『カソウサス』。俺たちにとっては帰りだ。行きと同じく安全運転を頼むぞ」

「リョウカイ、リョウカイ。ハッシン、ハッシン」

 

 

 

 

 

ハロの掛け声と共にバスが動き出す。一夏達は驚いてばかりだった。

 

 

 

 

 

「ははは! そりゃ驚くよな。でもまだまだ驚く事は一杯だぞ?」

「そ、そうでしょうね………」

「さて、また時間が掛かるから暇つぶしをしなきゃいけないんだが………何か質問はあるか? ああ、どうしてこんな物を作れるかとかは着いてから教えられるから我慢な」

「じゃ、じゃあ」

「ん?」

「さっき新華の俺たちへの印象を教えてもらいましたけど、生徒会長とかの事をどう思っているか聞いていますか?」

「………!」

「生徒会長?」

「あ、えっと、更識 簪さんのお姉さんとかです」

「ああ、あの娘か。えっと………。新華君が『当主』って読んでいるお姉さんの方は確か『仕事は出来るがプライベートじゃヘタレな駄姉。簪さんへのシスコンが微笑ましいが、それを俺に言わないで欲しい』だったかな? それから妹ちゃんの方は『無茶をして周りが見えない意地っ張り。最近丸くなったけど、地味に負けず嫌いな所があるシスコン。仲直りしてからはお姉ちゃん子の技術屋』だって」

「あ、そうなんですか? もうちょっと意識しているかと思ったけど…」

「意識はしているみたいだったよ? ただそれがオカンの感情ってだけで。最も、あの姉妹は恋愛感情があるみたいだけどね」

「ですよね」

「やっぱり新華もモテるじゃねぇか………」

「だけどそれを良しとしないのが彼だよ。もっと気楽でいても良いと思うけどね。もう2人も姉妹だったな。姉の方が『仕事人間。当主をサポートしブレーキになる優秀な人材。ただ男気が少なく両親が真面目に心配しているからいい人が見つかればいいと思う』ってさ。真面目なのは良いんだけど、真面目過ぎるところがあるからね。しかも聞くと男の子と接する事も少なかったらしいし」

「へぇ…そんな人も居るんだなぁ…」

 

 

 

 

 

弾が反応するが彼らは知らない。その良い人が彼である事を。暖かく、それでいてホッコリして、末永く爆発しろ! と言いたくなる微笑ましいカップルになる事を。

 

 

 

 

 

「んで妹ちゃんの方は『謎のネーミングセンスを持ち時間が常人の1/2で進んでいるようなおっとり系。だが油断していると予想斜めの方向から常識を削られる。色々と謎が多い子。不思議ちゃんで説明が付く』らしい。実際、テンポがな………」

「あ、それ分かります。なんだか調子狂うんですよね」

「ですわね。いつの間にか変な呼び方されますし…」

「普段は新華と一緒にいるけど、恋愛的にはどうなんだろう?」

「あー………そこは流石に分からないな。無いと言われても『素か』で終わるし、有ると言われても別に不思議じゃないと思えるからなぁ」

「そこまでなんですか、鈴さん」

「ええ。でも一夏が好きって訳じゃ無さそうよ。そうだったら一夏に近付く筈だから。IS学園でも新華か、さっきの話に出てきた更識さんと一緒にいるから」

「そうですか。なら安心ですか?」

「多分、ね」

 

 

 

 

 

そして時間は過ぎバスがある山の門の前に到着する。

 

 

 

 

 

「ハロ! トウチャク、トウチャク! ニンショウ、ニンショウ」

「お、了解だ。もう目的地は目の前だからあと少し待ってくれな。さて」pipipipipi

 

 

 

 

 

ルイードがハロに近付きハロがPCモードになる。ルイードがハロに何か打ち込み外に出た。

 

 

 

 

 

「ここが目的地…? 山じゃん」

「あ、一夏さん! 山の上に建物が見えますよ! 多分あそこが目的地です」

「あれ、建物? 家じゃなくて? 俺たち新華の家に泊まりに来たんだよな?」

「何やら学園の校舎のような建物が見えますわね。敷地の中にあるのでしょうか?」

「おい、そこの門に何か書いてあるぞ」

「あ、本当だ。でもルイードさんが何かしてるから読めない…」

 

 

 

 

 

そしてルイードが作業を終えたのかバスに戻る。そこでラウラは書いてある文字が読めた。

 

 

 

 

 

「『複合孤児院 ソレスタルビーイング』…? 『天上の存在』とでも言うのか…? 傲慢だな」

「それに孤児院なのに複合…? どういう事だろ」

「あ、門が開いたぞ」

「お待たせ。さて、あと少しだ。我慢してくれな」

「あの、ルイードさん。ここって何の施設ですか? それに新華が居るって…」

「ああ、そうだな。一応言っておいた方がいいか」

 

 

 

 

 

ルイードが姿勢を正しお辞儀をする。

 

 

 

 

 

「ようこそ『ソレスタルビーイング』へ。院長の青木 新華の客人達、歓迎するよ」

 

 

 

 

 

 




マレーネさんを元IS代表候補生にしました。問題無いと思いたい。
side 一夏達とか書いておきながらルイードの話がメインという。
また新華が出なかった…でも書きたくなったからしょうがない。弾のフラグも立たせたし。前倒しで。
ラウラが言ったソレスタルビーイングの意味。調べても出ないので知恵袋の質問コーナーにあった物を使わせていただきました。まぁ『子供は財産、天上の存在』って新華なら言いそうですから問題は無さそうですが。
次回こそは新華が出る筈…!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。