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「…」
日差しが………………………………………眠い(-_-)゜zzz…
閻魔様と対面してから5年。地元の幼稚園に居る。
「はーい、じゃあ皆今日はお絵かきをしましょうね~」
「「「「「「「「はーい!」」」」」」」」
しかしよく考えて欲しい。1回目の世界で大学まで行き、2回目の世界で高校1年まで行った奴がまた幼稚園からやり直しだぜ?…
正直やってらんねーし、こう、何て言うの?周りの子達のキラッキラした純粋な目が………キツイ。
両親は閻魔様が約束を果たしてくれたようで、前回とは違い暖かかった。この日差しの様に………
「へっへー、かいじゅうだー」がやがや
「みてみてーおはなさんー」がやがや
「こっちのほうがカワイイわよー」がやがや
「ちょ、し、しんのすけー何やってんだよぉー!」
「お? オラただアクションかめんとブリブリざえもんかいてただけだゾ?」
「ボー(´<_` )」
………………………うん、何も聞こえてないぞ。………ホントダヨ?
「なぁなぁ、なにかいてるんだ?」
「うん?」
1人の男の子が話しかけてきたな。確かこの子の名前は
「えっと、
「ううん、おれは おりむら いちか だよ。きみは?」
「あぁ、俺は青木 新華って言うんだ。青い木に新しい華だ」
「うん、しんか、よろしく!」
今思えば、この時が俺にとっての新しい喧しくも楽しい日常の始まりだったと思う。
これから長い長い付き合いになる
「で、なにかいてるんだ?」
「鉛筆で広場にある遊具+木」
「え? うっわめちゃくちゃうまい!」
---side out
幼稚園から帰った新華は両親と晩ご飯を食べた後風呂に入ってから9時に寝かされた----------が未だ目を開いていた。
体が子供とはいえ実際に生きた時間が合計で19+19+5=43年になっている新華にとってはまだ早すぎる時間だった。
「………」
今の彼の目を見たら万人が驚き興味をそそられるだろう。その目は虹色に輝いていた。
しかし本人は気付いていないが、
更にこれもまた閻魔によるチートで、月の裏側にヴェーダが存在している。彼以外のイノベイターも、ヴェーダの目標も無いのでヴェーダの乱用が出来てしまっている。
そんな環境で彼が今何をしているのかというと…
(何故…何故『機動戦士ガンダム』シリーズがこの世界には無いんだ!? 何故!?)
…趣味に全力投球していた。
(…もう一度確認だ。マクロスシリーズ…有り、エヴァ…有り、
彼が転生した『IS』の世界にガンダムだけが無い理由…それは…
---side 閻魔
「ふむ…こんなもんか、後は彼の戦闘データと…」
魂の管理の合間に彼---青木 新華---に渡すチートISを開発している。彼を送り出した後、案の定最高神達がグチグチ言ってきたから、P・V・Fのカモフラージュという口実でこの5年ちょこちょこ創っていた。
「よっ、どうだい調子は…ってもう出来てんじゃん」
「…お前かマルス、いやアレス」
そこに来たのは最高神ゼウスの息子の軍神アレス。彼は軍神であるが、弱い。トロイア戦争時、女神アテネよってに負傷され父親に泣きつき、更に人間に負けるなど名前負けの軍神(笑)である。しかし時が経つといつの間にかとある国家の守護神になっていたが。
「…今軽く俺の存在がけなされた様な………」
「今更だ諦めろ。人間界にある『ペルソナ』と言うゲームでもイイとこ無しだろうが初期Lv19(最高Lv99)」
「………orz」
こいつは暇なのかよく俺の所に来る。コイツの叔父であるハデスは俺の上司だが実質ここ1000年は会ってない。ハデスは冥界で死者を言葉責めしまくるドSで、死者の魂の管理を俺に丸投げして未だ多くの死者をいたぶっている。俺の仕事が膨大な数の魂の管理なのですぐ精神的に限界が来る。管理自体はどこでも出来るから殆どの時間を天界で過ごしている。
ちなみに青木 新華は特殊だったため直接天界にいた俺の所に呼び出した。
あれか、以前コイツの不倫騒動の後まともに相手したのが悪かったか? あの時はまだ管理に慣れてなくて騒動を知らなかったから相手しちまったんだが…。因みに当時俺以外話相手が居なかったそうだ。自業自得とはいえなんとアワレス。
「くっ、ま、まぁそれはいいとして」
「………アレスェ」
「うるせぇ、で、もう完成か? なんか見覚えあんだけど」
「そりゃそうだ。あいつの趣味に合わせて有名なアニメから持ってきてるから」
「………大丈夫なのか? そんな事したら『アニメの機体だー!』っつって人間界の奴ら騒ぎまくるぞ?」
「大丈夫だ問題ない。あいつを送った世界からそのアニメというか作品を削除してある」
「あー、転生ブームだっけ?
「お前の想像通りその時の世界の1つだ。その改変の権限を貰ってな。全く、そのせいで俺が管理する魂の数が恐ろしく増えたんだから自重して欲しいな」
「その後お袋に全治10年の怪我負わされてたがな」
「いつもの事だろ。ただ1回弄るとそれ以降その世界は時間が進んじまうから、もう弄れない。これはあいつ以外には謎の人物の贈り物ってことで済まさせるしかないな」
会話しながらデータを入れてく。…よし、完了。これでP・V・Fのカモフラージュとしても機能するな。
「ん? っつー事はあいつには分からせると?」
「ああ、今度息抜きがてら会って直接渡してくる。それ以降は放っておく」
「マジか…」
「ああ。さて、あとは渡すだけだからもう管理の方に戻るか」
「お? じゃあ俺は守護神の仕事に戻りますか」
「あぁ、そうしろ。あと、いい加減女には注意しろよ」
「余計なお世話だっての。じゃな」
「あぁ」
---side out
「ヴェーダがあるのは嬉しいが、ガンダム自体が無いって…俺の趣味が…」
閻魔達の会話を知らない新華は嘆く。
「…ふぁ、あぁ、そういやこの体はまだ5歳だっけ。もう寝るか。おやすみ……」
彼が次に閻魔に会うまで、あと数ヶ月
次回はメインキャラを出す予定です。