IS~疾走する思春期の転生者~   作:大2病ガノタ

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原作開始ィ!
原作沿いにしたいので投稿が遅くなります…。何故って?原作の文を探さなきゃ…


原作介入
初日 再会


 

「………」

「………」

「「「「「「「「「じー………」」」」」」」」」

「………(これは、想像以上にキツイ)」

「………(一番後ろの席で良かった…一夏に殆どの視線が向かってる。ここでハロを起動すんのは自殺行為だな…)」

 

 

 

現在の場所、IS学園1年1組教室。

一夏と新華は初の男性IS操縦者としてIS学園に強制入学させられた。入学式が終わり初日から授業があったので2人共教室で待機していたのだが…

 

 

 

「「「「「「「「「じー………」」」」」」」」」

「…(さすが一夏だ、早速女子の視線を釘付けにしていやがる。1人だけ例外がいるが)」

「………(くっ、何で新華は一番後ろの席なんだ。変わってほしい…それに)」

「…」

 

 

 

一夏が教室の一角へ視線を向けると同時に、視線の先の席に座っていたポニーテールが揺れた。

 

 

 

 

「…(やっぱ、箒、だよな? 何でそっぽ向くんだ? っていうか誰でもいいから助けてくれ)」

「…(箒が居るのは分かっていたがまさか同じクラスとは。あのう詐欺の仕業だろうな。ん? 先生が来たみたいだ)」

 

 

 

ドアが開いて先生が入って来る。そちらを見るのは極一部の女子と新華のみ。殆どの女子は一夏をガン見し、一夏はその視線を感じて固まっている。

 

 

 

「皆さん入学おめでとう。私は副担任の山田(やまだ) 真耶(まや)です」

「…(似てる、彩夏(さやか)先生に。…まぁこの先生は新人じゃなく、赤面もあんましなさそうだが)」

「「「「「「「「「じー………」」」」」」」」」

「………っく………」

「……え、ぇえっ…………あ、今日から皆さんはこのIS学園の生徒です。この学園は全寮制。学校でも放課後も一緒です。仲良く助けあって楽しい3年間にしましょうね」

 

 

 

いっそ哀れと言えるほど生徒にガン無視される山田先生。新華と極一部の生徒は同情の視線を送る。それでも山田先生はめげずに進行する。

 

 

 

「そ、それではまず自己紹介からいきましょうか。一応出席番号順に、まずは…」

 

 

 

流石に順番が回ってくると自己紹介する人物に全員目を向ける。そして出席番号はあ行から始まる一般のもの。つまり新華と一夏は自然と自己紹介が始めに来る。

 

 

 

「じゃあ、次は青木 新華君、お願いします」

「…(よし、新華、お前はこの視線に耐えられるか!?)」

「(一夏のうっとおしい視線は無視して)はい。一夏の次にう詐欺によって発覚させられた男性IS操縦者の青木 新華です。皆さんがガン見していた織斑 一夏とは幼馴染なのでよく一緒に居ると思いますが、あまり気にしないで下さい。趣味は機械いじりです。あと気になっている人も居ると思いますから紹介すると、俺が持っているこのボールみたいなのは『ハロ』と言って、俺が趣味と実益を兼ねて作ったペットロボです。こちらもあまり気にしないで頂けると有難いです」

「「「「「「「「「………………き」」」」」」」」」

「(あ、ヤバ。デカイのが来る。耳栓耳栓っと)」

「き?」

「(あ、一夏死んだな)」

「「「「「「「「「きゃあああああああああああああああああ!!!!!!!!」」」」」」」」」

「うおっ衝撃波(ショックウェーブ)か!? 耳栓の上からダメージがっ」

「ぐあっ、み、耳がっ、耳がぁ!」

 

 

 

新華が自己紹介を終えると突然女子が騒ぎ出した。新華は一夏と違ってハロから耳栓を出して付けたが、耳栓の上から衝撃が走り驚いた。一夏は言わずもがな。女子はヒートアップ。

 

 

 

「男子! 切れ目クール系なイケメン! しかも趣味からして頭良さそう!」

「あれハロって言うんだー! 可愛い~!」

「少し見た目が恐い気もするけど、それはそれで!」

「特別な男の子2人とおんなじクラスなんて、神様、有難うございます!」

「み、皆さん静かにしてくださーい! まだ他の人が居るんですから落ち着いてください!」

「………あの、皆さん。まだ一夏の自己紹介があるんですから、俺はとっととスルーしてあいつの自己紹介を期待しましょう。俺よりも面白い自己紹介をしてくれるでしょうから」

「ハッ、そうよ、もう1人…」

「確か青木君の幼馴染って言ってたわよね…」

「これは期待出来そうね…」

「(さて一夏、難易度を上げといたから頑張れ)」

「…!? (ちょ、新華おまっ、なんて事しやがる!? 無駄に難易度を…ぅをっ、し、視線が…)」

 

 

 

新華は集まっていた女生徒の意識を誘導して一夏に向かせる。一夏は新華によって無駄に上げられた難易度に焦るが、女子の先程よりも期待の篭った視線の集中砲火によって顔をひくつかせる。

 

 

 

「えぇっと、つ、次は織斑君、自己紹介お願いしますね」

「は、はい。え、えぇーと、織斑 一夏です。よろしくお願いします。…いっ…あっえっ」

 

 

 

クラス全員からの視線が新華の時よりも期待に満ちており、一夏は箒に目を向けるがそっぽを向かれてしまう。

 

 

 

「(いかん、黙ったままだと暗い奴のレッテルを貼られてしまう!)」

「…(まぁ、一夏(バカ)が何考えてんのか何となく分かるが、せめてポーカーフェイスくらいしろや)」

「ハァー、スゥー」

 

 

 

深く深呼吸して何か言おうとする一夏。山田先生を含めて期待が高まる。

 

 

 

「(いつも通りやらかすな。さて、今回はどうする?)」

「…以上です!」

「「「「「「「「「ダアァッ」」」」」」」」」

「え、あれ、ダメでした!? ぐぁ!」スパァン!×2

「「まともに挨拶も出来んのかお前は」」

「なにお前、俺の自己紹介聞いてたの? なんでそこで終わるんだよ。続けてなんでもいいから言っとけばいいものを。馬鹿なの? 死ぬの?」

「まったくだ。新華の様にアレ位はやってみせろ」

「いってぇ、げぇっ、関羽ダァッ」ガスっ

「誰が三国の英雄か」

 

 

 

一夏がやらかした後、新華はハロからハリセンを取り出しいつの間にか教室に入ってきた千冬と同時に一夏を叩く。一夏は千冬を見て驚き取り乱すが、今度は殴られて黙らされる。しかし今度は女子が

 

 

 

「「「「「「「「「キャアアアアアアァァァアァアァ!!!!!」」」」」」」」」

「本物の千冬様よ!」

「私千冬様に会う為にきました!」

「あたしは大阪から!」

「うちは北海道から!」

「ふっ、皆甘いわね。私は沖縄からよ!」

「…全く…毎年毎年こんなバカ共を…狙っているのか?」

「キャアアアアア! もっと罵ってください!」

「私、千冬様のためなら死ねます!」

「私も!」

「………うわぁ、スゲェ人気だ。さすがですけど、酷くないっすか? っていうか毎年なんすか?」

「ああ、毎年こうなる。で? 一夏、先程も言ったがマトモに挨拶できんのか貴様は」

「いや千冬姉ぇ、俺は…グオッ」ガスッ

「織斑先生と呼べ馬鹿者」

「え? 織斑君と千冬様って姉弟?」

「え!? じゃあ青木君も千冬様と知り合い!?」

「さっき幼馴染って言っていたからきっとそうよ!」

 

 

 

一夏と千冬の会話で2人が家族ということがバレる。しかし新華を含め3人は隠す必要も無かったのでスルー。

 

 

 

「織斑先生、会議は終わられたのですか?」

「ああ、すまんな山田先生。クラスの挨拶を押し付けてしまって」

「い、いえ、いいですよ。副担任なんですからこれくらいはしませんと」

「そうか。…さて諸君。君たち新人を1年で使い物にするのが私の仕事だ。諸君らにはこれからISの基礎知識を半年で覚えてもらう。その後実習だが、基本動作は半月で体に染み込ませろ。いいか? いいなら返事をしろ。良くなくても返事をしろ」

「「「「「「「「「はいっ!!!」」」」」」」」」

「で? 貴様らはいつまで突っ立っているんだ? さっさと席に戻れ」

「あ、あぁ」

「うぃーっす」

 

 

 

千冬の挨拶が終わり席に座る一夏。全員の準備が終わった所で千冬は教室を見渡し

 

 

 

「よし、ではこれから授業を始める」

 

 

 

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初の授業が終わり千冬と山田先生が退出すると一夏が大きく伸びをする。

 

 

 

「や、やっと終わった…」

「………なぁ、お前ホントバカだろ? 何であの教科書捨ててんだよ。理由は聞いたが。ほれ」

「イチカ、オツカレ、イチカ、オツカレ」

「お、サンキュー。でもお前全部理解した上でハロにデータ化して入ってるって、どんだけだよ。そのおかげで次の授業も乗り切れそうだけどよ」

 

 

 

頭から煙を出す一夏と話す新華。休み時間なのでハロを起動して連れている。

 

前の授業で一夏は授業内容が全く分からず山田先生を涙目にして千冬に殴られていた。理由は、一夏が古い電話帳と間違えて送られてきた教科書を捨ててしまい碌に勉強していなかった事。新華は一通り目を通して理解し、ハロにデータ化して入れていたため、事なきを得た。

 

新華の場合はハロを作っている時点でアレなのだが。

 

 

 

「見て見て、あの2人が世界で有名な男性IS操縦者よ」

「1人は試験会場を間違えて動かしたんだよね」

「もう1人は、あの篠ノ之博士の発表でニュースにもなったよね! どんな人なんだろ」

「あなた話かけなさいよ」

「あたし話掛けてみようかな~」

「待ってよ! まさか抜け駆けする気!?」

「…ううっ、この状況はキツイ。新華は良く平気でいられるな…」

「…いや、俺もキツイ。自己紹介の時は一時的なものだったし、次にお前がいたし。だけど今は無理。キツイ…」

「新華でもか…誰かこの状況をどうにかしてくれ~」

 

 

 

教室や廊下に新華と一夏を見に来た生徒がチラ見、またはガン見しながらしゃべっている。視線にさらされる新華と一夏はたまったものじゃなかった。そこに

 

 

 

「ちょっといいか」

「ん? 箒、だよな」

「よぉ、久しぶりじゃねぇか」

 

 

 

小学校以来行方不明だった篠ノ之 箒が話かけてきた。一夏は確認をするように箒の名前を呼び、新華は片手を挙げて挨拶した。しかし箒は仏頂面で

 

 

 

「一夏。少し、いいか?」

「お? いいけど…新華はどうする?」

「スマンが一緒に行かせてくれ。この集中砲火の中、1人だけは辛い」

「…いいだろう。着いてこい」

 

 

 

そう言って箒はツカツカと歩き教室を出る。それを追って新華と一夏も廊下に出る。箒の向かう先は屋上。

 

 

 

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「で、どうしたんだよ急に」

「それは…むぅう」

「…俺はこのオブジェの反対側で寝てるから。ハロは目覚まし替わりに起動させておくな」

「ハロッ」

「…それは新華が作ったのか? 邪魔をしなければ好きにしていい」

「はいはいっと」

 

 

 

そして宣言通り寝に入りハロを横に待機させる。

 

 

 

「zzzzz」

「…本当に寝たのか。新華は変わったな」

「そうか? そういえば箒が居なくなってからちょくちょくこんな感じだったぞ? そう言えば箒」

「何だ?」

「改めて久しぶり。箒ってすぐわかったぞ」

「えっ」///

 

 

 

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「くぁー、やべ、寝足りねぇ」

「おいおい、授業中に寝たら千冬姉ぇに殴られるぞ?」

「あー、そうだな。ま、今日の授業はもたせる」

「…以前のキリッとしていた新華はどこにいったんだ…。こんな緩いキャラじゃ無かったのに…」

「そりゃ時間はあったんだ。出会いも別れもあったし、変わらないのは一夏位じゃね?」

「なっ、ヒデェ。俺だって変わってるぞ?」

「身長が、とか言うんじゃねえぞ? そこでネタは求めていない」

「…本当に変わったな」

 

 

 

教室に戻り席に着く。丁度千冬も教室に入り授業が始まる。

 

 

 

「さっさと席に着け。授業を始めるぞ」

 

 

 

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「はぁ、なんとか乗り切ったな」

「お疲れさん。お前結構キてるだろ」

「イチカオツカレ、イチカオツカレ」

「そりゃな。新華はいいよなぁ~。一番後ろでしかも端だから視線が来ないだろうし」

「時々横から来るが、お前程じゃねえしな」

「くっ、変わってくれ」

「無理。お前はそこで千冬さんの鉄拳でも食らってろ」

「ひでぇ」

 

 

 

再び休み時間。箒はトイレにでも行ったのかここには居ない。そして2人以外に男が居ないので、自然と新華は一夏の所に行くしかない。逆も然り。そこに1人の女子がやって来る。

 

 

 

「ちょっとよろしくて?」

 

 

 

 




ハロ万能説。女子のフラグは原作通り一夏に立てさせます。というか新華と釣り合う女性が少ない。あ、新華は量産機には乗れません。クアンタのみです。

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