IS~疾走する思春期の転生者~   作:大2病ガノタ

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140話到達です! 最近文字数が7000字前後になってます。

現実にて、クアンタ更に武装増量中・・・


本来のお仕事

 

 

 

 

 

---土曜日、ソレスタルビーイング麓の市役所

その会議室にて市長を含めた商店街の店長である中年の男性や老人、そして新華が集まっていた。

 

 

 

 

 

「えー、今日皆さんに集まって頂いたのは来月に迫ったハロウィンイベントについてです。毎年行う恒例行事として今年も盛り上げていきましょう」

 

 

 

 

 

市長の言葉を開始の合図にして各々から拍手が上がる。新華は最後部で他の人と同様に拍手をしていた。

この街を盛り上げたのは間違いなくソレスタルビーイングが出来たからだが、この街にとって新華は『新参者』であり『元部外者』だった。

加え、いくら発展し人が増え街が豊かになろうが地元民の中には『余計な事を』と思う閉鎖的な人間も多く、ソレスタルビーイングで面倒見ている孤児達の事とは別に快く思っていない者も居た。

だからとはいえ、いつの世だって子供とは財産であり宝である。ソレスタルビーイングの事をどうこう思おうが、事情を知ってしまえば無下には出来ないのが正しい大人である。そしてこの町の大人達は正しい大人達だった。

 

 

 

 

 

「さて、では早速ですが内容を詰めていきましょう。まず商店街で行うキャンペーンの案から……」

 

 

 

 

 

市長が仕切り予め集めていた案を皆で吟味し調整していく。新華の出番は最後なので余計な口出しはせずに、意見を求められた時のみ口を開いた。

そしてある程度案が纏まり、新華の出番が来る。

 

 

 

 

 

「では最後に、ソレスタルビーイングは例年通りこちらのお手伝いと人員派遣という事でよろしいですか?」

「はい。これまで通り、今年もよろしくお願いします」

 

 

 

 

 

新華が立ち上がりお辞儀をする。以前ISによる襲撃があったものの町に被害は無く、不満も勿論出たが誠意を持った新華の説明、謝罪で収まっていた。

ソレスタルビーイングは正直に迎撃しかしておらず町への被害を考慮し追撃をしなかった事と、ISが犯罪者によって犯罪に利用され持ち出されているうえ町の上空を平然と通過していった事で、一般住民からのISへのヘイト感情は高まりMSへの関心が高まっていた。

だが無論戦争を知る老人達は双方にいい感情など抱いておらず、MSの方がまだマシという印象でしかなかった。

 

 

 

 

 

「今年もとは言うがね、本当に大丈夫なのかね? 町や我々に被害は無かったとはいえ、ISを所持した犯罪者が暴れないとは言えないのだろう?」

「ええ。ですが奴らの狙いは総じて我々の持つMS、もしくは私と私のISです。加えて奴らは各国政府が表沙汰にしないレベルの集団ですから、これ以上情報が漏れるのは避けたいでしょう。故になるべく目の付く所では活動しない、つまり町に被害を与えるような事はしないかと」

「だが我々がどう言おうと、政府はもみ消すのだろう? なら完全に大丈夫だとは…」

「その点につきましては、私がもみ消す前に対処するので何も心配はございません。もうそろそろ私も奴らの行動に頭に来てるので」

「そ、そうか」

 

 

 

 

 

新華にドス黒いものを感じ取った老人は頬を引きつらせて押し黙る。新華はニコニコと微笑むだけだったが口にしたセリフに嘘偽りは無い。

 

 

 

 

 

「ですが、不安なのは理解出来ます。なのでこちらも皆さんに我々の現状を知ってもらえればと思います」

「……ん? どういう意味だね?」

「秘匿し続けるのも信頼問題になりますし、そろそろかな、と。ソレスタルビーイングに戻り検討する予定ですが、抽選で選ばれた人にソレスタルビーイング内部の見学会でも開こうかと」

「「「「「「!?」」」」」」

「(最終的には『バンダイ』のガンプラ工場をリスペクトした形で、選別式にしたいんだけどね)」

 

 

 

 

 

思い切った発言に皆動揺を隠せない。だが情報の秘匿もそろそろ限界に近く、町の人達の理解を得る為にも必要だと考えた発言でもある。

しかしそれ以上に、ソレスタルビーイングに務める人間は全てが敷地内の寮に住んでいる。しかしルイードを始めとする子持ち一家も住んでいる家庭は一軒家も欲しい筈。そう考えるといずれ町に住居を構えたりといった事も考える必要がある。元、現孤児院運営に携わる者として、人の上に立つ者としてアフターケアも万全にしておく義務があった。

 

 

 

 

 

「とりあえず今回はテストケースという形を取るので次があるかは未定ですが、明後日までに書類を提出させていただきます。それを確認してから検討してもらえればと思います」

「う、うむ」

「私自身はなるべく毎週日曜日にはIS学園から戻っていると思いますが、もし居ないようならば気軽に職員に訪ねてください。私からは以上です」

「そ、そうですか」

 

 

 

 

 

市長も顔を引きつらせながらも、きちんと意見を聞き入れ纏めて会議を閉めた。

解散となった後は皆自分達のする事を伝え実行しに帰る。新華も会議室を後にして駐輪場に向かった。

 

 

 

 

 

「(さて、帰って早速簡易会議開かなきゃな。わざわざ学校休んだんだし、休みも仕事を理由にしてるからちゃんと働かないと)」

 

 

 

 

 

7歳の時、まだ青木一家が引っ越す前、まだ新華が表向き普通の男子として生活していた頃に父からプレゼントされたマウンテンバイク。もう小さくなってしまったにも関わらず、未だに乗り続けているそれに跨り市役所を後にする。

平和で活気のある商店街を抜け、住宅街を通り過ぎ、信号機で停止した時にウォークマンで待機しているサヤカにイヤホンを接続して曲を流す。

舗装された(のぼ)り山道を駆け上がりソレスタルビーイングの門に到着すると、マウンテンバイクを近くに止めパネルを出し認証させて門を開ける。再びマウンテンバイクに跨ってペダルを漕いで勾配のある坂を上りソレスタルビーイングの建物郡にたどり着く。

 

 

 

 

 

「ふぅ(いい運動になる)」

 

 

 

 

 

自宅にマウンテンバイクを置き、自作のローラーシューズで自身の仕事部屋である院長室へと向かった。

院長室に着いた後、サヤカの手伝いを得て資料を纏めると確認を取った後で時間を指定し幹部勢を呼び出して会議の支度を行う。

支度を直ぐに終わらせ時間まで出来る仕事を片付けると、資料を作って纏め会議室に向かう。

会議は内容が内容だけに長引き、喧々諤々だった。

 

 

 

 

 

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---夜、ソレスタルビーイングMS研究所、新華の開発室

会議が終わり仕事も一段落した新華は、家に戻らず地下に直行した。

現在新華の目の前には3機のMSと1機のMS素体と1機のストライカー、資材コンテナがあった。

そして、手元には3つのリングが。

 

 

 

 

 

「………はぁー……」

「ご主人様、まだ悩んでいるのですか?」

「そら、一生物なわけだしな。はぁ、マジでどうしよ」

 

 

 

 

 

RX-0シリーズ『ユニコーン』『バンシィ』『フェネクス』の全身に、ZGMF-X42S『デスティニーガンダム』の各関節に、AQM/E-X09S『ノワールストライカー』の基部にサイコフレームを仕込む予定である。しかし現在新華は何も手をつけられずにいた。

3つのリングは、現在余ったサイコフレームを使う事を考えて宝石の類は付けられていなかった。宝石か、それらしく加工したサイコフレームを嵌め込んで完成する------エンゲージリングだった。

だがいざ実行という時に躊躇い二の足を踏んでいた。

 

 

 

 

 

「常識的に考えて真面目に宝石買うか、自重しないでサイコフレーム加工するか……」

「後者を実行するためにこれだけのサイコフレームを用意したのではなかったのですか?」

「そうだが、よくよく考えるとだな…」

「そもそも用意すること自体早すぎるのでは? 責任感があるのはわかりますが、まだ成人されていませんし…」

「………あー、確かに、それもそうか」

 

 

 

 

 

新華は自身の行動を常識に照らし合わせて悩み、サヤカに言われてようやく落ち着いた。やはり男女の関係においてド素人の新華は、そちらの方面になると暴走や空回りが見えない所で多発していた。

普段は特に考えず彼女達が欲しがっている行動を察して動くことが多く、新華から能動的に動く時は大抵後手に回ってばかりである。故に間違った行動を取ることは無いのだが、こうして自分から何かをしようとすると実行直前で止めてしまったりどうすればいいのか分からなくなってしまっていた。

 

 

 

 

 

「でもなぁ…。多分、冬休みになると更識前当主夫妻に呼び出し食らうだろうし、デュノア家にも行くことになるだろうから……」

「ですが冬休みといってもまだ先ですよ? それに呼び出されたからといって、何も指輪を用意する必要は…」

「……俺なりの、思い付く『誠意』の証明がコレなんだよ。それに、こういった『形』にしないと、なんだか不安でさ」

「形、ですか」

 

 

 

 

 

リングの1つを開発室の天井にある照明に照らし、目を細めてなんとなく見上げ眺める。

新華にとって異性同士の恋愛は美しく輝いているものであり尊いものである。それが自分に適応出来るとは考えていないが、それでも新華は自分なりに彼女達からの想いに答えたいと思っていた。その一心で用意したのがこのリングである。

本人達にとっては重要な問題かもしれないが、傍から見ればただの惚気でしかないことに新華は気付いていない。

 

 

 

 

 

「刀奈も簪もシャルロットも、俺と居てくれると言ってくれたし、俺もその言葉を信じてる。だけど、なんだろうな。こう………なんだろ」

「…それは、『誠意』の証であると同時に、『自分の女』という証も欲しいという独占欲なのではありませんか?」

「独占、欲? 俺が?」

「今のご主人様はどこか急いでいるように見えます。確かに先程仰っていた通り不安なのでしょう。しかし、不安なのは失いたくないからなのではありませんか?」

「……そうかもな」

 

 

 

 

 

サヤカの言葉を聞いてストンと落ちるものを感じた。あの3人と居るのはとても幸せで暖かく、どこか映画部を彷彿とさせながら、また違った心地よさがあった。

それを失いたくないのと同時に彼女達を自分だけのものにしたいという気持ちも存在し、指摘され自覚した途端、鈍色に光るリングがだんだん別の物に見え始めた。

 

 

 

 

 

「…よくよく考えてみれば、いくらなんでも引かれるか。というか俺らまだ学生だし、言われた通り早過ぎか」

「そうですよ。そこまで根を詰めなくてもいずれその時は来ますし、焦る必要もありませんよ」

「だな。でも俺からはあいつらに何も返せていないんだよなぁ」

 

 

 

 

 

リングを仕舞いおもむろに近くの作業用具が満載の台車を寄せると、台車に載っていた作業用ゴーグルを頭に掛けて工業用手袋を付け器具を手に取る。

 

 

 

 

 

「とにかく、とっとと機体を仕上げるか。サイコフレーム仕込んで調整して個人登録させてと色々あるし。後者は明日になるだろうけどね」

「まずはデスティニーからですか」

「ああ。ユニコーン系列は一番時間掛かるし搭乗予定も無いどころかしばらく封印する予定だから」

「……封印するのですか?」

「デスティニーとノワールでデータ採ったとしても何が起きるか分からないからな。この世界、まだ宇宙進出してないからNTが殆ど居ないし下手に流出しても危ない。まだ関節部とかに仕込んで反応速度上げるだけに留めた方がまだ安全だ」

「それでも予想外の効果を生み出す事がありと思われますが?」

「その時はその時だ。別に原作でも全部解明されたわけじゃないし、使って害を出したわけでもないから悪いようにはならんさ」

 

 

 

 

 

コンテナの中に入っているサイコフレームを1機分引っ張り出し、装甲も武装も無いデスティニーに取り付く。傍らにハロOを置きPC状態にしてデスティニーの設計図と空間ディスプレイに映す。

 

 

 

 

 

「んー……各関節にしたいからクアンタのコンデンサと同じ位置に仕込むのは確定として、背中のバインダーにも仕込んで光の翼のジャミングを高度なものにしたいな。あと真の成長に合わせて自由度も高く設定しておかないと…」

「…暴走は害に入らないのですか?」

「あれはNT-Dが起こしたものだろう? BD系やW系列と同じで元凶たるシステムが無けりゃただの優良機でしかないさ。言っただろ? 反応速度を上げるって。……ぶっちゃけ自重するつもり無いからISを軽く凌駕出来る可能性を持った機体になるぞ」

「……私も余ったのを取り込んでおきましょうか?」

「んーそうだな……サヤカ自身はどうしたい?」

「ご主人様の反応速度に追いつけるように取り込んでおきたいです」

「十分追いついてるけどな、ありがとう。じゃあ余ったので………増殖とか出来たりする?」

 

 

 

 

 

新華が動きを止めてサヤカを見る。その目が怪しく光る。

 

 

 

 

 

「一応出来る事は出来ますが、その分組織をコピーしなければならないうえ量産は出来ませんよ?」

「ありゃ、そうか。一々月から落とさなくても生産出来るかと思ったんだけど…」

「ご主人様の言っている事はアレです。私が以前取り込んだ『ゴーレムⅢ』を元の状態のまま取り出せと言っているようなものです。武装や機能を再現する事は可能ですが独立した個体として出すのは、もう不可能です」

「…復活した最終形態セルから18号取り出せって言ってるようなもんか。了解」

 

 

 

 

 

肩を落とし気を取り直してディスプレイへと向き直る。と、またここで新華はデスティニーとは関係ない事を思いついた。

 

 

 

 

 

「あー、サヤカ。後で展開状態で待機しててくんね?」

「はい。また何かされるので?」

「いやさ、簪と模擬戦してて思った事だけどさ。頭部バルカン欲しいなって思ってさ。普通でも問題なくミサイルの類は撃ち落とせるし斬り落とせるけど制限入ってると面倒なんだよな」

「確かに迎撃用武装は搭載されていませんし、IS相手なら確実に目くらましになりますね」

「そういうこと。それにお前ってば実弾系が近接しか無いから今後GN攪乱膜出されたら射撃が俺のP・V・Fしか無い。手数は多い方に越した事ないからな。それに38口径にすれば警察で扱われている分比較的早く簡単に購入して補充出来るし」

「わかりました」

「よぉーし、テンション上がってきた! そうと決まればさっさと作業進めて強化しちゃうか! そしてデスティニーにはルガーランスを隠して搭載しておこう絶対に」

 

 

 

 

 

夜なのにも関わらずゴーグルを下ろし器具片手に元気良く機械を弄り始める新華。服が汚れる事を全く気にせず喜々として火花を散らし、デスティニーとノワールストライカーを完成に近付けていく。

時節空間ディスプレイと睨めっこする姿は正に技術者であり、完全に他の事など眼中に無かった。

そう、時間すらも。

 

 

 

 

 

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---22時頃

 

 

 

 

 

「やっべ、デスティニーの調整とバルカン増設に思った以上に手間取った」

「ノワールストライカーは簡単に終わったのにデスティニーにルガーランスを付けるから…」

「それにサイコフレームの調整が予想以上に手間取ったな。デスティニーもそうだがサヤカの方もシステムが複雑過ぎてバグを取るのでやっとって始末。ちゃんとした調整とテストは明日しっかりやらないと」

 

 

 

 

 

就業時間もとっくに終わり。残業無しで誰もいなくなった研究所の電源を落として戸締りをする。ソレスタルビーイングの研究所にあるMSは全てロックがかけられており、カナードのハイペリオンや劾のブルーフレームのような専用機以外は基本誰も動かせないように設定されている。専用機を持てば個人認証があるので本人なら搭乗可能である。

加え専用機は搭乗者の呼び出しでプログラムが起動し自動で操縦者の元へと急行する仕様になっている。このプログラムは新華が試行錯誤を繰り返して1から作ったもので、将来的にはGガンダムのような感じにしたいのだが問題が多すぎて断念している。

 

 

 

 

 

「明日はイベントの計画についての会議に調整とデータ採り、加えて開発したいネタ装備とかあるし……やる事が一杯だ。部屋に戻って整理しないと」

「今日は早めにお休みになられますか?」

「そうだな、今日も遅いし明日も早い。さっさと飯食って風呂入って、やる事終わらせて寝るとすっか」

 

 

 

 

 

そう言ってローラーシューズに靴を填めるとサヤカが小さくなって肩に乗る。そのままキュイィンとローラーのモーター音を耳にして自宅へと帰る。

自宅のインターホンを鳴らし玄関の鍵を開けてもらって家に入る。

 

 

 

 

 

「ただいまー」

「「「おかえりなさい」」」

「ぶっ!?」

 

 

 

 

 

新華を出迎えたのは普通のエプロン姿の嫁3人だった。新華は、それはもう盛大に驚いた。

 

 

 

 

 

「何で居るんだ!?」

「あら、居ちゃいけないの?」

「いやいや、そうじゃなくてだ。どうやって入った。入口の認証か付き添いが居なきゃ入れないのは知ってるだろう」

 

 

 

 

 

そう言って3人を問い詰めようとした時、居間から実が顔を出す。

 

 

 

 

 

「お、兄貴おかえりー。ああ、その人達な、兄貴が開発室に篭ってる時に来てさ。俺が付き添いになって入ってもらった。兄貴は新型に付きっきりだったし、うちに入ってもらってた」

「あ、そう……」

「あの、ご主人様? まずは上がりませんか? 玄関で立ち話もなんですし」

「そうするか」

 

 

 

 

 

ローラーシューズを外し靴を脱いで家に上がる。サヤカは新華の肩から降りて人形態に戻る。

そして、改めて嫁3人に問う。

 

 

 

 

 

「で、何でエプロンなんだ? こんな時間だし、まぁ、俺ん家に居るのはいいんだけど」

「そりゃあ、ねぇ? うふふ…」

「な、なんだよ」

「ほら2人とも、せーのっ」

「う、うんっ」

「は、はいっ」

 

 

 

 

刀奈の掛け声で3人が新華の顔を見て、簪とシャルロットの顔がみるみるうちに赤く染まる。

その光景に新華は思わず息を呑む。

 

 

 

 

 

「「「お風呂にする? ご飯にする? それとも私?」」」

「フン!?」

 

 

 

 

 

上目遣いで衝撃的な事を口にされた新華は思わず変な声を出してしまう。目を白黒させて3人をまじまじと見ると、刀奈は面白そうに、簪とシャルロットは恥ずかしそうに顔を真っ赤にしていた。

刀奈仕込みだと分かり思わず内心でサムズアップし、茹で蛸のようになっている簪とシャルロットがとても愛おしくなり思わず纏めて抱きしめた。

 

 

 

 

 

「わわっ、新華!?」

「し、新華、君!?」

「あーもー、ほんとに……。刀奈の仕込み?」

「勿論よ♪」

「GJ」

「じゃあ、私も抱きしめて?」

「おうよ」

 

 

 

 

 

嬉しそうに笑顔になった簪とシャルロットから一旦離れ、今度は両手を差し出す刀奈を抱き締める。

そんなイチャラブ空間のせいで壁を叩きたい強い衝動に駆られていた実は、深い深い溜め息を吐いて物申す。

 

 

 

 

 

「はああああああー………。……あのさぁ、もう夜も遅いんだからさっさと飯食ったら? 冷めるよ」

「ああ、そうだな」

「新華君、今日は私達が作ったの…」

「へぇ、そうなのか? 楽しみだ」

「食うなら早くしろよ……」

 

 

 

 

 

実が4人のラブラブ空間にうんざりして自分の部屋に戻っていく。

そんな実を尻目に4人は台所へと向かい、サヤカはそれを笑顔で見送りハロ達の充電の為に新華の部屋に向かう。

その後は4人でずっと寝るまでイチャイチャし続けた。しかも刀奈、簪、シャルロットの3人は以前と違いゲストルームではなく新華の部屋に泊まる事になり、1人用のベットに4人で眠る事となった。

流石に[R-18]はしなかったが、その分IS学園に戻った時に絞られそうだと内心苦笑する新華だった。

 

 

 

 

 




最近の電撃HOBBYにシャルロットのフィギュア(ワールドパージメイドver.)が載っていたんですが

素で引きました。あざといとかそういったレベルじゃなくて、『100年の恋も覚める』感覚? に陥りました。
だからといってヒロインなのは変わりませんけどね。ほんと日本はどこに向かっているのだろうか…。

ちなみにこの作中のソレスタルビーイングは『変態に技術を与えた結果』を素で進行中です。ガンダム作品が無い世界で無差別にガンダム量産してたら当然だと思う(断言
だってデュートリオンビームをマイクロウェーブの変わりに(ry

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