一人の女性へ愛を捧げる男の物語   作:( ∴)〈名前を入れてください

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( ∴)〈FGOコラボ明日夜12時cm告知ってマジ?(半ギレ)

らっきょor月姫だったら俺の財布が粉砕、玉砕、大喝采!!するんですけど(恐怖)


聖杯問答? 準備

朝の町それは人々が一日の始まりの為に動き始めている時間帯、学校に向かう子どもがいれば店の開店準備を始めている人がいたりと辺りは人々の喧騒に溢れている。

そんな町の中にライダーとシモンはいた

ライダーに連れられたシモンは何処に行くかも聞いておらずただライダーと一緒に町を歩いているだけ、シモンが声が聞こえてくる方をチラリと見ると赤髪の少年が両親と一緒に何処かに向かって行っているのが見える。

きっと何処かに行くのだろう、楽しそうに両親と話す姿を見ると思わず心が暖かくなる。

「(元気があるのは良いことだ、うん)」

そんな人々の生活の姿を眺めながら歩いていると

 

「してランサーよお前に一つ聞きたいことがある。」

 

「あぁいいぞ、何が聞きたいんだライダー?」

 

ライダーから急に話を振られる。ライダーを見ると自分と同じように町の人々を見ていたのかその目は少し細められていた。

 

「お前にとって民とは何だランサー?」

 

「民か……。」

 

その言葉に生前のカミナシティを思い出す……あの時の俺は前を向いてばっかりでカミナシティの皆の事も地下に住みたいと願っている人達の事も自分では考えれていなかった。

全部ロシウに任せっきりで俺は俺の後ろにいる人達の事を見れていなかった。

 

だけど…アンチスパイラルとの戦いの後俺は俺の後ろにいた皆を見つめ直す事が出来た。皆前を向いて生きていて…輝いていて。

俺はそんな皆の未来を…宇宙の未来を守れて本当に良かったって思うんだ。例え愛する人と永遠の別れが訪れようと俺達のしてきた事に間違いは無いんだって

そう思えたから。

 

「そうだな……新しい未来を作る大切な人達かな?」

 

「成程……お前にとっての民とは守るものでも虐げるものでも放置するものでもなく、見守るものということか。」

 

「違うぞライダー、信じ未来を託していく人達だ。」

 

「未来を託す?己の手で切り開くのではなくか?」

 

「そうだ、人の生涯では出来る事の限界がある。出来なかった事は後を託せるものに託して去るべきなんだ。」

 

その言葉を聞いて少しは不満そうな顔をしながらライダーは言葉を返す。それは可笑しいと言わんばかりの顔をして

 

「其は責任を丸投げしているようなものでは無いか」

 

「そうかも知れない。でも出来ないのにそこにいられちゃ後から来る者に迷惑なだけだろう?」

 

だからこそライダーの問いにはこう答える事しか俺には出来ない。俺はやるべき事をして死に英霊となった、未来を作るのは俺達死人じゃない。今を生きる人達なんだから

 

「ライダーお前が聖杯に願う望みは何だ?」

 

「決まっておる、新たな一個の命としてこの世界に根付く事それが余の望みだ」

 

「ランサー…お前の王道は分かった。信じ繋げていく事それがお前の王道なのだとしたら、余の王道は鮮烈に苛烈に仲間と共に最後まで駆け抜ける事なのだ」

 

「俺は王様なんかじゃない、只の穴掘る事しか能の無い男さ。昔…痛感したんだ俺は皆を導く事なんて」

 

ロージェノムは王として1000年の倦怠の中に身を費やして俺達を守ってくれていた、そして獸人達全てがロージェノムに最後までついて行っていた。

俺にはそれが出来ない。

俺が出来るのは皆の行く道を掘り進める事であり人を導く事ではなく、人を導くのは俺ではなくロシウに出来る事なんだ

 

「否ッ!王道は英雄が誰しも持つ覇道、己の在り方!!お前の覇道もまた王道と呼ぶに相応しいものだ、その在り方に誇りを持てランサー!!」

 

「お前もまた民を導く王に相応しい!」

 

ライダーのその言葉から溢れてくる覇気、きっと皆着いていきたいとそう思うだろう。

だからこそ俺はライダーの望みを認める事は出来ない、人は過去に縛られては駄目なんだから

 

先に行ってしまった者が今を生きている人の前に居ては成らない。俺の我儘であり俺自身の見つけた答えなのだから、これを破る事だけは絶対に出来ない。

 

皆に…ニアに誓って。

 

「そうだなぁ…良し決めたぞ!今夜聖杯に相応しい者を語り合いで決めようではないか!!」

 

「サーヴァントとして己が覇道を持つ者が集まっているというのに語り合いをしないなど勿体ない!!」

 

急にライダーが険しい顔になったかと思えばいきなりの言葉に少し驚いてしまう

 

「こうしてはいられん!余は酒とアーチャーに声をかけに探しに行くからセイバーと場所決めを宜しく頼むぞ!!」

 

そう言うと足早に去っていくライダーを見つめながらケイネスに呼び掛ける。確かケイネスは誰がセイバーか調べていた筈…。

 

「ケイネス…聞こえるか?」

 

「シモン……すぐ来てくれ非常事態だ」

 

「どうした!?」

 

「私達の目の前にセイバーがいる、しかも非常に機嫌が宜しくない様に見える

……どうすれば良い?」

 

はっ………?

 

急いでケイネスがいる所に駆け付けると確かにセイバーもいたしケイネスもいた

ただしケイネスが山の様な荷物を抱えており姿はちゃんと確認できない。

 

「ねぇソラウこんなのはどうかしら?」

 

「そうね…アイリはこんなのの方が似合っているわよ。」

 

楽しそうに服を選んでいるソラウにセイバーのマスター

 

「アイリスフィール…それ以上は流石に……。」

 

「どうしたのかね…セイバー?君はその程度しか持つことが出来ないのか?」

 

「…袖から水銀で荷物を支えているのが丸見えですよ。ランサーのマスター?」

 

セイバーとケイネスが視線を互いにぶつけ合いながら荷物を持ち話をしている。

ケイネスにどうしたのかと訪ねると顔を青くして何でもないと返してくる。

取り合えずケイネスの荷物を半分持ちセイバーにライダーの言っていた事を話してみる

 

「……てな訳なんだが、セイバーはどうだ?」

 

「いえ…どうだと言われましても此方からすれば当然お断り以外に言いようが無いと言いますか。」

 

「だよなぁ…俺も若ければ気にせず言えたかも知れないが……普通はそれが当たり前だよな。」

 

そう嘆息するとセイバーは何か不思議そうな顔をして言葉を返してくる。

 

「??ランサーはどれ程生きられたのですか?サーヴァントは生涯において最も優れた姿で現界すると言いますが」

 

「俺か?そうだなぁ…普通に老人まで生きたぞ?それに俺の最も優れていた時代の姿はこれじゃないしな」

 

「老人ですか…何でしょうイマイチ想像が沸きませんね。」

 

そうやって話をしていると買い物が終わったのか二人が会計を済まして此方に来る。

ケイネスがセイバーのマスターを見ると何やら思い付いたようにレイラインから話しかけてくる

 

「シモン…これはチャンスだ。御三家の1つアインツベルンは聖杯の降臨に関わっていると聞く。私達がその聖杯問答で赴く事が出来れば聖杯について何か得られるやも知れん。」

 

「でもなぁ…普通に考えてこれ以上言えば何か疑われるんじゃないか?」

 

「ふむ…ならば私から言うべきか?」

 

「ケイネス……?」

 

ケイネスはそう言ってレイラインでの会話を終わらすとセイバーに向かって語り掛ける。

 

「ふむ…騎士王とあろうお方が王道を語り合う聖杯問答に御参加になられんとは……いささか残念と言わざるを得ないな。」

 

「何…?ランサーのマスター……それはどういう意味ですか?」

 

「何、言葉通りの意味だ。私達は幼き頃貴方の物語を聞かされて育ったと言っても過言ではない。」

 

「私達が夢見た騎士王の在り方是非とも聞いてみたかったと言わざるを得ないが…残念だ」

 

「騎士王の在り方……」

 

その言葉に何か引っ掛かかったのかセイバーは自分のマスターに許可を取り始める。

 

「アイリスフィール……申し訳有りませんが私と共に聖杯問答に御参加を許しては貰えないだろうか?」

 

「セイバー……分かったわ。」

 

「ありがとうございます。アイリスフィール」

 

「ランサー1つ聞きたいのですが」

「それはいつ何処でそれは行われるのですか?」

 

セイバーの言葉で思い出す。そう言えば場所を任されていたな。

 

「場所か…ケイネス、拠点の1つ使ってもいいか?」

 

「ふむ……まぁ良いとしよう。適当な所を1つ開けておこう」

 

お互いに話を終えて別れを告げる。…また夜に会うんだけどな。

 

「では、また夜にランサー」

 

「あぁまたな、セイバー」

 

 

 

 

 

 

 




ケイネス先生…実はここで策が発動してニッコリ状態だったりしてなかったり(混乱)

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