一人の女性へ愛を捧げる男の物語   作:( ∴)〈名前を入れてください

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ケイネスを見てふと思って投稿しました。
グレンラガンssもっと増えろ!(真顔)


エピローグ 世界に風穴を開けた男の最後

辺り一面の花畑の中ポツリと立っている墓の前で一人の老人がどっしりと座っている。

「なぁ…ニア聞いてくれよ。あれから俺は色んな奴を見て来たんだ…この星で今を生きている皆を、そいつらは皆今を精一杯生きていた。この花畑だってそんな奴等が水源を見つけたから此方に分けてもらってるんだ。」

 

花畑を見渡しながら思わず目を細める。俺の人生は色んな事があった。

俺の村は地下にあるジーハ村と呼ばれる小さな村で始めはカミナの後ろを付いていくだけの穴堀しか能のないただの子供だった

そんな俺がラガンを堀り当ててそこからは駆け抜ける人生だった。

突如現れたガンメンと呼ばれるロボット、そこであらわれたヨーコと呼ばれる少女。

地上に出てからカミナが敵のガンメンぶん捕ったりして驚かされたっけ。

 

ロシウ、ギミー、ダリーお前達とは旅をしてから出会ったな

そして…現れた強敵、ヴィラルこの生涯においてなんやかんやずっとライバルみたいな仲だったな

「ブー!!」

「あぁ、済まないブータお前の事を言ってなかったな。」

頭の上で俺の考えを読んだのかブウ太が声を挙げる…今思ったんだがお前役得な事が多かったよな?カミナが羨ましがってた事もあったな。

 

旅の中出会った仲間達…黒の兄弟に大グレン団の仲間達皆良い奴だった。

そして大グレン団の結成、カミナとの死の別れ…あれから俺は荒んでいた、カミナの様にならなきゃと必死にもがいて苦しんできっと皆に迷惑をかけただろう。

 

そして…旅の中でお前に会ったんだ、ニア

「俺はあの時ニアにあって確かに救われたんだ。」

アニキさんはアニキさんです。あの時まで俺はカミナの言葉を忘れていたんだ

お前の信じるお前を信じろ。カミナが死ぬ前に俺にくれた言葉を俺は忘れていた

だけど…ニアお前が思い出させてくれた。地の底深くに沈んでいた俺の心をお前が引っ張り挙上げてくれたんだ。

だからかな?あの時から俺はニアに惹かれていたんだと思う。

 

そして四天王達との戦いを越えて俺達は螺旋王ロージェノムとの決戦に挑んだ。

ロージェノムとの戦いは熾烈を極めた。これまでの全てを引きずり出して戦って死にかけてロージェノムに負ける瞬間にニアの声を聞いた。それだけで力が湧いたんだ…起死回生の一撃をロージェノムにブツケて俺達はロージェノムに勝利した。

 

そしてそれからロージェノムの支配から人間は開放されて地上に大きな町が出来たな。

カミナシティ…あの時の俺は希望への未来を見てるだけでロージェノムの言った言葉を受けとめてなかった。

ロシウ…お前には迷惑をかけただろう。お前は俺達の誰より現実を見ていたんだ

だからこそ…人々の暴動を止める為に俺を切り捨てる事が出来たんだ。

あの時は辛い選択をさせちまったよな…すまない。

 

ニアのメッセンジャー化によって言われた言葉、地球を…人類を滅ぼすメッセージ。

それを止める為に立ち上がった大グレン団、落ちてくる月…いや超銀河グレンラガンを止めてアンチスパイラルのメッセンジャーとなったニアを助ける為に宇宙を越えて…

 

最後のアンチスパイラルの戦い。その中でキタンが俺達を助ける為に道を切り開いてくれて…。

 

アンチスパイラルとの一騎討ち、あそこで俺達はあいつら…アンチスパイラルの思いの丈を受けとめ戦った。

そしてアンチスパイラルと約束を交わして…

全てが終わった後

「ニア…お前と結婚式をあげたんだ。」

 

そしてコアドリル…いやグレンラガンをギミーに渡して俺は大グレン団でやるべき事全てを終わらせたんだ。

俺は今も昔も変わらず穴を掘るしか能がないってカミナシティの件に身を持って思い知ったよ

 

俺なんかよりもっともっとあいつらなら上手く出来るさ

「それに何時までも俺みたいな奴がいたら後から来る者の邪魔になっちまうからな」

そして俺はこの星を生きている皆を見続けてきた

最後はここに来ようと思っていたんだ

 

ニアの墓の前で最後は死にたかったからな

「ブータ…今までありがとな。」

「ブィッ!!」

ブータへ別れの言葉も済ませた…困ったな…もう思い残す事も…いや一人決着を付けるのを忘れていたな。

「ヴィラル…済まないな、お前との決着をつけず仕舞いだったな」

 

ニアの墓に体を預けながら段々と重くなっていく瞼を閉じながら今までの生涯を…振り返る。

ニア…カミナ…キタン…俺もこれからそっちに行くよ。

目を閉じれば三人の顔が浮かんでくる。

「お疲れ様ですシモン良く頑張りましたね」

「シモン良くやったな…お疲れさん」

「お疲れさん、取り合えず話したい事はいくらでもあるんだ、ほら来いよ兄弟。」

 

あぁ…今行くよ皆には話したい事が一杯有るんだ。

やっと…やっと一緒に居られるなニア…待たせたな

「はい…沢山お話しをしましょう。シモン貴方と話したい事は沢山、沢山あるんです。」

ははっ…すまない。でもこれからは何時までも一緒だ

「はいっ…!」

 

 

ここに宇宙に風穴を開けた男の物語は幕を閉じる。

彼は未来永劫語り継がれるだろう。彼を永遠のライバルと定めたヴィラルに…最後の戦いを見遂げ人達によって。

彼の生き様は世界の全てに認められその魂は英霊として昇華される。

 

そしてここに一つのイレギュラーが発生する

本来ならば起こることなかった事一つの奇跡、彼の一つの愛が彼を聖杯戦争に招待する

ソラウへ愛を誓ったその心が一人の男の魂を刺激する。

一人の女性へ誓った愛がこの物語を紡ぎ出す。

「お前は…誰だ?」

「初めましてだなマスター。俺はランサーのクラスで現界した」

「名をシモンジーハ、宜しく頼むマスター」

 

この物語は宇宙に風穴を開けた男が主役の物語ではない。

これはこの世界で一人の女性に愛を捧げる一人の男の物語である。




いやぁ…やっぱグレンラガン神だわ(劇場番見直しながら)

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